JPS5854194B2 - セバシン酸ジメチルエステルの製造方法 - Google Patents

セバシン酸ジメチルエステルの製造方法

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JPS5854194B2
JPS5854194B2 JP52062829A JP6282977A JPS5854194B2 JP S5854194 B2 JPS5854194 B2 JP S5854194B2 JP 52062829 A JP52062829 A JP 52062829A JP 6282977 A JP6282977 A JP 6282977A JP S5854194 B2 JPS5854194 B2 JP S5854194B2
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adipic acid
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俊郎 磯谷
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電解縮合法によりアジピン酸モノメチルエス
テルからセバシン酸ジメチルエステルを得、これを精製
して、純度の高いセバシン酸ジメチルエステルを効率良
く且つ容易に製造する方法に関するものである。
カルボン酸を電気化学的に縮合する反応は一般的にコル
ベ反応と言われる。
この反応によって、メタノール躊液中でアジピン酸モノ
メチルエステルからセバシン酸ジメチルエステルが製造
される。
セバシン酸ジメチルエステルを含む電解液からセバシン
酸ジメチルエステルを分離する手段としては、蒸留・晶
析・抽出などの方法がある。
しかしながら、蒸留法は、セバシン酸ジメチルエステル
とアジピン酸モノメチルエステルとが共沸混合物を作る
という欠点があるために、分離手段として用いることが
できない。
更に、晶析法は操作を低温で行なうことが必要であり、
セバシン酸ジメチルエステルの結晶中ヘアジピン酸モノ
メチルエステルの混入が避けられないという欠点がある
従って、従来は水・ヘキサン・ヘプタン等を電解液に添
加して抽出分離する方法が行なわれている。
この抽出分離における主な目的は、生成物であるセバシ
ン酸ジメチルエステルと原料であるアジピン酸モノメチ
ルエステルとを分離することにある。
しかし、従来の方法では、たとえば抽出剤に水を使用す
ると、多量の水を使用しなければならず、更に、抽出後
の油層と水層の比重差が極めて小さく、二層が分離しに
くいという欠点があった。
また、抽出剤に有機溶剤、たとえばn−へブタンを使用
すると、n−へブタン層中にある一定量以上のアジピン
酸モノメチルエステルを同伴することが避は得ないとい
う欠点があった。
最も最近の製造法(公開特許公報50−89317号明
細書)では、電解液にセバシン酸ジメチルエステルを酵
解するが水を酵解しない有機容剤と水を加え、所定の接
触時間の後、分離することによって、比較的少量の抽出
溶剤を用いて高純度のセバシン酸ジメチルエステルを分
離することに成功しているが、この方法でも、従来の欠
点を根本的には解消していない。
即ち、系内に新らたに有機溶剤を持ち込むことは避は得
ず、更に、高純度のセバシン酸ジメチルエステルを分離
するためには、一定量以上の抽出溶剤を使用しなければ
ならないという欠点があった。
本発明者らは、これらの欠点を克服する為に鋭意究研し
た結果、電解液からメタノールを除去した後、その残液
を、メタノールのできるだけ少ない条件下でアニオン交
換樹脂を充填したアニオン塔に通液することにより、樹
脂にアジピン酸モノメチルエステルを吸着させ、極めて
高純度のセバシン酸ジメチルエステルを容易に分離する
ことができ、更に、樹脂に吸着したアジピン酸モノメチ
ルエステルはメタノール又は熱水で容易に回収され、樹
脂を再生することができ、また、アジピン酸モノメチル
エステルのアルカリ金属塩は、極めて少量の水で抽出分
