JPS5852737B2 - 鋳型砂定量吹込鋳型造型機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自硬性鋳型砂の定量吹込鋳型造型機に関する。

従来、鋳型造型法としては：（１）熱可塑性又は熱硬化
性バインダーを被覆した砂を加熱した金型（コアーボッ
クス）に充填し、バインダーを硬化させて鋳型を造型す
る方法、（２）粘結剤を混入した砂を鋳枠内に充填し、
高圧プレス（スキーズ）させて鋳型を硬化させて造型す
る方法（生砂型法）、 （３）コアボックス内に充填したレジンサンドにある種
の触媒ガスを通気させ、化学反応により鋳型を硬化させ
て造型する方法 に大別される。

しかるに最近は新規な種々のバインダーが開発され、砂
にこの種バインダーと触媒を混練して鋳枠又はコアーボ
ックス内に充填し放置すると、常温で自硬硬化する、所
謂自硬性プロセスが多く採用されるようになっている。

しかし乍ら、この方法は短時間で硬化するため、混練さ
れた造型材料は迅速に処理、即ち型込めしなければ造型
材料が自硬化する結果となり、硬化時間をコントロール
するため触媒の量を変えて使用可能時間を長くしたりし
ているが、この結果生産性が悪くなる傾向がある。

これらの欠点を改善するために、ある種のミキサーを用
いて、鋳型の容積に適合した量を混練し作業者が手込め
で充填する方法が多く行われているが、鋳枠外に飛散す
る造型材料が無駄になり、手込めのために生産性が悪い
。

この生産性を向上させるため通常の砂吹込機を使用する
と、ブローマガジン内に残った造型材料が自硬硬化して
、次の吹込み工程に悪影響を与えることになる。

前記の如き諸欠点をなくし、生産性を高めかつ造型材料
の浪費をさけるためには、−造型毎に鋳枠の容積に適合
するだけの砂量とバインダー量とを自動的に計測、混練
すればよく、本発明者はこの自動計測混練を可能とした
自硬性鋳型砂の定量吹込鋳型造型機の開発に成功したも
のである。

本発明の要旨とするところは、前記特許請求の範囲各項
に明記した如き構成からなるものであるが、本発明の一
実施態様を示す添附図面に基いて更に本発明の構成及び
作用効果を詳述する。

第１図は本発明造型機の一例を示す正面図、第２図はそ
の部分断面側面図であり、第３図はブローマガジンとバ
インダー及び砂の投入部の部分断面図、第４図はブロー
マガジンと加圧空気送入部の部分断面図を夫々示す。

図面において、コ字型をした機枠はベット１１゜コラム
１２、及び上盤１３とからなり、上盤上方には砂及びバ
インダー夫々の自動計測、排出装置Ａ及びＢが設置しで
ある（第１図）。

コラム１２内にはレール４が設けてあり、該レール４上
をブローマガジン１が横行して、砂、バインダー補給位
置Ｃと吹込位置り間を往復作動する（第２図）。

第３図、第４図に示す如く、ブローマガジン１の内部に
は砂混練用羽根２１．２２を有する回転軸２０が設けて
あり、該回転軸２０はブローマガジンの背部に設けたモ
ーター７（第２図）により回転作動する。

ブローマガジンの下部には開閉可能のシャッター１７が
設けである。

ブローマガジンの機構を更に詳述すれば次の通りである
。

前記回転軸２０は上部ホイール９を固定保持し、上部開
口６，６′と一体的に構成された軸承部で保持されてい
る。

回転軸２０にはマガジン内壁と僅かな隙間を有する羽根
２１．２２が係止しである。

該マガジン１の内部下半部は６００以下の頂角をもつ逆
円錐形状としてあり、マガジン内の混練砂を加圧空気の
吹込により全量排出させることができる構造とする。

なお、万一異物が入ったり、羽根に混練砂が多量に付着
した場合、内部清掃のために、マガジン中央部Ｅで上下
に分割し得る構成としてもよい。

ペット１１上面の吹込位置りには鋳枠（又はコアボック
ス）を載置する多数のローラー３を備えたテーブル２が
設けてあり、該テーブル２は昇降用クランプシリンダー
２８の作動により昇降可能であり、鋳枠２９を上昇し、
その吹込面がブローマガジン１の下部吹込口３０の下端
面に設けた可撓性部材１９に当接させ、更に上昇させる
。

