JPS5914662Y2 - 電気モ−タのための保安装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気モータのための保安装置に関し、特には
、モータに直接接続した故障感知器と、故障の発生が感
知されたとき上記故障感知器の開放を間接的に感知する
第２の感知器を備えた装置に関する。

機械的冷凍ユニットを備えた空気調和装置は、建物内の
環境をその中にいる人達にとって快適な状態に維持する
上でその重要性がますます増大してきている。

そのような機械的冷凍ユニットは、空調装置により空調
される居住区域から遠く離れた場所に設置されることが
多い。

例えば、ショッピングセンター等においては、大抵の場
合、冷凍ユニットは建物の屋上に設置される。

冷凍ユニットは、屋上等に設置された場合、それに接近
することが困難になるので、人間による監視の極めて少
い状態で作動する。

従って、通常、機械的冷凍ユニットには、故障又は何ら
かの作動変調が生じた場合圧縮機の駆動モータを脱勢さ
せるための安全制御装置を設けである。

例えば、圧縮機の排出圧力が所定の大きさを超えると、
モータが不作動にされるようになされている。

又、モータの巻線の温度が所定値を超えると、モータが
停止されるようになされている。

大損の場合、このような安全制御装置は、所定の時間か
経過した後自動的にリセットされる形式のものであり、
欠陥が再び発生すれば、安全制御装置は再びモータを脱
勢させる。

このような望ましくない繰返し動作が検知されることな
く長時間に亙って起る場合があり、その結果、圧縮機又
はモータが損傷されることになる。

検知されない故障によって起こる望ましくない反復動作
を防止するために、従来の多くの制御装置は、一旦故障
が発生してモータが脱勢されたならば、リセット機構を
手操作によって作動させるまではモータが再始動される
のを防止するためのロックアウト機構を備えている。

手操作によるリセット装置を使用することによって、空
調装置の保守サービス技術者は、故障が存在する可能性
を知らされる。

便利さのためには、リセット装置は冷凍ユニットから離
して居住区域に設置するのが望ましい。

所望のリセット機能を得るために、従来、空調装置のサ
ーモスタットスイッチとリレーとを組合わせた装置が使
用されている。

そのような制御装置の１例は、米国特許第３０５０２５
４号に開示されている。

この特許に示されている制御装置は、手動リセット機構
と組合わせた所望のロックアウト機構を教示しているが
、その制御装置は、近代的冷凍装置に適用した場合、完
全に満足なものではない。

通常、現在の冷凍装置の大部分は、気密密封されたモー
タ／圧縮機ユニット（モータと圧縮機を結合したユニッ
ト）を使用している。

そして、はとんどすべてのそのようなモータ／圧縮機ユ
ニットは、モータの巻線の温度が所定のレベルを超える
と、作動を中断させるための安全装装置を備えている。

そのような安全装置はモータの巻線に直接接触させて設
置するのが望ましく、従って安全装置はモータ／圧縮機
ユニットを収容している外殻の中に密閉させることが望
ましい。

上述の米国特許は、モータ巻線の温度を直接感知し、巻
線の温度が過度に上昇したときモータ／圧縮機ユニット
を脱勢させるための安全装置を開示していない。

該特許に開示されている高圧−低圧カットオフスイッチ
は、モータ／圧縮機ユニットから遠く離れた地点におい
てその回路に接続されている。

モータへの電気回路を開放（遮断）し、ロックアウト装
置を付勢させるのに使用される高圧−低圧カットオフス
イッチとは異り、モータ巻線の温度が過度に上昇したと
き気密密封型モータを脱勢させるようにした安全装置は
、モータを脱勢させるとともに、ロックアウト装置をも
作動させるために使用することはできない。

従って、たとえ上記米国特許第３０５０２３４号は開示
されているカットオフスイッチをモータ巻線に直接接触
させて設置したとしても、該特許の制御装置を、所望の
モータ保護、ロックアウト、及びリセット機能を得るた
めにそのまま使用することはできない。

