JPS5913647B2 - 溶削装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鋼片を溶剤するための溶剤装置に関する。

従来公知の溶剤装置に於ては、溶剤用ガスを噴射するた
めの主噴射孔の上方ｌこシールドガスを噴射するための
補助噴射孔が設けられ、該補助噴射孔からは鋼片の予熱
時と溶削時とにかかわらずシールド用の高圧酸素ガスが
噴射されるように該溶剤装置が構成されていたので、実
際には溶削時にシールド用として高圧酸素ガスが不必要
であるにもかかわらず酸素ガスの消費量が大きくなって
不経済であった。

本発明の目的は前記の如き公知の溶剤装置を改良して酸
素ガスの消費量の少い経済的な溶剤装置を提供すること
である。

以下に添付図面の第３図以下を参照して本発明の実施例
について説明するが、これに先立ってまず添付図面の第
１図及び第２図を参照して公知の溶剤装置の概略構造に
ついて説明する。

第１図は紙面に直交する方向に移動するスラブ等の鋼片
Ｓの全面を浴剤するために溶剤装置のノズルヘッド１〜
４が鋼片Ｓの全面にこ軽く圧接された状態を示す。

各ノズルヘッド１〜４は第２図に示すような構造を有し
ている。

（第２図１こは鋼片Ｓの上面に圧接されるノズルヘッド
１のみが示されているが、鋼片Ｓの下面や両側面ｌこ位
置するノズルヘッドの構造も全くこれと同一である。

）第２図に於て、１１はノズル本体で、この本体１１に
はプロパン等の予熱用可燃ガスの入口１１ａ。

予熱及び溶剤用の酸素ガスの入口ｆｉｂ、ノズルヘッド
冷却用冷却水の入口１１０などが設けられ、これらの入
口に連なる流路が穿設されている。

本体１１の下面にはノズルヘッド１を鋼片Ｓの上に位置
決めするためのシュー１２が取付けられ、シュー１２の
前部上面には本体′１１に増付けられたノズル１３が設
けられている。

ノズル１３内には可燃ガス人口１１ａに連通ずる一対の
流路１３ａ、酸素ガス入口１１ｂに連通ずる流路１３ｂ
が設けられ、更にノズル１３の上部に増付けられたシー
ルドブロック１４内の流路１４ａ！こ連通した流路１３
ｃが設けられている。

そして、これらの流路１３ａ〜１３Ｃはノズル１３の先
端部下方に於て開口して４個の噴射口１４Ａ、１４Ａ、
１４Ｂ。

１４Ｃを形成している。

シールドブロック１４にはシールド用の酸素ガスを供給
するためのシールドガス配管５Ａが（第１図参照）連結
され、この配管５Ａはノズル本体１１の各人口１１ａ〜
１１ｃに接続される配管とは独立した配管系に接続され
てはいるが、ノズル本体１１の酸素ガス入団１ｂに接続
される配管（図示せず）と同一の酸素ガス供給源に接続
されている。

第１図には第２図ｔこ示したシールドガス配管５に連る
配管系が示されている。

第１図に於て、配管５Ａは鋼片Ｓの上方の各ノズルヘッ
ド１に連るもの、５Ｂは鋼片Ｓの下面に位置するノズル
ヘッド２に連るもの、５Ｃ，５Ｄは鋼片Ｓの両側面に位
置するノズルヘッド３，４に連るもの、である。

各シールド配管５Ａ〜５Ｄはそれぞれヘッダー６〜９を
介して配管１０，２０，３０，４０に接続され、各配管
１０，２０，４０は配管５０に接続されている。

配管５０は各ノズルヘッド１〜４の酸素ガス人口１１ｂ
（第２図参照）に接続された主酸素ガス配管５１に接続
され、配管５０には主減圧弁５２、ストレーナ５３、常
時開放の手動開閉弁５４が設けられている。

主減圧弁５２を作動させるためのパイロット管路５５が
主減圧弁５２に接続され、このパイロット管路５５は管
路６５を介して低圧の酸素配管５６に接続されている。

パイロット管路５５には鋼片予熱時用のパイロット減圧
弁５７と電磁遮断弁５８と、逆止弁５９とが設けられて
いる。

管路６５の一部から分岐したバイパス管路６０が設けら
れ、このバイパス管路６０の分岐点の上流側の管路６５
）こは常時開かれている手動開閉弁６１が設けられ、ま
た、バイパス管路６０ｔこは鋼片溶剤用パイロット減圧
弁６２と遮断弁６３及び逆止弁６４とが設けられている
。

