JPS59109386A - 彩色図柄形成法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 する方法に関する。さらに詳しくは、彩色園柄を保持す
るための接着剤を転写媒体を用いて布や紙などに形成し
たのち彩色する方法に関する。

本発明は、とくに金箔、銀箔、有色薄膜などを用いる金
彩加工に適するものである。

通常呉服の金彩加工は、糊などの接着剤を筆やはけ、ピ
ースガンなどにより手書あるいは型紙などを介して直接
布などに塗布して所望の図柄に接着剤層を形成し、つい
で金箔などの薄膜を接着剤層に貼着して行なっている。

しかしながらそのような方法では接着剤を直接布などに
塗布するため、接着剤が溶剤と共に布などの内部にまで
浸透するので必要な接着能を付与するには多量の接着剤
を塗布しなければならず、しかも内部に深く浸透した接
着剤により布などの風合が硬くなってしまう欠点がある
。

また繊細な彩色図柄が必要なばあい型紙が使用されるが
、型紙を使用すると接着剤層の型くずれや塗布むらなど
が起りゃすく、しかも布の表面の凹凸により均一な接着
剤層かえられないという欠点があり、従来よりとの金彩
加工は熟練者のみが行なうことのできる高度な技術とさ
れている。

本発明者は斜上の欠点を解消するべく鋭意研究を重ねた
結果、布などに接着剤を直接塗布するのではなく、一旦
図柄形成用接着剤転写媒体に溶剤系の接着剤によって所
望の図柄を形成し、その接着剤が乾燥するまえに布など
に転写するときは、均一な接着剤層を布などに形成する
ことができ、かつ転写される接着剤は必要最小限の量で
あるため布などの内部にそれほど深く浸透することはな
く、したがって布などの風合いを損なうことがないこと
を見出し、本発明を完成した。

すなわち本発明は、転写基材に溶剤系接着剤を所望の図
柄に塗布して接着剤転写媒体を作製し、該転写媒体の接
着剤層が湿潤状態にある間に接着剤層を図柄保持基材に
当接して転写せしめ、ついで転写された接着剤層に彩色
材を接着保持せしめることを特徴とする彩色図柄形成法
に関する。

本発明に用いる転写基材としては、たとえばポリエステ
ルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリイミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなど
の合成樹脂フィルム、コンデンサー紙、グラシン紙、ラ
ミネート紙、合成紙などの紙があげられるが、いずれも
接着剤の溶媒に不活性なものでなければならない。

接着剤としては、通常この分野で用いられる溶剤系の接
着剤が用いられうるが、即乾性のものは好ましくない。

用いられうる接着剤の具体例としては、たとえばアクリ
ル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、アクリル−酢酸ビニ
ル系接着剤などがあげられる。

接着剤を用いて転写基材に図柄を形成するには手書でも
よいが、型紙、写真型、オフセット、ロール捺染などの
印刷法を用いてもよい。

図柄保持基材としては、たとえば和装、洋装用の布、壁
布などの布が用いられる。

彩色材としては金箔、銀箔などの金属箔、着色されたア
ルミ蒸着薄膜、クロム蒸着薄膜、金蒸着薄膜などの有色
薄膜、顔料、金属粉などの彩色粉が用いられる。

本発明の接着剤転写媒体を用いる方法によるときは、該
転写媒体に塗布されている量の接着剤しか図柄保持基材
に転写されないので接着剤のボタ落ちなどは生じず、均
一な接着剤層を図柄保持基材に形成することができる。

また転写基材に塗布する接着剤の量を容易にコントロー
ルすることができるので、転写される接着剤の量を必要
最小限に抑えることができ、したがって図柄保持基材の
内部への接着剤の浸透を最小限にすることができる。そ
の結果、図柄保持基材のゴワつきが少なくなり風合が損
なわれることがない。

従来の方法では図柄保持基材に接着剤を直接塗布するた
め、図柄保持基材として高価な絹布などを用いるはあい
失敗が許されないが、本発明の方法によるときは接着剤
転写媒体の段階で図柄のミスなどを発明できるので、高
価な図柄保持基材を無駄にすることがない。

さらに本発明においては、図柄形成用接着剤転写媒体を
介して図柄保持基材に接着剤層を形成するので、該接着
剤転写媒体さえあればだれにでも図柄を形成することが
でき、とくに汎用の図柄については接着剤転写媒体を大
量に生産することができる。

なお、接着剤としてアクリルエマルジョンなどを用いる
ときは、図柄保持基材に転写された接着剤層を一旦乾燥
させ、有色薄膜などの彩色材の接着を熱圧着で行なって
もよい。

つぎに本発明の実施態様を図面に基づいて説明するが本
発明はかかる実施態様のみに限定されるものではない。

第１図は本発明の図柄形成用接着剤転写媒体の一実施態
様の概略断面図である。接着剤転写媒体（１）は転写基
材（２）の一方の面に溶剤系の接着剤層（３）を手書き
または印刷により所望の図柄に形成することによって作
製される。

第２図に接着剤転写媒体（１）の斜視図を示す。

この実施態様では図柄（４）は縞状のものである。

第３〜４図に接着剤層（３）の転写方法を説明するため
の概略断面図をそれぞれ示す。接着剤層（３）の転写は
、転写媒体（１）を湿潤状態にある接着剤層（３）が布
・級などの図柄保持基材（５）に接するように置き、第
３図中の（視方向より均一に押圧し、ついで転写基材（
２）を第４図中の（Ｂ）方向に剥ぎ取ることにより行な
われる。転写された接着剤層（３）は図柄保持基材（５
）とその表面付近でのみ接着しており、図柄保持基材（
５）の内部深くまで浸透することはない。

