JPS5917828Y2 - 軒樋の梱包

Info

【考案の詳細な説明】軒樋は一般に強度的に弱いため、輸送、運搬時に於ける
樋のひずみや変形、落下などによる損傷が多く梱包にも
様々な注意がはられれている。

従来より、比較的短尺な軒樋の梱包は、容易に形成でき
る段ボール紙などの箱体を使用し、内部に弾性物質を載
置した上で軒樋を入れ箱の外周をバンドなどで゛固定し
ていた。

しかし長尺な軒樋の梱包に於いては箱体を用いることが
、作業性、コストなどの面で得策でなく、その為長手方
向を２分割した段ボール紙を中央部で接続したものなど
を使用している。

この為長尺軒樋を梱包した場合、接続した中央部附近が
強度的に弱くなり易く、軒樋のひずみなどによる変形が
生じ易かった。

又、実公昭５０−３２１６８号に見られるように半丸型
の軒樋には円形に収納する方法などが知られている。

しかし、これら従来の方法は、梱包体が重装備になり易
く、梱包に手間が掛ったり、又コストも高価なものにな
っていた。

殊に軒樋が長尺になる程上記傾向により一層梱包が難か
しいものになっていた。

本考案は、これら従来の軒樋梱包の重装備、作業性、コ
ストなどの欠点を解決し、又長尺軒樋も同一方法で梱包
できる優れた梱包体を提供するものである。

以下本考案の一実施例を図に従って詳説する。

第１図は軒樋１の斜視図であり、長さは１．８ｍより３
．６ｍ位まである。

軒樋１を十数本重ねて軒樋１ａとし、軒樋梱包単位とす
る。

該軒樋１ａの内面及び外面より軒樋に適合する形状に成
形された発泡スチロール等の弾性物質２ａ及び２ｂで相
対向して挟着し、第４図のバンド部分断面図に示すよう
に固定バンド４を掛けて第２図に示すように固着する。

この固定バンド４は軒樋の長さ、重量などにより必要に
応じて数ケ所（図示例では３ケ所）を固定する。

一方軒樋１ａの端部はキャップ３を両端に冠着すること
によって輸送時の振動や衝撃などによる損傷を防止する
保護材とする。

このキャップ３は第５図の断面図に示すように発泡スチ
ロール等の弾性物質３ａを保護部材として内部に備えて
いる。

このように数個所で緊締され、且つ端部を保護された軒
樋１ａを第６図に示す軒樋１ａとほぼ同一幅の段ボール
紙５で巻装する。

巻装後に両端部のキャップ３の位置など数個所を固定バ
ンド６、あるいは粘着テープ、ステッチ等で止めて梱包
が完成する。

第７図は本考案の完成された斜視図である。

本考案は以上のように要部を弾性物質で保護し、かつ周
囲を段ボール紙等で巻装しているため梱包体に外力が加
わっても軒樋には直接影響しない構造であるから軒樋の
損傷を防止し、しかも簡単な構造にして確実に梱包でき
、更に作業性も良くコスト的にも安価なものとなる。

又、体積のかさばる外装箱体などを使用しない為、梱包
材料の保管が容易になるなど本考案は従来のものに比較
し数段優れた軒樋の梱包体を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は軒樋の斜視図、第２図は軒樋を本考案に従って
緊締した状態の斜視図。第３図は弾性物質の斜視図。第４図は第２図に示した緊締した軒樋の固定バンド部分
の断面図。第５図はキャップ３の断面図、第６図は巻装用段ボール
紙の斜視図。第７図は本考案による梱包の完成した状態の斜視図で゛
ある。

【実用新案登録請求の範囲】

重ね合せた軒樋１ａの樋の内面側及び外面側より発泡ス
チロール等の弾性物質２ａ及び２ｂを軒樋の複数個所に
相対向して当接すると共に端部に弾性物質３ａを内部に
装着したキャップ３を冠着して保護をなし、斯く束ねた
軒樋を段ボール紙等で巻装して戊る軒樋の梱包。