前記のクランプ操作を以下に詳述する。

テーブル２上面は櫛状（図示せず）に構成されており、
櫛状部はローラー３のピッチ間にローラー上面より数山
低い所に位置している。

ローラーは矩形の枠に取付けられ、その枠はテーブルが
上昇すると同時に自重で下降し、ローラー上面より櫛状
部上面が数ππ高い位置になる。

従って鋳枠下面にテーブル下降時にはローラー上面と当
接し、テーブル上昇時にはテーブル上面（櫛状部）と当
接する。

一般にクランプ力を保持するのに剛性の低いローラー面
を使用しない。

テーブル上昇時、ブローマガジン下面１９に当接した後
部にマガジンが上昇する。

即ちマガジンと一体的に取付けられたローラー５は、レ
ール４から浮き上り圧着ヘッド１８，１８’に当接する
。

このためマガジン後部と横行シリンダー１０のピストン
ロンド先端とは自由接手で係止されている。

上盤１３に設けた吹込弁１４は分岐管１５に連通し、分
岐管１５の夫々の下端部には圧着ヘッド１８．１８’を
備え（第４図）、ブローマガジン１内に加圧空気を送気
するように構成しである。

砂自動計測装置Ａは、上部にメインホッパー２７を有し
、その直下に計測ホッパー２３を備えており、例えば公
知のロードセル等の計測器によってメインホッパー２７
からの砂の投下を自動的に計測して、前記砂の投下を停
止させ、計測ホッパー２３の下部シャッター２４（第２
図、第３図図示）を開いて、ブローマガジン１の上部の
開口６（加圧空気吹込口としても用いる）を経て砂をブ
ローマガジン１内に装入する。

一方、バインダー計測装置Ｂは、バインダータンク（図
示せず）より例えばポンプ等によってバインダー計測タ
ンク２５に送入され、計測しく計測は例えば本出願人が
実願昭５２−１０５４３３号としてさきに提案した「液
体の定量排出器」等による）、定量計測後、ブローマガ
ジン１の上部の開口６′（加圧空気吹込口兼用）を経て
、バインダーをブローマガジン内に装入する。

本発明の定量吹込鋳型造型機は、大略上記の如き構成か
らなるものであるが、本発明造型機の作動態様の一例を
以下に詳述する。

鋳枠２９をローラー３を備えたテーブル２上に載置し、
位置決め装置（図示せず）により鋳枠２９の水平方向へ
の移動を阻止し、固定させる。

造型しようとする鋳型の重量を予じめ計測しておき、こ
の重量に基いて砂量とバインダー量とを決定し、この数
値を造型機に附設したある範囲内を自由に選択、可変で
きる制御機器に設定する。

この制御機器の作動により砂は計測ホッパー２３内に、
又バインダーは計測タンク２５内に所定量充填される。

造型初動信号をＯＮにすると、予じめ補給位置Ｃに待機
しているブローマガジン１の内部へ、砂は下部シャッタ
ー２４の作動により開口６から、バインダーは計測タン
ク２５の弁の作動により管２６を経て開口６′から夫々
装入される。

同時に、ブローマガジン１の背部に設けたモーター１の
作動により、チェーン８、ホイール９の伝動機構を介し
て回転軸２０が回転し、従って回転軸２０に附設した砂
混練用羽根２１，２２が回転し、砂及びバインダーを混
練する。

この混練動作を継続し乍ら、ブローマガジン１はレール
４上を横行シリンダー１０の作動により移動し、吹込位
置りに到達する。

テーブル２上に待機している鋳枠２９は、クランプシリ
ンダー２８の作動により上昇し、鋳枠２９の吹込口面と
マガジン１下部の吹込口３０下面に取付けられている可
撓性部材１９とが当接し、そのま＼の状態で更に上昇さ
せブローマガジン１上部の開口６，６′と圧着ヘッド１
８，１８’とを圧着させ、鋳枠２９、ブローマガジン１
とをテーブル２と前記圧着ヘッド１８，１Ｂ’との間に
クランプされた状態に保持する。

混練が終了したレヂン砂は、シャッターシリンダー１６
の作動により吹込口シャッター１７が開き、同時に吹込
弁１４から分岐管１５を経てブローマガジン１内へ加圧
空気が送気され、鋳枠２９内にこのレヂン混練砂が充填
される。

