JPS5861244A - ニツケル基超合金単結晶物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はハフニウム、ケイ素、及びこれらの混合物より
なる群より選択された０゜０５〜０．２％の元素を添加
することにより耐酸化性を改善されたニッケル基超合金
単結晶物品に係る。これらの元素を添加することにより
被覆された状態及び被覆されていない状態に於ける単結
晶物品の耐酸化性が改善される。

ニッケル基超合金はガスタービンエンジンに於て広く使
用されているｔ・元来このニッケル基超合金は多くの不
規則に配向された等軸晶よりなる従来の要領にて鋳造さ
れた形態にて使用されていた。

結晶の長子方向軸線が最大応力軸線に平行である多数の
細長い一方向に配向された結晶よりなる柱状晶物品を製
造するために使用されていた一方向凝固法として知られ
ている鋳造法により、ニッケル基超合金の性質が実質的
に改善された。その後単結晶物品を製造することが可能
になり、単結晶物品は超合金の技術分野に於ける現状を
代表するものとなった。本発明は少量のハフニウム及び
／又はケイ素を添加することにより単結晶超合金物品の
耐酸化性を改善することに関するものである。

ケイ素は超合金の一つの成分として知られており、例え
ば米国特許第２．６２１．１２２号、同第２，９９４．
６０５号、同第３，６０５，７０４号、同３，４１１．
８９８号、同第３．５２４゜７４４号に記載されている
。本願発明者等が知るところでは、かかるケイ素の少量
の添加は等軸晶の形態にて使用される超合金に対しての
み行なわれており、ケイ素を単結晶ニッケル基超合金物
品に対し故意に添加することは知られていない。

ハフニウムもケイ素よりも少ない量にてニッケル晶超合
金物品に使用されている。例えば米国特許第３．００５
．７０５号に於ては、等軸晶合金物品に０．１〜１．０
％のハフニウムを使用することが提案されている。この
米国特許に於てハフニウムにより得られる利益はａ温度
に於ける機械的性質が改善されることであり、耐酸化性
の改善は認められない。またハフニウムは、改善された
横方向の結晶粒界延性を与える一方向凝固された　　　
　□柱状晶合金物品に広く使用されている。このことが
例えば米国特許第３，６７７．７４７号に記載されてい
る。この米国特許に於ても耐酸化性が改善されることに
ついては述べられていない。如何なる目的にしろ少量の
ハフニウムを単結晶物品に添加することは知られておら
ず、実際には例えば米国特許第４．１１６．７２３号に
記載されている如く、従来よりハフニウムは単結晶物品
に於て回避されなければならないものと考えられていた
。

本発明はハフニウム、ケイ素、及びこれらの混合物より
なる群より選択された０、０５〜０．２％の元素をニッ
ケル基超合金物品に対し添加することに関するものであ
る。上述の如きレベルにてハフニウム及びケイ素を添加
することにより、耐酸化性を２〜４倍改善することがで
きる。耐酸化性の改善は被覆された状態及び被覆されて
いない状態の両方に於て観察される。

以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。

本発明は被覆されていない状態及び被１された状態に於
けるニッケル基超合金単結晶物品の耐酸化性を実質的に
改善する方法に係る。本発明は、ｉｉ！質合金合金イ素
及びハフニウムを少量添加することにより基質合金の耐
酸化性を大きく増大させることができるという発見に基
（ものである。このことは驚くべきことであり、従来技
術より予測し得るものではない。何故ならば、超合金物
品に施されている被覆により与えられる保護の程度は基
質合金組成に非常に敏感であるということが従来は認識
されていなかったからである。

本発明の本質は二Ｙケル基超合金単結晶物品に約０．０
５〜０．２’１ｌｌｔ％のケイ素又はハフニウム又はこ
れらの混合物を添加することである。かかる単結晶物品
は一般に５〜１８％のクロムと、アルミニウム及びチタ
ニウムよりなる群より選択された少なくとも５％の元ｌ
ｋ（アルミニウムは最少ｉ２％より最大針８％までの範
囲にて存在し、チタニウムは最少！！１％より最大量５
％までの範囲にて存在することが前提である）とを□含
有している。更にニッケル基超合金は１０％までのモリ
ブデンと、１５％までのタングステンと、１２％までの
タンタルと、３％までのニオブと、７％までのレニウム
と、それらの混合物とよりなる群より選択された少なく
とも５％の元素を含有していなければならず、残部は実
質的にニッケルである。

