JPS591602B2 - タイヤトウメンベルト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ベルトを備えたタイヤは両方の産業界で扱われ、通常放
射方向の強化ビードのあるタイヤの骨組みの中高上にベ
ルト構造を備えている。

このベルト構造は工場によって異なるが、普通はタイヤ
の骨組みと一体的に形成される。

また踏面ベルトは分離的に形成することができ、したが
って骨組みが分離した一つのユニットとして完成された
後、骨組の中高上に配置することができる。

このタイプの構造では踏面ベルトは取替可能な一つのユ
ニットとなる。

後者のタイプの構造は米国特許第２６０９０２６号およ
び米国特許第２８７４７４２号明細書に示されている。

また取替可能なタイプの踏面ベルトは米国等許第３６０
６９２１号の明細書に示されているチューブタイプのタ
イヤに使用することができる。

特にこの発明は米国特許第３６０６９２１号の明細書に
示されたチューブタイプのタイヤの構造のためになされ
たものである。

これらのタイプのチューブタイヤの縦横比は非常に小さ
く、ベルトは例外なく小さい縦横比で実質的に平坦な中
高のあるタイヤに適するように設計される。

しかしながらこのベルトは同様に前記米国特許第２８７
４７４２号の明細書に示されているようなタイヤにも使
用することができる。

前記各特許の明細書に開示されている骨組みは、一般に
平坦な中高があるため、しはしはタイヤの骨組み内に放
射方向にのびる強化エレメントが配置され、骨組みに圧
力がかかったときにベルトが実際に骨組みの中高を平坦
な形状に制限するようになっている。

このようなタイプのタイヤでは踏面ベルトはタイヤの摩
耗面（踏面）を保持するベースを形成するとともに、平
坦な中高の比較的大きい面の領域のために相当の圧力を
含むことができるようにせねばならない。

さらにこの発明の最も好ましい実施例では、骨組みの内
圧変化によって中高の形状が変わることは望ましくない
ため、ベルトは実質上伸縮しないものを使用すねはなら
ない。

「伸縮しない」という１−強化」に関する語句はタイヤ
の技術において一般的に使用され、強化は使用時におい
て最大作用伸長率が５係であることを意味する。

またこの発明はベルトの円筒状の層内に強化エレメント
をベルトの中間外周面と実質上平行に配置したベルトシ
ステムに関するもので、ベルトは一般的にわずかに前進
する角度でらせん状に巻きつけられた状態で使用される
。

従来の形状の踏面ベルトはベルトの側縁に相当なたわみ
が生ずる欠点があった。

したがってこの発明の目的はこれらの従来のものに比し
て寿命が長い。

改良された踏面ベルトを提供することにある。

またこの発明の目的は性能的な損失を生ずることなく、
踏面ベルトの製作の経済性を改善することにある。

これらの両目的は踏面ベルトが骨組みと一体的である場
合、および一つの取替可能なユニットとして分離的に形
成される場合に関係なく達成することができる。

しかしながらこの発明は主として取替可能な踏面ベルト
の形状についてなされたものである。

前記目的および利点は円筒状の弾性ベルトからなる改良
されたタイヤの踏面ベルトによって達成することができ
、円筒状の弾性ベルトはその外側に円筒状の摩耗面と円
周的に配置されたループを形成する強化エレメントの少
なくとも一つの内側の円筒状の強化層とを有し、前記円
筒状の強化層のループは前記強化層の側縁のループの集
中度が、その中央部よりも小さくなるよう配置にされ、
それによって踏面ベルトの寿命が高められる。

普通、円筒状の強化層は一般的に平坦に形成され、側縁
の近くの弾性体の布はベルトの側縁の領域に高速運転で
の荷重がかかるときに、弾性体のせん断強さが限度を越
える危険性を小さくする。

以下、この発明の実施例を図面について詳細に説明する
。

第１図は改良されたタイヤの踏面ベルト１０の断面を示
すもので、ベルトは一体のユニットとして示され、たと
えば骨組みから分離して形成する状態で硬化（硫化）す
ることができる。

