JPS5853746Y2 - シ−ト式録音再生装置のヘッド送り機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、シート式録音再生装置におけるヘッド送り
機構の改良に関する。

この考案において、シート式録音再生装置とは、たとえ
ば以下第１図に基づき説明する如き装置をいう。

第１図は、そのシート式録音再生装置のターンテーブル
内部機構を示す平面図である。

この第１図において、二点鎖線ｔで示すものが装置本体
に形成されるターンテーブル収納凹部の輪郭を示し、そ
のすぐ内側に示される二点鎖線ｍがターンテーブルの外
郭を示す。

図示省略されるが、装置本体の輪郭を外周には平面状の
固定台が設けられ、その固定台には数本の固定ピンが立
てられる。

それらの固定ピンには固定台上にセットされるシートの
嵌合孔が嵌まり合い、そのシートが固定台上に着脱可能
に取り付けられるようになっている。

そして、この固定台上にセットされたシートと対向する
位置に前述ターンテーブルが設置される。

ターンテーブルは、皿状本体にキャップ状化粧板を被せ
て構成され、その外周に接触する弾性回転体により回転
が与えられて、図示回転軸１を中心として回転するよう
になっている。

回転軸１には、また固定へりカルギア２が同軸的に固定
されている。

このヘリカルギア２は、回転へりカルギア３と噛み合う
。

この回転へりカルギア３は送りねじ４と一体的に形成さ
れたガイド軸５に止めねじで固着さへそのガイド軸５を
軸として回転可能に支持される。

ガイド軸５はターンテーブルの半径方向に保持さへ一端
は支持板６により支持され、他端は図示省略されるが同
様に支持板当の適宜部材により回転可能に支持される。

それらの支持板６および適宜部材は、ターンテーブル本
体上に固定されている。

前述した送りねじ４には、送り爪７が噛み°合う。

送り爪７は送りレバー８の先端から下方に延びており、
その送りレバー８は軸９を中心として回動可能に保持さ
れる。

軸９は、移動台１０によって水平に支持される。

その移動台１０は、ターンテーブルの半径方向に延びる
水平部１０ａと、その水平部１０ａの一端から下方に延
び軸９を直接支持する一方の垂直部１０ｂと、水平部１
０ａの他端から下方に延びる他方の垂直部１０ｃと、立
設するガイドピンとそのガイドピンに案内されるブラケ
ット１２を介してヘッド１１を保持する載置部１０ａと
からなる。

そして、その移動台１０は、垂直部１０ｂ＊１０ｃを貫
通するガイド軸１３によりそのガイド軸に沿って摺動可
能に支持されている。

ガイド軸１３は、前述したガイド軸５と同様に一端を支
持板６により支持され、他端は別の支持板１４により支
持されて、固定へりカルギア２を挾んでガイド軸５と平
行に固定される。

支持板１４は、支持板６と平行にかつそれと同様にター
ンテーブル本体上に直角に立てられる。

故に、ターンテーブルに回転が与えられると、固定へり
カルギア２に噛み合った回転へりカルギア３が回転し、
それと噛み合う送りねじ４が回転する。

送りねじ４には送り爪７が噛み合っているから、送りね
じ４の回転により送りレバー８が移動台１０とともにガ
イド軸１３に沿って移動する。

よって、はじめ送り爪７の一端、回転へりカルギア３側
にあった送り爪７は、送りねじ４によって送られ、それ
に沿って図中矢印ａで示すようにターンテーブルの半径
方向に移動する。

そして、送り爪７が図示されるような送りねじ４の他端
までくると、送りレバー８の中間より上向きに起こした
突片８ａにより図示しないオートリターンレバーが押さ
ね、オートリターンカムが作動する。

オートリターンカムは、送りレバー８を持ち上げて、送
り爪７と送りねじ４との噛み合いを解除する。

すると、移動台１０にたとえば引張ばね１５の力が作用
し、軸９の端面９ａが支持板１４に保持されるストッパ
ねじ１６先端に当接する位置まで移動台１０を戻す。

故に、送りレバー８も移動台１０とともに戻り、送りね
じ４の元の位置まで復帰して、それへ噛み合う。

そして、再び送りねじ４によって図中矢印ａの方向に送
られる。

よって、移動台１０上のヘッド１１は、ターンテーブル
の回転にともない回転軸１のまわりを回転するとともに
、送り爪７とともにターンテーブルの半径方向にも送ら
札結局その移動軌跡は渦巻状となる。

そのヘッド１１は、ブラケット１２により載置部１０ｄ
上に取り付けられ、ばねにより常に上向きの習性が与え
られて、その上部は化粧板に穿った透孔を通してターン
テーブルと対向して配置されるシートの下面と接触し、
そのシートの渦巻状録音再生トラックに沿って移動して
、そこに情報等を録音しまたはそこから情報等を再生す
るものである。

この種シート式録音再生装置におけるヘッド送り機構を
、第２図に基づき以下さらに詳述する。

第２図は、第１図の■−■線断面図である。

この第２図から判るように、前述送りレバー８は、長板
をクランク状に折り曲げたもので、その基端両側にはそ
れぞれ上向きに引き起こされた支持片８ｂが形成されて
おり、それらの支持片８ｂにはそれぞれ嵌合孔が穿たれ
、その嵌合孔を貫通する軸９により支持されている。

そして、軸９にはスフリング１８が巻き付けらへその一
端８ａが移動台１０の水平部１０ａ下面に弾圧されると
ともに、他端１８ｂが送りレバ−８上面に弾圧されて、
送りレバー８に軸９を中心として常に時計方向の回転を
与えている。

