JPS5914317Y2 - 索の繰り出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は索の繰り出し装置に関する。

たとえば船を岸壁に係留する場合、船の甲板上に設けら
れたウィンチ装置を作動させてウィンチドラムに巻かれ
ているムアリングロープを繰り出し係留することがおこ
なわれる。

通常、上記ウィンチ装置は波をかぶらないよう、あるい
はフリートアングルを考慮して舷側から離して配置され
ている。

したがってウィンチドラムから繰り出したムアリングロ
ープが船外に出すに甲板上に溜りやすく、作業員がその
溜ったムアリングロープを手で船外に繰り出しているの
が現状である。

そこで本考案はかかるムアリングロープなどの索を簡単
に繰り出すことができるようにした装置を提供するもの
である。

以下本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

第１図において１は船の甲板２の中央に配設されたウィ
ンチ装置であって、ウィンチドラム１ａと該ドラム１ａ
を回転させる駆動装置１ｂとを有する。

３は各ウィンチ装置」に対向して甲板の舷側近傍箇所に
配設されたムアリングロープ４などの索の繰り出し装置
である。

次にその繰り出し装置３の詳細を第２図および第３図に
基づいて説明する。

５は甲板２上に互いに一定間隔をおいて立設された一対
の逆■字形機枠、６は該両横枠５の上部に回転自在に配
設されたドラム支軸であって、該支軸６の両横枠５間に
はムアリングロープ用ドラム７を、また支軸６の一方端
部にはメツセンジャロープ用ドラム８を固着しである。

９は上記ドラム支軸６の下方において機枠５に回転自在
に支持された駆動軸、１０は該駆動軸９回りで回動自在
な一対のアーム、１１は両端が該アーム１０に回転自在
に支持された一対のベルト支軸、１２は該各ベルト支軸
１１上に固着されたベルト用ドラムで゛あって、その外
周面には周方向に沿って一定間隔ごとに歯形１２ ａを
形成しである。

１３は両ベルト用ドラム１２間に巻回されたゴム製エン
ドレスベルトで゛あって、その内周面に形威した歯形１
３ ａは前記各ドラム１２の歯形１２ ａに噛合してい
る。

したがってドラム１２とエンドレスベルト１３との間に
滑りが生ずることはない。

１４は前記駆動軸９を正逆転させる駆動モータ、１５．
１６は駆動軸９およびドラム支軸６にそれぞれ固着され
た二連のスプロケットホイール、１７は両スプロケット
ホイール１５，１６間に巻回されたチェノ、１８は駆動
軸９上に固着された駆動ギヤー、１９は該駆動軸９に近
い側のベルト支軸１１上に固着されると共に上記駆動ギ
ヤー１８に噛合する従動ギヤー、２０は本体２０ ａの
下端が甲板２上のブラケット２１にピン連結されると共
にピストンロッド２０ ｂの上端が前記各アーム１０に
ピン連結された一対のシリンダ装置であって、上記両ア
ーム１０を上下回動させることによりエンドレスベルト
１３をムアリングロープ用ドラム７に対し接近離間させ
るものである。

また上記エンドレスベルト１３の外周面およびムアリン
グロープ用ドラム７のゴム製外周面にはそれぞれ幅方向
に沿って一定間隔ごとに歯形１３ ｂ、 ７ ａを形成
してあり、該歯形１３ｂ、７ａの山どうしおよび谷どう
しを互いに位置ずれさせである。

２２は前記両アーム１０の先端間に渡し掛けられたバー
、２３は各アーム１０の先端に固着された一対の軸受腕
、２４は該両軸受腕２３に回転自在に支持された索案内
用ローラ、２５はクローズドチョック、２６は手摺りで
ある。

上記構成の作用を説明する。

たとえば船を岸壁に保留する場合には、第２図および第
３図実線に示す状態において、ムアリングロープ用ドラ
ム７とエンドレスベルト１３との間にウィンチドラム１
ａから繰り出したムアリングロープ４の先端を挿入し、
次にシリンダ装置２０を作動させてピストンロッド２０
ｂを伸長させ、アーム１０を上方へ回動させて第３図
仮想線で示すごとくエンドレスベルト１３をムアリング
ロープ用ドラム７に接近させ、該ドラム７とエンドレス
ベルト１３とでムアリングロープ４を挾持する。