離できることを見い出した。
本発明はこの知見に基づいてなされたものであり、系内
に新らたに有機溶剤を持ち込むことなくまた多量の水を
使用することなく、高純度のセバシン酸ジメチルエステ
ルを製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
即ち、本発明は、アジピン酸モノメチルエステルを電解
縮合してセバシン酸ジメチルエステルを含む電解液を得
、この電解液からセバシン酸ジメチルエステルを分離す
るに際し、 ■ 該電解液をアニオン交換樹脂を充填したアニオン塔
に通液し、樹脂にアジピン酸モノメチルエステルを吸着
して分離し、更に、樹脂に吸着したアジピン酸モノメチ
ルエステルを、アニオン塔にメタノール又は熱水を通液
して回収し、樹脂を再生することを特徴とするセバシン
酸ジメチルエステルの製造方法。
および、■ 該電解液からメタノールを除去した後、水
を加え、該混合液をあらかじめ水層と油層の二層に分離
し、油層だけをアニオン交換樹脂を充填したアニオン塔
に通液するか又は、該混合液をアニオン塔に通液し ア
ニオン塔からの流出液を水層と油層の二層に分離して、
水層にアジピン酸モノメチルエステルのアルカリ金属塩
を抽出して分離し、樹脂にアジピン酸モノメチルエステ
ルを吸着して分離し、更に、樹脂に吸着したアジピン酸
モノメチルエステルを、アニオン塔にメタノール又は熱
水を通液して回収し、樹脂を再生することを特徴とする
セバシン酸ジメチルエステルの製造方法。
を提供するものである。
本発明の電解液は、アジピン酸モノメチルエステル、そ
のアルカリ金属塩、セバシン酸ジメチルエステル、その
池微量の副生物であるアジピン酸ジメチルエステル n
−バレリアン酸メチルエステル、ω−ヒドロキシバレリ
アン酸メチルエステル、アリル酢酸メチルエステルなど
を含むメタノール貯液である。
本発明において、メタノールを除去した電解液からアジ
ピン酸モノメチルエステルのアルカリ金属塩を抽出する
ために用いられる水の量は、これらを混在させた後二層
に分離できる量以上であればよいが、通常、メタノール
を除去した電解液に対して5〜50重量%が好ましい。
本発明で用いられるアニオン交換樹脂は、4級アンモニ
ウム基を交換基とする強塩基性アニオン交換樹脂及び1
〜3級アミンを交換基とする弱塩基性アニオン交換樹脂
であるが、再生剤としてメタノールを用いた場合、再生
効率を考慮すると、工業的には弱塩基性アニオン交換樹
脂が有利である。
それらを具体的に例示すると、例えば、ダイヤイオンW
A−10、’WA−11、W−20。
WA−21、WA−30(三菱化成工業株式会社製商品
名)、アンバーライトIRA−68,lR45、IRA
−47、IRA−93、IRA94、アンバーリストA
−21(ローム・アンド・バース社製商品名)等を挙げ
ることができる。
本発明において、アニオン塔中で弱塩基性アニオン交換
樹脂にアジピン酸モノメチルエステルを吸着させる場合
、メタノールの存在によりその吸着が妨げられるために
、できる限りメタノールの存在を抑えることが必要であ
り、通常、アニオン塔への流入液及びアニオン塔中の残
留液中のメタノール濃度は、それぞれ5重量%以下に抑
えることが好ましい。
本発明で用いられる樹脂の再生剤としては、水又は水と
親和性のある有機躊剤、例えば、メタノール、エタノー
ル、アセトン、テトラヒドロフラン等がある。
工業的に有利なものとしてはメタノール又は熱水である
特にメタノールの場合、電解液から除去されたメタノー
ルを使用できるという利点があり好ましい。
再生温度は再生剤の沸点、再生効率及び樹脂の耐熱性等
を考慮すると、メタノールの場合、室温〜60℃の温度
範囲、熱水の場合、80〜90℃の温度範囲が好ましい
本発明で用いられる再生後の樹脂の置換液としては、水
又は水と親和性がなくて樹脂に吸着しない有機化合物、
例えば、アジピン酸ジメチルエステル、セバシン酸ジメ
チルエステル等がある。
しかし、後処理等を考慮した場合、工業的に有利なもの
