JPS588962B2 - ダボ状模様を有する化粧板の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は床材、壁材等の建築用化粧板として使用するダ
ボ状模様を有する化粧板の製造方法に関するものである
。

従来から、この種の化粧板を得るには、第８図に示すよ
うに、基板ａの上面に化粧単板ｂを接着したのちに所望
個所に化粧単板ｂの表面から基板ａの適宜深さに達する
六〇を穿設し、しかるのち該穴Ｃにダボｄを嵌着し、化
粧単板ｂの表面から突出するダボｄの上端部を切削する
ことにより製造しているが、この方法によれば、製造工
程が多くかかつて生産能率が低下するばかりでなく、個
個の化粧板におけるダボの位置が不揃いとなって製品の
均一化が望めなく、床材等として配列して敷設した場合
には外観的に劣る欠点があった。

本発明はこのような欠点をなくするために、予め所定部
分にダボ状模様を設けた化粧単板を基板の上面に一体的
に接着し、しかるのち、隣接するダボ状模様間に溝加工
を施すことを特長とするダボ状模様を有する化粧板の製
造方法を提供するものである。

本発明の実施例を図面について説明すると、長方形状の
化粧単板１の長さ方向の両端部中央にダボ状模様２，２
′を設けると共にこれらのダボ状模様２，２′間を結ぶ
中央線上において、長さ方向の中央から一方のダボ状模
様２側に偏した部分に所定間隔を存して前記ダボ状模様
２，２′と同大、同形の一対のダボ状模様２ａｔ２ａ’
を必要に応じて設ける。

このダボ状模様２ａ，２ａ′間の間隔は、化粧単板１の
端面から端部に設けたダボ状模様２又は２′間の間隔の
２倍となるように設定してある。

次いで、この化粧単板１を合板等の基板３の上面に適宜
な接着剤を介して一体的に接着して少なくとも該基板３
の両端部近傍にダボ状模様２，２′を有する化粧板を得
る。

この際、基板３の上面の形状と化粧単板１の形状とが同
一の細長長方形状であれば、第２図に示すように、基板
３上に一枚の化粧単板１を貼着すればよいが、基板３が
、その長さが化粧単板１の長さと略同一でその巾が化粧
単板１の数倍、例えば３倍を有する場合、第４図に示す
ように該基板３上に３枚の化粧単板１を並列させて貼着
するものである。

この場合、化粧単板１の両端部側のダボ状模様２，２′
は基板３の両端部に位置することは勿論であるが、一方
のダボ状模様２から中央部寄りに設けた一対のダボ状模
様２ａ，２ａ′は基板３の巾方向に千鳥状に配列するよ
うに化粧単板１，１，１を貼着する。

このような化粧単板１の並列は化粧単板１を一枚おきに
隣接する化粧単板１，１に対して平面方向に１８０度反
転させれば容易に行い得る。

こうして基板３上に化粧単板１を接着したのち対で設け
たダボ状模様２ａ＋２ａ’間の中央部を巾方向に溝付加
工を施して目地４を形成すると共に互いに密接した化粧
単板１，１の側端面を長さ方向に溝付加工をして同様に
目地４′を形成し、又、必要に応じて四辺部に面取り及
び本実加工を施すものである。

こうして得られた化粧板はその表面を研摩したのち該表
面に適宜な塗装を行って仕上げる。

また第５図および第６図は本発明の他の実施例を示し、
一枚の広巾の化粧単板１にその両端部と中央部に多数の
ダボ状模様２を設けて、該化粧単板と同一大きさの基板
３の表面に接着一体化し、第５図に示す中間化粧板イを
形成し、ついで該化粧単板１の表面にダボ状模様２の間
の中央部に巾方向及び長さ方向に溝加工を施して目地４
を形成し、第６図に図示する化粧板としたものである。

このようにして化粧単板を接着した後、ダボ状模様間に
溝加工を施すことによってあたかも多数枚のダボ付化粧
板を連設したかのような外観の化粧板口を得ることがで
きるものである。

次に、前述したダボ状模様２，２’，２ａ，２ａ’を有
する化粧単板１を得る方法について説明すると、化粧単
板１のダボ状模様配設位置に適宜径の孔を貫設し、この
孔に予め形成しておいた化粧単板１と異色のダボを嵌着
するか或いは適宜の材料を埋設することにより形成して
もよいが、第７図に示すように、角柱形状の木材フリツ
チ５から得ることにより一層生産能率を高めることがで
きる。

