JPS5852545B2 - 溶接性に優れた銅合金管継手用鋳物材 - Google Patents

溶接性に優れた銅合金管継手用鋳物材

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JPS5852545B2
JPS5852545B2 JP189178A JP189178A JPS5852545B2 JP S5852545 B2 JPS5852545 B2 JP S5852545B2 JP 189178 A JP189178 A JP 189178A JP 189178 A JP189178 A JP 189178A JP S5852545 B2 JPS5852545 B2 JP S5852545B2
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正人 上田
啓 納富
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、加工性の良好な、かつ溶接性に優れた銅合金
管継手用鋳物材に関する。
一般に、銅合金は加工が容易で、耐食性、特に耐海水性
に優れているために、各種船舶蟻装用配管材として、純
銅管、アルミプラス管、キュプロニッケル管等が広く利
用され、これらの管継手材としてはコスト低減のために
鋳造の容易な銅−亜鉛合金鋳物、例えば重量比で亜鉛3
〜40%、硅素0.1%以下、残部銅よりなるJIS規
格の黄銅鋳物、高力黄銅鋳物、青銅鋳物等が多数使用さ
れている。
これらの銅合金管と管継手材例えばフランジとの接合の
際、従来は銀ろう打法または銅−亜鉛系のろう即ち真鍮
付法が採用されている。
第1図A、Bは、従来一般に採用されている銅合金管と
フランジとの銀ろう打法を示したもので。
第1′図Aは加熱前の状態、第1図Bは加熱後の状態で
ある。
第1図A、Bにかいて、1は銅合金管、2はフランジ、
3はフランジに加工された銀ろう置き溝、4は畝溝3に
挿入された銀ろう材、5は銀ろう材4が管1と7ランジ
2との間隙に溶融侵入してこれらをろう付した状態を示
すものである。
なか、フランジ2に管1を挿入する前に管1の被ろう何
面およびフランジ2の内在には脱酸作用を行うフラック
スが塗布される。
しかる後、フランジ2に管1を挿入し、通常は酸素、ア
セチレンなどの加熱焔で銀ろう材4の溶融点以上に加熱
して第1図Bに示されるような接合部が得られる。
銀ろう打法は、このようにフランジの溝加工。
銀ろう材の挿入、置きろう、フラックスの塗布という複
雑な工作が必要であるとともに銀ろう材が極めて高価で
あるというコスト上の問題があり、また管とフランジと
の間隙を均一に維持することが困難なために接合部の品
質保証、技術管理が容易ではないという問題もちる。
これらの問題から最近銀ろう打法に代ってアーク溶接法
が採用されるようになった。
第2図A。Bはこのアーク溶接法を示すもので、第2図
Aは溶接前の状態、第2図Bは溶接後の状態である。
第2図A、Hにかいて、11は銅合金管、12は銅−亜
鉛合金鋳物フランジ、16.17はアーク溶接を行った
接合部である。
しかしながら、アーク溶接法にかいても、(1)銅−亜
鉛合金鋳物は亜鉛の蒸発点が低く、亜鉛ガス発生のため
にアーク不安定となり、溶接部にブローホールが発生し
易すい、(2)ブローホール発生を小さくするために亜
鉛量を少なくすると、熱伝導が大きくなってアーク熱の
集中が困難となり、アーク溶接施工のためには高温予熱
が必要となる。
また、(3)亜鉛量が少ないものでは高温割れが発生し
易いなどの欠点を有する。
そこで本発明者等は、アーク溶接実施に当って亜鉛蒸気
の発生を抑えて溶接性を良くし、さらにブローホールを
減少させ、高温割れ発生をなくした銅−亜鉛合金鋳物を
提供して、銅合金管と溶接継手部材との溶接4合を容易
にし、銅合金管と継手部材との溶接施工法を確立しよう
として鋭意研究の結果、前記したJIS規格の銅−亜鉛
合金鋳物成分のうち亜鉛を30〜35%とし、これにク
ロムを0.01〜0.05%添加するとアーク溶接によ
る高温割れを防止することができ、更にJIS規格では
0.1%以下であった硅素を0.5〜1.0%に増量す
るとアーク溶接による亜鉛酸化物の発生を抑制し、ブロ
