JPS5851871Y2 - 電気コ−ヒ−沸し器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコーヒー粉に湯を注いでコーヒー液を得る、い
わゆるドリップ式電気コーヒー沸し器に関するもので、
コーヒー粉に注がれる湯をコントロールしてコーヒー抽
出の効率を上げると共に風味豊かなコーヒー液を得るこ
とを目的とする。

コーヒー粉からコーヒー液を効率よく、訃いしく抽出す
る要件として、コーヒー粉の粒度、コーヒー粉と湯の分
量割合等の他、最も重要な要件として、コーヒー粉に湯
を注ぐ時間と温度があるが、本考案はこの最後の要件を
改善するものである。

コーヒーの抽出はコーヒー粉の組織すなわち粗繊維の中
に含まれる味や香りの可溶成分を湯の中に溶かして取９
出すことであり、効率よい抽出はコーヒー粉にできる限
９有効に湯を接してやることである。

このためにはコーヒー粉を最大限膨潤させて体積膨張さ
せた後、更に湯を注いで可溶成分を抽出すればよい。

従って、注ぐ湯は沸騰したものを用い、コーヒー粉に接
している湯温は少なくとも８７〜９３℃程度が望ましい
。

コーヒー粉に湯を注ぐと粉の中のガス体や空気が湯と置
換され、泡立ち現象を生じながら膨潤する。

十分に膨潤させ、この泡が消え始める頃に次の湯を注ぐ
と効率よい抽出が行なえる。

またコーヒー粉に湯を注ぐトータル時間はコーヒーの量
によっても異るが３〜６分程度が適当である。

注湯時間が長すぎると、味や香す以外に不純物まで多量
に抽出され苦いまずいコーヒーとなる。

従来のドリップ式電気コーヒー沸し器では、タンクと同
水位まで入った昇水パイプ内の冷水が先ずコーヒー粉に
注がれるので、コーヒー粉が収縮してしまい、後で湯を
注いでも膨潤がうまく行なわれずコーヒーの抽出が十分
行なわれず、多量のコーヒー粉を必要とし不経済であっ
た。

また注湯時間が長すぎ、コーヒーの味や香す以外の不純
物１で抽出され風味がそこなわれていた。

この注湯時間を短縮するためには、発熱体の熱量を大き
くせざるを得す、このため構成部分に耐熱温度の高い高
価な材料を用いる必要が生じると共に、故障時の危険も
増大し、実際的には実現が困難であったっ 本考案は指来の欠点を解消し、上記の課題を解決する手
段を提供するもので、以下、実施例として示した図面に
より詳細を述べる。

第１図にかいて１は基台で、発熱体２やタイムスイッチ
３などを内蔵している。

４は基台１に取付けられた容器で、断面が逆り字状をし
、一部に水を入れるタンク５を設けた。

発熱体２は了ルミダイキャストで作成され、加熱バイブ
ロとシーズヒーターＴを内蔵している。

加熱バイブロは一端をタンク５の下端と逆流防止弁８を
介して連結され、他端を昇水パイプ９に連結されている
。

１０はコーヒー液受器であり、発熱体２にアルミ板など
から成る保温板１１を介して載置される。

１２はコーヒー液受器１０上に載置されるコーヒー渡米
であり１中央部には濾紙１３がセットされる断面形状７
字形のくぼみ１４があり、くぼみ１４底面には穴１５が
設けである。

１６は渡米蓋であり、中央及び周辺部に穴を設けると共
に両穴間に上向き環状の突壁１１を設けた。

昇水パイプ９の途中に水流方向を切換える電磁穴１８を
設け、一方の出口はタンク５の上部に臨ませ、他方の出
口は吐出口１９を介して渡米蓋１６上に臨ませている。

吐出口１９は渡米蓋１７の突壁に対応する位置に複数の
穴２０を設けている。

２１は発熱体２の温度変化を感知して動作するサーモス
タットである。

２２は容器蓋、２３は基台裏蓋、２４はつ１みである。

第３図は電磁弁１８の拡大断面図で、２５はコアで、コ
イルへのｉｔはタイムスイッチ３によって行なわれる。

２６はプランジャー、２１はスプリング、２８は弁軸、
２９は封止弁である。

封止弁２９はコア２５への通電がない時、スプリング２
Ｔにより、又通電されるとプランジャーを介して切換え
られ、水流方向を変えるようになっている。

タイムスイッチ３は電磁弁１８への通電を制御して昇水
パイプ９の流路を切替えるものである。

流路は第２図に示す如く通電当初はタンク５側へ開とな
！＋（１１時間）、次いで波器１２側へ開とナシ（１２
時間）、更にタンク側へ開になり（１３時間）、更に製
器側へ開となる（４４時間）ようにしである。

