JPS5846138Y2 - マルチガイドバ−レ−スの編成装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はレースで特に多数の柄糸運動を含むマルチガイ
ドバーレースの編成装置に関するものである。

従来、マルチガイドバーレース機（多枚筬し−ス°機）
には代表的なものとしてリバーレース機があるが、その
他にラッチニードルにより編成してなるラッシェルレー
ス機がある。

しかしベラ針使用するラッシェルレース機においては、
現在の編成機構上開発されているガイドバ一枚数は６０
枚にも達しておらず、リバーレース機の柄ガイドバ一枚
数に側底及ばず、複雑な地組織および柄域の編成は不可
能だった。

そこで以上の欠点を解消するものとしては、特公昭４６
−２８９８７にあげられている装置がすでに提案されて
いるが、その編成機構上、柄糸に対して地組織を編成す
るための地糸を案内する選別部片は単列しか設けること
ができないので、パワーネット地組織のごとき地糸を互
いに相対方向に運動させるために必要な複列の地糸案内
片を設けることができない他、編目形成を必要とする抜
糸等の構成も不可能だった。

又、編目形成の位置を数ニードルにわたって設けること
ができず、地組織的にも限定されたものしかできなかっ
た。

本考案は先に上記欠点を解消するものとして特願昭５４
−６９７２５でマルチガイドバーレースの編成装置を提
案したが、本考案は更に前記装置を改良したもので、編
目列を編成する複数列の編目形成地糸目ガイドバーを独
立して前方に設け、中間には柄糸を導糸するための柄糸
用ガイドバ一群を並列して設け、更に柄糸用のガイドバ
一群の後方に編目形成地糸による編目列に作用する挿入
糸を導糸するためのニードルゲージに対し相対する本数
分通糸してなる総語の挿入地糸用ガイドバーを設けてな
り、該ガイドバーに通糸した糸条に対し、略水平方向よ
り出入りを制御可能な制御部材を各糸間に作用するよう
に配置したものである。

次に本考案の実施例装置を図面にもとづいて詳しく説明
すると、第１図は一実施例装置の編成要部の概略側面図
であって、１はニードル、２はノックオーバープレート
、３，４は編目形成地糸用ガイドバーであって、チェー
ンリンクス又はパターンホイール（いずれも図示せず）
を介し、ニードル１の列方向で左右に滑動される。

５は柄糸用のガイドバ一群であって、各ガイドバーは極
薄の鋼板からなるもので、通常０．１５〜０゜２ｍｍ程
度のもので２００枚ぐらいの枚数が配置されており、そ
のアンダーラップは公知のジャカード機構（図示せず）
によって実施してなり、該ガイドバーの先端部には柄糸
の導糸穴が一定間隔に穿孔されている。

６は挿入地糸用のガイドバーであって、導糸穴がニード
ル１の本数分穿孔されており、７は制御部材であって案
内枠８に摺動可能に並設し、制御部材７にスプリング９
を挿嵌し、一端はガイドバー６の下端部より若干突出し
た位置におき、他端をジャカード機構（図示せず）と連
結してなる制御縁１０と関連させる。

１１はコームプレートであり、編機ゲージに対応して一
定間隔に配置されているニードル１の設置線に対し直角
方向に、かつ各ニードル１の間に位置するように保持バ
ー（図示せず）を取り付けてなり、ニードル１の列と垂
直平面内で往復循環運動を行なうように構成したもので
ある。

以上が本考案実施例装置の構成であり、次にその作用に
ついて説明すると、第１図中１２．１３が編目形成地糸
であって各々編目形成地糸用ガイドバー３，４に通糸し
てなり、１４は柄糸群であって、各々柄糸用ガイドバ一
群５に柄幅に対応した間隔で゛通糸されている。

１５は挿入地糸であって挿入地糸用ガイドバー６に総語
に通糸してなり、編目形成地糸１２．１３による編目列
に対し挿入編成を実施する。

第２図〜第４図は本考案装置によって編成を実施してい
る過程を表わす編成部の概略正面図であって、第２図の
編成位置はニードル１が降下しているときで、まず挿入
地糸用ガイドバー６が矢印方向にアンダーラップの際、
制御部材７のうち組織構成のために選択された制御部材
７が突出することにより挿入地糸１５が折曲され挿入地
糸１５ｂとなり、一方作用されないものは挿入地糸１５
ａとなる。

