JPS5847333Y2 - スプ−ルシキバルブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスプール式バルブのシールパツキン保護構造
に関する。

従来一般にスプール式バルブのシールバッキングの損傷
を防止するためには、シリンダー内に開口する弁孔のシ
リンダー面に面取り加工を施すと共に、ピストンバルブ
の挿入又は抽出に当って通孔の外端からＯリング等のシ
ールバッキングを押圧して通孔面にシールパツキンを接
触しないように通過させることによって該シールバッキ
ングの損傷を防止したものであるが、弁の小型化および
コストダウンの要請によってこの様な加工、操作は全く
不可能となった。

そこで、本考案は上記従来例の難点に鑑みて威されたも
のであって、両側に流体の流入する方向流出する方向と
が同一方向になるように弁孔３，４を対設した弁体１で
、その弁体１内に大径部ａと小径部すとからなるシリン
ダー２を設け、その大径シリンダ一部ａの下端部１７を
弁体１外に開口し、また大径シリンダ一部ａの上端部に
小径シリンダ一部すを連続するもので、前記弁孔３，４
は大径シリンダ一部ａにおいて開口し、またこの弁孔３
，４は大径シリンダ一部ａに密嵌するところの大径ピス
トン部５をもって連通又は遮断されるもので、小径シリ
ンダ一部すに密嵌するところの小径ピストン部６を上記
大径ピストン部５の上端部に連続し、この大小径ピスト
ン部５と６とからなるピストンバルブ７を大径シリンダ
一部ａの下端開口部１７において該シリンダー２内に挿
入又は抽出するもので、大径ピストン部５と小径ピスト
ン部６とにＯリング等のシールバッキング８と９を嵌着
し、このシールバッキング８と９はピストンバルブ７の
装着ないし作動時に弁孔３，４の上下に位置して、大小
径シリンダーａ、 ｂの内周面にこれを密接するように
してなるスプール式バルブのシールパツキン保護構造に
存する。

本考案はスプール式バルブにおけるピストンバルブの挿
入又は抽出に際し、そのピストンバルブに嵌着したＯリ
ング等のシールバッキングの損傷を未然に防止し、長期
に亘って漏洩等による性能の低下を来たすことのないス
プール式バルブを低コストを以て製作提供しようとする
ものである。

以下において本考案の一実施例を図面にもとづいて詳述
する。

弁体１はシリンダー２をその中央部に挟んでその両側に
弁孔３と４とを対設し、その弁孔３，４はシリンダー２
の大径部ａにおいてこれを開口している。

シリンダー２は大径部ａとその上部の小径部すとからな
り、この大径部ａと小径部すとは段部Ｃを介して上下に
連続し、その段部Ｃは傾斜面となっており、大小径部ａ
とｂを傾斜状に連続している。

弁体１における小径シリンダ一部すの上部は弁体１をし
て閉鎖されており、大径シリンダ一部ａの下端部１７は
弁体１外に開口している。

大径ピストン部５はシリンダー２の大径部ａ内に密嵌し
て弁孔３と４とを連通又は遮断するもので、その連通は
該大径ピストン部５のやや上方に形成した細径部ｄの外
周をして行なわれる。

第１図は弁孔３，４を遮断、第２図はこれを連通した状
態である。

小径シリンダ一部す内に密嵌した小径ピストン部６は、
大径ピストン部５の上端部において大径ピストン部５と
一体をなして連続してピストンバルブ７０本体を形成す
るもので、大小径ピストン部５と６は大小径シリンダ一
部ａ、 ｂと同じく段部ｅを介して傾斜状に連続してい
る。

大径ピストン部５の下側には大径シールバッキング８を
、又小径ピストン部６の上側には小径シールバッキング
９を嵌着しており、両シールバッキング８と９はＯリン
グで、弁孔３，４を挟んでその上下に位置して弁孔３，
４を流通する圧力流体がシリンダー２の上下に漏洩する
のを防止している。

