JPS585267Y2 - 掛時計の文字板の保護板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は掛時計の文字板の保護板に係り、掛時計の針掛
は穴の開口部と文字板背面の間に保護板を設けることに
より、釘や木ネジ等の掛具の頭部による文字板背面の損
傷を防止しうる保護板を提供することを目的とする。

第１図は掛時計の一例の断面図を示す。

同図中、１はフロントケース、２はガラス、３は文字板
で樹脂製のりャケース４上に設けられている。

５はムーブメント（時計駆動機構）で時計針６を駆動す
る。

かかる掛時計は、通常り字形の金具に掛けて使用される
ため、リヤケース４に設けられた針掛は穴７は７ａで示
す如く開口部かりャケース４の背面に対して直交する面
に形成される。

しかし、上記針掛は穴゛７に長い釘や木ネジを挿入して
掛時計を使用しようとする場合は、第２図に示す如く壁
９に一端が固定された釘８の頭部８′が針掛は穴７を通
して文字板３の背面に衝突してしまい、その結果文字板
３の前面が突出して外観上美観を損う場合があった。

第３図は文字板３方向か・ら釘８の挿入された針掛は穴
７の一例の形状を示す。

上記の針掛は穴７の形状はリヤケース４の樹脂成形用の
金型を割型にすれば釘８の頭部８′が文字板３に当接し
ないようにすることができるが、割型にすることは高価
であるため、上記の現象を防止するため従来は第４図に
示す如きビス用穴１０ａ〜１０Ｃ１釘挿入用穴１０ｄが
形成された部材１０を、第５図に示す如くリヤケース４
の背面に設けた空間部１３を覆うようにして取付けてい
た。

しかるに、上記の従来の方法は、ビスが第５図に１１．
１２及び同図に示されていないもう一本の計３本が必要
であるため、比較的高価であり、またビスを用いて部材
１０をリヤケース４の背面に取付固定するための作業が
煩雑で時間がかかり、更にはリヤケース４とは異質のビ
スが取付けられるので、リヤケース４の外観・上の美観
を損うという欠点があった。

本考案は上記欠点を除去したものであり、第６図以下の
図面と共にその各実施例について説明する。

第６図Ａ、Ｂは夫々本考案になる掛時計の文字板の保護
板の第１実施例の斜視図、及びその取付状態を示す斜視
図で、第１図と同一部分には同一番号を付しである。

第６図Ａ、Ｂ中１４は保護板で、その上部に取付用ビス
穴１４ａが穿設される一方、その下部には舌片１４ｂが
形成されている。

この保護板１４はその舌片１４ ｂが針掛は穴７の開口
部７ａに挿入されることにより、そのビス穴１４ａがリ
ヤケース４に設けられたボス１５と対向せしめられる。

しかる後に第６図Ｂに示す如く、ビス穴１４ａを介して
ビス１６をボス１５に挿入して保護板１４を固定する。

これにより、第７図に示す如く釘８の頭部８′は開口部
７ａを貫通するも保護板１４に当接し、文字板３には当
接することはないので、文字板３を保護板１４により保
護できる。

また保護板１４の取付固定作業は１本のビスを用いて行
なえばよく、従来に比し作業性を向上できると共に、コ
ストも安価となる。

次に本考案の第２実施例について説明する。

第８図Ａ、Ｂは夫々本考案になる掛時計の第２実施例の
斜視図、側面図を示す。

１７は保護板で、平板上に孔１８が貫通穿設されており
、かつ、その孔１８の周縁部分に取付用の舌片１７ ａ
、１７ ｂ 、１７ Ｃ，１７ｄが夫々平板面に対し
て図示の如く傾斜して設けられている。

上記保護板１７は釘掛は穴７の背面の凸部に穿設孔１８
が挿入され、かつ、舌片１７ ａが釘掛は穴７の底面と
当接された後それを支点として舌片１７ｂ 、１７ Ｃ
，１７ｄが円筒状の釘掛は穴７の背面部の側面に圧入さ
れ保護板１７を固定する。

これにより、第９図に示す如く、釘８の頭部８′は開口
部７ａを貫通するも保護板１７に当接し、文字板３には
当接することはないので、文字板３を保護板１７により
保護できる。