しかしながらタイヤの踏面ベルトは骨組みと一体に形成
することもでき、この場合ベルトを骨組みと組み合わせ
る前、またはその後に硬化することもできる。

いずれにしろ、説明の便宜上タイヤの踏面ベルトの各部
分は明らかにするために、分離した部分として示されて
いるが、硬化された形状においてこれらの部分は実際に
は一体のベルトの一部である。

上の事項においてタイヤの踏面ベルト１０は気圧チュー
ブタイヤの円形面に取り付けられる場合には、一般に円
筒状の開口部を有し、この作用形状については後述する
。

さらに詳細に説明すると、外側弾性層１１、内側円筒状
強化層１２、および内側弾性層１３が形成され、円筒状
の強化層が二つの弾性層の間に挾まれている。

独立した強化エレメント１４が実質上円筒ループ状に隣
接した状態で配置され、外側および内側の弾性層がこれ
ら独立したエレメントの間を貫通し、一体のベルト内で
互いに固着される。

したがってそれらは完成したベルト内で独立した層とし
ては実際には存在しない。

タイヤの踏面ベルト１０は円筒状の摩耗面１５を有し、
摩耗面は使用されるべきタイヤの踏面ベルトの作用形状
に従った適宜な踏面形状に形成することができる。

実際には外側の弾性層１１は調製して摩耗特性を改良す
ることができ、内側の層１３は調製して強化エレメント
１４との固着力を改良することができる。

一般的にはタイヤに使用される通常のゴムコンパウンド
は、骨組みと一体的に硬化する場合、または分離的に硬
化する場合にかかわらず、踏面ベルトの構成において弾
性層として使用することができる。

ベルトが分離された取り替え可能なユニットとして形成
される場合には、内側の弾性層１３はランド１７とグル
ープ１８とからなる内側の円筒状のかみ合い面１６を形
成することができる。

この場合、骨組みにはベルトを収容する反対のかみ合い
形状が形成され、これらグループとランドはベルトにそ
の回転軸に対する横方向の荷重がかかった場合にベルト
が骨組みに対して横方向に摺動することを防止する。

また、一体のベルトの内側の層１３および骨組みの形状
は骨組みの強化エレメントと改良されたベルトの形状の
円筒状の強化層１２との間の中間隔離弾性層を形成する
ものである。

明らかにこのような状態ではこの内側層は骨組の弾性体
と固着してベルトの他の部分とともに完全なタイヤを形
成する。

この発明に従えば、ベルトの摩耗および作用特性を改良
するために強化エレメントすなわちループ１４の分布状
態が変えられる。

さらに正確に説明すると、ベルトは円筒状ベルトを理論
的に同一の円筒状の二つの部分Ａ、Ｂに分割する中間外
周面ＭＣの両側に対称的な分割部分を有するように形成
することができる。

一般的に各分割部分Ａ及びＢの強化エレメント１４は中
央部Ｌ１では第１設定間隔の等間隔を置いて配置され、
側縁部Ｌ２では第１設定間隔よりも大きい第２設定間隔
の等間隔を置いて配置されている。

この発明の好ましい実施例では、改良された。

タイヤ踏面ベルト１０の各強化層１２は強化エレメント
１４の外径と等しい厚さで、ベルトの幅と等しい幅の円
筒状に形成することができる。

したがってこの仮想的な円筒状の強化層の各部分におい
て、各強化エレメント間を分離（貫通）するゴムの断面
領域に対する強化エレメント１４の断面領域の割合をあ
られすことができる。

説明の都合上、タイヤのベルトの幅を図示するように中
央部Ｌ１および二つの同一の側縁部Ｌ２として三つの部
分に分割する。

仮想的な円筒状部分において強化エレメント１４を分割
する弾性層に対する強化エレメントの割合は、中央部り
、では６０対４０から８５対１５まて変えることができ
る。

普通中央部Ｌ１では仮想的な円筒状部分において強化エ
レメントがほぼ７０％、弾性層が３０係の状態に分布す
ることが好ましい。

側縁部Ｌ２ては分布状態はほぼ反対になり、強化エレメ
ントは３０％で、弾性層が７０％にすることが好ましい
が、この割合は４０対６０から１５対８５まで変えるこ
とができる。