としては、水又はメタノール・アジピン酸モノメチルエ
ステル及びそのアルカリ金属塩が除かれた電解液である
次に、本発明をその一例として示した図面のフロシート
を参照しつつ説明すると、1は電解液タンク、2は電解
槽であり、電解液は電解液タンク1と電解槽2との間に
循環される。
電解槽2の電解液は一部抜き出され、蒸留塔3へ送られ
る。
蒸留塔3では、メタノールが除去され、残液は塔3の下
部からミキサー4に送られる。
水は供給口5から送られ、十分に撹拌された後、デカン
タ−6に送られる。
デカンタ−6の上部からは、セバシン酸ジメチルエステ
ル及びアジピン酸モノメチルエステルを含む油層が抜き
出され、アニオン塔7の上部に送られる。
アニオン塔7内では、アジピン酸モノメチルエステルの
樹脂への吸着が行なわれ、塔7の下部からセバシン酸ジ
メチルエステルを主成分とする液が抜き出され、これを
更に蒸留して高純度のセバシン酸ジメチルエステルを得
る。
蒸留塔3の上部から留去されたメタノールは、アニオン
塔7の下部へ送られ、樹脂に吸着したアジピン酸モノメ
チルエステルをメタノール中に回収し、電解液タンク1
に循環して電解反応に供される。
デカンタ−6の下部からは、アジピン酸モノメチルエス
テルのアルカリ金属塩を含む水層が抜き出され、蒸留塔
8へ送られる。
蒸留塔8の上部からは水が留去され、水は抽出に再使用
される。
蒸留塔8の下部からは、アジピン酸モノメチルエステル
のアルカリ金属塩が抜き出され、電解液タンク1に循環
して電解反応に供される。
以上詳述した如く、本発明方法によれば、アニオン交換
樹脂を用いることによって、電解液からセバシン酸ジメ
チルエステルをアジピン酸モノメチルエステルの同伴な
く分離することが可能になり、更に、セバシン酸ジメチ
ルエステルに同伴スる副生物であるアジピン酸ジメチル
エステル、n−バレリアン酸メチルエステル、ω−ヒド
ロキシバレリアン酸メチルエステル、アリル酢酸メチル
エステルなどは、たとえば蒸留によって分離することが
できる。
斯くして、従来法では、水及び系に存在しない有機溶剤
を一定量以上用いなければ純度の高いセバシン酸ジメチ
ルエステルが得られないのに対し、本発明方法では、有
機溶剤を用いることなく、アジピン酸モノメチルエステ
ルのアルカリ金属塩を抽出するための少量の水を用いる
だけで、極めて高純度のセバシン酸ジメチルエステルを
得ることができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例 1 電解液として、セバシン酸ジメチルエステル24重量%
、アジピン酸モノメーチルエステル4重量%、アジピン
酸モノメチルエステルのカリウム塩4.6重量%、その
池微量の副生物であるアジピン酸ジメチルエステル、n
−バレリアン酸メチルエステル、ω−ヒドロキシバレリ
アン酸メチルエステル、アリル酢酸メチルエステルなど
を含むメタノール貯液を用い、この電解液からメタノー
ルを蒸留によって除去し、その濃度を2,5重量%にま
で下げた。
次に、メタノールを除去した電解液250grに水25
grを加えて室温下に撹拌した後、二層に分離した。
上層は油層であって、セバシン酸ジメチルエステル及び
アジピン酸モノメチルエステルを含有し、下層は水層で
あって、アジピン酸モノメチルエステルのカリウム塩を
含有していた。
油層中のメタノールの濃度は1.5重量%であった。
次に、OH型に再生した弱塩基性アニオン交換樹脂、ダ
イヤイオンWA−30(三菱化成工業株式会社製、商品
名)100ml(水基準)を、メタノール・アジピン酸
モノメチルエステル及びそのカリウム塩を除去した電解
液で置換して、カラム(内径15朋φX 1000mm
h、ジャケット付)に充填した。
このアニオン塔に、先に記載したアジピン酸モノメチル
エステルのカリウム塩を除去した油層200grを、室
温で下向流で通液流速SV1.Oで通液した。
アジピン酸モノメチルエステルの濃度が0.05重量%
(この濃度を貫流点における濃度と定義する)以下であ
る流出液の量は165 grであり、貫流交換容量は0