なお、この吹込操作が行われている間、前記羽根２１，
２２は回転し続けて、砂の吹込効果を高めている。

ブローマガジン１内のレヂン混練砂の全量が鋳枠内に吹
込まれた後、テーブル３が下降し、ブローマガジン、鋳
枠が順次クランプを解除され、下降端において鋳枠２９
の下面がテーブル２のローラー３に当接する。

レヂン混練砂を充填した鋳枠２９は、テーブル２上での
位置決めによる固着を解除し、機外に搬出し、所定の硬
化時間を経たのちに抜型を行う。

ついで、別の鋳枠をテーブル２上に載置し、前述の操作
を繰返して連続的に造型操作を行う。

本発明造型機は前述した構成からなるものであるが、本
発明により達成される作用、効果を列記すれば次のとお
りである： （１）種々の鋳型重量（容量）を持つ鋳枠又はコアーボ
ックスの鋳型造型において、所望鋳型に適合した砂とバ
インダー量をその都度、自動計測し、その全量を１回の
吹込みで充填するものであるから、自硬性砂の迅速硬化
に適合し、生産性が高められる。

（２）バインダーは一般に粘度の高い液状物質が多く、
混練砂は湿潤状である。

本発明造型機では吹込中でも羽根を回転しているので、
砂を撹散させる役目をし、充填効果を高めうる。

（３）湿潤状混練砂の自然落下角度は約６０°である。

マガジン部内面の逆円錐部の頂角を６００以下としてい
るので、マガジン内に砂が残留、硬化せず、次回操作に
悪影響を与えず、清掃も不用となる。

（４）所望する鋳型の形状、容積、鋳物製品の材質その
他により砂とバインダーの配合比を可変かつコントロー
ルできるため鋳型に適合した混練砂が得られる、電気制
御により造型毎に変更することができる。

（５）ブローマガジンの移動中も混練操作が可能である
から、特に硬化時間の短いバインダーを用いる場合に好
適であり、混線時間＋吹込時間を短時間にセットできる
。

（６）ブローマガジン内の混練砂は１回の吹込工程で全
量排出されるので、排気時空気と砂を遮断するフィルタ
ー、スクリーン等が不用となり、従って砂により目詰り
、清掃が不用となり、作業性が向上される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明造型機の正面図、第２図は第１図の部分
断面側面図、第３図はブローマガジンとバインダー及び
砂投入部の部分断面図、第４図はブローマガジンと加圧
空気送気部の部分断面図であり、図中、１はブローマガ
ジン、２はテーブル、３はｏ−ラ−４はブローマガジン
用レール、５はローラー、６，６’は開口兼給気口、１
０は横行用シリンダー １４は吹込弁、１５は分岐管、
１７はシャッター １８，１Ｂ’は圧着ヘッド、１９は
可撓部材、２０は回転軸、２１，２２は混練用羽根、２
３は計測用ホッパー、２５は計測用タンク、２７はホッ
パー、２８はクランプ用昇降シリンダー ２９は鋳枠を
示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 吹込弁に連通ずる圧着ヘッドと鋳枠との間を横行し
   得るブローマガジンを有する自硬性自硬性用型砂造型機
   において、鋳型砂及びバインダー夫夫の自動計測兼排出
   機構を有し、上部に鋳型砂及びバインダーの補給口と吹
   込用加圧空気給気口とを兼用しうる２個の開口を具備す
   るブローマガジンを前記自動計測兼排出機構の下方に移
   動自在に配設し、該ブローマガジン内に攪拌、混線用の
   回転羽根を有することを特徴とする自硬性鋳型砂定量吹
   込鋳型造型機。 ２ ブローマガジン下部内面が頂角６０°以下の逆円錐
   形である特許請求の範囲第１項記載の自硬性鋳型砂定量
   吹込鋳型造型機。 ３ ブローマガジン下部吹込口にシャッターを有し、上
   部に砂及びバインダーの補給口と吹込用加圧空気給気口
   とに兼用し得る開口を有する特許請求の範囲第１項記載
   の自硬性鋳型砂定量吹込鋳型造型機。 ４ 吹込弁下方が２個の分岐管からなる特許請求の範囲
   第１項記載の自硬性鋳型砂定量吹込鋳型造型機。 ５ 機台上面に鋳枠を載置し、昇降可能のテーブルを有
   する特許請求の範囲第１項記載の自硬性鋳型砂定量吹込
   鋳型造型機。