即ち、この木材フリツチ５の両端部中央に表裏面間に亘
って貫通する適宜径の円形孔６，６′を適宜の穿孔具に
よって孔明け加工を行うと共に必要に応じてこれらの円
形孔６，６′間を結ぶ中央線上において、長さ方向の中
央から一方の円形孔６側に偏した部分に小間隔を存して
前記円形孔６，６′と同径の一対の円形孔６ａ，６ａ’
を同様にして孔明け加工をする。

この円形孔５ａ，５ａ’間の間隔は、木材フリツチ５の
端面と端部に設けた円形孔６又は６′間の間隔の２倍と
なるように設定してある。

こうして木材フリツチ５の所定部分に貫通円形孔６，６
’，６ａ，６ａ’を穿設したのち、これらの円形孔６，
６’、６ａ，６ａ’に該円形孔と略同長、同形の棒状体
７を円形孔６，６’、６ａ，６ａ’の内面又は棒状体７
の外周面に適宜接着剤を塗布して挿嵌し木材フリッチ５
内に埋設した状態にする。

この棒状体７としては、木材フリッチ５と異種の木材或
いは同種で異色のもの或いは異色に着色した着色木材か
ら形成したものを使用し、さらには、木材フリツチ５と
同時に切断可能な合成樹脂製のものやカーボン棒等を使
用することができる。

次いで、棒状体埋設木材フリツチ５を棒状体７の長さ方
向に対して直交する方向に適宜厚さ毎（数ｍｍ）に切断
して複数枚の化粧単板１を得るものである。

こうして得られた化粧単板１は、その両端部並びに中央
部の一端部寄りに、木材フリツチ５の切断と同時に切断
された棒状体７によるダボ状模様２，２’、２ａ，２ａ
’を有するものである。

以上のように本発明は、化粧単板の両端部及び中央部に
設けた孔に該化粧単板と異色の材料を埋設してダボ状模
様を形成し、この化粧単板を基板の表面の側端部及び中
央部にそのダボ状模様が位置するように基板に載置して
一体的に接着し、しかるのち、隣接するダボ状模様間に
溝加工を施すことを特徴とするダボ状模様を有する化粧
板の製造方法に係るものであるから、化粧単板には予め
ダボ状模様を設けているので、 の化粧単板を基板上に
接着するだけでダボ状模様を有する化粧板を容易且つ能
率良く得ることがてル、その上、化粧単板に設けている
ダボ状模様を基板の所定位置に配設させるので、得られ
る化粧板のダボ状模様の位置関係を一定にして化粧性を
向上させることができるものである。

また、さらにダボ状模様を化粧単板の端部と中央部に各
々複数個設けて用い基板に貼着後、溝加工を施すことに
よって、あたかも、多数枚のダボ付化粧板を連設したか
のような外観を現出させることができると共に化粧単板
の切削端面をダボ模様間の溝表面に露出させて立体感と
重厚感を付与することができて巾広いデザインの化粧板
を得ることができ、又、ダボ模様が溝端面及び化粧単板
の端面に全て接近した部分に設けられるから、ダボ模様
部分の温湿度変化に伴なう伸縮応力を効果的に吸収して
該部分の割れや膨れ等の発生を防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は化粧単板
の一部切欠斜視図、第２図は基板上に化粧単板を貼着し
た状態の斜視図、第３図は得られた化粧板の斜視図、第
４図は得られる化粧板の他の実施例を示す斜視図、第５
図及び第６図は他の実施例を示す斜視図、第７図は化粧
単板を得る方法を説明するための斜視図、第８図は従来
の化粧板の形成方法を説明するための断面図である。 １…冑化粧単板、２，２’，２ａ，２ａ’……ダボ状模
様、３……基板、４…田目地。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 化粧単板の両端部及び中央部に設けた孔に該化粧単
   板と異色の材料を埋設してダボ状模様を形成し、この化
   粧単板を基板の表面の側端部及び中央部にそのダボ状模
   様が位置するように基板に載置して一体的に接着し、し
   かるのち、隣接するダボ状模様間に溝加工を施すことを
   特徴とするダボ状模様を有する化粧板の製造方法。