JPS5840045B2 - 耐蝕性に優れたボルト、ナツト又はワツシヤ−の製造方法 - Google Patents

耐蝕性に優れたボルト、ナツト又はワツシヤ−の製造方法

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JPS5840045B2
JPS5840045B2 JP54090991A JP9099179A JPS5840045B2 JP S5840045 B2 JPS5840045 B2 JP S5840045B2 JP 54090991 A JP54090991 A JP 54090991A JP 9099179 A JP9099179 A JP 9099179A JP S5840045 B2 JPS5840045 B2 JP S5840045B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐蝕性に優れたネジ製品、すなわちボルト、ナ
ツト及びワッシャーの製造方法に関し、さらに詳しくは
、樹脂加工により耐蝕性が著るしく改善されたボルト、
ナツト又はワッシャーの製遣方法に関する。
ボルト、ナツト、ワッシャー等のネジ製品は、機械工業
、鋼構築工業等の産業分野における基礎要素部品として
欠くことのできないもので、各種分野で広範に利用され
ている、例えば各種産業機械の組立て、工業プラントの
構築、陸上及び海上建造物の構築、等において多用され
ており、特に、化学工業プラントや海上、海中建造物等
の腐食性のガスや液体と接触する機会の多い用途に対し
ては、耐蝕性に優れたネジ製品が要求されている。
ところで、機械や鋼構築工業用のネジ製品は一般に鋼製
であり、上記のような用途に使用するに際して耐蝕処理
が行なわれる。
かかる耐蝕処理の1つの方法として、鋼製のネジ製品を
防蝕性の優れた金属、例えばカドミウム、亜鉛等でメッ
キする方法が挙げられる。
しかしながら、このメッキ法にはメッキ廃液の処理とい
う問題があり、しかも、金属メッキされたネジ製品は無
処理のものに比べて幾分耐蝕性は改善されるが、充分に
満足できるものではない。
このメッキ法に代るものとして最近、ネジ製品を樹脂加
工する方法が提案され、被覆用の樹脂として、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等が使われている。
しかしながら、従来提案されている樹脂加工製品は、樹
脂被覆の密着性や機械的性質等に問題があり、取扱中や
ネジの締付は時に被覆が損傷し、耐蝕性という点では依
然として問題がある。
本発明者らは、取扱中やネジの締付は時に被覆が損傷さ
れることがなく、優れた耐蝕性を長期にわたって保持し
うる樹脂加工されたネジ製品の開発を目的として種々研
究を重ねた結果、ある種のポリアミドイミドを下塗用樹
脂として用い、且つ微粉末状のポリテトラフルオロエチ
レンを分散含有する加熱硬化性樹脂を上塗用樹脂として
用い、これらを二重に被覆することにより、上記の目的
を達成することができることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
しかして本発明によれば、金属性のボルト、ナツト又は
ワッシャーの表面に、 A)下記成分 1)下記式(1) 式中、Rは2価の芳香族炭化水素基を表わし、Arは3
価の芳香族炭化水素基を表わす、で表わされる構成単位
を主なる構成単位として有するポリアミドイミド 11)上記ポリアミドイミドの溶媒、及び1ii)必要
に応じて、上記ポリアミドイミドと反応しうる多官能性
化合物 を含有する下塗用被覆組成物を塗付し、乾燥し、必要に
より塗膜を加熱硬化せしめた後、 B)微粉末状のポリテトラフルオロエチレンを加熱硬化
性の樹脂バインダーの溶媒溶液中に分散含有する上塗用
被覆組成物を塗付し、乾燥し、次いで加熱硬化せしめる
、 ことを特徴とする耐蝕性に優れたボルト、ナツト又はワ
ッシャーの製造方法が提供される。
以下、本発明の方法につきさらに詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、ボルト、ナツト及びワッ
シャーをまとめて表現するときには、「ネジ部材」と総
称する。
ネジ部材 本発明が対象としているネジ部材は、特に制約されるも
のではなく、どのような種類の金属製ネジ部材に対して
も本発明の方法を適用することが可能であるが、本発明
の方法は、中でも、腐蝕しやすい鋼製(例えば、普通鋼
、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼など)のネジ部材、例
えば六角ボルト、ナツト、異形頭付きボルト、ナツト、
全ネジボルト、デフ11両ネジボルト、ナツト、植込み
ボルト、ナツト等に対して用いた場合に優れた効果を発
揮することができる。
かかるネジ部材はそのまま本発明の方法に供してもよい
が、一般に予め下地処理、例えばプラスチング、脱脂洗
浄、酸洗浄、化成処理等を施すことが有利である。
