JPS5852364Y2

JPS5852364Y2 - 内燃機関用エアクリ−ナ

Info

Publication number: JPS5852364Y2
Application number: JP1979149850U
Authority: JP
Inventors: 洋之宇藤; 健一久保田
Original assignee: 株式会社デンソー
Priority date: 1979-10-29
Filing date: 1979-10-29
Publication date: 1983-11-29
Also published as: JPS5667364U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、例えば自動車内燃機関のキャブレタおよびイ
ンテークマニホールドから蒸発する燃料蒸気を吸着し、
大気への炭化水素の放出を防止するための内燃機関用エ
アクリーナに関するものである。

従来はエアクリーナの内部に設置したエレメントを２つ
またはそれ以上に分割し、その１つに粒状活性炭を組込
むもの、あるいはエレメントのヒダ折りした空気清浄用
沢材のヒダの間に粒状活性炭を詰めたもの、またはエア
クリーナの入口部やエアクリーナ内のキャブレタ取付部
の周辺部に粒状活性炭を設置したもの等が提案されてい
る。

粒状活性炭をエアクリーナに組込む場合、このエアクリ
ーナがキャブレタの上に直接取付けられるものでは、エ
ンジンの振動がエアクリーナに直接伝わるため、粒状活
性炭が振動で摩耗し、微粉となってキャプレタへ吸込ま
れてキャブレタの性能を損なう恐れがあった。

また、粒状活性炭をエレメントのヒダ折りした空気清浄
用ｒ材のヒダの間に入れる場合、その粒状活性炭の保持
が複雑になると、粒状活性炭を詰めたことで通気抵抗が
かなり大きくなるとともに、その通気抵抗の調節が困難
なこと、訃よび粒状活性炭が振動で摩耗した場合、空気
清浄用Ｐ材の目詰りを促進させる等の問題があった。

また、燃料蒸気は空気の２倍以上の比重があり、キャプ
レタ側から蒸発した燃料蒸気はエアクリーナ内の下側に
集中的に溜り、前記粒状活性炭の層のうち下側のみが有
効に作用し、上側は有効に働かないか、上側が有効に作
用し始めた時は下側は活性炭が破過状態になり、吸着し
ないで外へ排出してしまうため、結局上側の活性炭は有
効な作用をしないという問題があった。

本考案はリング状の空気清浄用濾過エレメントの他に、
燃料蒸気吸着用の活性炭素繊維を含むＰ材を有したリン
グ状の燃料蒸気吸着用エレメントを用い、このエレメン
トはケース内の空気通路の高さ方向に対し下側に設置し
、上側はハウジングとの間で空気のバイパス路を形成す
るように高さを制限して空気清浄用ｒ過エレメントの内
側または外側に配置し、かつこの燃料蒸気吸着用エレメ
ントの上部をハウジングの底部に取付けたスプリンク材
製固定金具にて押え付け、これにてハウジングに固定し
たことにより、活性炭素繊維を含有する燃料蒸気吸着用
エレメントの採用で粒状活性炭のごとく振動で摩耗する
ことはなく、またこの燃料蒸気吸着用エレメントの上部
のバイパス路にて内燃機関が作動している時の通気抵抗
を下げることができ、しかも燃料蒸気吸着用エレメント
を構成する部材は、シート状のものを指定の幅で切って
丸めるか、またはヒダ折状にする等、空気清浄用１過エ
レメントと同じ要領で作ることができ燃料蒸気吸着用エ
レメントを経済的に提供できる等、数々の利点を有する
内燃機関用エアクリーナを得んとすることを目的とする
ものである。

以下本考案を図に示す実施例について説明する。

第１図乃至第４図において、１は内燃機関、２はインテ
ークマニホールド、３はキャプレタ、４はエアクリーナ
である。

このエアクリーナ４は、金属ケース５、金属キャップ６
、金属インレットＩ、ケース５およびキャップ６に固着
したリング状ゴム製エレメントガスケット８，９、キャ
ップ６に固着したリング状ゴム製ケースガスケット１０
、リング状の空気清浄用１過エレメント１１、およびこ
のエレメント１１より高さ寸法が低いリング状の燃料蒸
気吸着用エレメント１２等で構成されている。

上記ケース５にはリング状に段部５ａが一体成形しであ
る。

上記空気清浄用ｒ過エレメント１１は従来から使用され
ているもので、塩化ビニール、ウレタン樹脂、鉄板等よ
りなる端板１３゜多数の通気孔を有する補強部材１４．
および不織布等のヒダ加工された空気清浄用Ｐ材１５よ
り構成されている。

