JPS5852588B2 - エアロゾル粒子帯電装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は粒子を帯電する為の装置、特にエアロゾル粒子
を高周波の交流電界で帯電する為の装置に関する。

インクミスト印刷動作に於けるエアロゾル粒子の帯電は
普通は直流帯電電極によって行なわれる。

そのような帯電装置、特に一般的な静電荷の帯電装置で
は、コロナ源から直流帯電電極によって引出されたイオ
ンによりエアロゾル粒子が帯電される。

コロナ源と直流帯電電極との間の通路には電界が発生さ
れる。

エアロゾル粒子は、この通路を通る時、電気力線を集め
てその表面にイオンを引きつげる。

上記の静電荷帯電方法は印刷動作への使用に適する帯電
粒子を発生するが、この方法を実施すると帯電粒子が直
流帯電電極へ付着する事により動作が妨げられる。

粒子が帯電されるときそれらは直流帯電電極へも付着さ
れる。

換言すると、粒子を帯電する同じ電界がそれらを付着さ
せる。

このような付着は帯電が行なわれる通路を阻止し始める
事もあり、もしも粒子が導電体であれば電極相互間に短
絡を生じてしまうかも知れない。

直流電極に付着する帯電エアロゾル粒子の量を少なくす
る為、保護の為の流れが使用される。

保護の流れが直流帯電装置に付着するのをある程度域す
る事は出来るが、長い動作期間即ち帯電期間に亘って帯
電電極に付着するものについてはその大部分を除去する
事が出来ないという事が判った。

静電気的な付着動作に於て交流電圧や変化する電圧を利
用する事は知られている。

しかし、静電気的に付着する粒子の為の従来の方法や装
置は、より強力なコロナを発生できる交流電圧や可変電
圧を、帯電用電源として用い、これによってパルス状の
イオンを発生してエアロゾル粒子に電荷を与えていた。

静電的付着技法に於てコロナ源のイオン化ワイヤに与え
られる定電位に無線周波数の波が重畳され得る事も良く
知られている。

これは帯電領域へのコロナ放射を増大せしめる効果を有
する。

上述の例に於るエアロゾル粒子の付着は低減されずコロ
ナ源に与えられる電位に交流電圧や変化する電圧を重畳
する事によりむしろ増大される。

イオンのパルスを発生する為低周波の交流電圧源を使用
する事も知られている。

低周波交流源を利用する場合、エアロゾル粒子はコロナ
中で直接帯電される。

この結果、一様に帯電された粒子の連続流ではなく、パ
ルス状の帯電粒子となる。

従って本発明の目的はエアロゾル帯電装置に於て帯電電
極に帯電粒子が付着するのを実質的になくす装置を提供
する事にある。

本発明の他の目的は連続的に移動するエアロゾルの流れ
を一様に帯電する装置を提供する事にある。

上述の目的は帯電用電界を生じる為に普通の直流電圧の
代りに高周波の交流電圧源を利用する事により達成され
る。

エアロゾル粒子を帯電するのに使用されるイオンはコロ
ナそれ自体によって発生される小さな直流電界の作用の
下でコロナから引出される。

高周波の交流電源によって発生される電界は、エアロゾ
ル粒子を反発させたり又は弓きつげたりするのを避ける
に足る高い周波数に且つエアロゾル粒子に電荷を与える
に足るレベルに維持される。

コロナと高周波電圧源との間の通路を通って導かれる帯
電されないエアロゾルは通路に存在するイオンによって
帯電される。

帯電された粒子は表面に向かって投射され、該表面上に
識別し得る表示を形成する。

図面には、参照数字２で全体が示される本発明の高周波
交流電界のエアロゾル帯電装置が示され、これは更に帯
電されていないインクのエアロゾル粒子４をそれらが帯
電ステーションを通るとき帯電する為の帯電ステーショ
ン１７を含む。

非常に細かいミストが発生され得るところの霧化過程が
エアロゾル粒子４を発生するよう本発明で使用される。

霧化する為の装置は種々知られているので詳細には説明
しない。

勿論、比較的高濃度のエアロゾル粒子を発生する方法も
あり、これは例えば液体の薄い層を回転させ、その薄い
層を小滴群に分離させる事によってエアロゾルが形成さ
れ得る。