これら下地処理はそれ自体公知の方法で行なうことがで
き、例えば、プラスチングとしてはサンドブラスト、シ
ョツトブラスト等が挙げられ、脱脂洗浄としては苛性ソ
ーダ、石油系溶剤などによる洗浄があり、酸洗浄として
は硫酸、塩酸などによる洗浄があり、また、化成処理と
しては、リン酸塩処理、ショウ酸塩処理、無電解メッキ
、等が包含される。
これらの下地処理は、処理すべきネジ部材の状態に応じ
て、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて行なうこ
とができる。
本発明の方法を実施するに際して、用いるネジ部材は、
予め化成処理を施しておくことが望ましく、例えば、リ
ン酸塩処理によってリン酸亜鉛やリン酸マンカンなどの
リン酸の金属塩の被膜を形成したり、或いは無電解メッ
キによってニッケル銅などの金属の被膜を形成するよう
にするのか有利である。
かかる化成処理によって析出せしめられる被膜の厚さは
臨界的ではないが、一般には約2〜約15ミクロン、好
ましくは約3〜約8ミクロンの範囲内で充分である。
下塗塗装 本発明の方法によれば、上記の如く適宜下地処理された
ネジ部材に対して下塗塗装が施される。
本発明の方法に用いる下塗用被覆組成物は、前述したよ
うに、下記の成分、すなわち 1)下記式(1) 式中、Rは2価の芳香族炭化水素基を表わし、Arは3
価の芳香族炭化水素基を表わす、で表わされる構成単位
を主なる構成単位として有するポリアミドイミド、 11)上記ポリアミドイミドの溶媒、及び11[)必要
に応じて、上記ポリアミドイミドと反応しうる多官能性
化合物を必須成分として含有する。
上記式(1)において、Rによって表わされる「2価の
芳香族炭化水素基」には、ベンゼン環及びナフタレン環
の如き単環又は多環の芳香環を少なくとも1個、好まし
くは1〜2個含有し、且つ芳香環を2個含有する場合に
は、これら2個の芳香環は直接に又は少なくとも1個の
原子を介して相互に連結されている2価の炭化水素基が
包含され、該芳香環はさらに低級アルキル基、低級アル
コキシ基、ハロゲン原子、等により置換されていること
ができる。
しかして該芳香族炭化水素基は一般に6〜20個、好ま
しくは12〜15個の炭素原子を有することができる。
かかる2価の芳香族炭化水素基の代表例を示せば次のと
おりである。
式中、Yは直接結合を表わすか或いは直鎖状もしくは分
岐鎖状の低級アルキレン基、−〇−−8−又は−8O2
−を表わす1 で示される2価の芳香族炭化水素基が好適である。
なお、本明細書において「低級」なる語は、この語か付
された基又は化合物が5個以下、好ましくは3個以下の
炭素原子を含むことを意味する。
一方、前記式(1)における「3価の芳香族炭化水素基
J(Ar) としては、例えば 等が挙げられ、さらに芳香環上に低級アルキル基、低級
アルコキシ基、ハロゲン原子等の置換基を有する上記の
基に対応する置換芳香族炭化水素基もまた包含される。
Arとしては中でもCで示されるタイプのものが最適で
ある。
しかして、前記式(1)で表わされる構成単位の好適な
具体例としては次のものを挙げることができる: など。
本発明において用いるポリアミドイミドは一般に、以上
に説明した式(1)の構成単位のみから実質的に成るこ
とか好ましいが、しかし場合により、少量成分として他
の構成単位を最大限10モルフ0まで含んでいてもよい
上記したポリアミドイミドはそれ自体公知のものである
か、或いはそれ自体公知の方法により製造することがで
きる。
例えば、無水芳香族三塩基酸ハライド(例えば無水トリ
メリット酸ハライド)と芳香族ジアミンとの反応、或い
は無水芳香族三塩基酸(例えば無水トリメリツト酸)と
芳香族ジイソシアネートとの反応により容易に製造する
ことができる。
本発明において使用するポリアミドイミドは被膜形成性
を有することが望ましく、通常、0.5g/IOM重合
体濃度のN−メチル−2−ピロリドン又は硫酸溶液中3
0′Cにて測定した固有粘度の値が、0.1〜0.6、
好ましくは0.2〜0.5の範囲内のものが好適である
以上に述べたポリアミドイミドは、本発明に従い、下塗
用被覆組成物として使用するに際して、溶媒に溶解乃至
分散せしめられる。
該ポリアミドイミドを溶解乃至分散しうる溶媒は、該ポ
リアミドイミドの種類等により異なるが、例えば、N−
メチル−2−ピロリドン、N 、N−ジメナルアセトア
ミド、ジメナルホルムアミド、ジメナルスルホキシド、
テトラメナレンスルホン等の有機極性溶媒の単独、或い
はこれら極性溶媒と、メナルイソブナルケトン、ベンセ
ン、トルエン、キシレン等の有機非極性溶媒との極性の
ある混合溶媒等が挙げられる。
特に好ましい溶媒系としては、N−メチル−2−ピロリ
ドン単独;N−メチル−2−ピロリドンとメチルイソブ
ナルケトンの組合わせ;N−メチル−2−ピロリドンと
N、N−ジメナルアセトアミドの組合わせ;N−メチル
−2−ピロリドンとキシレンの組合わせ;N−メチル−