シリンダー２内にピストンバルブ７を挿入あるいは抽出
するには、大径シリンダ一部ａの開口下端部１７を用い
て行なう。

そして、小径ピストン部６は傾斜状の段部Ｃとｅをして
これを小径シリンダ一部す内に挿入し易くしているもの
で、大小シリンダ一部ａ、ｂと大小ピストン部５，６と
の連続部に夫々傾斜状の段部Ｃとｅとを設けることが望
まれる。

なお、図中符号１０は弁体１の下側に固定する覆蓋で、
大径シリンダ一部ａの開口下部１７を閉鎖するもので、
締付はビス１８をもって弁体１に取付げられる。

１１は大径ピストン部５から延長するピストン杆で、こ
れに付勢バネ１２を巻回し、ピストンバルブ７を上方に
押圧し、弁孔３，４の流通を常時遮断状態にする。

１３はピストン杆１１の先端に取付けたナツト、１５は
ナツト１３に係合した操作ハンドルで、枢軸１４に支承
され、このハンドル１５によって付勢バネ１２に抗して
ピストンバルブ７を摺動し、大径ピストン部５による弁
孔３，４の遮断を解くと同時にその細径部ｄによって弁
孔３，４とを連通させる。

１６は必要に応じ弁体１の一側に弁孔４と連通させて設
けられる空気抜き無注油用の逆止弁である。

さて、本案において大径ピストン部５の下側に嵌着した
Ｏリング等のシールバッキング８は、シリンダー２の大
径部ａの内周に密接して圧力流体の下行漏洩を防止し、
また小径ピストン部６の上側に嵌着したＯリング等のシ
ールバッキング９はシリンダー２の小径部すの内周に密
接して圧力流体の上行漏洩を防止するものであるが、こ
の小径ピストン部６はその上側に嵌着したシールバッキ
ング９と共にシリンダー２の開口下端部１７から大径シ
リンダ一部ａの内周に接触することなく小径シリンダ一
部す内に挿入することができ、また、大径ピストン部５
に嵌着したシールバッキング８は該ピストンバルブ７の
装着時に弁孔３，４の下方に位置するものであることか
ら、シールバッキング８，９ともにピストンバルブ７の
挿入抽出時に弁孔３，４の開口端によって損傷されるよ
うなことはなく、従ってシールバッキングの損傷を未然
に防止し得るものであり、またこのことはスプ−ル式バ
ルブの組立てとその分解修理を利便ならしめるものであ
って、スプール式パルプを低コストを以て製作提供し得
る特長もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図と第２図
は縦断面図、第３図は第１図の側面図、第４図は弁体と
ピストンバルブの分離状態図である。 主な符号の説明、１は弁体、２はシリンダーａは大径シ
リンダ一部、ｂは小径シリンダ一部、Ｃは段部、１７は
開口下端部、３と４は弁孔、５は大径ピストン部、６は
小径ピストン部、７はピストンバルブ、ｄは細径部、ｅ
は段部、８と９はシールバッキング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側に、流体の流入する方向と流出する方向とが同一方
   向になるように、弁孔３，４を対設した弁体１で、その
   弁体１内に大径部ａと小径部すとからなるシリンダー２
   を設け、その大径シリンダ一部ａの下端部を弁体１外に
   開口し、また大径シリンダ一部ａの上端部に小径シリン
   ダ一部すを連続するもので、前記弁孔３，４は大径シリ
   ンダ一部ａにおいて開口し、またこの弁孔３，４は大径
   シリンダ一部ａに密嵌するところの大径ピストン部５を
   もって連通又は遮断されるもので、小径シリンダ一部す
   に密嵌するところの小径ピストン部６を上記大径ピスト
   ン部５の上端部に連続し、大径ピストン部５上方に細径
   部ｄを形成し、大小径ピストン部５，６とからなるピス
   トンバルブ７を大径シリンダ一部ａの下端開口部１７に
   おいて該シリンダー２内に挿入又は抽出するもので、大
   径ピストン部５の細径部ｄ下方と小径ピストン部６ＫＯ
   ＩＪング等のシールバッキング８，９を嵌着し、このシ
   ールバッキング８． ９はピストンバルブ７の装着ない
   し作動時に弁孔３，４の上下に位置して、大小径シリン
   ダーａ、 ｂの内周面にこれを密接するようにしてな
   るスプール式バルブのシールバッキング保護構造。