従って、本考案の目的は、モータ巻線の過度の温度上昇
を直接感知し、手動のリセット機構を操作するまではモ
ータが再始動されるのを阻止することである。

本考案の他の目的は、モータ巻線の温度が過度に上昇し
たときモータ／圧縮機ユニットの作動を中断させるため
に設けた安全スイッチの開放（遮断）を間接的に感知し
、手動リセット機構が操作されるまでモータをロックア
ウト（停止）させるようにすることである。

本考案の叙上及びその他の目的は、機械的冷凍ユニット
の圧縮機を駆動するために使用される、電源に接続され
た電気モータのための保安装置において達成される。

故障が発生したときモータを電源から遮断するためにモ
ータに直接接触させた故障感知装置を設ける。

本考案の保安装置は、更に、圧縮機モータへの電流の流
れに応動する装置を有する。

この電流応動装置は、電流がモータへ供給されていると
きには第１の状態におかれ、電流が遮断されると第２の
状態におかれる。

本考案の保安装置は、更に、第１の状態と第２の状態の
間で切換わり作動する保持手段（保持回路）を含むロッ
クアウト手段（回路）を備えている。

この保持手段は、前記電流応動手段（電流感知器）がそ
の第１の、即ち付勢された状態におかれたのに応答して
第２の状態に置かれ、該電流応動手段が第２の、即ち脱
勢状態におかれたのに応答して、そのまま第２の状態に
留まる。

即ち、保持手段は、モータが前記故障感知手段によって
電源から遮断されたとき、第２の状態に留まり、たとえ
適当なサーモスタット装置によって調和空気を供給する
必要が感知されているとしても、モータが電源に再接続
されるのを阻止する。

この保持手段は、それと直列に接続したスイッチを手操
作によって開放すると、第１の状態におかれ、それによ
って、サーモスタットスイッチが再閉成したときモータ
が電源に再び接続されるようにする。