第２図に訃いて、イはタンク内の水温変化、口は製器側
へ流路を開とした時間帯を示す。

波器１２の中央くぼみ１４に濾紙１３をセットして所要
量のコーヒー粉を入れ、容器４のタンク５に水を入れる
。

水は加熱バイブロ及び昇水パイプ９内へタンク５内と同
水位まで満たされる。

タイムスイッチ３のつまみ２４を巻き上げ、電源を入れ
る。

このとき昇水パイプ９の流路はタンク５側へ開となって
いる。

加熱バイブロ内の水はシーズヒーターＴの熱により沸騰
し、急激な体積膨張を行う。

タンク５の下端側へは逆流防止弁８により流入を阻止さ
れるので、他端の昇水パイプ９内の冷水を押し上げてタ
ンク内へ還元する。

加熱バイブロ内は流出により圧力が下るのでタンク５よ
ジ水が供給され、更に加熱、沸騰、湯の噴出がぐｂ返さ
れる。

ｔ１時間経過後、電磁弁１８によジ昇水パイプ９の流路
は波器１２側へ切替わる。

吐出口１９の穴２０から落下する湯は渡米蓋１６の突壁
１７で中央穴と周辺穴に分かれ、コーヒー粉上にまんべ
んなく注がれる（１２時間）。

コーヒー粉９ま熱湯により膨潤をはじめコーヒー粉内の
ガス体や空気が湯と置換されて泡立ち現象をおこす。

この膨潤している間は電磁弁１８はタンク５側へ開とな
う（１３時間）、湯はタンク５へ戻される。

膨潤がほぼ完了し、泡が消失しはじめる頃に、流路が波
器１２側に切りかわｂ１更にコーヒー粉に熱湯が注がれ
、体積膨張したコーヒー粉より非常に効率よく抽出が行
なわれる。

タンク５内の水がなくなると加熱体２が全焼状態となっ
て温度上昇し、サーモスタット２１が動作をはじめコー
ヒー液を保温状態に保つ。

本考器は上記のように当初の昇水パイプ９内の冷水はタ
ンク側へ戻され、コーヒー粉には最初から熱湯が注がれ
、更にコーヒーが膨潤している間はタンク側へ湯を戻し
、コーヒー粉の膨潤蒸らし時間となっているので、湯に
よって完全に体積膨張がなされ、コーヒー粉の組織がゆ
るみ、味や香りの成分を効率よく抽出できるようになっ
た。

又タイムスイッチによりｔ 及び４３時間帯は熱湯がタ
ンク５へ還元されるので、タンク内の水は温度上昇して
温水に変わる。

このため加熱パイプ９内へ供給された後、沸騰する筐で
の時間が短かくな９吐出サイクルが短縮されるので、コ
ーヒー粉に注湯する時間も短くなる。

従って、コーヒーの不純物の抽出が少なくなり風味豊か
なコーヒーが得られる。

このように本考案によれば、コーヒー粉の成分をムダな
く抽出する上、更に従来よりおいしいコーヒーが得られ
るので、その効果は非常に大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す器体の横断面図、第２
図において下部は波器側へ流路間の時間帯を示すタイム
チャートであり、上部はタンク内の水温の変化を示すタ
イムチャート、第３図は電磁弁の拡大断面図。 ３・・・・・・タイムスイッチ、６・・・・・・加熱・
〈イブ、９・・・・・・昇水パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱パイプの一端を、水を入れるタンク低部に逆流防止
   弁を介して連結し、他端を昇水パイプに連結し、との昇
   水パイプを二方向に分岐させ、一方の開口部は前記タン
   クに臨ませ、他方の開口部はコーヒー濾器の上方に臨ま
   せると共に、加熱パイプを加熱するヒーターを備えた電
   気コーヒー沸し器に釦いて、昇水パイプの分岐部にタイ
   ムスイッチで制御される電磁弁を設け、少くとも昇水パ
   イプ内の水がタンク内に還元される間は昇水パイプの流
   路がタンク側へ開となり、その後渡器側に開となり、さ
   らにタンク側へ開となった後、濾器側に開となるように
   切換わるタイムスイッチを設定したことを特徴とする電
   気コーヒー沸し器。