JPS591055A - 連鋳タンデイツシユへの溶鋼無酸化注入開始法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、連続鋳造装置のタンディツシュへの溶鋼注入
開始時において溶鋼の酸化を防止する方法に関する。

取鍋からタンディツシュへの溶鋼注入には、溶鋼の大気
による酸化を防止する手段として、取鍋ロングノズルを
用い、その先端をタンディツシュ内の溶鋼中に浸漬し溶
鋼を大気から遮断してその酸化を防止しているが、取鍋
からメンディツシュへの溶鋼注入開始時には、取鍋ロン
グノズルの先端がタンディツシュ内の溶鋼中に浸漬され
るまでの間、溶鋼は大気にさらされるため、溶鋼の酸化
が著しい。

このような取鍋からタンディツシュへの溶鋼注入開始時
における溶鋼酸化に伴なう酸化生成物が鋼中に捕捉され
ると、非金属介在物となって鋼の品質を劣化させ、不良
品の原因とも、なる。

取鍋からメンディツシュへの溶鋼注入開始時における非
金属介在物を低減させることは、重要な課題となってお
り、従来、各種の酸化防止方法が提案されている。

第１図は従来方法の一例を示すもので、タンディツシュ
の部分縦断面図である。ｌはタンディツシュ、４はメン
ディツシュ蓋で、この蓋４には溶鋼注入孔（ロングノズ
ル挿入孔）２、予熱バーナーｉｆ、ｓなどが開口してい
る。３はメンディツシュノズル孔である。溶鋼注入開始
に先立って、予熱バーナでタンディツシュを加熱した後
、メンディツシュ上部から不活性ガス吹込管６を介して
不活性ガスをメンディツシュ内に吹き込み、メンディツ
シュ内を不活性ガス雰囲気とする方法である。

この方法は、次の理由によってタンディツシュ内を不活
性ガス雰囲気とすることが困難である。

（１）　　タンディツシュ蓋に開口部が多い。

（２）メンディツシュとタンディツシュ蓋との間のシー
ルが困難である。

（３）　　タンディツシュ内容積全部を不活性ガスに置
換するには大量のガスが必要であり、短時間で完了する
ことが難しい。短時間で置換を完了するためには大量吹
込みが可能な設備を持たなければならない。

次に第２図は別な従来方法の例を示すもので、タンディ
ツシュの部分縦断面図である。１はタンディツシュ、３
はメンディツシュノズル孔、４はタンディツシュ蓋、８
は取鍋ロングノズル、９はスプラッシュ缶、６は不活性
ガス吹込みパイプである。

取鍋ロンクツスル８の先端部に鉄製のスプラッシュ缶９
を設置し、このスジラッシュ缶内を不活性ガス雰囲気と
し、取鍋ロングノズル８よシ溶鋼注入を開始し、溶鋼再
酸化を防止しようとする方法である。

この方法はスプラッシュ缶９内を不活性ガス雰囲気とす
ることは容易であるが、スズ２フフ１缶９が溶解した後
は溶鋼の酸化を防止することができない。

本発明は、このような従来の欠点を解消した溶鋼無酸化
注入開始法を提供することを目的とするものである。

以下図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第３図（ａ）　、　（ｂ）は、本発明方法の実施例を示
すタンディツシュの部分縦断面図およびそのＡ−Ａ矢視
図である。

第３図において、１はタンディツシュ、４はタンディツ
シュ蓋、５は予熱バーナ孔、８は取鍋ロングノズルであ
る。

本発明方法においては、耐火物ボード１２を使用する。

耐火物ボード１２は、タンディツシュ湯面被覆剤を結合
剤を用いて成形したもので、第３図に示すようにタンデ
ィツシュ１内を上下の２室に区画する板状体である。耐
火物ボー下１２には、予熱火焔を上記区画された２室に
配分するだめの予熱火焔配分用開孔１４と、この開孔１
４を施蓋する耐火物ボード蓋１６と、不活性ガス吹込用
開孔１８と、取鍋ロングノズル用開孔１９とを備えてい
る。第３図の例では、耐火物ボード１２は、取鍋ロング
ノズル用開孔１９の部分において分割されているが、取
扱いが容易となるように適当な大きさの任意の数に分割
することができる。