2−ピロリドンとN、N−ジメナルアセトアミドとメチ
ルイソブナルケトンの組合わせ等を挙げることができる
これら溶媒中におけるポリアミドイミドの濃度は臨界的
ではなく、用いるポリアミドイミドの種類や望まれる塗
装粘度等に応じて広範に変えることができるが、一般に
は5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%程度と
するのが適当である。
本発明で用いるポリアミドイミドはいわゆる耐熱性高分
子物質と称されるもので、架橋剤を用いずとも充分に優
れた耐熱性及び機械的強度をもつ被膜を形成するが、場
合により架橋剤、すなわち該ポリアミドイミドと反応し
つる多官能性化合物を、該ポリアミドイミドと一緒に用
いてもよい。
かかる多官能性化合物としては、例えば、グリセリン、
トリメナロールプロパン、トリス−β−ヒドロキシルエ
ナルイソシアヌレート、ペンタエリスリトール等の多価
アルコール;アミノプロパン−1,2−ジオール等のア
ミノ基を有する多価アルコール等が挙げられる。
上記のポリアミドイミドを上記の溶媒中に溶解乃至分散
して含有する本発明の下塗用被覆組成物には、必要に応
じて、その他の添加物、例えば、レベリング剤等を適当
量で含ませてもかまわない。
以上に述べた下塗用被覆組成物を、前記の如く必要に応
じて下地処理が施されたネジ部材に塗付するに際して、
有利にはネジ部材を予熱しておくことが望ましい。
予熱温度は厳密に制限されるものではないが、あまり高
温に予熱すると、下地処理被覆に悪影響が生ずる可能性
があるので、一般に約50〜約220’C間、より好ま
しくは約120〜約200℃間の温度で加熱するのが適
当である。
また、予熱時間としてはネジ部材の中心部まで充分に加
熱されるよう、通常約5〜約30分間程度が望ましい。
このように予熱されたネジ部材への上記の下塗用被覆組
成物の塗付は常法に従い、例えば、スプレーコーティン
グ、エアー吹付コーティング、エアーレスコーティング
、エアーレス静電塗装法、浸漬法、粉体塗装法、刷毛塗
り、ローラーコーティング等に従って行なうことができ
、また、塗付の厚さは乾燥後膜厚として一般に4〜20
ミクロン、好ましくは6〜15ミクロンの範囲内になる
ようにするのが良い。
(のように下塗用被覆組成物が塗付されたネジ部材は次
いで乾燥される。
乾燥は通常、熱風炉、電熱炉、赤外線乾燥炉等の中で、
該下塗用被覆組成物の焼付効果が現われる温度より少な
くとも20℃以上低い温度、好ましくは約100〜約2
00℃の範囲内の温度にて、少なくとも塗膜表面を手で
触れても粘着しすくするまで行なうのが有利である。
乾燥した塗膜は次いでそのまま後述する上塗塗装工程に
付するのが好適であるが、場合によっては下塗塗膜をあ
る程度予備焼付けしてもよい。
しかしながら、下塗塗膜をこの段階で完全に焼付けする
と、上塗塗膜の付着性が著るしく低下することがあるの
で、完全に焼付けることは避けるべきであり、この段階
で可能な焼付けの程度は、当業者であれば小規模なテス
ト実験によって容易に決定することができるであろう。
上塗塗装 このように下塗用被覆組成物が塗付され、且つ、乾燥さ
れたネジ部材には、次いでさらに上塗用被覆組成物が塗
付される。
本発明の方法に用いる上塗用被覆組成物は、前述したよ
うに、微粉末状のポリテトラフルオロエチレンを、加熱
硬化性の樹脂バインダーの溶媒溶液中に分散含有するも
のから成る。
上記のとおり、本発明で用いる上塗被覆組成物は、微粉
末状のポリテトラフルオロエチレンを含有する点に特徴
があり、この粉末状のポリテトラフルオロエチレンは、
通常、固体のポリテトラフルオロエチレンを粉砕したも
ので、約0.1〜5ミクロン、より好ましくは約0.5
〜約1.5ミクロンの範囲内の平均粒径を有しているこ
とが望ましい。
該ポリテトラフルオロエチレンの含量は、厳密に制限さ
れるものではなく、分散媒体となる上記樹脂バインダー
の溶媒溶液の種類等に応じて変え得るが、該ポリテトラ
フルオロエチレンと該樹脂バインダーとの合計量を基準
にして、一般には20〜75重量%、好ましくは40〜
60重量%の範囲内とするのが有利である。
また、上記のポリテトラフルオロエチレン微粉末を分散
するマトリックスとなる加熱硬化性の樹脂バインダーは
、加熱及び/又は酸化した場合に被膜として永久的に固
化又は硬化する被膜形成性の樹脂であり、例えば、ポリ
アミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹
脂、石油(炭化水素)樹脂、アミノ樹脂(尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、トリアジン樹脂など)、熱硬化性シリコン
樹脂等が包含される。
これらの樹脂の中では、特に下塗用被覆組成物について
前述したタイプのポリアミドイミド樹脂が好適である。
該樹脂バインダーの溶液を形成するための溶媒としては
、水や上記加熱硬化性の樹脂を溶解する公知の各種の溶
