JPS5848391Y2 - 刺しゆう枠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は改良された刺しゅう枠に関するものである。

従来の刺しゅう枠１ａは、第１図に示すように所要の高
さと肉厚を有する円輪状の内枠２ａと、該内枠２ａと同
じような高さと肉厚を有し、内枠２ａの外径より若干大
きな内径を有する円輪状の外枠３ａからなっている。

この刺しゅう枠１ａは、刺しゆうしようとする布地４を
内枠２ａに載せ、それに外枠３ａを外嵌して布地４を張
って刺しゅう枠１ａに固定したのち用いられる。

この場合布地４を張ることが容易にできる反面、布地の
厚さが変ったときはそれに合う刺しゅう枠を用いるか或
は外枠の大きなものを用いるかしなければならない欠点
がある。

そのうえ刺しゆうしているうちに張られた布地４が次第
に弛んでくるのでしょっちゅう枠子の布地４を引張って
張らなければならない欠点もある。

これらの欠点を排除するものにして第２図に示すような
刺しゅう枠１ｂが市場にでている。

第２図において、２ｂは従来と同じような円輪状の内枠
、３ｂは該内枠２ｂの外径より若干大きな内径を有し、
所要個所を切断してその両端部に螺設したＬ形状の金具
５，５を固着し、さらにビス６で締付けるようにした調
整部７を備えた開田輪状の外枠である。

この刺しゅう枠１ｂは、刺しゆうしようとする布地４を
載せた内枠２ｂに、調整部７を緩めた外枠３ｂを外嵌し
、ビス６を締めて外枠３ｂを内枠２ｂに密接させ、布地
４を張って刺しゅう枠１ｂに固定したのち用いられる。

この場合、布地の厚さが可成変化しても１個の刺しゅう
枠１ｂで用が足り、また外枠３ｂを内枠２ｂに強く締付
けるので刺しゅう中に布地４が弛むことがなくなる長所
があるが、刺しゅう中に調整部７に絡ませて刺しゅう糸
を切ったり、持ち運び沖に調整部７で入れている手提げ
袋を損傷したりする欠点がある。

そのうえ刺しゅう枠１ａと同様に、刺しゅう中に外枠３
ａ 、３ ｂ附近の内枠２ａ、２ｂで支えられている
布地４をこすって汚れてしまう欠点もある。

本考案はこれらの欠点を排除するためになされたもので
、生地の取り付けが容易で刺しゅう中に生地の弛みが殆
んどなく、同−刺しゅう枠で生地の厚さが可或変っても
使用でき、そのうえ刺しゅう枠外に突出している金具も
なく、枠附近の生地を汚すこともない刺しゅう枠を提供
せんとするものである。

本考案の第１実施例を示す第３図において、１は木材、
竹、合成樹脂などの何れか或はこれら組み合せて造られ
た刺しゅう枠で、所要の高さと肉厚を有する円輪状の内
枠本体８の上面に、断面で三角形状の所定の高さを有す
る突起９と、内枠本体８の下面に所定間隔で複数の切り
込み１０とを設けた内枠２、及び該内枠２と同じような
高さと内枠本体８と同じような肉厚を有し、内枠２の外
径より若干大きな内径を有する円輪状の外枠本体１１の
上端部に、突起９を覆うよう内方へ突出した庇状の係止
部１２を設けた外枠３とからなる。

この刺しゅう枠１は、刺しゆうしようとする布地４を突
起９のある面から内枠２に載せ、それに係止部１２で突
起９で覆うように外枠３を外嵌して布地４を張って刺し
ゅう枠１に固定したのち刺しゆうに用いられる。

この場合、生地４は外枠本体１１と切り込み１０を設け
られて弾性が与えられた内枠本体８部との間に挾さまれ
、そのうえ突起９と係止部１２とにより係止されている
ので生地４を強く係止することができる。

又内枠２と外枠３で係止した、刺しゅう中一番汚れ易い
生地４の部分を外枠２の係止部１２で覆って汚れを防止
している。

又外枠３外部に突出した金具などがないので刺しゅう糸
の切断或は絡みなどが発生しない。

本考案の第２実施例を示す第４図において、１゜は第１
実施例の場合と同様な材料で造られた刺しゅう枠で、１
／４弧が角部１３になった所要の高さと肉厚を有する変
形円輪状の内枠本体８゜の上面に、第１実施例と同様な
突起９゜と切り込み１０ｏを設けた内枠２゜、及び該内
枠２゜と同にような高さと内枠本体８゜と同じような肉
厚を有し該内枠２゜の外側面と所定の間隙を有する大き
さの変形円輪状の外枠本体１１ｏの上端部に、突起９゜
を覆うよう内方へ突出した庇状の係止部１２ｏを設けた
外枠３゜とからなる。