.711J&1ll−樹脂であった。
この流出液中のセバシン酸ジメチルエステル及びアジピ
ン酸モノメチルエステルの平均濃度は第1表に示す。
なお、貫流交換容量は、貫流点までに流出した液量WA
27、樹脂置換液の量WB 1アジピン酸モノメチルエ
ステルのgr カリウム塩を除去した油層中のアジピン酸モノメチルエ
ステルの濃度CA重量%1樹脂量(水基準)■mlより
、下記式により求めた。
次に、アニオン塔のジャケットに60℃の温水を通水し
ながら、あらかじめ60℃に加熱したメタノール250
dを、アニオン塔に上向流で通液流速SV1.5で通液
し、アニオン塔中の残留液の押し出し及び樹脂に吸着し
たアジピン酸モノメチルエステルの脱着を行なった。
流出液中に回収されたアジピン酸モノメチルエステルの
量は17grであり、回収率は81%であった。
なお、回収率は、流出液中に回収されたアジピン酸モノ
メチルエステルの量Wc 1アニオン塔中の残留液中の
gr アジピン酸モノメチルエステルの量WD2r1樹脂に吸
着したアジピン酸モノメチルエステルの量”F、grよ
り、下記式により求めた。
次に、アニオン塔を室温まで冷却した後、メタノール・
アジピン酸モノメチルエステル及びそのカリウム塩を除
去した電解液150gr’を、アニオン塔に室温で上向
流で通液流速SV1.5で通液し、メタノールの押し出
しを行なった。
流出液中のメタノールの濃度は4.5重量%にまで下が
った。
次に、先に記載したアジピン酸モノメチルエステルのカ
リウム塩を除去した油層200 grを、アニオン塔に
室温で下向流で通液流速svi、oで再度通液した。
貫流点までに流出した液量は166grであり、貫流交
換容量は0.72eq/11−樹脂であった。
この流出液中のセバシン酸ジメチルエステル及びアジピ
ン酸モノメチルエステルの平均濃度は第1表に示す。
なお、純度は、アジピン酸モノメチルエステルの濃度C
B、セバシン酸ジメチルエステルの濃度Coより、下記
式により求めた。
また、アジピン酸モノメチルエステル及びセバシン酸ジ
メチルエステルの分析はガスクロマトグラフ分析によっ
て行なった。
実施例 2 実施例1の弱塩基性アニオン交換樹脂をダイヤイオンW
A−30からWA−20(いずれも三菱化成工業株式会
社製、商品名)に変えた以外は、実施例1と全く同様の
操作を行なった。
結果は以下の通りである。
(1)吸着過程において、貫流点までに流出した液量は
158 grであり、貫流交換容量は0.66eq/#
−樹脂であった。
この流出液中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は9
9.9%以上であった。
(2)再生過程において、流出液中に回収されたアジピ
ン酸モノメチルエステルの量は18 grであり、回収
率は85%であった。
(3)再吸着過程において、貫流点までに流出した液量
は153 grであり、貫流交換容量は0.62eq/
l)−樹脂であった。
この流出液中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は9
9.9%以上であった。
実施例 3 実施例1の再生温度を60°Cから20℃に変える以外
は、実施例1と全く同様の操作を行なった。
結果は以下の通りである。
(1)吸着過程において、貫流点までに流出した液量は
166 grであり、貫流交換容量は0.72eq/A
−樹脂であった。
流出液中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99.
9%以上であった。
(2)再生過程において、流出液中に回収されたアジピ
ン酸モノメチルエステルの量は16 grであり、回収
率は70%であった。
(3)再吸着過程において、貫流点までに流出した液量
は158 grであり、貫流交換容量は0.66eq/
A−樹脂であった。
流出液中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99.