媒が用いられ、好適なポリアミドイミド樹脂を用いる場
合には、下塗用被覆組成物について前述した溶媒系が有
利に用いられる。
これら溶媒中におけるポリテトラフルオロエチレンと樹
脂バインダーの合計の濃度(固形分含量)は、該溶液の
重量を基準にして、一般に約5〜約50重量%、好まし
くは約10〜約30重量%の範囲内である。
本発明で用いる上塗用被覆組成物には、必要に応じて、
さらに、他の添加物、例えば潤滑剤(例:グラファイト
、硫化モリブデンなど)、顔料(例:チタン白、ベンガ
゛う、カーボンブラックなど)、ドライヤー(例:ナフ
テン酸コバルトなど)、安定剤(例:ビニル樹脂、セル
ロース樹脂など)等を少量含ませることができる。
本発明で使用する上記の如きポリテトラフルオロエチレ
ン微粉末含有の被覆組成物の一例は、米国特許第2,9
76,257号明細書に記載されており、また、本発明
において好適なポリアミドイミド樹脂をバインダーとし
て含有する被覆組成物は米国のAcheson Co1
1oids Companyより” Emralon
333 ”、” Emralon RJ−31OA”と
して入手可能である。
以上に述べた上塗用被覆組成物は、本発明に従えば、下
塗塗装が施されたネジ部材の表面に塗付される。
この塗付に先立ち、ネジ部材は少なくとも50℃以上、
好ましくは120℃以上且つ前記下塗用被覆組成物の焼
付効果が現われる温度よりも少なくとも20℃以上低い
温度に予熱することが望ましい。
しかしながら、前述の下塗塗装工程と連続して行なう場
合で、下塗塗装されたネジ部材の温度がすでに50°C
以上である場合には改めて予熱する必要がないことはい
うまでもない。
該上塗用被覆組成物の塗付は、それ自体公知の方法、例
えば、スプレーコーティング、エアー吹付コーティング
、エアーレスコーティング、エアーレス静電塗装、浸漬
、粉体塗装、刷毛塗り、ローラーコーティング等の方法
により行なうことができ、塗付の厚さは乾燥膜厚として
一般に約4〜約20ミクロン、好ましくは約6〜約15
ミクロンの範囲内とするのが有利である。
このように上塗用被覆組成物が塗付されたネジ部材は次
いで乾燥され且つ焼付けされる。
この乾燥及び焼付けは連続して加熱炉の中で行なうこと
ができる。
乾燥は一般に50〜200℃の範囲内において約5〜約
60分間行なうことができ、また焼付けは下塗用及び上
塗用被覆組成物−に用いた樹脂によって異なるが、一般
には約80〜約350℃の温度で約2〜約60分間行な
うことができる。
なお、本発明においては、下塗塗装及び上塗塗装を一度
に同時に焼付は処理すなわちツーコート・ワンベーク方
法で塗付及び焼付処理するのが好適である。
以上述べた如くして上塗塗装が施されたネジ部材はその
まま製品として各種用途に使用することができるが、必
要に応じて、該上塗塗装が施されたネジ部材には、後処
理として、ワックス掛けを行すってもよい。
これによってネジ部材の耐食性がさらに改善されること
が見い出された。
このワックス掛けは例えば、鉱油系の半硬質ワックスの
溶媒溶液中に、上記の如く上塗塗装が施されたネジ部材
をディッピングすることにより容易に行なうことができ
る。
以上に述べた本発明の方法によれば、非常に薄い二重の
保護被膜を有し、JIS規格で中級(2級、2A−2B
、6G−6H)以上のネジ精度を保つ保護被膜をもっ
たネジ部材を提供することができる。
しかも、本発明の方法により提供されるネジ部材は、こ
のように薄い保護被膜を有しているにも拘らず、下記に
示すように、非常に優れた性能を有している。
すなわち、本発明により提供されるネジ部材、殊に上塗
用被覆組成物における樹脂バインダーとしてポリアミド
イミド樹脂を用いて得られるネジ部材は以下に述べる如
き種々の優れた効果を有する。
■ 連続使用温度で最高230℃、間欠使用温度で最高
260℃の条件に耐えるという非常に優れた耐熱性を有
する。
■ 塩水噴霧テストで1100時間以上の耐食性を有し
、上記テスト時間を越え相当に腐食されたネジであって
も取外しが可能である。
■ アセトン、ベンゼン、キシレン、トルエン、メチル
アルコール、メチルアルコール、N −ノナルー2−ピ
ロリドン、塩酸、硫酸、硝酸、水酸化ナトリウムなどの
薬品に対し優れた薬品性を有する。
■ 最高1200Vまでの電圧に耐える優れた絶縁破壊
強さを有する。
■ ネジの締付応力が60 kgf /sitになるよ
うな荷重下においても塗膜が損傷されることがない。
■ 潤滑機能に優れ、ネジの締付は及び管理が容易で、
締付又は取外しに伴うトラブルが防止される。
しかして本発明により提供されるネジ部材は、陸上及び
海上構築物、化学プラント装置及びパイプライン用、陸
上及び海上の輸送、交通機関用又は地中、水中及び海中
埋設物用などに供して使用することができ、優れた耐蝕
性、耐候性、強度、電気的性質を発揮することができる
また、すきま腐食、電食、ピッティングなどの発生する
恐れのある箇所に使用して有効である。