この刺しゅう枠１゜の使用方法は第１実施例の場合と同
様である。

又この刺しゅう枠１゜は、ハンカチの隅やブラウスの衿
先などに刺しゆうしようとするとき、角部１３を利用す
ることにより容易に行なうことができる作用効果を有す
るが、それ以外の作用効果は第１実施例の場合と同様で
ある。

上記の両実施例において、刺・しゆう枠１及び１゜の両
枠本体８，１１及び８゜、１１ｏを円輪状及び変形円輪
状に形成したが、両枠本体８，１１及び８゜、１１ｏに
突起、切り込み、係止部９，１０．１２及び９．、１０
．、１２ｏを夫々備えて、内枠本体８及び８゜に所定の
間隙をもって外枠本体１１及び１１．が外嵌する構造で
あれば、この形状にとられれることなく、３角形、４角
形、多角形などの角形成は角形に円形を含めたものの組
み合せした形状であっても良い。

又内枠本体８，８ｏを直立した状態に形成したが、切り
込み１０．１０．のある下方を外方に拡がるように形成
すると、布地４をより強く係止することができ、さらに
外枠本体１１，１１．の内側下端に突出部を設けるとさ
らに一層生地４を強く係止すると共に、内枠本体８，８
ｏと外枠本体１１，１１ｏとの間隙を大きくすることが
可能となり、同−刺しゅう枠でも生地の厚さが相当変化
しても使用できるようになる。

又突起９，９ｏは連続したものを用いたが、適当の長さ
で切断されたもの或は点線状に配設されたものでも良い
。

本考案は上記の構成なので次の効果を奏する。

（１）生地の取り付けが容易にかかわらず、生地が外枠
の係止部と内枠の突起及び外枠本体の下部と内枠本体の
切り込みのある下部で係止されるので刺しゅう中の生地
の弛みが発生しない。

（２）両枠で係止されている刺しゅう中一番汚れ易い生
地部分が係止部で覆われているので、刺しゅう中の汚れ
を最小限に押えることができる。

（３）内枠本体の下方を外方に開げる構造にすることに
より生地の係止力が上昇して、内枠本体と外枠本体の間
隙を大きくすることができるので、生地の厚さが相当変
化しても１個の刺しゅう枠で刺しゅうできる。

（４）機能が優れているにもかかわらず、構造が簡単で
製造が容易なため安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の刺しゅう枠で、イは平面図、口はＡ−Ａ
断面図、第２図は従来の他の刺しゅう粋の平面図、第３
図及び第４図は本考案の第１及び第２実施例で、イは内
枠の平面図、口は内枠の裏面図、ハは内枠のＢ−Ｂ及び
Ｃ−Ｃ断面図、二は外枠の平面図、ホは刺しゅう枠の縦
断面図である。 １．１ｏ・・・・・・刺しゅう枠、２，２ｏ・・・・・
・内枠、３，３ｏ・・・・・・外枠、８・・・・・・内
枠本体、９・・・・・・突起、１０・・・・・・切り込
み、１１・・・・・・外枠本体、１２・・・・・・係止
部、１３・・・・・・角部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．内枠本体の上下何れか、一方の面に断面で三角形状
   の突起と、他方の面に所定間隔で複数の切り込みとを夫
   々設けた内枠、及び該内枠にその外側面と所定の間隙を
   設けて外嵌した外枠本体の上下何れか一方の端部に、前
   記内枠の突起を覆うよう内方へ突出した係止部を設けた
   外枠からなる刺しゅう枠。 ２、内枠本体及び外枠本体が円輪状を形成したことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の刺しゅう
   枠。 ３、内枠本体及び外枠本体の円弧の１／４が角部になっ
   た変形円輪状を形成したことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の刺しゅう枠。 ４、内枠本体及び外枠本体が角形を形成したことを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の刺しゅう枠
   。 ５、内枠の突起が非連続であることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の刺しゅう枠。 ６、内枠本体の切り込みのある下方を外方に拡げたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項
   又は第３項又は第４項記載の刺しゅう枠。