また、燃料空気吸着用エレメント１２は次の構造を有し
ている。

即ち、シート状の活性炭素繊維１００％もしくは他の繊
維を含有する吸着部材１６を帯状にし、この吸着部材１
６を多数の通気孔を有する金網、多孔板等の補強部材１
Ｔの回うに巻き、その上下両端を塩化ビニール、ウレタ
ン樹脂。

鉄板等ようなる端板１８で一体化した構造である。

上記燃料蒸気吸着用エレメント１２はエアクリーナ４の
ケース５の段部５ａとキャップ６との間に組付けられ、
そのケース５の段部５ａに接する側は前記リング状のエ
レメントガスケット９でシールされている。

一方、エレメント１２の上部は、ケース５の底部に２ケ
ないしは数ケ所リベットを孔１９ｂへ通して固定したエ
レメント押え板スプリング１９の自由端で部分的にケー
ス５の底部方向へ押えである。

これにより、燃料蒸気吸着用エレメント１２はエアクリ
ーナ４の中で動かないように固定されている。

なお、板スプリング１９の採用により、燃料蒸気吸着用
エレメント１２の上部とキャップ６との間に、押えスプ
リング１９を除く空間が、内燃機関１の吸入空気のため
のバイパス路２０となる。

また、空気清浄用１過エレメント１１の内側に燃料蒸気
吸着用エレメント１２が配置されるよう、両者は同心的
にエアクリーナ４内に配置しである。

上記構成において、エアクリーナ４のインレットＩを経
て導入された汚染空気は空気清浄性能過エレメント１１
０沢材１５によう清浄にされ、内燃機関１の燃焼室内に
吸入される。

一方、内燃機関１を停止した時、その作動中に発生した
熱でインテークマニホールド２．キャブレタ３が加熱さ
れて）それらの中に残っている燃料が蒸発してエアクリ
ーナ４内に出てくるが、燃料蒸気は空気に比べ分子量が
大きく、比重が空気の２〜３倍もあるため、燃料蒸気は
エアクリーナ４の中の燃料蒸気吸着用エレメント１２の
内側下部空間２１に溜シ、前記エレメント１２の吸着部
材１６に接した部分から吸着Ｐ材１６に吸着される。

このため、前記エレメント１２の上側のバイパス路２０
を通ってイントラ）？側に出て来る量はわずかである。

そして、この吸着ｒ材１６に吸着保持された燃料蒸気は
内燃機関１の運転時に清浄空気によって徐々に離脱し、
燃焼室内へ吸入される。

従って燃料蒸気がエアクリーナ４のインレット１を通っ
て大気中に放出されるととはほとんどない。

ところで、上記実施例において、燃料蒸気吸着用エレメ
ント１２と吸入空気清浄用沢過エレメント１１とは互い
に別部品で分離構造にしであるため、沢過エレメント１
１の目詰ジや、吸着エレメント１２の吸着性能劣化によ
る交換を任意に行なうことができ、よって交換コストを
低減できるし両ニレメン）１１．１２の製造も別々の工
程で行なうことができ、製造時の品質保持が容易である
。

また、使用する内燃機関１０種類と必要性能に合わせて
エレメント１１の空気清浄性能、エレメント１２の燃料
蒸気吸着性能を独立して設計できる利点もある。

また、吸着性能を大きくするためには、エレメント１２
の活性炭素繊維を含有する吸着Ｐ材１６の厚さを厚くす
るか、緻密にする必要があるが、内燃機関１の吸入空気
の大部分はエレメント１２の上部のバイパス路２０を通
って流れるため、吸着１材１６の通気抵抗の多少の変化
は内燃機関の性能にはほとんど影響を与えないし、必要
にようエレメント１２の上部のバイパス路２００面積を
大きくすることで通気抵抗は下げられるので、内燃機関
１の出力低下を防止できる。

なお、吸着エレメント１２は２個あるいは数個の板スプ
リング１９にようエアクリーナ４内に固定されているの
で、内燃機関１の振動により動いて破損するようなこと
はない。

また、板スプリング１９はケース５に固定しであるため
、キャップ６に固定した場合に対して、空気清浄用濾過
エレメント１１とエレメントガスケット８との間のシー
ル性を保つのも容易であり、吸着エレメント１２とエレ
メントガスケット９における場合も同様である。

また、キャップ６を取り外した場合に板スプリング１９
が変形することもない。

板スプリング１９の上部返す部１９ａにより吸着エレメ
ントの腕着が容易である。

更に、本実施例では、板スプリング１９の上部返す部１
９ａが第１図のごとく傾斜しているため、この上部返す
部１９ａの面上に吸着エレメント１２の下部を載置し、
この吸着エレメント１２を下方へ押圧することで板スプ
リング１９が内側に開くので、簡単に吸着エレメント１
２を固定できる。