通常使用される罐状の散布器はエアロゾルを形成する一
方法ではあるがその方法で形成される滴はインクミント
印刷機で使用するには太き過ぎる。

図示のインク霧化装置は液体インク浴槽の下部の外側に
変換器３が位置付けられて成る、インクで満たされた筐
体５より成る。

筐体５の液体浴槽はポンプ１１を介してインク溜め７か
ら供給される。

インク溜め７はもつと大きなインク供給源（図示せず）
から矢印９で表わされるようにインクが満される。

変換器３は、Ｉ ＭＨ２，のオーダの周波数で付勢され
るとき、筺体５の中のインク浴槽を付勢して筐体５の上
部の空間に霧化されたインク粒子４を生じるよう作用す
る超音波振動を生じる。

ＩＭＨ２の信号は直径約３μの大きさの滴を有する小滴
を発生する。

空気６であるキャリア流体は空気供給装置１３から弁１
９を介し筐体５の上部空間に送られる。

インク・エアロゾル粒子４は、形成されると空気である
キャリア流体６に乗せられ筐体５からエアロゾル室８の
中へ運ばれる。

本発明の種々の目的に合わせて種々のインクが容易に使
用され得る事は当業者であれば理解出来よう。

この帯電装置では３種類の空気流が使用されるが、空気
源１３がこれら３種類の空気流量てに対し共通空気源と
して作用する。

既に述べたように、第１の空気流６はエアロゾル粒子４
を霧化装置５から帯電装置の中へ運ぶ。

別の空気流３６は、コロナ筐体２６を通る僅かに偏倚を
与える流れを供給する。

この流れはエアロゾル粒子４がコＯす筐体２６の中に停
滞しないようにして該筐体２６を清潔に保持する。

保護流１０の役割を果す第３の空気流が清潔な空気の層
を上部及び下部の保護流用の空洞１２の中に導入する。

空気１０から成る保護流はエアロゾル粒子４を含むキャ
リア流体を取囲み、狭い幅の流れ１５に圧縮してそれか
らそれをオリフィス１６へ更に帯電ステーション１７へ
と導びく。

このエアロゾル粒子の連続流１５は電異電極構成体の板
２４及び２５相互間の通路１８の中心にｆ！ＩＩＪＩさ
れる。

上記で使用される空気流が夫々異なる源から提供され得
る事は容易に現解されよう。

エアロゾル室８の内部には帯電ステーション１７に隣接
して保護派空洞部１２が設けられ、ノズル構成体２１を
取囲む。

空洞部１２に入る空気の保護流１０は多孔フィルタ１４
の内部の小さい開口部を経てエアロゾル室８の中へ出て
行く。

この空気の保護流１０はエアロソ″）０泣子４を狭い幅
のリボン状の流れ１５の中にエアロゾル粒子４を形作る
事によりノズル２１の中のオリフィスの縁部１６からエ
アロゾル粒子４を隔てる。

このエアロゾル粒子１５の連続流は、尚も空気流６の中
に制限されているが、エアロゾルが帯電される帯電ステ
ーション１７へ通路１８を通って移動する。

エアロゾル室８には底部傾斜壁２０が設けられ、重力の
作用の日で傾斜壁２０に落着こうとするエアロゾル粒子
で形成されたインク２２を霧化器５に戻す。

帯電ステーション１７は高周波交流電源３２、電界電極
構成体２４，２５、電気的にアースされたコロナ筐体２
６、コロナ放電を生じる細いワイヤ電極２８、及び内部
に多孔フィルタ４０が位置付けられた空気流空洞部３８
より成る。

ノズル２１の上部内側壁及び下部内側壁に位置付けられ
る２枚の板２４及び２５より成り、且つ２枚の板が僅か
な距離隔てられて成る電界電極構成体はエアロゾル粒子
４がそこを通過する為の通路１８を提供する。

エアロゾル粒子４の為の高周波帯電電界は電界電極構成
体中の板２４及び２５間のこの通路１８中に形成される
。

コロナ筺体２６及び板２５は帯電ステーション１７の下
側に位置付けられる。

板２５はコロナ筐体２６に電気的に接続され、且つ又ア
ースされる。

コロナ・ワイヤ２８により発生されたイオンはイオン発
生中、コロナ・ワイヤ２８それ自体により発生される小
さい直流電界の作用の下でコロナ筐体２６中の開口２７
を介して引かれる。

