JPS5847321B2 - ベニヤ単板等薄板状物の刺着分離装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベニヤ単板等薄板状物の刺着分離に関するもの
で、その目的とする所は堆積したベニヤ単板等薄板状物
を上面から一枚づつ確実に分離、取出しする装置を提供
して、次工程への前記薄板状態の供給を円滑化し、作業
性の向上及び省力化に寄与せんとするものである。

初で、従来堆積したベニヤ単板等薄板状物の一枚宛の分
離、取出し装置においては、例えばファンによる吸着又
は針材などによる突刺などを利用したものが存在するが
、何れも堆積したベニヤ単板等薄板状物（以下単板と称
する）の表面から作用させるもので、例えば単板の割れ
、節などの関係で確実に一枚宛の分離、取出しが出来ず
、往々にして複数を同時に取出すことが多く、特に未乾
燥の端尺単板を堆積した場合には、水分によって単板同
士が密着するため確実な一枚取出しは困難とされている
。

本発明は前記従来装置の諸欠陥を解決すべく、堆積した
単板を上面から押圧して、あばれ、うねり等を規制し且
欠損部を検知して堆積した単板の端面から鋭利体を刺着
し、僅かに持ち上げて下層の単板から確実に分離させて
取出し出来るように構成したもので、実施の一例を説明
すれば次の通りである。

本発明装置は第１図、第２図に例示するように、基台１
の一方端に、単板の上側板面（以下上面という）に接し
て回動する規制用コロ２を回転自在に軸着し、基台１の
他方端に、単板上面に接当して基台１の基準面Ｂからス
プリング４等の弾機を介して出没可能な検出体３と、基
準面Ｂと平行に堆積した単板の端面へ尖端を向け、基準
面Ｂと平行する鋭利部材５を備え、単板厚以内で上下動
可能な刺着体６とを備える。

該刺着体６は例えば第１図〜第３図に例示するように、
基台１の末端部の四部に位置させる。

刺着体６と検出体３との任意の中間位置で、基台１に設
けた支点ピン８を中心として揺動する連結板７で刺着体
６及び検出体３を連結する。

尚検出体３は前記スプリング４により常時基準面Ｂから
突出するようにし、例えば第３図、第４図に例示するよ
うに基準面Ｂ内部の装着孔へスプリング４を内装する。

基台１は第３図〜第５図に例示するように、堆積した単
板Ａの厚み方向に上下動、水平方向に移動可能に構成す
るもので、例えば第１図に例示するように、堆積した単
板Ａの上面と平行に移動するフレーム１１に設けた上下
動可能なシリンダー１２０ロツト１３下端に基台１を取
付けるのである。

尚図中、９，１０は軸ピンである。

本発明装置は前記のように構成したもので、検出体３は
スプリング４によって、押圧しない限り通常は基準面Ｂ
から突出した状態（第３図参照）にあるが、支点ピン８
を中心として揺動可能な連結板７で検出体３、刺着体６
０両者が連結されているので、検出体３が突出する場合
は刺着体６は第３図のように、基準面Ｂより突出しない
状態にあって、その鋭利部材５の尖端は基準面Ｂと同一
直線上に位置するのである。

籾て、本発明装置によって堆積した単板Ａを刺着分離す
るには、フレーム１１を堆積した単板Ａの端部へ向って
（第３図の右方へ）該単板と平行に移動させ、刺着体６
の鋭利部材５尖端が単板の端部から僅か外方へ移動した
位置で停止させる（第４図参照）。

次に、シリンダー１２の作動で基台１を下降させ、単板
上面に基準面Ｂを接当させる。

検出体３はシリンダー１２の押圧力によって基準面Ｂよ
り没入し、連結板７の支点ピン８を中心とした旋回によ
り、刺着体６が第５図のように、単板厚の範囲で基準面
Ｂから突出する。

その状態で再びフレーム１１を反対方向（第５図の左方
向）へ移動させて、堆積した単板Ａの端面へ鋭利部材５
を笑劇させ、更にシリンダー１２によりフレーム１１．
基台１を上昇させて該単板を僅かに持ち上げて、下層の
単板との分離を行いつつ、フレーム１１の移動に伴って
図面の左方へ取出し、又は他の装置へ供給するのである
。

尚本装置は図示は省略するが、実際上では複数のシリン
ダー及び多数の基台を横方向（第１図における規制用コ
ロ２の車軸方向）に並べて使用し、前記の単板の刺着、
持ち上げ、分離及び取り出しの各工程を連続的に行うも
ので、又基台とシリンダーを適当に組合わせて使用し、
堆積した単板上面の横方向の凹凸に順応させることが出
来るのである。

単板の小口面に存在する割れ、欠けなど或は並べた端尺
単板の間に隙間がある場合には、基台の検出体が単板に
当接することなく又当接しても検出体に内設したスプリ
ングによって所要の押圧力以下では作動しないので、刺
着体が基準面より突出することはなく、単板の刺着は行
われないのである。

従って、第６図に例示するように、本発明装置において
は、単板に存在する割れ、欠は或は隙間などの付近を押
圧して上層単板の欠損部から下層単板が盛り上がっても
、その部分を刺着するおそれはないのである。

又前記刺着体６の作動（上下動）は刺着する単板厚の範
囲にすることが必要で、図面のｆｌ屋においては、検出
体３と刺着体６を連結させる連結板７の支点ピン８を１
対１の割合とし、刺着体６の突出距離をピン９が基台１
側面の長孔を上下する距離と等しく設定しであるが、実
際に使用するには、例えば別個にストッパーなどを設け
、これを調整可能に備えればよい。

又単板厚に違いがある場合には、前記調整機構を適宜操
作することによって調整すればよいのである。

本発明装置は前記のように簡単な機構を以て、ベニヤ単
板等薄板状物の刺着、持上げ移動を行うことが出来るの
で、その利用範囲が広く、例えば従来作業員の手によっ
て行われていたベニヤドライヤーへの単板挿入工程及び
単板糊付機への挿入工程は勿論、仮圧締後の合板を多段
のホットプレスへ挿入する工程などに効果的に使用出来
るのである。

従って、本発明により、従来装置に伴う諸支障は極めて
合理的、効果的に解決されると共に作業の能率化が支障
なく可能となるので、合板産業等の省力化、生産性向上
に著しく貢献するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明実施の一例を示したもので、第１図、第２
図は本発明装置の構成を示した説明図、第３図〜第５図
は本発明の作用説明図、第６図は堆積した単板の欠損部
における本発明装置の作用説明図である。 Ａ・・・・・・単板、Ｂ・・・・・・基台１の基準面、
３・・・・・・検出体、４・・・・・・スプリング、５
・・・・・・鋭利部材、６・・・・・・刺着体、７・・
・・・・連結板、８・・・・・・支点ピン、１１・・・
・・・フレーム、１２・・・・・・シリンダー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 堆積されたベニヤ単板等薄板状物を最上部のものよ
   り順次一枚宛刺着し、取出す装置であって、前記薄板状
   物の板面と平行な基準面を下面に有する基台を横方向に
   複数個配置し、各基台の一端には最上部の薄板状物の端
   面へ突刺可能な刺着体を備え、該刺着体の内側には前記
   基準面からスプリング等の弾機を介して出没可能な検出
   体を備え、該検出体と前記刺着体とが互に関連して逆方
   向へ揺動するよう両部材を連結板にて連結し、更に前記
   複数個の基台を前記薄板状物の厚み方向へ上下動させ且
   つ板面と平行に移動させる加圧、移動機構を設けたこと
   を特徴とするベニヤ単板等薄板状物の刺着分離装置。