9%以上であった。
実施例 4 電解液は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様
の方法で、電解液からメタノールの除去及びアジピン酸
モノメチルエステルのカリウム塩の水層への抽出分離を
行なった。
次に、OH型に再生した弱塩基性アニオン交換樹脂、ダ
イヤイオンWA−30(三菱化成工業株式会社製、商品
名)100rrLl(水基準)を、水で置換し、カラム
(内径151mφX1000m油ジャケット付)に充填
した。
このアニオン塔に、アジピン酸モノメチルエステルのカ
リウム塩を除去した油層195 grを室温で下向流で
通液流速svi、oで通液した。
流出液は二層分離し、上層は油層であって、セバシン酸
ジメチルエステルを含み、下層は水層であった。
貫流点までに流出した油層の量は100 grであり、
貫流交換容量は0.73eq/l)−樹脂であった。
この油層中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99
.9%以上であった。
次に、実施例1と同様の方法で、アニオン塔中の残留液
の押し出し及び樹脂に吸着したアジピン酸モノメチルエ
ステルの脱着を行なった。
流出液中に回収されたアジピン酸モノメチルエステルの
量は17 grであり、回収率は80%であった。
次に、アニオン塔を室温まで冷却した後、室温の水15
0TLlをアニオン塔に上向流で通液流速SV1.5で
通水し、メタノールの押し出しを行なった。
流出液中のメタノールの濃度は0.1重量%まで低下し
た。
次に、アジピン酸モノメチルエステルのカリウム塩を除
去した油層195 grを、アニオン塔に室温で下向流
で通液流速SV1.0で再度通液した。
流出液は二層分離し、上層は油層であって、セバシン酸
ジメチルエステルを含み、下層は水層であった。
質流点までに流出した油層の量は101grであり、貫
流交換容量はQ、73eq/l−樹脂であった。
この油層中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99
,9%以上であった。
実施例 5 実施例4の再生過程において、アニオン塔のジャケット
に通水する水の温度を60℃から90°Cに変え、更に
、再生剤を60℃のメタノールから90℃の熱水に変え
る以外は、実施例4と全く同様の操作を行なった。
結果は以下の通りである。(1)吸着過程において、貫
流点までに流出した油層の量は102 grであり、貫
流交換容量はQ、75eq/l−樹脂であった。
この油層中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99
.9%以上であった。
(2)再生過程において、流出液中に回収されたアジピ
ン酸モノメチルエステルの景は16 grであり、回収
率は70%であった。
(3)再吸着過程において、貫流点までに流出した油層
の量は89grであり、貫流交換容量は0.65eq/
A−樹脂であった。
油層中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99.9
%以上であった。
実施例 6 電解液は実施例1と同じものを用い、この電解液からメ
タノールを除去した。
次に、OH型に再生した弱塩基性アニオン交換樹脂、ダ
イヤイオンWA−30(三菱化或工業株式会社製、商品
名)100ml(水基準)を、水で置換し、カラム(内
径15iπφX100O關・hジャケット付)に充填し
た。
このアニオン塔に、メタノールを除去した電解液180
grに水20grを加えた混合液を、十分に撹拌しな
がら室温で下向流で通液流速SV1.Oで通液した。
流出液は二層分離し、上層は油層であって、セバシン酸
ジメチルエステルを含有し、下層は水層であって、アジ
ピン酸モノメチルエステルのカリウム塩を含有していた
貫流点までに流出した油層の量は75grであり、貫流
交換容量は0.55eq/l!−樹脂であった。
次に、実施例1と同様の方法で、アニオン塔中の残留液
の押し出し及び樹脂に吸着したアジピン酸モノメチルエ
ステルの脱着を行なった。
流出液中に回収されたアジピン酸モノメチルエステルの
量は17 grであり、回収率は88%であった。
次に、実施例4と同様の方法で、アニオン塔中のメタノ
ールの押し出しを行なった。
次に、再生水置換されたアニオン塔に、先に記載したメ
タノールを除去した電解液と水との混合液200 gr
を、十分に撹拌しながら室温で下向流で通液流速SV1