図面を参照すると、本考案の好ましい実施例が示されて
いる。

以下、添付図面に基いて本考案の構成を詳細に説明する
。

第１図を参照すると、空気調和装置系統に使用される形
式の機械的冷凍ユニットが示されている。

本考案は、特にそのような機械的冷凍ユニットと共に使
用するのに適しているが、そのような用途に限定される
ものではない。

この機械的冷凍ユニットは、電気モータ１２に作動的に
連結された圧縮機１０を有している。

モータ１２は、導線Ｌ１．Ｌ２．Ｌ３を通して電気エネ
ルギーの供給を受ける。

図には三相式のモータが示されているが、単相式のもの
を使用してもよい。

又、圧縮機１０は、往復型のものとして示されているが
、それの代りに、遠心圧縮機又はスクリュウ圧縮機等の
他の形式の圧縮機を使用することもできる。

高圧冷媒ガスは、圧縮機１０から排出され、導管１４を
経て、冷凍凝縮器として機能している第１熱交換器１６
へ供給される。

凝縮器１６内を流れる蒸気状冷媒に対して、比較的滑い
媒体、例えば周囲空気が熱交換関係をなして通される。

蒸気状冷媒は、冷い媒体に対して熱を放出し、それによ
って凝縮せしめられる。

電気モータ２０に接続したファン１８によって周囲空気
を蒸気状冷媒と熱交換するように凝縮器１６を被って流
動させる。

凝縮した冷媒は、導管２２及び膨張装置２４を経て、冷
媒蒸発器として機能している第２熱交換器２６へ流れる
。

膨張装置２４は、熱膨張弁として示されているが、それ
の代りに、例えば毛管式膨張装置等の適当な膨張装置を
使用することができる。

冷却すべき空気は、蒸発器２６内を流れる冷媒と熱交換
関係をなすように流通せしめられる。

冷媒によって熱を吸収され、冷却された空気は、この空
調装置系統の受持区域である各部屋へ供給される。

電気モータ２８に接続したファン２８によって、冷却す
べき空気を蒸発器２６内を流れている冷媒に対して熱交
換関係をなして流動させる。

蒸気状冷媒は、蒸発器２６から導管３２を経て圧縮機１
０の吸入側へ戻される。

以上の構成は、当業者には周知の形式の代表的な機械的
冷凍ユニットを例示するものである。

このような冷凍ユニットは、その空調装置系統によって
冷却空気の供給を受ける建物構造の比較的遠く離れた、
あるいは手の屈きにくい場所、例えば屋上に設置される
場合がある。

そのような遠隔部所に設置された場合、機械的冷凍ユニ
ットには故障や危険な作動状態が発生したとき冷凍ユニ
ットの作動を停止させる保安装置を設けることが極めて
重要である。

危険な作動状態の１例として、モータ巻線の過熱が挙げ
られる。

従来の多くの保安装置は、モータ巻線を過度の温度上昇
から防護するためにモータに直接接触させて配設したス
イッチを使用している。

即ち、モータ巻線の温度が所定のレベルを超えて上昇す
ると、スイッチが開放して、モータを脱勢させるように
構成されている。

そのようなスイッチは、一般に熱応動式であり、従って
モータが脱勢された状態で一定時間経過した後モータ巻
線は、スイッチが再び閉成してモータを再び付勢する点
にまで冷却する。

そして危険なほどに高い温度状態が再び発生すれば、ス
イッチは再び開放する。

このようにして繰返される周期的な作動は、冷凍装置が
保守サービス技術者によって監視される場所に設置され
ており、そのような技術者がその周期的動作を発見し、
その原因を見出すことができるならば、不都合はないか
も知れないが、冷凍ユニットが、目の屈かない場所に設
置されている場合は、上記のような周期的動作はいつま
でも発見されず、そのような運転状態が長期間続いたな
らば、モータに損傷が生じるおそれがある。

従って、モータが不良作動状態、例えばモータ巻線の過
度の温度上昇によって一旦脱勢されたならば、再び付勢
されないように再付勢を防止することが望ましい。

第２図を参照すると、上述の望ましい特徴を提供し、更
に、気密密封されたモータ／圧縮機ユニットに関連して
使用するのに特に適したローフアウト回路４１を提供す
る本考案の保安装置が示されている。

モータ１２は、巻線６２，６４．６８を有しており、そ
れらの巻線の温度及び／又は巻線を流れる電流を監視す
るためにそれらの巻線の少くとも１つに直接接触させた
常閉スイッチ６８を設けである。

スイッチ６８は、巻線の温度及び／又は巻線内を流れる
電流が所定レベル以上に上昇すると、開放するように構
成しである。

この保安装置には更に、−次巻線３６及び二次巻線３８
を有する変圧器３４を設け、二次巻線３８と直列にサー
モスタツ） ４０を接続し、該サーモスタットと直列に
第１リレー４８を接続する。

サーモスタット４０とリレー４８との間に常閉スイッチ
４４を直列に接続する。

更に、スイッチ４４に対してスイッチ６０を備えた並列
回路を設ける。

スイッチ６０は、サーモスタツ） ４０、リレー佃及び
表示灯６１に直列に接続する。

リレー４８が付勢されると、常開スイッチ５０．５２が
閉成される。

これらのスイッチ５０．５２は、モータの巻線６４．６
６にそれぞれ直列に接続しているので、それらのスイッ
チが閉成すると、モータ巻線を付勢してモータ１２を始
動させる。