前記の如き構成の配管系を有した公知の溶剤装置の各部
の作動について以下に説明する。

鋼片Ｓの溶剤に先立ってまず、鋼片の予熱が行われる。

鋼片の予熱時には各ノズルヘッド１〜４（第２図を参照
）の可燃ガス人口１１ａ）こプＣＪ／Ｒン等の可燃ガス
が図示せぬ配管系から供給され、また、各ノズルヘッド
の酸素ガス入口１１ｂ）こは図示せぬ配管系を介して主
酸素ガス配管５１から比較的高圧（約２に９７〜）の酸
素ガスが供給される。

一方、パイロット管路５５の遮断弁５８が開かれ、パイ
ロット管路５５を流れる低圧酸素ガスによって配管５０
上の主減圧弁５２が斯学の開度で開かれると主酸素配管
５１から配管５０を通って酸素ガスが配管２０，１０，
４０及び３０を介して介ヘッダー６．７，８．９に流入
し、更に配管５Ａ、５Ｂ、５Ｃ，５Ｄを通って各ノズル
ヘッドのシールドブロック内流路１４ａに流入し、各ノ
ズルヘッドのシールドガス噴射孔１４Ｃから鋼片Ｓに向
って噴射される。

鋼片Ｓの予熱終了時には、パイロット管路５５の遮断弁
５８が閉じられ、バイパス管路６０の遮断弁６３が開か
れるので、主減圧弁５２の開度が減少され、管路５０中
を流れる酸素ガスの圧力は減少するが、各ノズルヘッド
１〜４のシールドガス噴射孔１４Ｃに供給される酸素ガ
スは遮断されない。

結局、前記のような公知の溶剤装置に於ては、常に各ノ
ズルヘッド１〜４から鋼片に而けてシールド用酸素ガス
が噴射されているのであるが、このシールド用酸素ガス
を必要とするのは実際には鋼片の予熱時のみであり、鋼
片予熱終了後に於てはシールドガス噴射孔が弓削のるの
四散によって閉塞されることを防止するためにのみ該噴
射孔から酸素ガスを噴射し続けていたのであり、酸素ガ
スの無駄な消費となっていた。

一方、前記公知の顯ＩＪ装置に於ては、鋼片の一部のみ
を溶剤する場合ｔこも、すべてのノズルヘッドからシー
ルド用の酸素ガスが噴射されるので、前記と同様に酸素
ガスを無駄に消費することになっていた。

本発明は前記の如き公知の溶剤装置の不経済性を改善し
て酸素ガス消費の少い経済的な溶剤装置を提供する。

次に第３図以下を参照して本発明の実施例Ｅこついて説
明するが、各図に於て第１図及び第２図に表示された符
号と同一の符号で示された部分は第１図及び第２図に示
された部分と同一の部分を示すから、これらの部分ｔこ
ついての説明は省略する。

第３図は本発明の第一実施例を示す図である。

第３図に示された実施例に於ては、上方のノズルヘッド
１へのシールドガス配管１０と下方のノズルヘッド２へ
のシールドガス配管２０とが一本の配管２１に接続され
、一方、鋼片側面部のノズルヘッド３，４へのシールド
ガス配Ｗ３０と４０とが一本の配管２２に接続され、両
配管２１．２２が配管５０を介して主酸素配管５１に接
続されている。

そして両配管２Ｌ２２にはそれぞれ主減圧弁２３，２４
と、逆止弁２５，２６とが設けられている。

また、両配管２Ｌ２２の主減圧弁２３．２４を制御する
ための制椰己管２７ 、２８がそれぞれの主減圧弁２３
．２４に接続され、この制御配管は配管６５を介して低
圧酸素配管５６に接続されている。

各制御配管２７，２８にはパイロット減圧弁２９．３１
が設けられるとともに遮断弁３２，３３がそれぞれに設
けられている。

これらの主減圧弁２３，２４及び制御配管２７゜２８並
びに遮断弁３２．３３のそれぞれの機能は第１図に示さ
れた主減圧弁５２、配管５５，６０、遮断弁５８．６３
のそれに等しいものである。

一方、配管２１，２２には逆止弁２５，２６の出側から
分岐した配管３４，３５がそれぞれ接続され、この両配
管３４．３５は唯一本の配管３６及びそれに設けられた
常時開放の手動開閉弁３８を介して高圧空気管３７に接
続されている。

