JPS587940Y2 - スイッチの取付け機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスイッチ、例えばラジオ受信機の音質選択用ス
ライドスイッチの取付は機構に関するものである。

従来此種のスライドスイッチは、スライドに取付けた可
動接点の移動によって固定接点（端子）が順次切換えら
れるように構成されている。

ところが、このスイッチをプリント基板に接続するには
、プリント基板に設けた多数の小孔（挿通孔）に固定端
子の各リード及びスイッチのケーシングの各脚部（４個
所）をいちいち差込み、リードをプリント基板のパター
ンに半田付けしている。

従って各リードの差込みが極めて面倒であり、差込み時
にノードに無理な力が加わって変形したりするので、熟
練者であってもなかなか思うように接続作業を行なうこ
とができなかった。

然もプリント基板側の小孔位置を正確にしておかなけれ
ば、固定端子の差込み自体に支障をきたし、またスイッ
チの複数の固定端子の間隔が狭いとプリント基板の小孔
の間隔も狭くなって開孔作業時や接続作業時にこれらの
小孔間に亀裂が生じ易く、このためプリント基板を破損
し易いものであった。

更にスイッチは抵抗、コンデンサ等の他の部品に比べて
プリント基板上に占める面積が比較的大きく、この為に
スイッチ以外の部品のプリント基板上における取付は場
所が制限を受ける結果、スイッチと他の部品或いは他の
部品同士が接近して浮遊容量等の問題が生じる欠点があ
った。

本考案は上述の如き欠陥を是正すべく考案されたもので
あって、そのスイッチ本体部分がプリント基板の外側に
位置しかつこのプリント基板の側端面に対向するように
スイッチを配置し、前記スイッチの複数の固定端子を前
記プリント基板の挿入孔に挿入することなく前記プリン
ト基板の板面とほぼ平行となるように配置した状態で前
記複数の固定端子を前記プリント基板の所定のパターン
に接続固定し、前記プリント基板を固定部に固定すると
共に前記スイッチを位置規制部によって位置規制するよ
うに構成したスイッチの取付は機構に係るものである。

このように構成することによって、プリント基板に対す
るスイッチの接続作業を非常に簡単に行なえると共に、
固定端子やプリント基板或いは固定端子とプリント基板
との接続部を損傷することもなく、またスイッチ以外の
部品のプリント基板上における取付は場所の制限が少な
く、更に接続後においてもあまり嵩張らす薄型の製品を
提供できることになる。

次に本考案をラジオ受信機に適用した一実施例を図面に
付き述べる。

第１図はラジオ受信機１のキャビネット１１の前面側を
示すものであって、スピーカ（図示せず）の音声を前方
へ導びくための多数の小孔２、音量調整摘み３、音質選
択摘み４、周波数選択摘み５，６゜７、短波用の周波数
選択摘み８、同調摘み９、ロッドアンテナ１０が夫々設
けられている。

本実施例による重要な構成は、音質選択摘み４によって
作動されるスライドスイッチの取付は機構にある。

なおこの摘み４の操作によって、高音域、低音域及びニ
ュース用の各トーンを三段階で選択できるようになって
いる。

第２図〜第４図に付きこのスライドスイッチ部分の構成
を詳述する。

キャビネット１１内のシャーシ１８にはコ字状の壁部１
２が設けられ、この壁部内にスライドスイッチ１３が図
示の如くいわば横に寝かせた状態で収容され、位置決め
されている。

このスライドスイッチは４つの脚部１４を有するケーシ
ング１５、多数の固定端子のリード１６、ケーシング１
５内の可動接点（図示せず）を夫々具備している点は、
従来のものとほぼ同−構成であるが、上記ケーシング１
５と共にスイッチ本体部分を構成しかつ可動接点を移動
させるためのスライダの操作部１７がケーシング１５の
側面から前方方向へ突出しているのが特徴である。

そしてキャビネット１１の前面に設けた長方形の孔１９
に既述の音質選択摘み４がその首部２０において挿入さ
れ、この首部２０が孔１９内に挿入されたスライドスイ
ッチ１３の操作部１７に一体に結合され、従って外部か
ら指で摘み４を摺動操作することにより操作部１７を介
して固定接点１６に対する可動接点の位置が順次切換え
られる。

一方、抵抗２１．コンデンサ２２等を取付けたプリント
基板２３はシャーシ１８に対しほぼ平行に配置され、第
４図に明示するように、その端部に設けた円形孔２４の
部分がシャーシ１８のボス部２５に合わされた状態で、
ボス部２５の内側からねじ２６を挿入し、キャビネット
１１側のボス部２７のねし孔に螺入させることによって
、シャーシ１８とキャビネット１１との間にプリント基
板２３が強固に固定されている。

なお抵抗２１及びコンデンサ２２等は、カットオフ周波
数を決める時定数を変化させて音質を変化させるために
使用されるものである。

従って、スライドスイッチ１３の本体部分はプリント基
板２３の外側に位置しかつこのプリント基板２３の側端
面に対向しており、その固定端子１６がプリント基板２
３の板面の下側でほぼ平行に接している。

そして多数の固定端子１６は、第４図に示すように、プ
リント基板２３の所定のパターン（図示せず）に半田２
８によって夫々接続固定（半田付け）され、電気的に接
続されている。