ここで上記ドラム７とエンドレスベルト１３の外周面に
は歯形７ａ、１３ｂを形成しであるので、ムアリングロ
ープ４は確実に支持される。

次に駆動モータ１４を作動させて駆動軸９を矢印Ａ方向
へ回転させると、スプロケットホイール］５、チェノ１
７、スプロケットホイール１６およびドラム支軸６を介
してムアリングロープ用ドラム７か゛矢印Ｂ方向へ回転
させられ、また両ギヤー１８．１９、ベルトｙ軸１１お
よびベルト用ドラム１２を介してエンドレスベルト１３
が矢印Ｃ方向へ走行させられ、ムアリングロープ４は矢
印り方向へ引っ張られてクローズドチョック２５を介し
て船外へ繰り出される。

次にムアリングロープ４の先端を岸壁のビット （図示
せず）に係合させればよい。

タグボートにムアリングロープ４を繰り出すときにも同
様の手順によりおこなえばよい。

次に岸壁またはタグボートからムアリングロープ４を船
上に引き上げる場合には、メツセンジャロープ（図示せ
ず）を上記と同様ムアリングロープ用ドラム７とエンド
レスベルト１３とで挟持して船外に繰り出してもよいし
、またメツセンジャローブ用ドラム８に巻回されている
メツセンジャロープを該ドラム８の回転により巻き戻し
て船外に繰り出し、そのメツセンジャロープの先端に岸
壁またはタグボート上のムアリングロープの先端を連結
し、次に上記ドラム７．８を逆回転させてメツセンジャ
ロープを巻き上げ、上記ムアリングロープ４を船上に引
き上げればよい。

以上述べたごとく本考案の索の繰り出し装置によれば、
索の先端をムアリングロープ用ドラムとエンドレスベル
トとの間に挿入し、次にシリンダ装置を作動させてエン
ドレスベルトをムアリングロープ用ドラムに接近させて
索を挾持し、次に駆動モータを作動させてムアリングロ
ープ用ドラムを回転させると共にエンドレスベルトを走
行させるだけで、索を簡単に繰り出すことができ、操作
が非常に簡単であ°る。

また特にベルト用ドラムの外周面に歯形を形成し、エン
ドレスベルトの内周面に上記ベルト用ドラムの歯形に噛
合する歯形を形威し、エンドレスベルトおよびムアリン
グロープ用ドラムの外周面にそれぞれ歯形を形成しであ
るから、ベルト用ドラムとエンドレスベルトとの間、索
とムアリングロープ用ドラムおよびエンドレスベルトと
の間の滑りを無くすることができ、索を確実に繰り出す
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は概略平面図、第
２図は正面図、第３図は側面図である。 １・・・ウィンチ装置、３・・・繰り出し装置、４・・
・ムアリングロープ、５・・・機枠、８６・・・ドラム
支軸、７・・・ムアリングロープ用ドラム、７ａ・・・
歯形、８・・・メツセンジャロープ用ドラム、９・・・
駆動軸、１０・・・アーム、１１・・・ベルト支軸、１
２・・・ベルト用ドラム、１２ ａ・・・歯形、１３・
・・エンドレスベル）、１３ ａ、 １３ ｂ・・・歯
形、１４・・・駆動モータ、１５．１６・・・スプロケ
ットホイール、１７・・・チェノ、１８．１９・・・ギ
ヤー、２０・・・シｊンダ装置、２２・・・バー、２４
・・・索案内用ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠に回転自在に支持されたドラム支軸を設け、該ドラ
   ム支軸上にムアリングロープ用ドラムとメツセンジャロ
   ープ用ドラムとを固着し、上記支軸の下方において機枠
   に回転自在に支持された駆動軸を設け、該駆動軸回りで
   回動自在な一対のアームを設け、該両アームに両端が回
   転自在に支持された一対のベルト支軸を設け、該各ベル
   ト支軸上に外周面に歯形を形威したベルト用ドラムを固
   着し、該両ベルト用ドラム間に内周面の歯形が各ベルト
   用ドラムの歯形と噛合するエンドレスベルトを巻回し、
   前記駆動軸を正逆転させる駆動モータを設け、駆動軸お
   よびドラム支軸にそれぞれスプロケットホイールを固着
   し、該両スプロケットホイール間にチェノを巻回し、駆
   動軸上に駆動ギヤーを固着し、該駆動軸に近い側のベル
   ト支軸上に上記駆動ギヤーと噛合する従動ギヤーを固着
   し、前記両アームを上下回動させることによりエンドレ
   スベルトをムアリングローブ用ドラムに対し接近離間さ
   せるシリンダ装置を設け、上記エンドレスベルトおよび
   ゛ムアリングローブ用ドラムの外周面にそれぞれ歯形を
   形威し、前記アームの先端間にバーを渡し掛け、各アー
   ムの先端にそれぞれ索案内用ローラを配設したことを特
   徴とする索の繰り出し装置。