ベルトの製造中において強化層１２が、円筒状の内側弾
性層１３を普通に被覆する場合、使用される円筒状のル
ープとして形成されるらせん状のパターンのリードは、
中央部Ｌ１では非常に小さく、側縁部Ｌ２では大きくな
る。

普通、側縁部Ｌ２は骨組みの側面に接近した部分におい
て、ベルトの幅に対し小さい部分に形成され、中央部の
幅はベルトの幅に従って調節される。

中央部Ｌ１の強化ループの集中度は常に側縁部Ｌ２の集
中度の１１０係よりも大きい。

また、サイズの大きいタイヤでは、ベルトの側縁部Ｌ２
の幅はベルトの全幅の少なくとも１／８以上になり、ま
た１／３よりも大きくなることはない。

技術上、中央部は強化エレメントの数量が大きく、タイ
ヤの骨組みの中高を外方へ付勢する実質的な圧力が保持
されるようになっている。

側壁に近接した側縁では、骨組みの側壁の径方向の強化
エレメントが荷重の一部を受けるため、ベルトには小さ
い圧力が含まれる。

従って、タイヤの踏面ベルト内の強化エレメントの数量
はこの側縁領域では減少することができる。

また、ベルトの側縁部Ｌ２の領域は比較的太きいたわみ
および応力が生じるが、ベルトのこの部分、すなわち側
縁部Ｌ２は強化エレメントすなわちループ間を貫通する
大きい弾性体を有し、弾性体と弾性体との固着における
引張強さは弾性体と強化エレメントの固着における引張
強さよりも太きいため、引張強さの点で利点がある。

これは、ベルトの側縁部Ｌ２のせん断強さを高め、この
領域のせん断荷重に対する抵抗を増大する。

強化エレメントはループ状に形成して使用することがで
きる独立した複数のワイヤーまたはケーブルで構成する
ことができる。

独立したワイヤーを使用する場合には外径が０．００７
６ｃｒｔ′Ｌから０．０Ｌ２７ＣｒｒＬまで（０°００
３ ｉｎ から０．０３５ｉｎまで）の比較的小さい外
径のワイヤーが使用される。

ケーブルが強化エレメント１４として使用される場合に
は独立したワイヤーの外径は０．００７６函から０．０
５０８ｃｒｒＬまで（０，００３ｉｎ ０．０２０ ｉ
ｎ）までである。

実際にはケーブルの場合、いくらかのゴムかケーブルの
中心部へ寄り集まり、前述した比率を不正確にする。

しかしながらこの発明を理解する場合、ケーブルの外径
内のゴムは度外視してもよく、強化エレメントの外径は
使用されるワイヤーまたはケーブルの外径として考える
ことができる。

またワイヤーの踏面ベルト１０に複数の円筒状の層１２
を使用する場合、各円筒状の層は前述した形状または他
の形状に形成してもよい。

タイヤの踏面ベルト１０のさらに好ましい実施例が第３
図に示され、この実施例ではベルトは骨組みを包囲する
径方向の伸縮しない強化エレメント２１と強化エレメン
ト内の各半円状側縁２３のベースに配置された伸縮しな
いローラー抑制フープ２２を有するチューブタイヤの骨
組み２０と関係する。

側壁はリムの側面２４と連結される。このチューブタイ
ヤの組粗みは実質上平坦な中高２５を有し、実際に第３
図に示すような形状に組み立てられる。

したがってタイヤ踏面ベルトは骨組みの中高に圧力が加
わった場合に、この中高を実質上平坦な形状に保持する
ように設計される。

普通、ベルトの踏面半径は４３．１８ｃｒｒＬ（１７ｉ
ｎ）またはそれ以上である。

さらにチューブタイヤの骨組みの構成は前述した米国特
許第３６０６９２１号の明細書により明確に記載されて
いる。

第３図の実施例の中央部Ｌ１では強化エレメントの弾性
体に対する比率はほぼ７５対２５で、側縁部ではほぼ４
０対６０である。

またこのベルトは他の図面に示されたものと同様、強化
エレメント１４の下側に布の帯３０（編物タイプの布が
好ましい）を強化エレメント１４の下側において内側弾
性層１３内に配慮して、側縁部Ｌ２の強化エレメンチ１
４の横方向の分離を防止することができる。

