JPS5912654Y2 - シヤフトとノブの組付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、種々の器機、その中でも特に自動車用コント
ロールケーブルや同スイッチ類に用いられる操作用シャ
フトに操作用ノブを組み付けるための組付構造に関する
。

従来、この種のシャフトとノブを固定的に組み付けるた
め、一般的に第１図に示した方式が採用されている。

第１図に示した組付構造は、雄ねじを有するシャフト１
の端部をノブ２の雌ねじ穴３内にねじ込み、さらに、ノ
ブ２の外部より止めねし６をノブ２に設けた前記雌ねじ
穴３に直交する雌ねじ穴５内にねじ込むとともに該止め
ねじ６の先端をシャフト１のねじ部の定位置に設けた切
り欠き４内に押し込んでなるものである。

この組付構造は、シャフトをノブに確実に固定できるも
のであるが、ノブ２に対してシャフト１と止めねじ６の
二部品をねじ込まねばならないため比較的組付時間がか
かる不具合がある。

また、この組付構造は、止めねじ６をノブ２にねじ込む
ため、ドライバーの如き特別の工具を必要とする一方、
器具におけるシャフト、ノブの取り付け場所によっては
ドライバーを使用できないことがある。

さらに、この組付構造は、シャフト１や止めねじ６が金
属製のものであるのに対し、ノブ２が合或樹脂製のもの
であれば、強度上、ねじ穴３，５に金属製プッシュをノ
ブ２の或形時にこれと一体的に組み込む必要があるので
、ノブ２の製作費も比較的高くつく難点がある。

本考案は、シャフトの一端部をノブの盲孔に直線的に単
に差し込むだけで簡単な操作で組み付けることができ、
しかもシャフトにノブからの抜き出し力がかかつても抜
けないようにしたシャフトとノブの組付構造の提供を目
的とするものである。

以下に、第２〜７図に示した実施例に基づいて本考案を
具体的に説明する。

図において１１はシャフト、１２はノブで、シャフト１
１の一端部をノブ１２に設けた盲孔１２ ａ内に直線的
に差し込んで両者を組み付けるようにしている。

略円柱状のシャフトの局面一部には、軸心方向に平面部
１１ ａを設ける一方、シャフト１１の軸直角断面形状
に対応して略円孔に形或したノブの盲孔１２ ａに上記
平面部１１ ａに接触する平面部１２ｂを設け、両者が
相対的に回転しないようにしている。

シャフト１１の上記一端部近傍円周方向には、周溝１３
を設け、この周溝１３の外周に、爪本体１４ ａと爪本
体の固定部１４ｂよりなる爪１４を嵌め込んでいる。

上記周溝１３は、シャフト１１の本体部と同様、略円柱
状でかつ平面底部１３ ａを備え、一方爪の固定部１４
ｂは、上記乎面底部１３ ａに接触する平面部１５ ａ
と周溝の円周底面１３ｂに接触する彎曲翼部１５ｂ，１
５Ｃを備え、固定部１４ｂが周溝１３に密接するととも
に相対的に回転しないようにしている。

上記周溝の平面底部１３ａは、該周溝からシャフト１１
の反先端方向に延長され、周溝１３に隣接する構１６を
形或している。

上記爪本体１４ ａは、固定部１４ｂの平面部１５ａと
の境界部で「＜」の字状に折り曲げ、その先端部１４
Ｃをシャフトの溝１６の斜め上方にかつ平面部１１ ａ
より外方に一定のバネカで突出するようにしている。

一方、ノブ１２には、盲孔１２ ａに直交しかつ盲孔と
ノブの外部を連通ずる窓１２ Ｃを設けており、この窓
１２ Ｃ内に上記爪本体の先端部１４ Ｃが突出するよ
うにしている。

上記爪本体１４ａの彎曲翼部１５ ｂ， １５ Ｃの側
縁には、切り起し部１７ａ，１７ｂを設けその先端部１
８ａ，ｌａｂをシャフトの円周面１１ ｂより外方に突
出させている。

これらの切り起こし部１７ ａ， １７ ｂは夫々、ノ
ブの盲孔１２ ａの内周面を一定のバネ力で押圧し、盲
孔１２ ａ内に差し込まれたシャフト１１のガタ付を防
止している。