一方従来の方法では、第５図に示すように図柄保持基材
（５）に直接接着剤（３）を塗布するため、接着剤（３
）が図柄保持基材（５）の内部に深く浸透し、図柄保持
基材の風合を大きく損なうものである。

かくして転写された接着剤層（３）を第６図に示すよう
に金箔などの彩色材（６）で覆い、軽く圧接して接着剤
層（３）と接着せしめたのち、接着されていない部分を
剥ぎ取墨ことにより第７図に示すように彩色図柄（７）
が図柄保持基材（５）−ヒに形成される。

転写された接着剤層（３）が硬化してしまったばあいは
、彩色材（６）を圧着するときに接着剤層にその溶剤を
噴霧して接着性を回復せしめるか、接着剤によっては熱
圧着すればよい。

また本発明の方法によるときは、多色の図柄の形成や異
形の図柄の形成もきわめて容易に行なうことができる。

たとえば多色図柄のばあい、各色に対応した接着剤層を
有する接着剤転写媒体を色の数だけ作製し、順次転写、
彩色すればよい。また、つぎに説明するようなマスキン
グ材を用いることもできる。

異形の図柄、たとえば縞模様のヒョウタン形の図柄を形
成せしめるばあい、第８図に示すごとく縞模様の接着剤
層を有する転写媒体（１）と図柄保持基材（５）の間に
ヒョウタン形の切り抜き部を有するマスキング材（８）
を挿入して抑圧、転写せしめ、ついで彩色すれは、第９
図に示すようなヒョウタン形の内部が縞模様となった図
柄（９）が形成される。

なお、以上の説明において図柄として縞状のものについ
て説明したが、縞状に限らす任意の図柄、たとえば人物
像、風景なども同様に形成することができる。

つぎに本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、
本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。

実施例１ 転写基材として厚さ２５μのポリエステルフィルムを用
い、これに写真型を用いて幅０．５ｍｍ、長さ４０　ｃ
ｍの接着剤層を０．５ｍｍ間隔で８０本形成し、図柄形
成用接着剤転写媒体を作製した。接着剤としては酢酸ビ
ニルエマルジョンを用いた。

この転写媒体を接着剤が乾燥するまえに和装用正絹に押
しあて、ロールで均一に押圧したのち転写基材をゆっく
り剥ぎ取った。ただちに転写された接着剤層部分に金箔
を置き、均一に押圧したのちハケで金箔を取り除いたと
ころ、濃淡のない均一な幅の縞模様に金彩色された図柄
かえられた。なお金彩色された部分は殆んどゴワつかず
、布地の風合は損なわれていなかった。

実施例２ 転写基材として厚さ３０μのポリプロピレンフィルムを
用い、これにオフセット印刷により幅０．５ｍｍ、長さ
４０ａｍのアクリルエマルジョン（樹脂分５０重量％の
水性エマルジョン）からなる接着剤を塗布して接着剤層
を０．５ｍｍ間隔で８０本形成し、図形形成用接着剤転
写媒体を作製した。

この転写媒体を接着剤届か乾燥するまえに接着剤層を下
にして和装用正絹に置き、ロールで均一に押圧したのち
転写基材をゆっくり剥ぎ取った。ついで転写された接着
剤層部分にグリーンに着色されたアルミ蒸着薄膜を置い
た。この操作の間に接着剤層が乾燥したので蒸着薄膜を
アイロンで均一に熱圧着し、接着されていない部分の薄
膜を取り除いた。

えられたグリーンの図柄は濃淡のない均一な幅の縞模様
であり、彩色図柄部分の布地はゴヮつかず、布地の風合
は損なわれていなかった。

比較例 幅０．５ｍｍ、長さ４０　ａｍのスリットが０．５ｍｍ
間隔で８０本設けられている写真型を用いて直接和装用
正相に実施例１で用いた酢酸ビニルエマルジョン接着剤
を塗布したほかは、実施例１と同様に金箔を接着剤層部
分に置き、金彩色された図柄を形成した。

えられた金彩色は濃淡かひどく、しかも幅が不均一であ
った。また金彩色部分の布地はゴワゴワしており、布地
の風合が損なわれていた。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図はそれぞれ本発明の図柄形成用接着剤転写媒
体の一実施態様の概略断面図および斜視図、第３〜４図
は本発明の方法における接着剤層の転写方法を説明する
ための概略断面図、第５図は従来の図柄形成法によって
形成された接着剤層の概略断面図、第６〜７図は本発明
の方法における彩色材の接着法を説明するための概略断
面図、第８図は本発明の方法においてマスキング材を用
いるばあいの接着剤層の転写方法を説明するための概略
斜視図、第９図は第８図に示す方法でえられた図柄の斜
視図である。 （図面の主要符号） （１）：図柄形成用接着剤転写媒体 （２）：転写基材 （３）：接着剤 （４）二図　柄 （５）：図柄保持基材 （６）：彩色材 （γ）、（９）　：彩色図柄 （８）：マスキング材 第１図 第２図 第４図 第５図 ２６図 オフ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　転写基材に溶剤系接着剤を所望の図柄に塗布して接
   着剤転写媒体を作製し、該転写媒体の接着剤層が湿潤状
   態にある間に接着剤層を図柄保持基材に当接して転写せ
   しめ、ついで転写された接着剤層に彩色材を接着保持せ
   しめることを特徴とする彩色図柄形成法。 ２　転写基材が合成樹脂フィルムまたは紙である特許請
   求の範囲第１項記載の彩色図柄形成法。 ６　図柄保持基材が布・・・拳である特許請求の範囲第
   １項記載の彩色図柄形成法。 ４　彩色材が金箔、銀箔または有色薄膜である特許請求
   の範囲第１項記載の彩色図柄形成法。 ５　図柄が印刷により形成されてなる特許請求の範囲第
   １項記載の彩色図柄形成法。