本発明は、 （１）　　耐火物ボード１２をタンディツシュ１を上下
２室に区画するように配設し、タンディツシュ１内を予
熱した後、火焔配分用開孔１４を耐火物ボード蓋１６で
閉止する段階 （２）不活性ガス吹込管６を介して不活性ガスを耐火物
ボード１２の下の空間に吹込む段階（３）取鍋ロングノ
ズル８を介して溶鋼注入を開始し、注入溶鋼の湯面が耐
火物ボード１２に到達した後、不活性ガース吹込みを停
止すると共に、耐火物ボードを溶鋼の熱によって溶解せ
しめて溶鋼の湯面を被覆せしめる段階 ０３段階からなることを特徴とする連鋳タンディツシュ
への溶鋼無酸化注入開始法である。

耐火物ボード１２は、タンディツシュ１内を上下２室に
区画し、タンディツシュ予熱火焔を上下２室に適切な比
率５例えば上側室３０チ、下側室７０％の火焔比率に分
割して縫率よく合理的な予熱を行なう作用と、タンディ
ツシュ内下部の小容積の不活性ガス置換域を形成する作
用と、タンデイツシュ内湯面上昇後は湯面上に浮かんで
湯面を被覆、し裸湯面面積を極力狭くして溶鋼の酸化を
防止する作用と、最終的に溶鋼の熱によって溶解し湯面
被覆剤となる作用とを有するものである。

耐火物ボード１２の材質は、タンディツシュ１に注入し
た溶鋼表面を被覆し大気から遮断するメンディツシュ用
被覆パウダー相当のもの、例えばＳｉｎｇ、’　４０．
４　％、　ＣａＯ；　３５．３％、１ｚｏａ；７．８−
を主成分とした軟化点１２１０°Ｃ程度のものがド１２
とする。結合剤としては、フエーノール樹脂、フラン樹
脂、アミノ樹脂、タールピッチ、エポキシ樹脂、尿素樹
脂などの有機結合剤、または場合によってはリン酸アル
ミニウムなどの無機結合剤を用いることができる。

耐火物ボード１２は、タンディツシュ１内をバーナによ
って予熱する際、火焔がタンディツシュ下部を十分予熱
できるように火焔配分用開孔１４を開口している。この
火焔配分用開孔１４の周辺１５は、バーナ火焔にさらさ
れても溶解しない材質例えばマグナシア骨材を主材とし
、これを前述の如き結合剤で固めたものとすることが好
ましい。

火焔配分用開孔１４は、予熱終了後、耐火物ボード蓋１
６を用いで閉止する。耐火物ボード蓋１６は耐火物ボー
ド１２と同一材質でよｉが、予熱バーナ火焔にさらされ
る部分１７はバーナ火焔により溶解しない材質とする。

第３図ではこの蓋１６を開口１４に隣接する位置に置き
、施蓋に便にしであるが、予熱バーナ火炎にさらされな
い場所に置いて予熱すれば、蓋１６全体を溶鋼に接触後
溶解する一様な材質とすることができる。

なお、第３図（、）には、耐火物ボード蓋１６の施蓋時
の状態を破線１６ａで示しである。

本発明の第１段階は、耐火物ボード１２をメンディツシ
ュ１内にタンディツシュ１を上下２室に区画するように
配設し、タンディツシュ１内を予熱した後、火焔配分用
開孔１４′ｔ−耐火物ボード蓋１６で閉止し、不活性ガ
スを吹き込む空間を耐火物ボード下に形成する段階であ
る。