上記構或のシャフト１１とノブ１２の組付けは、シャフ
ト１１の爪付設端部をノブの盲孔１２ ａ内に単に差し
込むだけでよい。

すなわち、シャフト１１をノブの盲孔１２ａ内に押し込
めば、爪本体１４ａおよび切り起し部１７ａ，１７ｂは
夫々盲孔１２ ａの内周面により押し付けられ、爪本体
１４ ａはシャフトの溝１６内に、また一対の切り起し
部１７ａ，１７ｂは夫々周溝１３内に埋没するので、シ
ャフト１１の押し込みは何の支障もなく容易に行なうこ
とができ、シャフト１１をノブの盲孔１２ ａ内の所定
位置まで押し込めば、前記したように、爪本体１４ａが
そのバネ力でツブの窓１２ Ｃ内に飛び゛出す。

したがって、シャフト１１にノブ１２よらの抜き出し力
がかかると、爪本体１４ ａの先端部が窓１２ Ｃの内
周面に係止し、シャフト１１の抜け止めがなされる。

尚、本考案はその他種々の態様で実施することができ、
例えば、爪１４の翼部１５ｂ，１５Ｃは必ずしも一対で
なくてもよく片側のみに設けてもよい。

また、翼部１５ ｂ， １５ Ｃに形成した切り起し部
１７ａ，１７ｂは図示の片持ち型式のものに限られず、
例えば翼部１５ ｂ， １５ Ｃに２つの平行スリット
を形成し該平行スリット間の片を外方に強制的に山型に
起こした型式のものであってもよい。

以上詳記したように、本考案に係るシャフトとノブの組
付構造によれば、シャフトをノブの盲孔内に直線的に差
し込むだけの簡単な作業で組み付けることができる。

またシャフトを金属製とする一方ノブを合成樹脂製とす
る場合であっても、ノブの盲孔内に従来の如き金属製プ
ッシュを設ける必要がないのでツブの製造は安価となる
。

また、上記組付構造によれば、爪の平面部と周溝平面底
部とが密接するとともに、爪の起し部がノブ内周面に圧
接するので、ノブのシャフトに対する回転方向のガタつ
きが確実に防止されるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシャフトとノブの組付構造を示す断面図
、第２〜７図は本考案の一実施例を示すもので、第２，
３図はシャフトの要部平面図および要部正面図、第４図
は第３図ＩＶ−ｒＶ線断面図、第５，６図はノブの側面
図および正面図、第７図はシャフトとノブを組み付けた
状態における要部断面図で゛ある。 １・・・・・・シャフト、２・・・・・・ノブ、３・・
・・・・雌ねじ穴、４・・・・・・切り欠き、５・・・
・・・雌ねじ穴、６・・・・・・止めねじ、１１・・・
・・・シャフト、１１ ａ・・・・・・平面部、１２・
・・・・・ノブ、１２ ａ・・・・・・盲孔、１２ｂ・
・・・・・平面部、１２Ｃ・・・・・・窓、１３・・・
・・・周溝、１３ ａ・・・・・・平面底部、１３ｂ・
・・・・・円周底部、１４・・・・・・爪、１４ ａ・
・・・・・爪本体、１４ｂ・・・・・・固定部、１４
Ｃ・・・・・・先端部、１５ａ・・・・・・平面部、１
５ｂ，１５Ｃ・・・・・・翼部、１６・・・・・・溝、
１７ａ，１７ｂ・・・・・・切り起し部、１８ａ，１８
ｂ・・・・・・先端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 棒状シャフトの一端部を、その周面にノブ抜け止め用爪
   を装着した状態で、ノブの取付用盲孔に差し込んでなる
   組付構造であって、 上記ノブは、盲孔に直交しかつ盲孔とノブの外部を連通
   ずる窓を有し、一方上記棒状シャフトの一端部周面には
   周溝と、該周溝に隣接しかつシャフトの反先端方向に延
   在する溝を有するとともに、上記周溝は少なくとも１つ
   の爪回り止め用平面底部を有し、さらに、上記爪は、シ
   ャフトの上記周溝に軸方向移動不自在に嵌め込まれる固
   定部とシャフトの上記溝に対面するとともに上記ノブの
   窓内に突出して窓内周面に係止するノブ抜け止め用爪本
   体を備え、上記固定部は上記周溝の爪回り止め用平面底
   部に密接する爪回り止め用平面部と、該平面部の少なく
   とも片側に位置してシャフトの円周底面に密接する翼部
   を備え、かつ該翼部はノブの盲孔内周面に圧接する爪回
   り止め用切り起し部を有することを特徴とするシャフト
   とノブの組付構造。