JPS5851225B2 - 電磁オシログラフ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電磁オシログラフ装置に係り、特に記録紙か
らスケールアウトする波形の記録方式の改良に関するも
のである。

一般に、電磁オシログラフ装置は第１図に示すように、
可動コイル形電流計と同様な原理構成からなるガルバノ
メータ１に取り付けられた超小型のミラー１ａによって
、水銀灯またはタングステンランプ等の光源２から発生
しスリット３により細いビーム状にされた光ビームを反
射させ、この反射ビームをメインミラー４、集光レンズ
５を介して等速度で移送される感光記録紙６上に集死し
、スポット光点を形成させるように構成されている。

ガルバノメータ１は、詳細には図示していないが、マグ
ネツ）１ｂ、１ｃにより形成される磁界中に配置された
コイル１ｄに電流が流れるとコイル１ｄは回動し、コイ
ル１ｄを支持している弾性支持部材により発生するねじ
れ回転力と前記電流による回転力とがつり合う角度で停
屯する。

このコイル１ｄに一体的に設けられたミラー１ａで反射
された光ビームは、コイル１ｄの回転角に応じて回動し
、感光記録紙６上に結んだ焦点スポットを移動させる。

すなわち、このスポットは、ガルバノメータ１に供給し
た電流に応じて移動する。

このときスポットの移動方向に対して直角の方向に感光
記録紙６をモータ７等によって等速移動させれば、電気
信号の時間的変化による波形が記録される。

従来、この種の電磁オシログラフ装置で各種電気信号の
アナログ波形記録を行なう場合、波形が感光記録紙６か
らスケールアウトしてしまうと波形の読み取りができな
くなってしまうので、このようなことのないように予想
される電気信号の最大値を考慮して前段に接続される増
幅系の利得を予め適宜調整して記録を行なうようにして
いる。

しかしながら、このようにしても、ややもすると前述の
予想値以上の電気信号が入力され感光記録紙６から記録
波形がはみ出してしまい最大値の記録ができなくなって
しまうことが多々ある。

現実には最大値の予想はかなり難しいことであり、この
点が電磁オシログラフ装置の使用上の大きな難点の一つ
となっていた。

従って、一般的には最大値の予想をかなり太き目に考慮
して記録を行なうようにすることが行なわれているが、
このようにすると波形全体の振幅を縮小して記録するこ
とになるため、記録波形の読み取り精度を悪化させるこ
とになるという問題があった。

このような問題に対処するものとして、メインミラー４
に近接し感光記録紙６の幅方向端縁直上に平行に配列さ
れ、ガルバノメータからの光束を反射できる位置にサブ
ミラーを設け、スケールアウト分を感光記録紙端を境に
して折り返し反転状態で記録するようにしたものが考え
られている。

しかしながら、このようにしたものは、スケールアウト
分が折り返し反転状態となっているため著しく波形が読
み取りにくいばかりか、スケールアウトしていない波形
との識別が不可能な場合もあり誤まって判読されるとい
う致命的欠陥があった。

本発明は、このような問題を解決するためになされたも
ので、主光源の側方にスケールアウト分記録用の補助光
源を配設し、主光源による記録波形がスケールアウトす
ることとなった場合そのスケールアウト分を感光記録紙
のスケールアウトした側の反対側から補助光源によって
記録させるようにすることにより、スケールアウトによ
る最大値波形の消失をなくし、記録可能な最大値振幅を
大幅に拡げるとともに、スケールアウト分の波形の読み
取りを容易にし、誤まった判読を皆無にする電磁オシロ
グラフ装置を提供することを目的としている。

以下、図面を参照し本発明の一実施例を詳述する。

第１図と同様の部分には同符号を付して示す第２図にお
いて、８および９はそれぞれ主光源２の光を反射して該
主光源２の両側方に補助光源を形成する補助光源ミラー
１０および１１はそれぞれ補助光源ミラー８および９の
光を細いビーム状に絞るためのスリットである。

このような構成において補助光源ミラー８とスリット１
０の配設される位置は、主光源２とスリット３による主
ビームＭＢに基づくスポットが感光記録紙６の幅方向一
端縁（例えば図示Ａ端）に達したときに前記補助光源ミ
ラー８とスリット１０による第１の補助ビームＳＢ１に
基づくスポットが他端縁（図示Ｂ端）に位置するような
方向から該第１の補助ビームＳＢ１をガルバノメータ１
に入射させる位置とし、補助光源ミラー９とスリット１
１の配設される位置は、前記主ビームＭＢに基づくスポ
ットが感光記録紙６の前記他端縁（図示Ｂ端）に達した
ときに前記補助光源ミラー９とスリット１１による第２
の補助ビームＳＢ２に基づくスポットが前記一端縁（図
示Ａ端）に位置するような方向から該第２の補助ビーム
ＳＢ２をガルバノメータ１に入射させる位置とする。