ホールを減少させることができるという知見を得た。
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、重量比で
亜鉛30〜35%、アルミニウム0.5〜1.0%、硅
素0.5〜1.0%、マンガン0.5〜1.0%、鉄0
.1〜0.5%、ニッケル0,1%以上0.5%未満、
クロム0.01〜0.05%、残部銅よりなる溶接性に
優れた銅合金管継手用鋳物材を要旨とするものである。
以下、本発明鋳物材を上記のように規定した理由を本発
明者等が行なった実験結果などに基づいて更に詳細に説
明する。
第3,4図は各種元素が銅の物理的性質に及ぼす影響を
示すもので、第3図は電気伝導度、第4図は熱伝導度を
各々示し、第5図は銅−亜鉛合金にかける亜鉛量と電気
伝導率、熱伝導率の関係を示すものである。
銅−亜鉛系合金鋳物にかいて、アーク溶接作業性を向上
させるためには、熱伝導度を小さくしてアーク熱の集中
性を良くすることである。
ところで、銅−亜鉛系合金鋳物にかいては、電気伝導度
を低下させれば一般に熱伝導度も低下するから、第5図
より鋼中の亜鉛量を増大させれば、該増大量に伴って電
気伝導度、熱伝導度ともに小さくなることが判る。
ところが第5図によれば、電気伝導率、熱伝導率ともに
亜鉛量約30%(重量%。
以下の%は全て同じ)で最低となり、あとは亜鉛量がさ
らに増加しても大差ないことが明らかである。
従って本発明鋳物材では亜鉛量を30〜35重量%とし
た。
更に、第3図より、銀、クロム以外の金属元素が銅に添
加されれば、その量は1%以下であっても電気伝導度が
50%以下となること、第4図よシ砒素、ニッケルがも
つとも熱伝導度を低下させる元素であることがそれぞれ
認められる。
しかしながら、砒素は有毒物質であるため取扱いが困難
であり実用上問題があるため使用することはできない。
また、銅−亜鉛合金鋳物に卦よぼすアルミニウムの影響
については脱亜鉛現象による応力腐食が問題となり、亜
鉛含有量が30〜40%の場合にはアルミニウム量が2
%以上になると応力腐食割れを良くシ、鋳造割れを防止
するために有効となるので1本発明鋳物材では、アルミ
ニウムの上限を1.0%とし、下限を0.5%とした。
硅素ならびにマンガンは脱酸効果を示す元素であり、硅
素はさらに亜鉛の蒸発を抑制する効果を有する元素であ
って、それぞれ0.2%以下ではブローホールや酸化亜
鉛の発生量が多く、また1、5%以上になると溶接作業
性が低下するため、本発明鋳物材では、硅素、マンガン
ともに0,5〜1.0%をもってもつとも有効な組成範
囲とした。
鉄、ニッケル、クロムはともに銅−亜鉛合金鋳物の強度
ならびに耐食性を向上するものであるが。
鉄、ニッケルは0.05%程度では全く効果が明らかで
なく、またニッケルは0.5%以上となると鋳造品のコ
ストアップとなり、鉄は0.6%以上となると鋳造時の
濃泥れや鋳造性を阻害するため、本発明鋳物材では、鉄
の有効な組成範囲をそれぞれ0.1〜0.5%とし、ニ
ッケルなo、i%以上0.5%未満とし、クロムは0.
01%未満では効果が明らかでなく、0.06%以上に
なると鋳造性を阻害するため、本発明鋳物材ではクロム
の有効な組成範囲を0.01〜0.05%とした。
なか、下表は銅−亜鉛合金鋳物の亜鉛、アルミニウム、
硅素、マンガン、鉄、ニッケル、クロムの容量を変化
させて溶接性試験を実施し、酸化亜鉛の発生状態、溶接
割れの発生状態ならびに溶接部のブローホールの発生状
態を観察した結果を示すものである。
上表に釦いて、試片1〜3は、亜鉛的11〜17%、銅
約80〜85%で、その他の成分として、アルミニウム
、マンガン、鉄、ニッケルを含んだものであり、溶接試
験結果によると、酸化亜鉛の発生は少なく、3種とも溶
接作業を阻害するような亜鉛の蒸発は見られなかったが
溶接部の割れ即ち高温割れが大きく発生し、特に試片1
と3とが激しく割れた。
また試片1はブローホールの発生も大きかった。
試片4は、亜鉛をやや増加して25%とし、アルミニウ
ム2.5%、硅素0.1%、マンガン0.02%、鉄0
.2%、ニッケル0.02%としたものであるが、上記
試片1〜3に比較して酸化亜鉛の発生量がやや増加し、
溶接部の高温割れが減少した。
試片5〜7は、亜鉛を30%とし、アルミニウムを0.