なお、普通鋼、構造用合金鋼製のネジ部品に塗膜したも
のはステンレス鋼製ネジ部品よりも格段に安価で市場に
提供することができるという利点もある。
次に実施例を掲げて本発明をさらに説明する。
なお、下記の実施例においては、いずれも、以下に述べ
る方法でリン酸塩処理したボルト、ナツト及び座金を用
いた。
ネジの呼びがそれぞれ16皿(5/8−11UNC)及
び19關(3/4−10UNC)で、ネジの精度が2A
−2B級の2種のクローム・モリブデン鋼製スタッドボ
ルト、炭素鋼製六角ナツト及び炭素鋼製平座金を、トリ
クロルエチレン中に浸漬して油脂弁を除去した後、取り
出して乾燥する。
次いで、これらを下記の組成 を有する約50〜60℃の温度に加温されたリン酸塩皮
膜化成処理液中に浸漬し、約2〜5分間保持する。
次いで、該処理液からボルト、ナツト及び座金を取り出
し、充分に水洗した後、約80〜120℃の温度の熱風
で乾燥する。
これによって0.002〜0.005mmの膜厚のリン
酸塩被覆を有するボルト、ナツト及び座金が得られた。
実施例 1 上記の如くして塗装下地としてリン酸塩皮膜化成処理さ
れたボルト、ナツト及び座金を、下記表−1に示す余熱
温度と余熱時間の種々の組合せ条件下に余熱処理した。
しかる後、下記式で表わされる繰返し構造単位を有し、
固有粘度がN−メチル−2−ピロリドン溶剤中、濃度0
.5g/100rIl11温度30℃において0.41
の値を示す公知のポリアミドイミド樹脂を、下記の組成
N−メナルー2−ピロリドン 2重量部ジメナルア
セトアミド 2重量部メナルイソブナルケト
ン 3重量部を有する混合溶剤中に樹脂濃度が
約15%になるようにして溶解して、下塗用被覆組成物
を調製し、この下塗用被覆組成物をエアーレス塗装機に
より吹付し、下記表−1に併記した乾燥温度及び時間の
条件下に乾燥し、膜厚が約8μの下塗塗膜を5種の異な
る条件下で形成せしめた。
次いで、上記表−1に示す各実験番号の条件で下塗塗膜
を形成せしめたボルト、ナツト及び座金の下塗塗膜上に
、下記の組成を有するAche 5onColloid
s Company製樹脂混合物、すなわち、(1)ポ
リアミドイミド及びポリテトラフルオロエチレンの微粒
子(平均粒径約1μ)の14/10(重量部)の混合物
〔エムラロノ”RJ−31OA〕、又は (il)ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレ
ンの微粒子(平均粒径約lμ)及び黒鉛の微粒子(平均
粒径約1μ)の14/13/3 (重量部)の混合物〔
エムラロン■333〕 を下記の組成 N−メチル−2−ピロリドン 2重量部ジメナルア
セトアミド 2重量部メナルイソブナルケト
ン 3重量部を有する混合溶剤中に上記樹脂混
合物(固形分)の濃度が約15%になるようにして溶解
することにより上塗用被覆組成物を調製し、この上塗用
被覆組成物をエアーレス塗装機により吹付した後、下記
表−2に示す乾燥及び焼付加熱条件下に処理して約8μ
の膜厚を有する上塗塗膜を形成せしめた。
なおいずれの場合も全膜厚は約16μとなる。
以上の如くして樹脂加工したボルト、ナツト及び座金に
ついて、以下の方法で性能テストを行なった。
なお、比較のために上記と可及的に同様な塗膜形成条件
で下記の被覆皮膜: (イ)エムラロンRJ−31OAの2層塗膜(膜厚合計
約16μ) (0)エムラロン333の2層塗膜(膜厚合計約16μ
) (ハ)フェノール系の塗膜(膜厚約16μ)に)エポキ
シ系の塗膜(膜厚約16μ) (ホ)塗装下地のまま (へ)下塗用被覆組成物の2層塗膜(膜厚合計約16μ
) 並びに下記メッキ皮膜: (ト)電気カドミウムメッキ(MFCdln −c )
(7)電気亜鉛メッキ(MFZn[[−C)(IJ)
溶融亜鉛メッキ(HDZ−35)を有する9種のボル
ト、ナツト及び座金を準備し、これらボルト、ナツト及
び座金についても同様の性能テストを行なった。
囚 塩水噴霧試験 上記の如くして塗装されたボルト及びナツトを、J l
5−Z−2371(塩水噴霧試験方法)に基づき、塩水
濃度5%、噴霧温度35℃の条件下で連続して試験を行
ない、次の損傷判定基準A:ボルト及びナツトの全面に
及ぶさびの発生。
B:塗膜のはく離又はふくれの発生。
C:嵌め合わされたボルトとナツトとの取り外しができ
なくなる。
D:ボルト及びナツトの製品強度の低下 に従い、これら4種のいずれか1つの状態に達するまで
の時間を測定し、これを耐食時間として示す。
試験結果を下記表−3に示す。■ トルク試験 前記の如く塗装されたネジの呼びが19m111のボル
ト、ナツト及び座金を、ボルト試験機(トルク試験専用
機)によりトルク試験(トルク試験方法の詳細について
JIS−B1186参照)を行ない、下記式−1 によってトルク係数を算出し、さらに負荷の増加により
皮膜が損傷したためにトルク係数が急激に変動する点の
荷重を求める。
その結果を下記表−3に示す。
なお、以下の表における「実験条件」の項における1