ここでコームプレート１１が挿入地糸１５間に入り込ん
でのち下降し、挿入地糸１５を上方より押さえ込んで、
第３図に示すようにニードル１間に挿入地糸１５を導入
する。

このとき制御部材７を摺動可能に並設保持してなる案内
枠８がスライドピン１６，１７上をパターンホイール等
（図示せず）により滑動できるので、第４図のように制
御部材７がニードル１間上に位置することになり、次の
運動即ち、ニードル１およびノックオーバープレート２
が第１図に想像線で示した位置に揺動する際、挿入地糸
１５をニードル１に影響することなく、所定のニードル
１間を通過させることができる。

このようにして挿入地糸１５は柄糸群１４とともに編目
形成地糸１２上に横たえられてのち、編目形成地糸１２
によるオーバーラッピングにより地組織に挿入される。

第５図は前記編成の組織概略図を示したもので、編目形
成地糸１２による鎖編に対して挿入地糸１５ ａは２鎖
編間に往復挿入され、挿入地糸１５ｂは鎖編に絡みつい
た状態となり、挿入地糸１５ａによって隣接鎖編相互を
引き寄せる部分と、挿入地糸１５ｂによる鎖編の並列状
態との部分を柄糸群１４の柄構成に対応して適宜制御部
材７を出し入れ制御することによって、種々の形状の変
化網組織を所望の場所に現出させることができる。

以上のように本考案のマルチガイドバーレースの編成装
置は、柄糸用ガイドバ一群による柄構成に対応して挿入
地糸を１枚のガイドバーにより個々に制御することが可
能となるので、数１０枚必要とする他網組織を構成する
挿入地糸用ガイドバーの枚数を１枚に統一することがで
きるため、ガイドバーの占めるスペースを少なくするこ
とかで゛きる結果、ニードルの揺動量を減少することが
できるので好適な編成状態が得られ、柄糸による柄構成
と地組織の種々の網組織の組合わせによって、豪華秀麗
なレースを編成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例装置の編成要部の概略側面図
であり、第２．３．４図は本考案の一実施例装置にまり
編成を実施する過程を段階的に表わす編成要部の正面図
であり、第５図は第２．３．４図の編成による地糸の動
きを示した組織図である。 図中１・・・・・・ニードル、２・・・・・・ノックオ
ーバーフ。 レー） 、３．４・・・・・・編目形成地糸用ガイドバ
ー、５・・・・・・柄糸用ガイドバ一群、６・・・・・
・挿入地糸用ガイドバー、７・・・・・・制御部材、８
・・・・・・案内枠、９・・・・・・スプリング、１０
・・・・・・制御縁、１１・・・・・・コームプレー）
、１２゜１３・・・・・・編目形成地糸、１４・・・
・・・柄糸群、１５・・・・・・地糸、１６．１７・・
・・・・スライドピンである。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）地ガイドバーおよび柄ガイドバーが、ノックオー
   バープレートに並設してなるニードル列方向に少なくと
   も往復動できるように構成されてなり、後部からニード
   ル間に対しニードル列と垂直平面内で往復循環運動を行
   なうコームプレート等により、挿入編成を行なう形式の
   マルチガイドバーレース機において、前方に編目形成地
   糸用ガイドバー、中間に柄糸用ガイドバ一群、後方に挿
   入地糸用ガイドバーを配設してなり、前記挿入地糸用ガ
   イドバーとニードルとの間に設け、後方より挿入地糸に
   対し略水平方向より出入りを制御可能な制御部材をニー
   ドル列に対し平行に設けたことを特徴とするマルチガイ
   ドバーレースの編成装置。
2. （２）制御部材が案内枠に摺動可能に並設されているこ
   とを特徴とする上記実用新案登録請求の範囲第（１）項
   記載のマルチガイドバーレースの編成装置。
3. （３）案内枠がニードル列方向に摺動可能に設けられて
   いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（２）
   項記載のマルチガイドバーレースの編成装置。
4. （４）制御部材がコームプレートの上方に設けられてい
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（１）項
   又は第（２）項記載のマルチガイドバーレースの編成装
   置。