この半田付けを行なう時点は任意に選択でき、例えば半
田付けして両者を一体にしてからシャーシ１８に対し一
緒に組込んでもよいし、或いは別々にまずシャーシ１８
に組込んでから半田付けしてもよいが、前者の方が作業
性が良い。

なおこの半田付けは、一般には半田ゴテを使用して行な
うが、通常のディッピングも可能である。

以上のように構成すれば、プリント基板２３に対しスラ
イドスイッチ１３の固定端子１６を単に半田付けするの
みでよいから、従来のように孔に差込む必要は全くなく
、接続作業を非常に簡単に行なうことができ、然も開孔
作業時や接続作業時にプリント基板２３の孔間に亀裂が
生じてプリント基板２３を損傷したり、接続作業時に固
定端子１６を損傷する恐れもなくなる。

またスライドスイッチ１３の本体部分をプリント基板２
３の外側に位置させているので、プリント基板２３上に
おいてスライドスイッチ１３の占める面積の割合が少な
くなり、このために抵抗２１やコンデンサ２２等の他の
部品の取付は場所の制限が緩和され、従って浮遊容裏等
の問題も少なくなる。

またスライドスイッチ１３はシャーシ１８の壁部１２に
よって３方向から位置規制され、残りの一方向では固定
端子１６がプリント基板２３に固定されているので、操
作時に位置ずれしたりすることがない。

また操作部１７の移動方向において特に加わる半田付は
部分への力も壁部１２によって吸収されるから、その半
田付は部分の損傷をこうむることもない。

更にまた、スライドスイッチ１３をいわば横に寝かせた
状態にしているから、プリント基板２３に取付けた場合
におけるその厚さ方向（即ち前後方向）の嵩高さは、従
来のようにプリント基板２３に対して直角方向から取付
ける場合に比べて、著しく小さくなり、従ってキャビネ
ット１１内の余計な空間がその分だけ少なくなり、薄型
の製品を提供できることになる。

以上本考案を一実施例に基いて説明したが、本考案はこ
の実施例に限定されるものではなく、様々に変形可能で
あることが理解されよう。

例えば、スライドスイッチ１３を、上述の例ではプリン
ト基板２３から僅かに離して配置したが、この側端面に
接触させて配置してもよい。

また固定端子１６の先端部分をプリント基板２３側へ折
り曲げてここで半田付けする一方、ケーシング１５の脚
部１４（図示の例では２つ）をプリント基板２３の板面
に接触させ、適当な方法（接着等）によりその脚部１４
もプリント基板２３に固定してもよい。

この場合は、脚部１４の固定によりスライドスイッチ１
３のプリント基板２３への取付は状態がより強固となる
ので、操作部１７の移動方向のみにおいて壁部１２を設
けるだけでスライドスイッチ１３を十分に位置規制する
ことができる。

なお、本考案は、複数列の固定端子を具備するスライド
スイッチにも適用できること、音質選択用のスイッチ以
外のスイッチにも適用できることが理解されるであろう
。

本考案は上述の如く、スイッチ本体部分をプリント基板
の外側に位置せしめて固定端子をプリント基板とほぼ平
行な状態で接続するようにしているから、従来のように
プリント基板の孔に固定端子を差込む必要は全くなく、
プリント基板に対して固定端子を単に接触させて半田等
で接続でき、従って接続作業を非常に簡単に行なえるば
かりでなく、開孔作業時や接続作業時にプリント基板の
孔間に亀裂が生してプリント基板が損傷したり、接続作
業時に固定端子が損傷する恐れもなくなる。

またスイッチ本体部分をプリント基板の外側に位置させ
ているので、プリント基板上においてスイッチの占める
面積の割合が少なくなり、他の部品の取付は場所の制限
が緩和される。

またスイッチ本体部分をプリント基板の外側に位置させ
かつこのプリント基板の側端面に対向させているから、
例えばスライドスイッチの場合に、プリント基板に取付
けたときのこの厚さ方向における嵩高さを著しく小さく
でき、薄型の製品を提供できることになる。

更にスイッチを位置規制部によって位置規制しているの
で、スイッチの操作時にプリント基板と固定端子との接
続部に加わる力が位置規制部によって吸収され、この接
続部が損傷をこうむることなく保護される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考采をラジオ受信機に適用した一実施例を示す
ものであって、第１図はラジオ受信機の前面側の斜視図
、第２図は音質選択用スライドスイッチの取付は機構の
分解斜視図、第３図は第２図において機構を組立てたと
きのキャビネットを除いた正面図、第４図は第３図にお
けるＩＶ−ＩＶ線断面図である。 なお図面に用いられている符号において、４は音質選択
摘み、１１はキャビネツｌ−１１２は壁部、１３はスラ
イドスイッチ、１６は固定端子、１８はシャーシ、２３
はプリント基板、２８は半田である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. そのスイッチ本体部分がプリント基板の外側に位置しか
   つこのプリント基板の側端面に対向するようにスイッチ
   を配置し、前記スイッチの複数の固定端子を前記プリン
   ト基板の挿入孔に挿入することなく前記プリント基板の
   板面とほぼ平行となるように配置した状態で前記複数の
   固定端子を前記プリント基板の所定のパターンに接続固
   定し、前記プリント基板を固定部に固定すると共に前記
   スイッチを位置規制部によって位置規制するように構成
   したスイッチの取付は機構。