JPS585110Y2 - 冷凍用圧縮機のオイルポンプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は冷凍用圧縮機のオイルポンプ装置に関し、オイル
ポンプ自体の軸受部に潤滑油を強制給油することを目的
とする。

従来の冷凍用圧縮機のオイルポンプ装置はオイルポンプ
により加圧された潤滑油を各摺動部や発熱部に供給して
潤滑や冷却を行ない摩耗や温度上昇を防止していたか、
オイルポンプ自身の摺動部に強制潤滑する装置がないた
め、オイルポンプ自身の摺動部が潤滑油不足により摩耗
やロック等を起こして圧縮要素や電動要素の各摺動部や
発熱部に潤滑油を供給できなくなる問題があった。

本案の基本的な構成は圧縮要素と電動要素とを並設し、
該両要素を連結する横型回転軸の一端にオイルポンプを
設け、該オイルポンプを取付けるポンプカバーに挾持さ
れるプレートに該オイルポンプの吐出側と連通ずるオイ
ル溝を設け、該オイル溝をオイルポンプの中央部に設け
たオイル溜部に連通させ該オイルポンプの軸受部に潤滑
油を供給するオイル孔に対向する小孔を前記オイル溜部
に連通させたことを特徴とするものである。

この構成により冷凍用圧縮機の各摺動部へ供給するオイ
ルポンプで加圧された潤滑油の一部をプレートに設けた
オイル溝から小孔を介して前記オイルポンプの軸受部へ
供給し、オイルポンプ自身の摩耗やロック等による圧縮
要素や電動要素への潤滑油の供給不良を防止するもので
ある。

以下本案を図に示す実施例に基づいて説明する。

１は半密閉型圧縮機であり、該圧縮機は圧縮要素２を収
納したクランク室３と電動要素４を収納したモータ室５
とを区画壁６にて左右に区分すると共に前記圧縮要素２
と電動要素４とを横型回転軸７で連結し、該回転軸を区
画壁６に設けた軸受部８にて軸支して構成している。

９は前記区画壁６の下端に穿設し下部に貯溜された潤滑
油１０をクランク室３とモータ室５とで移動可能にした
連通孔である。

１１は横型回転軸７の一端に設けたオイルポンプであり
、該オイルポンプは区画壁６と一体に形成した枠体１２
を閉塞する蓋体１３内に挿着した外歯車１４と、該外歯
車内に挿入される内歯車１５と、該内歯車に取付けて回
転軸７と連結するシャフト１６と、該シャフトを軸支す
る蓋体１３と一体に形成された軸受部１７と、潤滑油１
０の流路切換用の回動板１８と、該回動板の流路と適宜
連通する吸入口１９と吐出口２０とを有するプレート２
１と、下部に貯溜された潤滑油１０と前記吸入口１９と
を連通ずる流入溜２２と前記吐出口２０と回転軸７の各
摺動部や発熱部に供給する供給孔２３に連通した流出通
路２４とを連通ずる流出溜２５とを有するポンプカバー
２６とにより構成される。

２７は潤滑油戻し孔である。而して、２８はプレート２
１に刻設したオイル溝であり、該オイル溝は前記プレー
ト２１の吐出口２０と回動体１８の中央部に設けたオイ
ル溜２９とを連通させる。

３０は前記オイル溜２９に連通した小孔であり、該小孔
は蓋体１３に形成された軸受部１７に潤滑油１０を供給
するシャフト１６に穿設したオイル孔３１に対向して設
けられている。

このように構成された冷凍量圧縮機のオイルポンプ装置
において、電動要素４の運転により回動する回転軸７に
よって駆動されるオイルポンプ１１は下部に貯溜した潤
滑油１０をポンプカバー２６の流入溜２２を介してプレ
ート１２１の吸入口１９から外歯車１４と内歯車１５と
の噛合せ間に流入させて加圧し前記プレート２ｔの吐出
口２０からポンプカバー２６の流出溜２５を介して流出
通路２４に流出し、該流出通路と適宜通過する回転軸７
の給油孔２３から各摺動部や発熱部に供給する。

前記プレート２１の吐出口２０から吐出された潤滑油１
０の一部は該プレートに刻設したオイル溝２８から回動
体１８のオイル溜２９に流入し、該オイル溜に連通した
小孔３０からオイルポンプ１１のシャフト１６に穿設し
たオイル孔３１に潤滑油１０を導びいて前記シャフト１
６の軸受部１７を潤滑し前記オイルポンプ１１自身の摩
耗やロック等による圧縮要素２や電動要素４への潤滑油
１０の供給不良を防止している。

以上の如く本案は圧縮要素と電動要素とを並設し、該両
要素を連結する横型回転軸の一端にオイルポンプを設け
た冷凍用圧縮機において、前記オイルポンプを取付ける
ポンプカバーに挾持されるプレートに該オイルポンプの
吐出側と連通ずるオイル溝を設け、該オイル溝をオイル
ポンプの中央部に設けたオイル溜部に連通させ該オイル
ポンプの軸受部に潤滑油を供給するオイル孔に対向する
小孔を前記オイル溜部に連通させたものであるから、前
記オイルポンプで加圧された潤滑油の一部を該ポンプの
軸受部へプレートに設けたオイル溝から小孔を介して確
実に潤滑油を供給できるように強制給油し・オイルポン
プ自身の摩耗やロックを防止して冷凍用圧縮機の各摺動
部や発熱部に潤滑油を確実に供給する等の実用上有益な
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例を示す半密閉型圧縮機の断面図
、第２図は第１図のＡ部の拡大断面図である。 ２・・・・・・圧縮要素、４・・・・・・電動要素１．
７・・・・・・横型回転軸、１１・・・・・・オイルポ
ンプ、２１・・・・・・プレート、２６・・・・・・ポ
ンプカバー ２８・・・・・・オイル溝、２９・・・・
・・オイル溜、３０・・・・・・小孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮要素と電動要素とを並設し、該両要素を連結する横
   型回転軸の一端にオイルポンプを設けた冷凍用圧縮機に
   おいて、前記オイルポンプを取付けるポンプカバーに挾
   持されるプレートに該オイルポンプの吐出側と連通ずる
   オイル溝を設は該オイル溝をオイルポンプの中央部に設
   けたオイル溜部に連通させ該オイルポンプの軸受部に潤
   滑油を供給するオイル孔に対向する小孔を前記オイル溜
   部に連通させたことを特徴とする冷凍用圧縮機のオイル
   ポンプ装置。