かかる組成が米国特許第４．１１６．７２３号に開示さ
れている。またこの米国特許に於ては、３゜５％までの
ハフニウムが存在していてよいことが提案されている。

本発明は約０．０５〜０．２％のハフニウムをニッケル
基超合金に添加することを提案す゛るものであり、本発
明に於けるハフニウムの添加量の範囲は後に説明する如
く重要なものである。本発明は、１０％クロム、５％コ
バルト、５％アルミニウム、１．５％チタニウム、１２
％タンタル、４％タングステン、残部ニッケルなる公称
組成を有する合金４５４として指称されている特定の合
金を使用して評価された。この単結晶合金についての説
明が米国特許第４．２０９．３４８号に記載されている
。この単結晶組成は顕著な特性の組合せを有しているが
、広範囲のかかる組成の代表である。この合金の公称組
成に対し、０．１％、０．４％、及び０．６％のハフニ
ウム及び０．１％、０．３％のケイ素が添加された。

１述の如くハフニウム及びケイ素を添加されたサンプル
が種々の試験条件のＦに試験され、以下の如き試験結果
が得られた。第１図は合金４５４の被覆された状態での
耐酸化性に対するケイ素及びハフニウムを少量添加づる
ことの影響を示している。この場合被−は２２％コバル
ト、２０％クロム、１２％アルミ丹ウムつ０．８％イツ
トリウムなる公称組成を有するオーバレイ被覆として知
られている被覆であった。この被覆はＮ１ＣｏＣｒＡＩ
Ｙオーバレイ被覆であり、米国特許第３゜９２８．０２
６号に詳細に記載されている。オーバレイ被覆は７般に
１０〜３５％のクロムと、８〜２５％のアルミニウムと
、０．１〜１％のイツトリウムと、ニッケル及びコバル
トよりなる群より選択された残部とを含有している。ケ
イ素、ハフニウム、タンタルなどの他の元素が少量添加
されてもよい。オーバレイ被覆は一般に、基質表面上に
オーバ１／イ被−合金の薄い一様な接着層を形成１べく
、真゛空蒸着法により着装される。第１図に示されたデ
ータは、被覆を貫通するに要した試験時間を被覆厚にて
除算した値である。かかる測定値は被覆の性能を比較的
正確に示すものであり、変量としての被覆厚が排除され
ている。第１図より基質合金組成に少量のハフニウム及
びケイ素を添加することは被覆された物品の寿命に対し
顕著な影響を有することが解る。第１図に示されたデー
タは、バーナリグ（ｂｕｒｎｅｒ　ｒｉｇ）試験法を用
いて１１７７℃にて試験された場合の結！である。

この種の試験に於ては、高温のガスがジェット燃料を燃
焼させることにより生成され、かくして生成された＾温
のガスが試験中サンプル上に衝突せしめられる。採用さ
れた特定の冷熱サイクルに於ては、サンプルが１１７７
℃の温度に２９分闇嘲され、しかる後１分間強制空冷す
ることが繰返された。強制空冷の目的は、ガスタービン
エンジンの運転中に生じる熱的変動のシュミレーション
を行なうことである。第１図より、被覆された単結晶物
品の酸化寿命は、約０．１％のケイ素を添加することに
より約９０〜１００％改善されるのに対し、これと同量
のハフニウムを添加することにより約１５０％改善され
ることが解る。従ってハフニウムは被覆された単結晶物
品の酸化寿命を改善する点に於てケイ素よりも幾分かよ
り有効である。またハフニウム及びケイ素の何れについ
ても、約Ｑ、２ｗｔ％以上のハフニウム又はケイ素を添
加してもそれほど耐酸化性は増大しないことは重要であ
る。第１図より、ハフニウム及び／又はケイ素の添加量
の広範囲は約０．０５〜０．２％に設定されてよいこと
が解る。

単結晶物品の被覆されていない状態に於ける耐酸化性に
対する少量のハフニウム及びケイ素を添加することの影
響が下記の表１に示されている。

合金４５４は前述の単結晶材料である。この表１は酸化
試験に於て評価される種々のパラメータに対する少量の
ハフニウム及びケイ素の添加の影響を示している。小量
損及び貫通の最大深さはハフニケ５ム又はケイ素を少量
添加することにより実質的に低減されている。耐酸化性
の値は試験時間を貫通の最大深さにて除粋した値であり
、相対耐酸化性は種々の合金の耐酸化性の値を修正され
ていない合金１５４材料の耐酸化性の値にて除算した値
である。この相対耐酸化性の値より、ハフニウム及びケ
イ素を添加することにより合金の被覆されていない状態
に於ける耐酸化性が実質的に増大されることが解る。ハ
フニウムは同量添加する場合ケイ素よりも有効であり、
０．４ｗｔ％の量にてハフニウムを添加することは０．
１％のハフニウムを添加する場合よりもより有効である
。この後者の効果は被覆された状態での耐酸化性の試験
に於ては観察されなかったものである。