この段階はタンディツシュ予熱湯で行なわれる。

先ず耐火・物ボード１２をタンディツシュ１の側壁内面
に突設した耐火物製ブラケット１３上に載置支持させる
。この支持手段は、耐火物ボード１２を一定位置に装着
し溶鋼上面が上昇したとき溶鋼上面に浮遊させることの
できる他の手段、例えば−針金等を用いて上方から耐火
物ボード１２を吊下する手段など適宜の手段を用いるこ
とができる。

耐火物ボート１２の配設位置は、タンディツシュ１内の
可及的低い位置とすることが好ましい。

次に、メンディツシュ蓋４をセットする。

次にタンディツシュ１の内部の耐火物を予熱し、耐火物
内面の温度を１０００〜１２００°Ｃまで上昇させ、メ
ンディツシュ内に溶鋼を注入したとき溶鋼が急激に温度
降下するのを防止すると共に耐火物の割れ等を防止する
。

タンディツシュ内の予熱は、メンディツシュ蓋４に開口
した予熱バーナ用開孔５から予熱ノ（−すをタンディツ
シュ内に臨ませてセットした後、）く−すを燃焼させて
行なう。かくして、タンディツシュ１、耐火物ボード１
２、耐火物ボード蓋１６ｊを昇温する。

昇温完了後バーナの燃焼を停止させ、バーナを取υ外し
、耐火物ボード１２の火焔配分用開孔１４を耐火物ボー
ド蓋１６によって閉止し、不活性ガス吹込み空間の形成
を完了する。

予熱段階を終ったタンデイツシ３−１は連鋳ストランド
の注入位置まで移動し、第１段階を終了する。

本発明の第２段階は、不活性ガス吹込管６を介して不活
性ガスを耐火物ボードの下の空間に吹込む段階である。

連鋳ストランド注入位置に移動完了しだタンディツシュ
１に不活性ガス吹込管６をセットし、不活性ガスを吹込
むと共に、溶鋼を収納した取鍋１０をメンディツシュ上
に装着、する。

不活性ガス吹込管６は、タンディツシュ蓋４および耐火
物ボード１２にそれぞれ設けた開孔７およＣ１８を貫通
して耐火物ボード１２の下側のタンディツシュ下部空間
にその先端を臨ませ、アルボンガス等の不活性ガスを導
入する。

一方、溶鋼を収納した取鍋１０をメンディツシュ１の上
方にセットし、取鍋ロングノズル８をメンディツシュ蓋
４に設けた注入口２を通して垂下させ、耐火物ボード１
２の取鍋ロングノズル［Ｒ孔１９を貫通してタンディツ
シュ底凸部１１ｏに対向させた所定位置で停止させる。

不活性ガス吹込管６による不活性ガス導入によって耐火
物ボード下のタンディツシュ下部空間が大気から不活性
ガス雰囲気に置換したら第２段階を終了し、第３段階の
溶鋼注入作業に移行する。

なお、第２段階では、取鍋１０のスライディングノズル
２１およびメンディツシュ１のスライディングノズル２
３を閉止しておくことは言うまでもない。

次に本発明の第３段階は、取鍋ロングノズル８を介して
溶鋼注入を開始し、注入溶鋼の湯面が耐火物ボード１２
に到達した後、不活性ガス吹込みを停止すると共に、耐
火物ボード１２を溶鋼の熱によって溶解せしめて溶鋼の
湯面を被覆せしめる段階である。

メンディツシュ１の耐火物ボード１２下の空間に不活性
ガスを吹込みつつ、取鍋１ｏのスライディングノズル２
１をシリンダー２２を作動して開に切換え、取鍋ロング
ノズル８から耐火物ボード１２下に溶鋼の注入を開始す
る。タンディツシュ１内に注入された溶鋼の湯面が上昇
し、耐火物ボード１２に到達するまで不活性ガスを吹込
み続け、溶鋼の酸化を防止しつつ注入を行なう。

取鍋ロングノズル８の先端部が溶鋼中に浸漬され、湯面
が耐火物ボード１２に達すると耐火物ボード１２は湯面
上に浮かぶ。この状態になったとき、不活性ガスの吹込
みを停止する。