モータ巻線の１つ、例えば巻線６６に直列に、リレー５
４を含む電流感応器５６を設ける。

この電流感応器は、気密密封されたモータ／圧縮機ユニ
ットの外殻の外側に配設する。

巻線６６へ電流が流れると、リレー５４が付勢され、こ
れによって常閉スイッチ５８を閉じスイッチ６０をリレ
ー４８と直列にする。

スイッチ５８が閉成されると、リレー４２を付勢させ、
リレー４２は、常閉スイッチ４４及び常開スイッチ４６
の位置を制御する。

即ち、リレー４２が′付勢されると、スイッチ４４が開
放され、スイッチ４６が閉成される。

作動において、導線Ｌ１．Ｌ２．Ｌ３を通して電流を電
気モータ１２へ供給し得る状態にあり、サーモスタット
スイッチ４０は、第２図に示されるように開放位置にあ
るとする。

スイッチ４０は、空調装置によって空調されている区域
の温度レベルが所定レベルを超えて上昇したことを感知
すると、閉成し、常閉スイッチ４４を経てリレー４８を
付勢する。

リレー４８が付勢された結果として、常開スイッチ５０
．５２が閉成され、それによってモータ１２へ電流が供
給される。

これで正常な作動状態にあるとすれば、スイッチ６８は
その閉成位置にある。

電流が巻線６６へ流れると、電流感応器５６が作動され
、リレー５４は付勢される。

その結果、常開スイッチ５８．６０を閉成させる。

スイッチ６０が閉成すると、後述する理由により常閉ス
イッチ４４を迂回する分路を完成させる。

又、スイッチ５８が閉成すると、リレー４２が付勢され
、リレー４２の付勢によりスイッチ４４が開成され、ス
イッチ４６が閉成される。

しかしながら、スイッチ４４が開放しても、リレー４８
を脱勢させることにはならない。

なぜならリレー５４が付勢された結果としてすでにスイ
ッチ６０が閉成されているがらである。

かくして、たとえスイッチ５８が開放したとしても、ス
イッチ４６の閉成によりリレー４２を付勢状態に維持す
る並列回路を形成する。

今、スイッチ６８が巻線温度の過度の上昇を感知したと
すると、スイッチ６８は開放し、それによってモータ１
２の巻線６２，６４．６６への電流の流れを遮断する。

又、スイッチ６８の開放は、電流感応リレー５４を脱勢
させることになり、該リレーの現勢によってスイッチ５
８．６０はその最初の位置へ戻される。

スイッチ６０が開放されると、リレー４８が脱勢され、
それによってスイッチ５０ 、５２を開放される一方、
スイッチ５８の開放は、スイッチ４６が閉成位置にある
ため、リレー４２に影響を及ぼさず、リレー４２は依然
として付勢状態に維持される。

即ち、スイッチ４６が閉成されているので゛、リレー４
２は、スイッチ５８が開放したことに関係なく、付勢さ
れなままに留まる。

リレー４２がこのように引続き付勢されているので、ス
イッチ４４は依然として開放されたままに留まる。

しかしながら、空調すべき区域からは引続き冷却空気の
要求があってサーモスタットスイッチ４０が閉成したま
まになっていたとしても、モータ１２は再び始動される
ことはない。

上に述べたように、スイッチ４６が閉成位置にあると、
リレー４２は付勢されたままに保持される。

そしてスイッチ４４及び６０の両方が上記の位置におか
れていれば、リレー４８は再付勢されることがなく、従
ってスイッチ５０．５２は開放したままに留まる。

かくして、たとえモータ巻線が脱勢された後その温度が
低下した結果としてスイッチ６８が再閉成されたとして
も、もはやモータ１２は再始動しない。

リレー４２は、サーモスタットスイッチ４ｏが開放され
るまでは、モータ１２に対して付勢されたままの状態に
留まる。

空調装置に対して冷却空気を要求する需要が引続き存在
しているとすれば、スイッチ４０は、手操作によって開
放位置へ戻されない限り、開放しない。

モータを再始動させるにはサーモスタットスイッチ４０
を手操作によって開放させなければならないという事実
によって、保守サービス技術者は、故障の可能性を知ら
される。

