JPS5857581A - 減衰機能を有する配管支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、配管支持装置に関し、更に詳しくは、配管
内の流体の流れ等により生ずる振動の防振、あるいけ地
震動により配管系に生ずる振動応力の分散に使用される
配管支持装置に関する。

従来の防振用配管支持装置（スエイブレイス）として、
■ばね式防振器、■油圧式防振器があるが、［Ｆ］は比
較的構造が簡単であり、容易に配管系全体の固有振動数
を上げて外乱による共振振動を避けることができる等の
長所をもつ反面、配管の熱膨張による伸縮を拘束する不
具合、あるいけ大容量のものけばねの製作上の面から制
約を受ける等の欠点がある。また、■は共振振動を良好
に減少することができ、配管の伸縮に対して殆んど拘束
することなく自由に追従することができるうえ、大容量
のものが比較的自由に製作することができる等の長所を
有する反面、微小な振動の振幅あるいけ高い振動数の振
動に対しては応答が悪く効果が期待できないうえ、シー
ル材は絶えず内部応力を受はソール材の破損が起り易い
等の欠点がある。

本発明は上記実情に鑑み、二面間の隙間に介在した粘性
体の二面間の相対運動により生ずる粘注せん断抵抗力の
振動吸収作用に着目して、上記従来技術の欠点を解消し
た新規な配管支持装置を提供するものである。

本発明はこのため、次の構成を要件とするものである。

■本発明の配管支持装置は固定台と可動板と支持台とか
らなる。■固定台は固定平板の上面に囲壁が設けられる
。■可動板の下面にはスペーサが取り付けられ、該可動
板は囲壁内に滑動可能圧移動域を存して設置される。■
その上面にパイプを固定支持する支持台は可動板上に固
着される。■囲壁内に粘性流体を注入し、固定平板の上
面と可動板の下面との間隙部に該粘性流体を介在させる
。

以下、本発明を第１図及び第２図に示す実施例に基づい
て説明する。

第１図の分解斜視図により本発明の配管支持装置Ｓの概
略を示す。ここに、１は固定台であって、固定平板１１
と該固定平板上の中央部に突出状に取り付けられた円筒
状の囲壁１２とからなる。１３はアンカ一孔であって、
該アンカ一孔１３に基台Ｂに取り付けられた締付はボル
トを挿通しナツトの締結、あるいはアンカ一孔１３を設
けず基台Ｂに直接溶接することによって固定台１の固定
を図るものである。

２け可動板であって、円板状をなし、大径の可動板下部
２１と小径の可動板上部２２とからなる。

ｚ３は可動板上部２３に穿設されたボルト孔である。

３け支持台であって、平板３１の上面に垂直壁板３２，
３３及び中央連結板３４が組み立てられている。平板３
１Ｖｉ実質的に方形であり、その太きさけ前記可動板下
部２１の大きさの中に含まれる。垂直壁板３２，３３の
上面３２ａ、３３ａけ円弧状に形成され、この上にパイ
プＰが溶接等の固着手段により取り付けられる。３５は
平板３１に穿設されたボルト孔であって、前記可動板の
ボルト孔２３に対応して設けられる。

固定台１、可動板２及び支持台３はそれぞれ鋼材より成
形されるのを通常とするが、鋼材に準する強度の素材で
あればその使用を防げるものではない。また、固定台１
及び可動板２は通常は溶着により成形加工されるが、鋳
造により一体成形してもよい。

本発明の特徴とする構成は、固定台１と可動板２との組
立て配置関係にあり、第２図にその細部を示す。すなわ
ち、可動板２の下面には、該可動板２が自立し得るに足
る個数（少くも３個、通常は４個）のスペーサ４が下面
より突出状に埋め込まれている。該スペーサ４は固定平
板１１の上面と摺接し、容易に摩耗しない材料（通常は
金属、好ましくけ高力黄銅〕よりなり、可動板２の下面
よりの突出量Ｈ０，５〜１ｍｍ程度に設定される。

そして、可動板下部２１の外径ｄ［固定台の円筒状の囲
壁１ｚの内径りより小さく、両者は径の差だけの空隙部
を有することになる。ｄとＤとは適宜条件により設定さ
れる。

しかして、この可動板２を固定台１の囲壁１２内に設置
することにより、可動板２の下面と固定平板１１の上面
との間にはスペーサ４の突出量だけの間隙部５が生じ、
また、可動板２の側面と固定板１の囲壁１ｚの内側面と
の間には両者の径の差だけの移動域が水平方向の全域に
わたって生じることになる。

６け固定台の囲壁１２内に注入され可動板下部２１の肩
部まで満たされた粘性流体であって、上記間隙部５内に
侵入充満している。粘性流体６は通常の粘性体の外、特
に後述の減衰性能を向上させるために高粘度の粘性体（
例えば、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ジメナルポリシロキサンなどの高分子粘性体あるい
けアスファルト等）が使用される。