本実施例によれだ、第１実施例のように取付のためのビ
ス１６は不要であるので、取付作業が極めて容易に行な
えるものである。

次に本考案の第３実施例について説明する。

第１０図は本考案になる掛時計の文字板の保護板の第３
実施例の斜視図を示す。

同図中、１９は保護板で、ステンレス等の弾性を有する
部材にて大略コ字状に形成され、かつ、両端部に切欠部
１９ ａ 、１９ｂが形成され、更に舌片１９Ｃが形成
されている。

一方、リヤケース４には第１１図に示す如く開口部７ａ
の上方にカギ状リブ２０ ａ 、２０ ｂが対向配設さ
れる。

しかして、まず保護板１９の両側面を指でつまんで中心
方向にたわませつつ第１２図Ａに示す如く舌片１９Ｃを
開口部７ａに差し込み、そのまま舌片１９℃を支点とし
て保護板１９の両側面部をカギ状リブ２０ ａ 、２０
ｂの内側に押し込む。

次に上記切欠部１９ ａ 、１９ ｂがカギ状リブ２０
ａ、２０ｂの段部のところまで押し込まれた後指を離す
と、保護板１９自体の復元力によりたわみが戻り保護板
１９が第１２図Ｂに示す如く固定される。

すなわち第１３図は保護板１９の取付状態を示す上面図
で、保護板１９ノ切欠部１９ ａ 、１９ ｂがカギ状
リブ２０ ａ 、２０ ｂの段差と嵌合されているので
、この段差によって舌片１９ Ｃを支点とする第１２Ｂ
中、反時計方向の回動は阻止される。

従って、釘の頭部が文字板に当接しないように保護板１
９によって保護されるが、その際、保護板１９は第１２
図Ｂに示す取付状態が保持される。

本実施例によれば、保護板１９の固定にビスを設ける必
要がないので、従来に比し取付固定作業が極めて簡単で
作業性を向上でき、また開口部７ａに挿入する構成なの
で形状を小型化でき、安価に構成することができ、更に
固定強度が大なので安定に掛時計を釘によっても掛止す
ることができる。

上述の如く、本考案になる掛時計の文字板の保護板は、
掛時計の樹脂製のりャケース上に設けられる文字板の背
面と釘掛は穴の開口部との間に設けられ、この開口部よ
り露出した掛具の頭部を当接するよう構成したため、掛
具の頭部が文字板背面に当接することによって生ずる文
字板の損傷や変形を防止でき、また、上記保護板をリヤ
ケースの釘掛は穴に圧入したり開戸、部に挿入したりす
るようにしたため、取付固定作業が従来ビスを複数用い
て固定したものに比し作業性を極めて向上することがで
き、またリヤケース樹脂成型用金型を割型とすることな
くビスを少なく又は全く用いることがないので安価に構
成することができる等の特長を有するものである６

【図面の簡単な説明】

第１図は一般の掛時計の一例を示す縦断面図、第２図及
び第３図は夫々針掛は穴に釘を挿入した状態を示す第１
図の要部の縦断面図、斜視図、第４図及び第５図は夫々
従来の保護板の一例の正面図、取付は状態を示す縦断面
図、第６図Ａ、Ｂは夫々本考案の第１実施例を示す斜視
図、その取付状態を示す斜視図、第７図は本考案の第１
実施例を取付けた掛時計と釘との関係を示す縦断面図、
第８図Ａ、Ｂは夫々本考案の第２実施例を示す斜視図、
側面図、第９図は本考案の第２実施例を取付けた掛時計
と釘との関係を示す縦断面図、第１０図は本考案の第３
実施例を示す斜視図、第１１図は本考案の第３実施例を
取付けられるリヤケースの一例を示す斜視図、第１２図
Ａ、Ｂは夫々本考案の第３実施例を取付ける様子を説明
するための縦断面図、第１３図は本考案の第３実施例を
取付けた状態を示す上面図である。 １・・・・・・フロントケース、２・・・・・・ガラス
、３・・・・・・文字板、４・・・・・・リヤケース、
７・・・・・・針掛は用穴、７ａ・・・・・・開口部、
８・・・・・・釘、１４，１７．１９・・・・・・保護
板、２０ ａ 、２０ ｂ・・・・・・カギ状リフ゛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リヤケースに針掛は穴が樹脂成形されてなり該針掛は穴
   の開口部を通した掛具にて掛止される掛時計において、
   リヤケース上に設けられる文字板の背面と上記針掛は穴
   の開口部との間に設けられ、該開口部より露出した掛具
   の頭部を当接するよう構成した掛時計の文字板の保護板
   。