さらに強化エレメント１４の上側の中高領域に幅の広い
布の帯３１を同様の目的で使用することができる。

これら布の帯は改良されたタイヤの踏面ベルトを使用し
た車両が通常の方法で運転され、タイヤに実質的な横方
向の荷重がかかったときの側壁部Ｌ２のせん断強さが大
きくなるように設計される。

これら横方向の荷重は強化エレメントを分離する傾向が
あり、ときには弾性体のせん断強さよりも大きくなる。

タイヤの踏面ベルトの側縁部Ｌ２の布の帯はこのような
領域においてベルトの破損を防止することができる。

以上説明したようにこの発明は、踏面ベルト１０の側縁
部Ｌ２の強化エレメント１４の間隔、すなわち第２選定
間隔を中央部Ｌ１の強化エレメント１４の間隔、すなわ
ち第１選定間隔よりも大きくしたから、踏面ベルト１０
の側縁部Ｌ２の引張強さを大きくすることができる。

道路を走行するとき、踏面ベルト１０の側縁部Ｌ２が高
い応力を受け、大きく変形するのは周知の通りである。

したがって、側縁部Ｌ２の引張強さを大きくする必要が
ある。

強化エレメント１４に弾性体を固着させたとき、その間
の引張強さは弾性体自体の引張強さよりも小さい。

したがって、この発明は、側縁部Ｌ２の強化エレメント
１４の間隔を太きくし、その数を減少させることによっ
て側縁部Ｌ２全体の引張強さを大きくするようにしたも
のである。

さらに、この発明は、強化エレメント１４の放射方向外
方に実質上踏面ベルト１０の中央部Ｌ１および側縁部Ｌ
２の全幅にわたってのびる少なくとも一つの布帯３１を
配置し、強化エレメント１４の放射方向内方に実質上踏
面ベルト１０の側縁部Ｌ２の全幅にわたってのびる少な
、くとも一つの布帯３０を配置したから、特に踏面ベル
ト１０の側縁部Ｌ２のせん断強さを増加させることがで
きる。

道路を走行するとき、踏面ベルト１０の側縁部Ｌ２が変
形すると、その強化エレメント１４と弾性体が分離する
おそれがある。

強化エレメント１４の外方および内方の布帯３１，３０
は強化エレメント１４が分離することを防止し、側縁部
Ｌ２全体のせん断強さを増加させる作用をする。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明にかかる改良されたタイヤの踏面ベル
トを示す断面図、第２図は第１図のベルトの一部破断平
面図、第３図は第１図のベルトの変形例を示す断面図で
ある。 １０・・・・・・タイヤ踏面ベルト、１１・・・・・・
外側弾性層、１２・・・・・・強化層、１３・・・・・
・内側弾性層、１４・・・・・・強化エレメント。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 踏面を含む外側円筒状摩耗面と、内側弾性体面払互
   いに間隔を置いて周方向に配置された強化エレメントを
   含み、実質上ベルトの全幅にわたってのびている少なく
   とも一つの対称的円筒状内部強化層とを有する円筒状弾
   性体ベルトを備え、前記内部強化層は前記強化エレメン
   ト間に配置され、これを包囲する弾性体を含む空気タイ
   ヤのための改良されたタイヤ踏面ベルトにおいて、前記
   踏面ベルトの中央部の強化エレメントは第１選定間隔の
   等間隔を置いて配置され、前記踏面ベルトの側縁部の強
   化エレメントは前記第１選定間隔よりも大きい第２選定
   間隔の等間隔を置いて配置され、 前記中央部は前記踏面ベルト幅の６７％〜８６％にわた
   って形成され、前記各側縁部は前記踏面ベルト幅の７％
   〜１７％にわたって形成され、さらに、前記強化エレメ
   ントの放射方向外方に配置され、実質上前記踏面ベルト
   の中央部および側縁部の全幅にわたってのびている少な
   くとも一つの布帯と、 前記強化エレメントの側縁部の放射方向内方に配置され
   た少なくとも一つの布帯とを備え、この布帯は実質上前
   記踏面ベルトの側縁部の全幅にわたってのび、前記内方
   および外方の布帯の組み合わせによって前記踏面ベルト
   側縁部のせん断強さを増加させたことを特徴とする踏面
   ベルト。