JPS589160Y2 - ヒ−トポンプシキ レイダンボウソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、熱媒体を循環させる冷暖房回路の凍結防止
装置を有するヒートポンプ式冷暖房装置の改良に関する
ものである。

従来、熱媒体を循環させる冷暖房回路を有するヒートポ
ンプ式冷暖房装置においては、ヒートポンプ装置の運転
スイッチが開放して運転停止しているとき、上記熱媒体
の温度が所定値以下に低下するとこれを検出して、上記
熱媒体の循環ポンプのみを自動運転させていた。

しかし、寒冷地においては上記循環ポンプを自動運転さ
せるだけでは上記熱媒体の凍結を完全に防止することが
できず、上記冷暖房回路に亀裂が生じたり、また暖房立
上り特性が悪いという問題があった。

この考案は、このような実情に鑑みてなされたもので、
上記熱媒体の温度を所定温度帯域に維持するようにし、
凍結防止ならびに効率よく運転するヒートポンプ式冷暖
房装置を提供しようとするものである。

以下、この考案の一実施例を図にもとづき説明する。

第１図はこの考案のヒートポンプ式冷暖房装置の構成国
で、１は圧縮機、２は四方切換弁、３は利用側熱交換器
、４は絞り装置、５は熱源側熱交換器、６は利用側熱交
換器３と熱交換可能に設けられた冷暖房回路、７は放熱
器、８は循環ポンプで、このポンプによって冷暖房回路
６中を熱媒体が循環する。

９は上記熱媒体の温度が所定値以下のとき閉じ、上記圧
縮機１及び循環ポンプ８を自動運転させる温度検出器で
ある。

第２図は、この考案の電気回路図で、１０は圧縮機用電
磁接触器、１１は循環ポンプ用電磁接触器、１２はヒー
トポンプ装置の運転スイッチ、１３は上記温度検出器９
の接点、１４は冷暖切替スイッチである。

次に作用について説明する。

冷暖切替スイッチ１４が暖側に切替えられ、運転スイッ
チ１２が開放されて圧縮機用電磁接触器１０が消勢され
ヒートポンプ装置の暖房運転が停止した時、上記熱媒体
の温度が所定値以下に低下すると運転スイッチ１２が温
度検出器９の接点１３の閉成により短絡され、圧縮機用
電磁接触器１０及び循環ポンプ用電磁接触器１１が励磁
されて、圧縮機１及び循環ポンプ８が駆動して、熱媒体
が利用側熱交換器３で加熱されて冷暖房回路６を循環し
、この回路の凍結を防止する。

なお、上述したように冷暖房回路６の凍結のみを防止す
る場合は熱媒体の凍結防止温度に温度検出器９の作動温
度が設定されるが、ヒートポンプ装置の能力が十分に発
揮でき、且つ熱損失の比較的小さい所定温度帯域、例え
ば１５〜３０℃の比較的高い温度に温度検出器９の作動
温度を設定すれば凍結防止および朝などの低温時におけ
る暖房立上り特性もよくヒートポンプ装置を効率よく運
転できる。

即ち、第３図に示す特性図において、ａはヒートポンプ
暖房能力、ｂは熱ロスの特性を夫々示し、ヒートポンプ
運転可能最低温度（凍結防止温度）ｔ。

と運転温度１１間に上記所定温度１５〜３０℃（ｔ２〜
ｔ３）を設定するものである。

従って、ヒートポンプ暖房能力を大きくし熱ロスを小さ
くし得る温度範囲に熱媒体の温度を維持することができ
上述したように凍結を防止することは勿論、熱ロスを小
さく抑えることができるので暖房時の立上り特性も一段
と向上し得るものである。

なお、上記の実施例ではヒートポンプ装置と循環ポンプ
とを同時に運転し同時に停止するものについて例示した
が、例えば同時に運転開始し別々に停止させてもよく、
要するにヒートポンプ装置と循環ポンプを運転区間を一
部又は全部重量させることにより熱媒体を上述した所定
温度帯域に設定すれば良い。

以上のようにこの考案では、ヒートポンプ装置の運転ス
イッチが開放してヒートポンプ装置の暖房運転が停止し
た時においても、熱媒体の温度が所定値以下に低下する
と、上記ヒートポンプ装置及び循環ポンプが自動的に運
転されるようにしたので、熱媒体の凍結を完全に防止す
ることができる。

また、ヒートポンプ装置の運転によってヒートポンプ装
置の運転可能最低温度と運転温度間の温度帯域のほぼ１
５〜３０℃に熱媒体温度を維持するようにしたので、ヒ
ートポンプ装置の始動時に、熱媒体温度の低下によるヒ
ートポンプ装置の異常停止が防止できると共にヒートポ
ンプ装置の加熱能力も比較的高いところから始動するこ
とができ、その結果、ヒートポンプ装置の暖房立上り特
性が改善され、効率よく運転することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すヒートポンプ式冷暖
房装置の構成国、第２図はこの考案の一実施例を示す電
気回路、第３図は特性図である。 図中、３は利用側熱交換器、５は熱源側熱交換器、６は
冷暖房回路、８は循環ポンプ、９は温度検出器、１０は
圧縮機用電磁接触器、１１は循環ポンプ用電磁接触器、
１２は運転スイッチ、１３は温度検出器の接点、１４は
冷暖切替スイッチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱源側熱交換器及び利用側熱交換器を有するヒートポン
   プ装置と、上記利用側熱交換器と熱交換する熱媒体を循
   環させる循環ポンプを有する冷暖房回路と、上記し−ト
   ポンプ装置と上記循環ポンプとを共に運転制御する運転
   スイッチと、上記熱媒体の温度を検出する温度検出器と
   、上記運転スイッチに上記温度検出器を介し並列に接続
   された冷暖切換スイッチとを備え、上記運転スイッチが
   開放して上記ヒートポンプ装置の暖房運転が停止してい
   るとき、上記温度検出器の温度検出によって上記ヒート
   ポンプ装置及び循環ポンプを運転制御して上記冷暖房回
   路内の熱媒体の温度を上記ヒートポンプ装置の運転可能
   最低温度（凍結防止温度）とヒートポンプ装置の通常運
   転温度間の温度帯域（はぼ１５℃〜３０℃）に維持する
   ようにしたことを特徴とするヒートポンプ冷暖房装置。