７は蛇腹状の防塵カバーであって、囲壁１２と可動板上
部２２とにわたって設置され、外部からの粘性流体６へ
の塵等の侵入を防ぐ。

８は固定台１の固定手段であって、８１け締付はボルト
、８２はナツトである。なお、第１図中、９けボルトで
あって、支持台３のボルト孔３５と可動板上部２３のボ
ルト孔２３とに螺入され、可動板２と支持台３とを固定
する。

本発明の配管支持装置Ｓの組立て、設置並びにパイプＰ
の取付けは次のようにしてなされる。

固定台１の囲壁１２内に所定量の粘性流体６を注入し、
しかる後、該囲Ｍ１２内にスペーサ４が埋め込まれた可
動板２を粘性流体６中に静かに沈め、間隙部５に気泡等
が混入しないように粘性流体を十分に充満させて、可動
板２を固定平板１１上へ着座させる。

次いで防塵カバー７を可動板上部２２と囲壁１２との間
に張設したのち、可動板２上に支持台３を両者のボルト
孔２３，３５を一致させ、ボルト９により両者を固定一
体化する。

このようにして組み立てた配管支持装置Ｓをパイプライ
ン設置位置に配した基台Ｂ（又は基礎）上に配し、基台
Ｂに取り付けた締付はボルト８１に固定台１のアンカ一
孔１３を嵌装させナツト８２を締め付けて固定する。次
いで、パイプＰを配管支持装置Ｓの支持台３上に配備し
、垂直壁板３２゜３３とパイプＰとを固定設置する。

この設置作業は容易に行われるものであり、かつ、次の
利点がある。設置作業中、基台とパイプＰとの設置位置
において水平方向に多少のずれがあっても、固定台１の
囲壁１２と可動板下部２１との移動域で吸収され、位置
調整が容易に行われる。なお、配管支持装置Ｓの組立て
・設置において、基台Ｂ上に締付はボルト８１を介して
固定台１を固定し、しかる後順次、可動板２．支持台３
を固定台１上に組立てる方法によることもできる。

次に、上述のようにして設置された本発明の配管支持装
置ＳのパイプＰの変位（振動盤ひに移動）に対する応答
について述べる。

今、パイプＰがＡ方向（第２図）に変位する力を受けた
とすると、パイプＰに固定された支持台３及び可動板２
も、固定台１上にスペーサ４を介して滑動可能に支持さ
れ℃いるので、Ａ方向に移動することになる。すなわち
、可動板２と固定台１とは相対速度Ｖで相対変位するこ
とになる。しかるに、可動板２の下面と固定平板１１の
上面きの間隙部５には粘性流体６が充填されているので
、ここに粘性せん断抵抗が働くことになる。すなわち、
粘性せん断による抵抗力Ｆは一般に、粘性体の粘性係数
μ、粘性体を介して相対運動を行う二面の面積Ｓ、その
相対速度Ｖにそれぞれ比例し、二面の隙ｒ＃ｌＪｈに反
比例するものであるので、可動板２の下面と固定平板１
１の上面との諸条件に応じて可動板２ひいてはこれに連
動するパイプＰの運動を止める方向に抵抗力が作用する
。すなわち、間隙部５１１−ｔその距離を極めて小さく
、かつ、二面間の面積は可動板下部２１を可及的大きく
しであるので抵抗力Ｆは大きなものとなり、更に速度に
比例して大きくなるので、可動板２ひいてはこれに連動
するパイプＰの運動を直ちに停止することになる。

そして、粘性流体６に高粘度の高分子粘性体を用いると
き、この傾向は一層顕著になる。すなわち、この粘性体
は非ニユートン流体特性、即ち擬塑性流体特性（流体の
速度が大きくなる程高粘度から低粘度に変化して流動し
易くなり、抵抗力の増加の度合が小さくなる現象。抵抗
力は速度のほぼ０．５乗に比例する。）を示し、その抵
抗力の発生は同一速度であれば変位振幅、振動数によら
ず一定であり、一定速度が与えられると該抵抗力は矩形
波的な立上りを示すので、振動に対してきわめて敏感で
あり、即答性に優れた特長を有する。

この結果、パイプＰの運動は速やかに吸収され、かつ、
支持装置の各構成部材に有害な応力を生じることがない
。

因みに、図示の実施例の諸元並びにその減衰特性（減衰
係数）についてみると、可動板２の最大外径ｄ　を３２
０　ｍｍ　、囲壁１２の内径Ｄ　を４５０ｍｍ、支持装
置Ｓの垂直反力を２トンとすれば、減衰係数Ｃが３２６
　ｋｇ”　ＳｅＣ／ｃ／ＩＬの大きな減衰特性を得るこ
とができた。