5 、1.0%、硅素を0.2 、0.5 、1.0%
マンガンを0.5、■、0%、鉄を0.1,0.5%、
ニッケルを0.5.0.1%、クロムを0.05.0.
01%と全く含1ないものとしたものであるが、酸化亜
鉛の発生量は試片7で極小となり、溶接部の高温割れ卦
よびブローホールの発生も認められなくなった。
試片8〜10は、亜鉛を35%として、アルミニウムを
0.5 、 i、0%、硅素を0.5 、1.0%、マ
ンカンをo、5 、1.o%、鉄を0.1,0.5%、
ニッケルを0.5,0.1%、クロムを0.05 、0
.01%と全く含1ないものとしたものである。
これらは酸化亜鉛の発生量が亜鉛を25%または30重
量%含有している試片4,5より少なく、また試片8.
9では溶接部の高温割れが発生せず、更に試片8ではブ
ローホールも認められなかった。
試片11〜13では、亜鉛を40%とし、試片14では
亜鉛を45%として、アルミニウム、硅素、マンガン、
鉄、ニッケル、クロムを表1のように変化させたもので
、いずれも酸化亜鉛の発生量が溶接作業性を阻害し、ブ
ローホールの発生が非常に大きくなった。
以上より、アーク溶接される銅−亜鉛合金鋳物としでは
、亜鉛含有量30〜35%が最適であり、これにアルミ
ニウムを0.5〜1.0%、硅素を0.5〜i、o%、
マンガンを0.5〜1.0%、鉄を0.1〜0.5%、
ニッケルを0.1%以上0.5%未満、クロムを0.0
1〜0.05%添加し、残部を銅とすれば。
溶接作業性を阻害するような酸化亜鉛の発生はなく、ま
た溶接部の高温割れやプローホール等の欠陥も発生する
ことがない。
なか、上表の試片番号1、試片番号7を用いて行なった
溶接部の表面状態を第6図、第7図の模式図にそれぞれ
示す。
第6図、第7図にかいて21.31はそれぞれ上表の試
片番号1卦よび試片番号7と同一成分の鋳物板で板厚2
mw、幅35U、長さ65mmの矩形板に22.32に
示すようにスリットを加工し板の中央部に23.33の
ように溶接ピードな置いたものであるが、試片番号1で
は24に示すように溶接割れが発生するとともにスリッ
ト部から25に示すような母材割れも発生し、また26
に見られるように酸化亜鉛が広い範囲に付着して溶接作
業性が不良であったが、試片番号7では33に示すよう
に溶接割れの発生はなく、また、34に示すように酸化
亜鉛の付着域が狭く溶接作業が良好であった。
以上説明したように、銅合金管とアーク溶接してフラン
ジ継手、枝継手1曲り継手を製作する場口のフランジ、
テイーズ、ペンドピース、レジューサ−、エルボとして
本発明の銅−亜鉛合金鋳造材を用いれば、溶接性、鋳造
性の点からもつとも実用的であり、配管工作上いちじる
しく有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図A、Bは銅合金管とフランジとの従来の銀ろう何
派を示す説明図、第2図A、Bは銅合金管とフランジと
の従来とのアーク溶接法を示す説明図、第3〜5図は本
発明の成立根拠となった実験結果を示す図表で、第3図
は各種元素が銅の電気伝導度に及ぼす影響を、第4図は
各種元素が銅の熱伝導度に及ぼす影響を、第5図は銅−
亜鉛合金中の亜鉛含有量と該合金の電気および熱伝導率
との関係をそれぞれ示す図表、第6図は従来の銅−亜鉛
合金鋳物を用いて行なった溶接部の表面状態を示す模式
図、第7図は本発明の鋳物材を用いて行なった溶接部の
表面状態を示す模式図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比で亜鉛30〜35%、アルミニウム0.5〜
    1.0%、硅素0.5〜1.0%、マンガン0.5〜1
    .0%、鉄0.1〜0.5%、ニッケル0.1%以上0
    .5%未満、クロム0.01〜0.05%、残部銅より
    なる溶接性に優れた銅合金管継手用鋳物材。
JP189178A 1978-01-13 1978-01-13 溶接性に優れた銅合金管継手用鋳物材 Expired JPS5852545B2 (ja)

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