なお、本考案は上記実施例に限定されず、以下のごとく
種々変形可能である。

（１）燃料蒸気吸着用エレメント１２の外側に板ス
プリング１９を配置してもよい。

（２）板スプリング１９の上部返ジ１９ａは廃止し
てもよい。

（３）板スプリング１９の固定手段としてビスを用いて
も勿論よい。

（４）空気清浄用沢過エレメント１１の外側に燃料蒸気
吸着用エレメント１２を配置してもよい。

（５）本考案のエアクリーナはキャプレタ３を有す
る内燃機関以外に燃料噴射装置を有する内燃機関に用い
ることもできる。

（６）スプリング材ようなる固定金具としては第５図に
示す如く板状でなく線状でも勿論よい。

本考案においては燃料蒸気吸着用の活性炭素繊維を含む
吸着１材１６を有するリング状の燃料蒸気吸着用エレメ
ント１２と内燃機関１の燃焼室内に吸入される吸入空気
清浄用の１材を有するリング状の空気清浄用濾過エレメ
ント１１とを具備したから、従来のように燃料蒸気吸着
体として粒状活性炭を用いる場合のごとく、振動によっ
て活性炭が摩耗して微粒塵を生じることはなく、従って
キャプレタ３に吸込まれてキャプレタ３の性能が損なわ
れるといった問題はない。

また本考案によれば、燃料蒸気吸着用エレメント１２の
上部にバイパス路２０を形成したから、内燃機関１が作
動中に吸込まれる空気の大部分はバイパス路２０を通り
、吸着用エレメント１２による通気抵抗増大はわずかに
押えられるため、内燃機関１の性能低下はほとんどない
。

また、燃料蒸気の空気に対する比重は２〜３倍あり、イ
ンテークマニホールド２、およびキャブレタ３から出て
来る燃料蒸気はエアクリーナ１のハウジングの底部側に
溜り、徐々に吸着Ｐ材１６の下側から吸着されて行くの
で、エアクリーナ４ハウジング内の上部まで吸着ｒ材１
６を置く必要はなく、それ故キャップ６側にバイパス路
２０を形成する際に吸着用エレメント１２の高さ寸法を
低くできる結果吸着１材１６の材料を節約することがで
きる。

また、燃料蒸気の吸着量を増すために、吸着１材１６の
厚さを厚くしたう緻密にした９しても、バイパス路２０
０作用でエアクリーナ１０通気抵抗をほとんど増加させ
ることはないので、必要な吸着量を持った吸着用エレメ
ント１２を自由に設計できる。

また、吸着用エレメント１２をスプリング材より成る固
定金具１９で・・ウジング内に固定したから、吸着用エ
レメント１２の上部にバイパス路２０を形成しても吸着
用エレメント１２のハウジング内での移動を防止できる
。

ｌた、固定金具１９のスプリング作用によう吸着用エレ
メント１２の脱着性がより、シかも固定金具１９はハウ
ジングの底部に固定してあって吸着用エレメント１２を
ハウジング底部側へ押圧しているので、吸着用エレメン
ト１２のハウジング底部に対するシール性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す部分断面図、第２図は
第１図の固定金具を示す斜視図、第３図は第１図の燃料
蒸気吸着用エレメントを示す断面図、第４図は第３図の
部分破断平面図、第５図は固定金具の他の例を示す斜視
図である。１・・・・・・内燃機関、２・・・・・・インテークマ
ニホールド、３・・・・・・キャブレタ、４・・・・・
・エアクリーナ、５゜６・・・・・・ハウジングを構成
するケースおよびキャップ、１１・・・・・・空気清浄
用１過エレメント、１２・・・・・・燃料蒸気吸着用エ
レメント、１５・・・・・・空気清浄沼沢材、１６・・
・・・・活性炭素繊維を含む吸着１材、１９・・・・・
・固定金具をなす板スプリング、２０・・・・・・バイ
パス路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

内燃機関の燃焼室へ吸入される空気を清浄にする空気清
浄用Ｐ材を有したリング状の空気清浄用ｒ過エレメント
と、活性炭素繊維を含む吸着沢材を有したリング状の燃
料蒸気吸着用エレメントと、これらエレメントを収納す
るハウジングと、このハウジングの底部に固定されたス
プリング材製固定金具とを具備し、前記燃料蒸気吸着用
エレメントの上部と前記ハウジングの上部との間にバイ
パス路が形成されるよう前記燃料蒸気吸着用子レメント
を前記空気清浄用濾過エレメントの内側または外側に配
置し、前記燃料蒸気吸着用エレメントに到達する空気の
一部を前記バイパス路へバイパスさせるようになし、か
つ前記燃料蒸気吸着用エレメントの上部を前記固定金具
の自由端にようスプリング力でハウジングの底部側に押
圧し、固定したことを特徴とする内燃機関用エアクリー
ナ。