.Oで再度通液した。
流出液は二層分離し、上層の油層にはセバシン酸ジメチ
ルエステルが含まれ、下層の水層にはアジピン酸モノメ
チルエステルのカリウム塩が含まれていた。
貫流点までに流出した油層の量は77 grであり、貫
流交換容量は0,57eq/73−樹脂であった。
この油層中のセバシン酸ジメチルエステルの純度は99
.9%以上であった。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を実施するためのフローシートの一例であ
り、図中、1は電解液タンク、2は電解槽、3は蒸留塔
、4はミキサー、5は水供給口、6はデカンタ−17は
アニオン塔、8は蒸留塔である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アジピン酸モノメチルエステルを電解縮合してセバ
    シン酸ジメチルエステルを含む電解液を得、この電解液
    からセバシン酸ジメチルエステルを分離するに際し、該
    電解液をアニオン交換樹脂を充填したアニオン塔に通液
    し、樹脂にアジピン酸モノメチルエステルを吸着して分
    離し、更に、樹脂に吸着したアジピン酸モノメチルエス
    テルを、アニオン塔にメタノール又は熱水を通液して回
    収し、樹脂を再生することを特徴とするセバシン酸ジメ
    チルエステルの製造方法。 2 アニオン交換樹脂が弱塩基性アニオン交換樹脂であ
    る特許請求の範囲第1項記載のセバシン酸ジメチルエス
    テルの製造方法。 3 アニオン交換樹脂が弱塩基性アニオン交換樹脂であ
    り、且つアニオン塔へ通液する吸着原液中のメタノール
    の濃度が5重量%以下である特許請求の範囲第1項記載
    のセバシン酸ジメチルエステルの製造方法。 4 メタノールによる樹脂の再生が室温〜60℃の温度
    で行なわれる特許請求の範囲第1項記載のセバシン酸ジ
    メチルエステルの製造方法。 5 熱水による樹脂の再生が80〜90℃の温度で行な
    われる特許請求の範囲第1項記載のセバシン酸ジメチル
    エステルの製造方法。 6 アニオン塔中に残留した再生液の置換が水又はメタ
    ノール・アジピン酸モノメチルエステル及びそのアルカ
    リ金属塩を除去した電解液で行なわれる特許請求の範囲
    第1項記載のセバシン酸ジメチルエステルの製造方法。 7 アジピン酸モノメチルエステルを電解縮合してセバ
    シン酸ジメチルエステルを含む電解液を得、この電解液
    からセバシン酸ジメチルエステルを分離するに際し、該
    電解液からメタノールを除去した後、水を加え、該混合
    液をあらかじめ水層と油層の二層に分離し、油層だけを
    アニオン交換樹脂を充填したアニオン塔に通液するか、
    又は、該混合液をアニオン塔に通液し、アニオン塔から
    の流出液を水層と油層の二層に分離して、水層にアジピ
    ン酸モノメチルエステルのアルカリ金属塩を抽出して分
    離し、樹脂にアジピン酸モノメチルエステルを吸着して
    分離し、更に、樹脂に吸着したアジピン酸モノメチルエ
    ステルを、アニオン塔にメタノール又は熱水を通液して
    回収し、樹脂を再生することを特徴とするセバシン酸ジ
    メチルエステルの製造方法。 8 抽出のために加える水がメタノールを除去した電解
    液に対して、5〜50重量%である特許請求の範囲第8
    項記載のセバシン酸ジメチルエステルの製造方法。 9 アニオン交換樹脂が弱塩基性アニオン交換樹脂であ
    る特許請求の範囲第8項記載のセバシン酸ジメチルエス
    テルの製造方法。 10アニオン交換樹脂が弱塩基性アニオン交換樹脂であ
    り、且つアニオン塔へ通液する吸着原液中のメタノール
    の濃度が5重量%以下である特許請求の範囲第8項記載
    のセバシン酸ジメチルエステの製造方法。 11 樹脂の再生に使用されるメタノールが電解液から
    除去されたメタノールである特許請求の範囲第8項記載
    のセバシン酸ジメチルエステルの製造方法。 12 メタノールによる樹脂の再生が室温〜60℃の温
    度で行なわれる特許請求の範囲第8項記載のセバシン酸
    ジメチルエステルの製造方法。 13熱水による樹脂の再生が80〜90℃の温度で行な
    われる特許請求の範囲第8項記載のセバシン酸ジメチル
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