以上の説明より、ハフニウムは被覆された状態及び被覆
されていない状態の何れに於ても単結晶物品の耐酸化性
を改善する上でケイ素よりも有効であることが解る。ま
たハフニウムは機械的性質（第３図参照）及び初期溶融
温度（第２図参照）の何れに対してもその有害な影響が
小さいものであることが解る。かかる理由からハフニウ
ムはケイ素よりも好ましい。

第２Ａ図及び第２Ｂ図は基質合金のガンマプライム・ソ
ルバス温度及び初期溶融温度に対するハフニウム及びケ
イ素の添加の影響を示している。

基質合金のガンマプライム・ソルバス温度とはガンマプ
ライム強化相が固溶体中に溶解される際に越えなければ
ならないＩｉｒ！１をいう。このニッケル基超合金を効
果的に熱処理するためにはニッケル基超合金はガンマプ
ライム・ソルバス温度に近い温度又はそれ以上に加熱さ
れなければならない。

また初期溶融１１度とは超合金の局部溶融が発生する瀉
痩をいう。最適の熱処理結果を得るためには超合金はガ
ンマプライム・ソルバス湯度以上の瀉１夷に加熱されな
ければならないが、初期溶融温痩以上の温度に加熱され
てはならな（〉。更に実際の熱処理装置の種々の限界か
ら、ガンマプライム・ソルバス温度と初期溶融温度との
間には少なくとも５℃、好ましくはＶれ以上の温度差が
あることが好ましい。単結晶物品の場合には、僅かな初
期溶融が生じてもそれほど問題とはならないが、可能な
らば初期溶融が回避されることが好ましい。

Ｍ２Ａ図には、合金４５４のガンマプライム・ソルバス
温度及び初期溶融温度に対するハフニウムの添加の影響
が示されており、この第２Ａ図より、約０．２５ｗｔ％
以上の量にてハフニウムを添加すると、初期溶融温度は
ガンマ／ライム・ソルバス温度以下となり、熱処理が不
適当な結果になることが解る。これと同様なことがケイ
素を添加する場合について示す第２Ｂ図にも存在するこ
とが解る。この第２Ａ図及び第２Ｂ図に示された情報よ
り、約０．２５％以上の量にてケイ素及び／又はハフニ
ウムを添加することは熱処理の可能性の観市から有害で
あることが解る。

最も高度に発達した技術分野に於けると同様、冶金学に
於ても、一つの性質を改善する修正は一般に他の性質に
対し悪影響を及ぼす。将にこのことが本発明の対象とな
っている。第３Ａ図及び第３Ｂ図は合金４５４のクリー
プ特性に対するハフニウム及びケイ素の添加の影響を示
している。特に第３Ａ図は、少量のハフニウムを添加す
ることにより、４８２．６５ＭＰａの荷１重が付与され
た状態にて８７０℃の温度にて試験された標本について
の破断寿命及び１％クリープまでの時間の両方が定常的
に低下することを示している。また第３Ｂ図は少量のケ
イ素を添加した場合に於ける合金４５４のクリープ特性
に対する同様の影響を示している。少量のケイ素を添加
することは同量のハフニウムを添加する場合よりもクリ
ープ特性に対しより大きな有害な影響を有しているとと
が解る。また第３Ａ図及び第３Ｂ図に示され、たデータ
は、ケイ素／ハフニウムの添加量を耐酸化性を改善し得
る可能な最小レベルに制限する他の一つの理由を示して
いる。

従来技術に於ては、ハフニウム及びケイ素を含む種々の
元素をＡ−バレイ被覆組成物それ自身に添加することに
よりその耐酸化性を改善することが提案されているが、
かかる従来技術に於ける提案は本願発明者等が知るとこ
ろによれば、合金元本は被覆それ自身に対して添加され
るという提案に限られており、また本発明に於て提案さ
れている添加量よりも実質的に高い添加量にて種々の元
素を添加することパ提案されている。ハフニウム又はケ
イ素を基質合金に添加づることにより、基質はケイ素及
び／又はハフニウムの大きなリザーバとして作用し、ま
たこれらの元素は被覆中に拡散し、その被覆の自由表面
に於ける酸化プロセスに影響を及ぼすものと考えられる
。全基質中に存在するハフニウム及びケイ素の量が比較
的多いので、これらの元素はケイ素及びハフニウムの有
効社が大きく低下ザることなく長期間に亙り被覆中に拡
散することができる。かかる保護オーバレイ被覆は基質
中にケイ素及びハフニウムが少量にて存在することに対
し非常に敏感であるということは驚くべきことであり、
また予期し得なかったことである。