このような構成とすれば、第３図に記録波形の一例を示
すように、主ビームＭＢによる記録波形Ｗｏが図示下端
（Ａ端）からスケールアウトした場合、補助光源ミラー
８とスリット１０からの第１の補助ビームＳＢ１による
記録波形Ｗ１が図示上端（Ｂ端）から描出され、主ビー
ムＭＢによる記録波形Ｗ。

が図示上端からスケールアウトした場合、補助光源ミラ
ー９とスリット１１からの第２の補助ビームＳＢ２によ
る記録波形Ｗ２が図示下端から描出される。

このように、主ビームＭＢによる記録波形がスケールア
ウトした場合には補助ビームＳＢ１゜ＳＢ２がフォロー
して波形を描出するので感光記録紙６の幅を事実上略３
倍に使用できることになり紙幅を充分に使って精度の高
い波形記録をさせても従来のように記録を取り損なうこ
とがない。

また、補助ビームを用いているのでガルバノメータ１は
従来装置そのままの構造でよく、従来装置に補助光源ミ
ラー８，９とスリット１０．１１という簡単な構成を付
加するだけで従来装置の欠陥を解消し得る電磁オシログ
ラフ装置を安価にして改良することができる。

さらに主ビームと補助ビームの相関関係は、補助光源ミ
ラー８，９とスリンＮ０，１１の設置位置が不動なかぎ
り変動することがないので、記録波形の大きさが使用中
に変動することがない。

また、スケールアウト分の波形は反転したすせず、単な
る平行移動状態で記録されるので、読み取りが極めて容
易である。

なお、本発明は上述の実施例に限らず、多種多様に変形
実施できるものである。

例えは、補助ビームを発生させる補助光源としては上述
のようにミラーを用いる方がスペースの点やコスト的に
有利ではあるが、補助光源専用にランプ等を設けてもよ
い。

また、補助光源ミラーの反射率あるいは補助光源専用ラ
ンプの明るさを主光源と異ならせ、もしくは補助光源専
用ランプの前面に減光フィルターを介挿して感光記録紙
上における波形記録濃度を主ビームによる波形と補助ビ
ームによる波形とで異ならせ、スケールアウト分の波形
の読みとりを一層容易にすることもできる。

さらに、初期調整時に補助ビームをしゃ断あるいは補助
光源をオフにする手段を設けて調整時の各ビームの混同
による調整ミスを防上するようにしてもよい。

もちろん、１チヤンネルの波形記録だけでなく多チャン
ネルの波形記録を行なう装置にも適用できる。

多チャンネルの場合、主光源および各補助光源の尤を絞
るスリットを各々並列配置された各ガルバノメータに対
応させてチャンネル分設けることにより、各光源を多チ
ャンネルに共通使用することができる。

また光源としてレーザ光源等のビームの拡がり角の小さ
なビームを発生する光源を用いるなどすれば、スリット
、集光レンズは不要になる。

また、メインミラーに代えてプリズムを用いたり、これ
らを使用せず直接感光記録紙にスポットを形成させるよ
うにしてもよい。

以上詳述したように、本発明によれば、スケールアウト
による最大値波形の消失をなくし、記録可能な最大値振
幅を大幅に拡げて精度を大幅に向上させ、更にはスケー
ルアウト分の波形の読み取りを容易にすると共に、誤っ
た判読を皆無となし得る電磁オシログラフ装置を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の一例の概略構成を示す模式図、第２
図は本発明の一実施例の構成を概略的に示す模式図、第
３図は同実施例による記録波形を示す図である。 １・・・・・・ガルバノメータ、２・・・・・・主光源
、３゜１０．１１・・・・・・スリット、４・・・・・
・メインミラー、５・・・・・・集光レンズ、６・・・
・・・感光記録紙、７・・・・・・モータ、８，９・・
・・・・補助光源ミラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光源からの尤ビームをガルバノメータのミラーで反
   射させ等速度で移送される感光記録紙上にスポットを形
   成させて波形記録を行なう電磁オシログラフ装置におい
   て、前記ガルバノメータに対し通常波形描出用の主光源
   の側方の予定方向から光ビームを入射させる補助光源を
   設け、前記主光源からの光ビームによる描出波形が前記
   感光記録紙の幅方向一端からスケールアウトする分の波
   形を前記補助光源からの光ビームによって前記感光記録
   紙の幅方向他端に平行移動した形として描出させる構成
   としたことを特徴とする電磁オシログラフ装置。 ２ 補助光源は、主光源の側方に該主光源の光を反射さ
   せるべく配設したミラーを用いて構成したことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の電磁オシログラフ装置
   。 ３ 補助光源は、主光源と明るさの異なる光ビームを発
   生する構成としたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項または第２項記載の電磁オシログラフ装置。