高周波交流電圧発生器３２はコロナ筐体２６中の開口２
７と正反対の位置に置かれた板２４に接続される。

清浄な空気の流れ３６は空気流空洞部３８に入り、それ
からコロナ筐体２６と空気流空洞部３８とを分離する多
孔性フィルタ４０を介しコロナ筐体２６に入る。

この流れは又エアロゾル粒子４が下部板２５に向かって
重力により落着こうとするのを防止する。

エアロゾル粒子１５の流れに及ぼす空気の流れ３６の影
響は参照数字４４により図示される。

本発明のコロナに与えられる電位は発生される電流の量
及び使用されるコロナの型の関数である。

本帯電ステーション１７で使用されるような対称な円筒
を有する細いワイヤ電極２８は電源３０から抵抗２９を
介して与えられる約５〜７ＫＶの電位で動作する。

本発明の目的から、電源３０の電位は正でも負でも良い
。

高周板発生器３２の為に使用される周波数は帯電板への
付着を避けようとするならば、３００ｃｒｆＶ′ｓｅｃ
のオーダの帯電板のところを通る空気の速度に対しては
ＩＫＨｚ よりも大きくなげればならない。

最適の帯電効率は約３０〜１００ ＫＨ２の周波数のと
きに達せられ、そしてその効率はその最適点の辺りから
周波数が増加するにつれ徐々に減じる。

最適周波数範囲はイオン４２が帯電板にもはや引きつげ
られなくなるような範囲従ってイオンがもつと長い期間
にわたって帯電領域にとどまるような範囲である。

コロナ・ワイヤ電極２８から引出される電流を増す為高
周波交流電圧発生器３２と直列に小さい直流バイアス電
圧が加えられても良い。

この直流バイアス電位は標準の直流帯電電極に印加され
る電位のほんの一部にしかならないだろう。

この小さいバイアス電位は加えられるとしてもバイアス
目的としてのみ意図されているので、エアロゾル粒子４
への帯電はあっても無視され得る。

エアロゾル粒子４の帯電速度は時間の関数であり、帯電
に関与する高周波交流電界は１つの粒子が帯電ステーシ
ョン１７を通って転送される間、何回も振動する。

本発明を明瞭にする為、高周波交流電界が標準の直流電
界により与えられる筈の値にエアロゾル粒子を帯電する
ものとする。

しかし、高周波交流電界が帯電するときの速度は同じ直
流電界の場合よりも遅くなるであろう。

何故ならば高周波交流電界は飽和帯電量に近づくとサイ
クルのピーク期間中しか帯電しないからである。

飽和帯電量に達しなげれば、高周波交流帯電装置の粒子
に存在する帯電量は同じ直流の装置の場合に存在する帯
電量よりも少ない。

エアロゾル粒子への高い帯電はある限度までは交流電界
よりも直流電界で得られよう。

もつと高い電界が使用される場合は（所定の周波数に保
たれるならば）、高周波交流電界では生じないが、直流
電界では付着が生じる。

高周波交流装置は同じ電荷量を得るのに高電界が必要と
される場合には直流帯電装置はど効率良くないが、それ
は直流装置の場合に生じる付着の問題を生じない。

もしも帯電電極に付着が生じないならば、粒子にはそれ
が帯電装置を通るときより多くの帯電量が与えられ得る
。

高周波交流発生器３２は高電界が存在するときに帯電作
用が行なわれるのを可能にする電極構成体２４．２５相
互間に高電界を生じる。

この同じ電界が、もしも十分高い周波数に維持されるな
らば、通路１８を通って移動するときにエアロゾル粒子
４の軌跡を乱しはしない。

コロナ・ワイヤ電極２８により発生されるイオン４２は
帯電されているエアロゾル粒子４や既に帯電されたエア
ロゾル粒子４６よりもかなり高い移動性を有する。

この事はコロナ・ワイヤ電極２８から引出されたイオン
４２が同じ交流電界により交流電圧１サイクル中工アロ
ゾル粒子４の移動路に乱れを生じずにそのエアロゾル粒
子まで移動し得る事を意味する。

換言すれば、エアロゾル粒子４がその１交流サイクル中
に識別し得るほど移動されずに、エアロゾル粒子４への
電気力線に沿い必要な距離移動し得るような帯電作用が
行なわれる。

エアロゾル粒子４の小部分には帯電されないエアロゾル
粒子の帯電中、発生される空間電荷が付与される。

空間電荷は夫々僅かな電荷量を有するエアロゾル粒子を
集める事により発生される空間中の点電荷の分布である
。

空間電荷中に真の電界があれば、個々に帯電された粒子
は力を受け、その力は常に空間電荷を分散し希釈する。

空間電荷の分散は長期間動作するうちには幾つかのエア
ロゾル粒子４を時として付着させるだろう。

従って、帯電されないエアロゾル粒子は適当な電荷量を
得るに十分な期間、帯電ステーションにとどまるべきで
あるが、流れ６，１０及び３６の速度はエアロゾル粒子
をステーション１７から十分除去出来る位速い。