a 、1 b t 1 c +1−d及び1−e
は前記衣−1及び表−2に示す下塗及び上塗塗膜形成条
件を示し、また(1)及び(11)は上塗用被覆組成物
に用いた上記樹脂混合物の種類に対応する。
0 耐薬品性試験 前記の如くして塗装されたボルト及びナツト及び座金を
、下記表−4に示す条件下に、アセトン、ベンゼン、キ
シレン、トルエン、メナルエナルケトン、メナルアルコ
ール、N−メチル2−ピロリドン、塩酸、硫酸、硝酸、
ピクリン酸、水酸化ナトリウム及び食塩水中に浸漬し、
次の損傷判定基準 A:塗膜のはく離又はふくれ。
B:ボルト及びナツトの金属素地の浸食。
C:被覆組成物の溶解。
D:嵌め合わされたボルトとナツトとの取り外しができ
なくなる。
E:ボルト及びナツトの製品強度の低下。
に従い、これら5種のいずれか1つの状態に達するまで
の時間を測定し、これを耐食時間(Hr)として示す。
試験結果を下記表−4に示す。
■ 電気的特性試験 前記の如くして塗装されたボルト(ネジの呼び16WL
TIL1全長85間)、ナツト(ネジの呼び16皿、高
さ16間)及び座金(外径80rnw1内径18s!m
、厚さ3 am )を用いて、被覆されていない炭素鋼
製のリング(外径32mm、内径1811L1L1高さ
35間)の両端にナツト及び座金が各1個づつ位置する
ように取り付け、ボルトの締付応力が30 kgf /
sitになるようにして締付けた供試体について、JI
S−C−3005(プラスチック絶縁電線試験方法)に
基づき、「絶縁破壊強さくVLI及び「測定電圧が10
■のときの絶縁抵抗Ω」について、下記の2つの条件 (1) ボルトとリングとの電気的特性(II)
ナツトとリングとの電気的特性で測定した。
試験の結果を下記表−5に示す。
(E) 耐熱性試験 前約りの電気的特性試験の項に記載したと全く同様の方
法で締付けた供試体を調製し、これをマツフル型電気炉
に装入し、下記の2の条件(1)210℃、220℃、
230℃、240’C及び250℃の5つの温度条件で
それぞれ1200時間加熱する。
(川) 240℃、 250℃、 2608C,27
0℃及び280℃の5つの温度条件でそれぞれ8時間加
熱したのち空冷する操作を1日1回行ない、延べで60
日60回操作す6゜ で加熱試験を行なった。
このものについて下記の3つの方法二 (a) 六角ナツトの側面部をJIS−に5400に
規定する基盤目試験 (b) 弛るめトルクの測定 (c) 締付力を受けるナツトの座面及びボルトとナ
ツトとの嵌め合いねじ面の被膜の剥離状態の観察 で被膜の性状の変化及びその影響を調べ、急激す被膜の
性状の変化及びその影響の現われる温※度の直前で安定
した性状を示す温度を最高使用温度として示す。
試験結果を下記表−5′に示す。なお、表中の実験条件
は前記衣−5−1に示すものと同一である。
実施例 2 前記の如くして塗装下地としてリン酸塩皮膜化成処理さ
れたボルト、ナツト及び座金を、下記表=6に示す余熱
温度と時間の条件下に余熱処理した後、前記実施例1で
用いた下塗用被覆組成物をエアーレス塗装機により吹付
し、表−6に示す乾燥温度及び時間の条件下に乾燥し、
表−6に示す2種の膜厚を有する下塗塗膜を形成せしめ
た。
次いで、下記表−6に各実験番号の条件で下塗塗膜を形
成せしめたボルト、ナツト及び座金の下塗塗膜上に前記
実施例1で用いた2種の上塗用被覆組成物: (:)エムラロンRJ−310Aの調製組成物(11)
エムラロン333の調製組成物 をエアーレス塗装機により吹付した後、下記表−7に示
す乾燥及び焼付加熱条件下に処理し、表7に示す2種の
膜厚を有する上塗塗膜を形成せしめた。
なお、いずれの場合も全膜厚は16μで一定とした。
以上の如くして樹脂加工したボルト、ナツト及び座金に
ついて、以下の方法で性能テストを行なった。
なお、比較のために上記と同様にして下記の被覆皮膜: (イ)電気カドミウムメッキ(MFCdll)(ロ)電
気亜鉛メッキ(MFZn川) *し→
前記リン酸塩皮膜処理による塗装下地のままのものに公
知の金属用軟質ワックス(JIS K1801NP−2
)を6μの膜厚で塗布したもの。
を有する3種のボルト、ナツト及び座金を準備し、これ
らボルト、ナツト及び座金についても性能テストを行な
った。
囚 塩水噴霧試験 上記の如くして塗装されたボルト及びナツトを、前記実
施例1の塩水噴霧試験の場合と同一の試験方法及び条件
下で、同じ損傷判定基準により塩水噴霧試験をした。
試験の結果は下記表−8に示す。
■ トルク試験 上記の如く塗装されたボルト、ナツト及び座金を、前記
実施例1のトルク試験の場合と同一の試験方法及び条件
下にトルク試験を行なった。
その結果を下記表−8に示す。
なお、以下の表における「実験条件」の項における2
−a及び2−bは前記衣−6及び表7に示す下塗及び上
塗塗膜形成条件を示し、また(i)及び(il)は上塗
用被覆組成物に用いた上記樹脂混合物の種類に対応する
0 耐薬品性試験 前記の如くして塗装されたボルト及びナツト及び座金を