本発明は上記実施例の構成に限定されるものではなく、
本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可ｑ
ヒである。

すなわち、囲壁１２は本実施例では円筒状であるが、こ
れを方形に替えることを防げるものではない。この場合
、可動板２けこの方形壁の中で移動域を存して自由に移
動できることを要する。そして、この可動板も方形にす
ることも自由である。

また、本実施例では可動板２の移動を水平（平面）方向
において全方向に自由としているが、一方向にのみ規制
しても差し支えない。

また、可動板２は本実施例では大径の可動板下部２１と
小径の可動板下部２２とに構成したが、これは支持装置
上部を可及的軽量化するためと、また、防塵カバー７の
取付けの便宜のためであり、これらの条件が自由であれ
ば可動板２を同一径の円板で構成することは自由である
。

更に、パイプＰが冷熱管である場合（例えば、液化天然
ガス配管、水蒸気配管など）、パイプＰより伝達する吸
加熱により粘性流体６の特性に悪影響を与える恐れを防
止するため、可動板２の上面と支持台３の下面との間に
断熱板を介装させることを防げるものではない。また、
該断熱板に弾性のある材質を用いることにより、あるい
け断熱板に替えてゴム板を用いることにより、パイプＰ
の回転変位あるいは垂直撮動を吸収することも可能とな
る。

本発明の配管支持装置は叙上の構成と機能を有するので
、従来のものに比べ、以下の種々優れた効果を有する。

■　本装置は簡単な構成であるので経済的に製作ができ
、かつ、簡単な構成であるにもかかわらず優れた減衰機
能を発揮するものである。

■　本装置は一方向にのみ規制されず、移動方向を自在
にとれ、配管支持設計が大幅に自由になる。

■　本装置に伝わる振動変位はその速度の大小及び振幅
の大小を問わず円滑に吸収され、しかも、速度が大きい
程大きい抵抗力が生ずるので速やかに変位が止まる。特
に、微小な撮動に対しても早期に吸収されるので、この
振動が配管系の固有撮動と一致する振動（共振振動）で
あってもその応答値を減少することができる。

■　粘性流体に抵抗を発生させても粘性流体内部の圧力
が高まらないことから、従来のオイルダンパーに必要と
しているシール装置が不要であり、それらの損傷による
性能の低下がない。

■　配管の熱膨張による緩慢な伸縮変化を移動域によっ
て吸収することができ、配管の伸縮に自由に追従するこ
とができる。

■　本装置の配管配置位置への設置作業が容易に行うこ
とができ、かつ、水平位置調整が簡拳である０

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の配管支持装置を示し、第１図けその一実
施例の分解斜視図、第２図はパイプ管軸方向の要部の縦
断面図である。 Ｓ・・・・・・配管支持装置、１・・・・・・固定台、
１１・・・・・・固定平板、１２・・・・・・囲壁、２
・・・・・・可動板、３・・・・・・支持台、４・・・
・・・スペーサ、５・・・・・・間隙部、６・・・・・
・粘性流体 特許出願人 日揮株式会社 オイレス工業株式会社 代理人 弁理士　池　１）仁　士

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、固定平板（１１）の上面に囲壁０２）を設けた固定
   台（１）と、該固定台（１）の囲壁（１２）内に滑動可
   能に移動域を存して設置され、下面にスペーサＩａ＋を
   突出させた可動板（２）と、該可動板（２）上に固着さ
   れパイプＣＰ＋を固定支持する支持台（３）とからなり
   、 前記囲壁（１２）内の固定平板（１１）７）上面と可動
   板（２）の下面との間隙部（５）に粘性流体（６）を充
   填させたことを特徴とする、 減衰機能を有する配管支持装置ｆｓｌ。 ２、囲壁（１２）は円筒壁であり、可動板（２）は円板
   状である、 特許請求の範囲の第１項に記載の減衰機能を有する配管
   支持装置。 ３、スペーサ（４）は高力黄銅である、特許請求の範囲
   の第１ｍ又は第２項のいずれかに記載の減衰機能を有す
   る配管支持装置０４、粘性流体制は高粘度粘性流体であ
   る、特許請求の範囲の第１項ないし第３項のいずれかに
   記載の減衰機能を有する配管支持装置。 ５、固定台の囲壁（１２）の上面と可動板（２）の上面
   との間に防塵カバー（７）を設置した、特許請求の範囲
   の第１項ないし第４項のいずれかに記載の減衰機能を有
   する配管支持装置。 ６、可動板（２）キ支持台（３）すの間に断熱材を介装
   せしめた、 特許請求の範囲の第１項ないし第５項のいずれかに記載
   の減衰機能を有する配管支持装置。