帯電ステーション１７を通過後、帯電されたエアロゾル
粒子４６は帯電パターン５０を載置した表面４８に担持
される。

帯電されたエアロゾル粒子４６が投射される表面４８は
シート状の絶縁用紙、コピードラム、或いはマイラー製
シートであっても良い。

帯電されたパターン５０は帯電されたエアロゾル粒子４
６が表面に識別し得る表示を形成するよう表面４８上に
生じる。

図面を参照したら動作説明をすると、先ずインクエアロ
ゾル粒子４が霧化過程により筺体５内に形成される。

粒子４はそこで空気流６に載せられ、霧化室５の上部に
入り更にオリフィス１６の入口から帯電ステーション１
７へ運ばれる。

エアロゾル粒子４はノズル２１に入る前に、エアロゾル
粒子をリボン状の流れ１５にする清浄空気の保護流１０
の影響をうける。

空気流６に尚も載せられたこのエアロゾル粒子の連続流
１５はそこで通路１８及び帯電ステーション１７を通っ
て移動される。

清浄空気より成る別の流れ３６がコロナ筺体２６を介し
て導入されるが、これはコロナ筐体２６の中に粒子が落
着かないようにしコロナ・ワイヤ２８上に該粒子が集ま
らないようにしてその動作に問題を生じないようにする
。

帯電電界は電界電極構成体中の板２４及び２５相互間の
通路１８中で高周波交流発生器３２によって発生される
。

コロナの存在による小さな直流電界はイオン４２を板２
４及び２５間の領域に弓き寄せる働きをする。

イオン４２及びエアロゾル粒子４の混合物が通路１８に
形成されると、高周波交流発生器３２により発生される
電界がイオンを粒子４に引きつげるようにする。

一度、粒子４が帯電されると、それらは空気流６を移動
させる事により帯電ステーション１７から外部へ運び去
られる。

この空気流６は空間電荷により粒子４が帯電電極に自然
に付着しないような速度に維持される。

そこで帯電された粒子４６が表面４８へ低速噴流の形で
誘導される。

帯電された粒子４６は帯電パターン５０の外側を濡らさ
ないよう非常な低速で表面４８に衝突する。

印刷処理及びパターン５０の現像は表面４８上の電荷が
帯電粒子４６を引きつげる作用により行なわれる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明によるエアロゾル帯電装置の好適な実施例
を図式的に示すものである。 ２・・・・・・エアロゾル帯電装置、３・・・・・・変
換器、４・・・・・・エアロゾルインク粒子、５・・・
・・・霧化装置の筺体、６・・・・−・空気キャリア流
、８・・・・・・エアロゾル室、１０・・・・・・空気
流、１３・・・・・・空気源、１５・・・・・・狭い幅
の連続流、１７・・・・・・帯電ステーション、１８・
・・・・・通路、２１・・・・・・ノズル構成体、２４
，２５・・・・・・電界電極構成体の帯電電極板、２６
・・・・・・コロナ筐体、２７・・・・・・開口、２８
・・・・・・コロナ・ワイヤ電極、３２・・・・・・高
周波交流発生器、４２・・・・・・イオン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 帯電されたエアロゾル粒子が帯電電極に実質的に付
   着しないようにする為のエアロゾル粒子帯電装置にして
   、 エアロゾル粒子を発生する為のエアロゾル発生手段と、 上記エアロゾル粒子を受入れるため上記エアロツル発生
   手段に結合された室と、 上記エアロゾル粒子のための通路を与えるため、上記エ
   アロゾル発生手段と隔てて上記室に結合されたノズルと
   、 上記通路の長さ方向に沿って帯電領域を与えるため上記
   ノズルの内面に装着された導体手段と、上記帯電領域に
   イオンを与えるため上記ノズルに通じる開口を介して上
   記ノズルの下側に結合され且つ内部にイオンを発生する
   ためのコロナ・ワイヤ電極を含むコロナ筐体と、 上記導体手段により囲まれた領域に帯電用電界を発生す
   るため上記コロナ筐体の上記開口の反対側に高周波の交
   流を与える高周波交流発生器と、上記ノズルにその通路
   の断面よりも小さい断面領域に上記エアロゾル粒子を押
   し込むための気体の流れを上記室に与える気体流供給手
   段と、上記エアロゾル粒子のための連続キャリア流を上
   記室及び上記ノズルに生じるキャリア流供給手段と の組合せから成るエアロゾル粒子帯電装置。