、前記実施例1の耐薬品性試験の場合と同一の薬品及び
試験方法及び条件下で、同じ損傷判定基準に従って耐薬
品性試験を行なった。
試験結果を下記表−9に示す。0 電気特性試験 前記の如くして塗装されたボルト、ナツト及び座金を用
いて、前記実施例1の電気的特性試験の場合と同一形状
、寸法の供試体及び同一の試験方法及び条件下に電気的
特性試験を行なった。
試験結果を下記表−10に示す。実施例 3 上記の如くして塗装下地としてリン酸塩皮膜化成処理さ
れたボルト、ナツト及び座金を、下記表−11に示す余
熱温度と時間の種々の組合せ条件下に余熱処理した後、
前記の実施例1で用いたポリアミドイミド樹脂と同じ樹
脂を、下記の組成二N−メチルー2−ピロリドン
2重量部ジメナルアセトアミド 2
重量部メチルイソブナルケトン 3重量部
キシレン 2重量部を有す
る混合溶剤中に樹脂濃度が約15%になるようにして溶
解することにより下塗用被覆組成物を調製し、この下塗
用被覆組成物をエアーレス塗装機により吹付し、表−1
1に示す乾燥温度及び時間の条件下に乾燥し、表−11
に示す3種の膜厚を有する下塗塗膜を異なる4種の条件
下で形成せしめた。
次いで上記表−11に示す各実験番号の条件で下塗塗膜
を形成せしめたボルト、ナツト及び座金の下塗塗膜上に
前記実施例1で用いたAchesonColloids
Company製樹脂混合物、すなわち1−エムラロ
ン[F]RJ−310AJを下記の組成二N−メナルー
2−ピロリド7 2重量部ジメナルアセトアミド
2重量部メナルイソブナルケトン
3重量部キシレン
2重量部を有する混合溶剤中に上記混合物(固形
分)濃度が約15%になるようにして溶解することによ
り上塗用被覆組成物を調製し、この上塗用被覆組底物ヲ
エアーレス塗装機により吹付した後、下記表−12に示
す乾燥及び焼付加熱条件下に処理して、表−12に示す
3種の膜厚を有する上塗塗膜を異なる4種の条件下で形
成せしめた。
なお、実験番号4−a及び4−bの塗膜は14μで一定
、4−C及び4−dの塗膜は16μで一定となる。
以上の如くして樹脂加工したボルト、ナツト及び座金に
ついて、以下の方法で性能テストを行なった。
なお、比較のために上記と同様にして下記の塗装下地: (イ) リン酸マンガン系皮膜(膜厚約8μ)(D)
ショツトブラスト加工 を施こした2種のボルト、ナツト及び座金の上に実験番
号3−aと同じ条件下で下塗塗膜及び上塗塗膜を形成せ
しめたボルト、ナツト及び座金を準備し、これらボルト
、ナツト及び座金についても性能テストを行なった。
囚 塩水噴霧試験 上記の如くして塗装されたボルト及びナツトを、前記実
施例1の塩水噴霧試験の場合と同一の試験方法及び条件
下で、同じ損傷判定基準により塩水噴霧試験を行なった
試験の結果は下記表−13に示す。
■ トルク試験結果 上記の如くして塗装されたボルト、ナツト及び座金を、
前記実施例1のトルク試験の場合と同一の試験方法及び
条件下にトルク試験を行なった。
その結果を表−13に示す。
なお、表−13における「実験条件」の項における3−
a、 3−b、 3−c及び3−dは前記衣−11及び
表−12に示す下塗及び上塗塗膜形成条件を示す。
実施例 4 前記の如くして塗装下地としてリン酸塩皮膜化成処理さ
れたボルト、ナツト及び座金を、下記表=14に示す余
熱温度と余熱時間の種々の組合せ条件下に余熱処理した
後、前記実施例1で用いたと同じ化学構造を有するポリ
アミドイミド樹脂でその固有粘度がN−メチル−2−ピ
ロリドン溶剤中、濃度0.5.9/1001n11温度
30℃において0.29の値を示した樹脂を、下記の組
成N−メナルー2−ピロリドン 8重量部キシレン
2重量部を有する混合溶剤中
に樹脂濃度か約15%になるようにして溶解することに
より下塗用被覆組成物を調製し、この下塗用被覆組成物
をエアー吹付塗装機により吹付し、表−14に示す乾燥
温度及び時間の条件下に乾燥し、表−14に示す2種の
膜厚を有す下塗塗膜を2種の条件下で形成せしめた。
次いで上記表−14に示す各実験番号の条件で下塗塗膜
を形成せしめたボルト、ナツト及び座金の下塗塗膜上に
前記実施例1で用いたAche 5onColloid
s Company製樹脂混合物、すなわち(I)「エ
ムラロンRJ−310Al又は(ii) 「エムラロ
ン333」 を下記の組成 N−メチル−2−ピロリドン 4重量部ジメナルア
セトアミド 2重量部キシレン
2重量部を有する混合溶剤中に上記混合物
(固形分)濃度が約15%になるようにして溶解するこ
とにより上塗用被膜組成物を調製し、この上塗用被覆組
成物をエアー吹付塗装機により吹付した後、下記表−1
5に示す乾燥及び焼付加熱条件下に処理して、表−15
に示す2種の膜厚を有する上塗塗膜を異なる4種の条件
下で形成せしめた。
なお、いずれの場合も全塗膜は15μで一定とした。
以上の如くして樹脂加工したボルト、ナツト及び座金に
ついて、以下の方法で性能テストを行なった。
なお、比較のために上記と同様にして下記の被覆皮膜:
*(イ)溶融アルミ
ニウムメッキ(膜厚約20μ)(0) 溶融亜鉛メッ
キ(膜厚約20μ)(ハ)亜鉛の微細粒を約60%含有
するエポキシ系の塗膜(膜厚約15μ) に)二硫化モリブデンの微細粒を約5%含有するエポキ
シ系の塗膜(膜厚約15μ) を有する4種のボルト、ナツト及び座金を準備し、これ
らボルト、ナツト及び座金についても性能テストを行な
った。
囚 塩水噴霧試験 上記の如くして塗装されたボルト及びナツトを、前記実
施例1の塩水噴霧試験の場合と同一の試験方法及び条件
下で、同じ損傷判定基準により塩水噴霧試験を行なった
試験の結果は下記表−16に示す。
■ トルク試験 上記の如く塗装されたボルト、ナツト及び座金を、前記
実施例1のトルク試験の場合と同一の試験方法及び条件
下にトルク試験を行なった。
その結果を下記表−16に示す。
なお、以下の表における「実験条件」の項における4−
a、 4−b、 4−c及び4−dは前記衣−14及び
表−15に示す下塗及び上塗塗膜形成条件を示し、また
([)及び(11)は上塗用被覆組成物に用いた上記樹
脂混合物の種類に対応する。
実施例 前記の如くして塗装下地としてリン酸塩皮膜化酸処理さ
れたボルト、ナツト及び座金を、実施例1で行なったと
同じ余熱温度と余熱時間の種々の組合せ条件(表−1参
照)下に余熱処理した後、下記式 で表わされる繰返し構造単位を有し、固有粘度がN−メ
チル−2−ピロリドン溶剤中、濃度0.59/100W
L1.温度30’Cにおいて0.35の値を示す公知の
ポリアミド−イミド樹脂を、下記の組成N−メチル−2
−ピロリドン 2重量部ジメナルアセトアミド
2重量部メナルイソブナルケトン 3
重量部を有する混合溶剤中に樹脂濃度が約15%になる
ようにして溶解することにより下塗用被覆組成物を調製
し、この下塗用被覆組成物をエアーレス塗装機により吹
付し、実施例1の表−1に併記した乾燥温度及び時間の
条件下に乾燥し、膜厚が約8μの下塗塗膜を5種の異な
る条件下で形成せしめ、次いでこのように下塗塗膜を形
成せしめたボルト、ナツト及び座金の下塗塗膜上に実施
例1で用いたのと同じAcheson Co11oid
s Company製樹脂混合物、すなわち「エムラロ
ンRJ−310AIを下記の組成 N−メチル−2−ピロリドン 2重量部ジメナルア
セトアミド 2重量部メチルイソブナルケト
ン 3重量部を有する混合溶加]中に上記混合
物(固形分)濃度が約15%になるようにして溶解する
ことにより調製した上塗用被覆組成物をエアーレス塗装
機により吹付した後、実施例1の表−2に示した乾燥及
び焼付加熱条件下に処理して約8μの膜厚を有する上塗
塗膜を形成せしめた。
なお、全膜厚は約16μとなる。
以上の如くして樹脂加工したボルト、ナツト及び座金に
ついて、実験番号標示に当っては、実施例1の実験番号
1−a、 1−b、 1−cll −d及びi−eに対
応して、5−a、 5−b、 5−c15−d及び5−
eと呼称し、実施例1と同じ方法で性能テストを行ない
、結果を表−17にまとめる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属製のポル 面に、 A)下記成分 i)下記式(I) ト、 ナツト又はワッシャーの表 式中、Rは2価の芳香族炭化水素基を表わし、Arは3
    価の芳香族炭化水素基を表わす、で表わされる構成単位
    を主なる構成単位として有するポリアミドイミド、 11)上記ポリアミドイミドの溶媒、及び111)必要
    に応じて、上記ポリアミドイミドと反応しうる多官能:
    性化合物 を含有する下塗用被覆組成物を塗付し、乾燥し、必要に
    より塗膜を加熱硬化せしめた後、 B)微粉末状のポリテトラフルオロエチレンを加熱硬化
    性の樹脂バインダーの溶媒溶液中に分散含有する上塗用
    被覆組成物を塗付し、乾燥し、次いで加熱硬化せしめる
    、 ことを特徴とする耐蝕性に優れたボルト、ナツト又はワ
    ッシャーの製造方法。 2 該ポリアミドとして、Rが下記式 式中、Yは直接結合を表わすか、又は低級アルキレン基
    、−〇−、−S−もしくは一8O2を表わす、 場合の前記式(1)で表わされる構成単位を有するポリ
    アミドイミドを特徴する特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 3 該ポリアミドイミドとして、下記式 で表わされる構成単位を有するポリアミドイミドを特徴
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 該上塗用被覆組成物が、微粉末状のポリテトラフル
    オロエチレンをポリアミドイミド樹脂の有機溶媒溶液中
    に分散含有する組成物から戒る、特許請求の範囲第1〜
    3項のいずれかに記載の方法。
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