配管３４．３５にはそれぞれ遮断弁３９，４１及び逆止
弁４２，４３が設けられている。

また、配管１０と４０には配管４４と４５とがそれぞれ
分岐し、これらの配管４４，４５には圧力計Ｐが取付け
られている。

（この部分の構成のみは公知のものと同じである。

）次に第３図を参照して使用時における各部の作動につ
いて説明する。

なお、非使用時に於ては、弁３２，３３，３９，４１は
閉じられているが、弁３８．５４．６１は開いているも
のとする。

（ａ） 鋼片Ｓの全面を溶剤する場合。

浴剤に先立って鋼片Ｓを予熱する時には、弁３２と弁３
３及び弁５４を開くと配管５６から配管２７，２８を通
って低圧酸素ガスが主減圧弁２３，２４、に導入され、
これにより主減圧弁２３．２４が所定の開度で開かれ、
主酸素配管５１から配管２１，２２を通って配管１０゜
２０．３０，４０４こ高圧酸素ガスが供給される。

配管１０，２０，３０，４０から配管５Ａ〜５Ｄに流入
した酸素ガスは各ノズルヘッド１〜４のシールドガス噴
射孔から噴射される。

鋼片の予熱が終了すると、弁３２，３３が閉じられて各
ノズルヘッド１〜４へのシールド用の酸素ガスの供給が
遮断される。

同時に弁３９．４１が開かれて高圧空気管３７から配管
３６，３４゜３５及び配管２１，２２を経て各ノズルヘ
ッド１〜４の各々に高圧空気がシールド用ガスとして供
給される。

従ｐて、溶剤時ｌこは必要のない酸素ガスが無駄ｌこ消
費されることもなく、また、各ノズルヘッドのシールド
ガス用噴射孔も溶剤のろ等番こよって閉塞される心配も
ない。

（ｂ） 鋼片Ｓの側面のみを酬１］する場合。

鋼片Ｓの溶剤に先立つ鋼片の予熱に際しては、配管２８
上の弁３３を開き、主減圧弁２４を所定の開度だけ開く
と、配管５１から弁５４、配管２２、配管３０及び配管
４０に所定圧の酸素ガスが流れ、更に配管５Ｃ，５Ｄを
通ってノズルヘッド３，４にシールド用酸素ガスが流入
する。

予熱が終了すると、弁３３が閉じられ、ついで弁４１が
開かれ、高圧空気管３１から弁３８、配管３５、弁４１
、配管２２、配管３０４０及び配管５Ｃ，５Ｄを介して
ノズルヘッド３．４に高圧空気が供給される。

この時鋼片Ｓの表面、裏面の予熱及び溶剤時にはノズル
ヘッド１と２のシールドガス噴射孔からは高圧空気が供
給される。

即ち遮断弁３９が開となる。従って、溶削中には各ノズ
ルヘッドのシールドガス噴射孔からは酸素ガスが噴出さ
れないので酸素ガスが無駄に消費されることもなく、ま
た、従来の溶剤装置に於ては部分溶剤時に使用していな
いノズルヘッドから無駄に逃がしていた酸素ガスを消費
せずにすむので、酸素ガスの消費量を大巾に節減できる
。

以上に説明せるように、本発明ｌこよれば酸素ガスの消
費量の少い改良された溶剤装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の溶剤装置のシールドガス用配管系統を示
す概略図、第２図は従来の溶剤装置及び本発明の溶剤装
置に用いられるノズルヘッドの一つの断面図、第３図は
本発明により改良された溶剤装置のシールドガス用配管
系統を示す図、であるＯ ８・・・・・・鋼片、１〜４・・・・・・ノズルヘッド
、１０゜２０．３０，４０・・・・・・シールドガス供
給配管、２３．２４・・・・・・主減圧弁、５１・・・
・・・主酸素配管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スラブ等の鋼片の上下両面及び両側面番こそれぞれ
   シールド用ガスを供給する酸素ガス等のガス源に連継さ
   れた配管と、この配管にそれぞれ介装された主減圧弁と
   、この主減圧弁に接続され鋼片予熱時に開成される弁を
   介装し前記主減圧弁を所定開度で開かせる制御配管と、
   前記シールド用ガスの両配管の主減圧弁下流側に接続さ
   れ鋼片予熱終了時に開成される弁を介装した高圧空気配
   管とを備えたことを特徴とする溶剤装置。