オーバレイ被覆の有効性はその自由表面に酸化アルミニ
ウムの薄い接着性のスケールが形成されることによって
発揮される。被覆された基質合金の酸化寿命の改善は、
基質中に含まれるケイ素及びハフニウムにより酸化アル
ミニウム層が成る程度修正されることにより行なわれる
ものと考えられる。基質に採用される他の重要な種類の
保護被覆はアルミナイド被覆と呼ばれるものである。こ
の被−はアルミニウムを基質表面に拡散させて比較的ア
ルミニウム含有量の高い修正された表面層を生成させる
ことによって形成される。このアルミニウム含有量の高
い表面層は、オーバレイ被覆により発揮される保護の！
！領と同様の要領にて被覆された部材を保護する酸化物
をその自由表面に生成する。このことより、基質にケイ
素及びハフニウムを添加することにより、保護アルミナ
イド被覆を着装された超合金単結晶部材の被覆された状
態に於ける耐酸化性の改善と同様の改善がなされるもの
と考えられる。

最後に、本発明は合金４５４として知られてい「 る合金について広く検討されたが、合金４５４は多くの
他の単結晶合金の代表的なものであり、同様の結果が他
の合金についても得られるものと考えられる。より少量
のタンタル及びより多量のタングステンを含有する他の
一つの合金も０．１％のハフニウムを添加されたもの及
び添加されていないものについて試験され、約７０％の
酸化寿命の４善が得られた。このことはケイ素又はハフ
ニウムを添加することによる効果が上述した種類のニッ
ケル基超合金に於て一般に観察されるであろうことを示
すもので、ある。

以上に於ては本発明を特定の実施例について詳細に説明
したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲内にて種々の変更及び修正が可能であ
ることは当業者にとって明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図はハフニウム及びケイ素の添加量の関数として単
結晶物品の被覆された状態に於ける耐酸化性を示すグラ
フである。 第２Ａ図及び第２Ｂ図はそれぞれガンマプライム・ソル
バス８１度及び初期溶融温度に対するハフニウム及びケ
イ素添加の影響を示すグラフである。 第３Ａ図及び第３Ｂ図はそれぞれ破断寿命及び１％クリ
ープ寿命に対するハフニウム及びケイ素の添加の影響を
示すグラフである。 特許出願人　　ユナイテッド・チクノロシーズ・コーポ
レイション

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）被覆された状態及び被覆されていない状態に於け
   る耐酸化性が改善されるよう、ハフニウムとケイ素とそ
   れらの混合物とよりなる群より選択された約０．０５〜
   ０．２％の元素が添加されていることを特徴とするニッ
   ケル基超合金単結晶物品。
2. （２）５〜１８％のクロムと、アルミニウムの含有量範
   囲２〜８％及びチタニウムの含有量範囲１〜５％にてア
   ルミニウム及びチタニウムよりなる群より選択された少
   な（とも５％の元素と、１０％までのモリブデン、１５
   ％までのタングステン、１２％までのタンタル、３％ま
   でのニオブ、７％までのレニウムよりなる群より選択さ
   れた少なくとも５％の元素とを含み、ハフニウムとケイ
   素とそれらの混合物とよりなる群より選択された０゜０
   ５−０．２％の元素を含み、残部は実質的にニッケルで
   あることを特徴とする単結晶物品。
3. （３）５〜１８％のクロムと、アルミニウムの含４ｉ　
   ｆｉ範囲２〜８％及びチタニウムの含有量範囲１・〜５
   ％にてアルミニウム及びチタニ゛ウムよりなる群より選
   択された少なくとも５％の元素と、１゜％までのモリブ
   デン、１５％までのタングステン、１２％までのタンタ
   ル、３％までのニオブ、７％までのレニウムよりなる群
   より選択された少なくとも５％の元素とを含み、ハフニ
   ウムとケイ素と−でれらの混合物とよりなる群より選択
   された０゜０５〜０．２％の元素を含み、残部は実質的
   にニッケルであるニッケル基超合金基質よりなり、前記
   基質は１０〜３５％のクロムと、８〜２５％のアルミニ
   ウムと、０．１〜１％のイツトリウムと、ニッケル、コ
   バルト、それらの混合物よりなる群・より選択された残
   部とよりなる被覆をその表向に有していることを特徴と
   する耐酸化性の高い被覆された単結晶物品。