送りレバー８の中間片側には前述したように突片８ａが
引き起こされ、また先端片側からは送り爪７が垂下され
ており、その送り爪７の先端は送りねじ４の歯４ａと噛
み合っている。

故に、送りねじ４が回転すると、送り爪７が送られ、そ
れが送りレバー８を介して移動台１０に伝達されて、移
動台１０をガイド軸１３に沿って動かし、移動台１０上
に設置されるヘッド１１を送ることとなる。

従来におけるシート式録音再生装置におけるヘッド送り
機構は、たとえば以上説明した如き構成を有していた。

故に、従来のヘッド送り機構では送り爪７の先端が送り
ねじ４の歯底に当たり、送り爪７は送りねじ４の歯底と
も摺動しながら送られるものであった。

このため、その間に摩擦損失トルクが発生し、ヘッドの
送り負荷が大きくなる欠点があった。

また、その摩擦損失トルクは送りねじの回転にともない
変動するので、ターンテーブルの回転むらを生じ、音質
が悪くなる原因ともなっていた。

さらには、送り爪および送りねじの摩耗を早める等の欠
点もあった。

この考案の目的は、このような従来におけるヘッド送り
機構の欠点を解消することを目的とする。

そして、この考案によるヘッド送り機構では、前述の如
きシート式録音再生装置において、ターンテーブル上に
送りレバーが接触摺動する固定受を設置し、送り爪が送
りねじに噛み合うように働く送りレバーの動きをその固
定受で規制して、送りねじに対する送り爪の噛み合い量
を調整するようにしたことを特徴とする。

以下、第３図および第４図に示すこの考案の一実施例に
基づき、この考案を詳細に説明する。

この考案によるヘッド送り機構は、第３図を第２図と対
比すれば明らかなように、ターンテーブル１９上に固定
管２０を設置し、送りレバー８がその固定管２０上を接
触摺動する如くしたものである。

固定管２０は、板状部材を中央で直角に屈曲させて形成
したもので、その一方側２０ａをターンテーブル１９と
平行に、他方側２０ｂを直角に保持して、一方側２０ａ
が２つの固定ねじ２１゜２２にてターンテーブル１９上
に固定されるものである。

そして、他力側２０ｂの先端上に送りレバー８の先端が
載置され、その送りレバー８の軸９を中心とする回転力
を受は止めて、送り爪と送りねじとの噛み合い量を調整
するようにしたものである。

なお、この実施例では、固定管２０の送りレバー８と摺
動する部分にはテフロンコーティング等を施し、摺動時
における摩擦抵抗を小さくしている。

以上の実施例においては、送り爪７と送りねじ４との噛
み合いは、送りレバー８にスプリング１８によって回転
習性を与えることによって行なわれている。

しかし、送り爪と送りねじとの噛み合いが他の手段によ
ってなされる場合においても、同様に送りレバーの動き
を固定管で規制して、送りねじに対する送り爪の噛み合
い量を調整する。

たとえば、重力により送り爪が上方から送りねじに噛み
合うような場合においても、同様に送り爪を有する送り
レバーの下方への動きを固定管で受は止め、送り爪の送
りねじに対する噛み合い量を調整すればよい。

したがって、この考案によるヘッド送り機構によれば、
送り爪と送りねじとの噛み合い量を調整することができ
るから、送り爪の先端が送りねじの歯底に当たる欠点を
解消することができ、その間における摩擦損失トルクを
零としてヘッドの送り負荷を軽減することができ、また
そのトルク変動に基づく音質の悪化を防止することがで
きる。

さらに、送り爪および送りねじの摩耗を減らすことがで
きる利点があるとともに、製作上送りねじの歯底を従来
はど高精度に仕上げる必要がない利点もある。

なお、当然のことながら、固定管の形状は上記実施例の
形状に限定されるものではなく、寸たターンテーブルへ
の固定手段も固定ねじに限定されるものではない。

接着等の他の固定手段を用いてターンテーブル上に固定
してもよい。

さらに、送りレバーを受は止める位置も、送りレバーの
先端に限らず、もつと軸方向に寄った位置であっても良
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案におけるシート式録音再生装置を説
明するもので、そのターンテーブルの内部機構を示す平
面図である。 第２図は、従来機構におけるその■−■線断面図である
。 第３図は、この考案機構におけるその■−■線断面図で
ある。 第４図は、第３図の一部平面図である。 ４・・・・・・送りねじ、７・・・・・・送り爪、８・
・・・・・送りレバー １０・・・・・・移動台、１１
・・・・・・ヘッド、１９・・・・・・ターンテーブル
、２０・・・・・・固定管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートがセットされる固定台と、そのシートと対向して
   設置されるターンテーブルとからなり、そのターンテー
   ブルに、そのターンテーブルの回転にともない回る送り
   ねじと、その送りねじと噛み合いその送りねじの回転に
   ともないそれに沿って移動する送り爪と、その送り爪を
   有しそれとともに移動する送りレバーと、その送りレバ
   ーとともに動く移動台と、その移動台に設けられ前記タ
   ーンテーブルの回転にともない渦巻状の移動軌跡を形成
   して前記シートの渦巻状録音再生トラックに沿って動く
   ヘッドとが設置されるシート式録音再生装置において、
   前記ターンテーブル上に前記送りレバーが接触摺動する
   固定受を設置し、前記送り爪が前記送りねじに噛み合う
   ように働く前記送りレバーの動きをその固定受で規制し
   て、前記送りねじに対する前記送り爪の噛み合い量を調
   整するようにしたシート式録音再生装置のヘッド送り機
   構。