スイッチ４０を切った後、再びスイッチ６８が開放した
とすれば、技術者は再びサーモスタットスイッチ４０を
切ってモータの再付勢をさせなければならない。

所望ならば、表示灯６１を設けることができる。

表示灯６１は、スイッチ６０が通常の状態にあり、スイ
ッチ４０が閉成されているとき点灯する。

従って、表示灯６１は、故障の発生によって圧縮機がロ
ックアウトされた状態にあることを保守サービス技術者
に知らせる。

気密密封されたモータ／圧縮機ユニットの外部にリレー
５４を含む電流感応器５６を設けたことにより、スイッ
チ６８が開放したことを間接的に感知する手段が得られ
る。

これは、モータ巻線の温度が所定の安全レベルを超えて
上昇した場合迅速な応動を行わせるようにスイッチ６８
をモータ巻線に直接接触させておくことを可能にする。

このようにモータの過度の温度上昇を直接的に感知する
ことと、故障感知スイッチ６８が開放したことを電流感
応器５６を介して間接的に感知することを組合わせるこ
とにより、効果的なモータ保安装置が得られる。

この組合わせと、サーモスタット４０及びそれに関連す
る上述の各リレーによって得られるモータロックアウト
及びリセット機能とが相俟って、保守サービス要員に故
障の可能性を確実に報知する。

上述の各リレー及びスイッチの代りに、本考案の原理の
範囲内においてソリッドステート装置を使用することが
できることはいうまでもない。

以上、本考案の好ましい実施例を説明したが、本考案は
これに限定されるものではなく、本考案の範囲内におい
ているいろな変型が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による保安装置を備えた機械的冷凍ユ
ニットの概略図、第２図は、本考案の電気モータ保安装
置を有する電気モータの概略図である。 図中、１０は圧縮機、１２は電気モータ、３４は変圧器
、４０はサーモスタットスイッチ、４１はロックアウト
回路、剃、４６は常閉スイッチ、４８はリレー、５０゜
５２は常開スイッチ（モータスイッチ）、５４はリレー
、５６は電流感応器（電流感知手段）、６１は表示灯、
６８は常閉スイッチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 空気調和装置に使用する電気モータのための保安装置に
   おいて、 （イ）前記空気調和装置によって空調されている区域に
   調和空気を供給する必要があるときには閉成するように
   なされたサーモスタットスイッチ旬と、 （ロ）該サーモスタットスイッチの閉成によって付勢さ
   れてモータスイッチ５０．５２を閉成５させモータを電
   源に接続する回路手段３４．４８と、（ハ）前記モータ
   に作動的に連結されており、故障状態すなわちモータ巻
   線温度の過度の上昇の如き異常状態を感知したときには
   独山こ該モータを電源から遮断する働きをする故障感知
   手段６８と、（ニ）前記モータに電気的に接続されてお
   り電源とモータの間に電流が流れているときには第１の
   状態におかれ電源からモータへの電流が遮断されると第
   ２の状態におかれるように構成された電流感知手段５４
   ．５６と、 （ホ）前記サーモスタットスイッチと回路手段との間に
   介設されかつ該サーモスタットスイッチの閉成時に付勢
   され、該サーモスタットが開放されるまで付勢状態に保
   持されるリレー４２と、（へ）前記電源とモータとの間
   に電流が流れているときには前記電流感知手段に応動し
   て前記回路手段３４．４８を付勢状態に保持し、該電流
   感知手段が第２の状態に置かれたときに該リレー４２の
   付勢状態によって作動され、かつ該サーモスタットスイ
   ッチ４０の作動を無効にして前記回路手段を脱勢し該サ
   ーモスタットスイッチが開放されるまで前記モータスイ
   ッチ５０．５２を開放状態に保持するスイッチ手段間、
   ４６を含むロックアウト手段４１と、から成る電気モー
   タのための保安装置。