このようにして、メンディツシュへ注入開始時の溶鋼は
、確実に不活性ガス雰囲気中で注入され酸化が防止され
る。

湯面上に浮んだ耐火物ボード１２は、溶鋼の熱によって
＃１とんどの部分が溶′解し、通常のタンディツシュ湯
面被覆剤と同一の作用をなすので、溶鋼の酸化を最小限
に抑制することができる。

なお、湯面上に通常のタンディツシュ湯面被覆剤を補充
することもできる。

メンディツシュ１の湯面レベルが所定レベルに達した後
、シリンダ２４の作動にょシス２イデイングノズル２３
を開き、溶鋼の鋳型への注入を開始する。

本発明は以上のように構成されているので、連鋳タンデ
ィツシュへの溶鋼注入開始時に、無酸化注入を行なうこ
とができ、連鋳品の品質の安定、歩留の向上が達成され
た。

第４図は、本発明のすぐれた効果を例示するグラフであ
る。横軸にスラブ鋳込長さを−と９、縦軸に酸化量変化
すなわち、スラブ中の酸素量と取鍋中温鋼の酸素量との
差異をとって描いたグラフであって、図中３１は第１図
、３２は第２図、３３は第３図に示す方法によるものを
示す。第４図から、本発明方法が、鋳込開始時のスラブ
品質に顕著な効果を奏することがわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来法を示すメンディツシュの部分縦
断面図、第３図は本発明の実施例を示し、（ａ）はタン
ディツシュの部分縦断面図（（ｂ）図のＢ　−Ｂ矢視）
、（ｂ）は（、）図のＡ−Ａ矢視図、第４図はスラブの
酸化量変化を示すグラフである。 １・・・・・・タンディツシュ ２・・・・・・溶鋼注入孔（取鍋ロングノズル挿入孔）
３・・・−・・タンディツシュノズル孔゛４・・・・・
・タンディツシュ蓋、５・・・・・・予熱バーナ孔６・
・・・・・不活性ガス吹込管 ７・・・・・・不活性ガス吹込孔 ８・・・・・・取鍋ロングノズル ９・・・・・・スプラッシュ缶、　　１ｏ・・・取鍋１
１・・・タンディツシュ底凸部 １２・・・耐火物ボード、　　　１３−・・ブラケット
１４・・・予熱火炎配分用開孔 １５・・・予熱火炎配分用開孔周縁部 １６・・・耐火物ボード蓋 １６ａ・・・耐火物ボード蓋の施蓋状態１７・・・耐火
物ボード蓋の火炎当シ部１１３−・・不活性ガス吹込用
開孔 １９・・・取鍋ロングノズル用開孔 ２１・・・取鍋のスライディングノズル２２・・・シリ
ンダ ２３・・・タンディツシュのスライディングノズル２４
・・・シリンダ ３１．３２．３３・・・それぞれ第１図、第２図、第３
図の方法による酸化量 第１図 第２図 一一今スクシａ込長て（倶Ｊ 第３図 Ｎ＼） 買− （ｂ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 エ　タンディツシュ湯面被覆剤からなる材質を有し、予
   熱火炎配分用開孔、不活性ガス吹込用開孔、取鍋ロング
   ノズル用開孔を開口した耐火物ボードを、タンディツシ
   ュを上下２室に区画するように該メンディツシュ内に配
   設し、該メンディツシュ内を予熱した後、上記予熱火炎
   配分用開孔を蓋で閉止する段階と、 不活性ガス吹込管を介して不活性ガスを前記耐火物ボー
   ドの下の空間に吹込む段階と、取鍋ロングノズルを介し
   て前記タンディツシュ内に溶鋼注入を開始し、該注入溶
   鋼の湯面が前記耐火物ボードに到達した後、不活性ガス
   の吹込みを停止すると共に前記耐火物ボードを前記溶鋼
   の熱によって溶解せしめて該溶鋼の湯面な被覆せしめる
   段階とからなる、連鋳タンディツシュへの溶鋼無酸化注
   入開始法。