JPS5838907Y2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、蒸発式凝縮器を備えた空気調和機に係り、特
に水槽の水位を検知するフロートスイッチの取付位置の
改良に関する。

水槽の水を吸上げて蒸発式凝縮器に降りかけ、この蒸発
潜熱を利用して熱交換率の向上を図れる空気調和機が多
用されている。

上記水槽内の水は蒸発式凝縮器に降りかかって蒸発し量
が低減するため、給水源から水を補給しなければならな
い。

そして冷凍サイクル運転を常に良好に保つため、水槽の
水位を検知するフロートスイッチが必要である。

ところで、上記蒸発式凝縮器に降りかけられる水には塩
類が含まれていて長期間蒸発式凝縮器を使用すると、水
のみは蒸発するが、塩類のみが残り、これが凝縮して水
あか（垢）となり上記フロートスイッチのフロートに付
着する。

フロートスイッチは、フロートとスイッチ作動子とが一
体的に設けられていて、ともに水面に浮かぶ。

そして水位が所定水位に下ったとき支持部材に支持され
たスイッチを作動するようになっている。

しかるに、フロートとスイッチ作動子に付着する水あか
はこの水面上下動の障害となるとともにスイッチ動作不
良および誤動作発生の原因となっていた。

本考案は上記事情にもとすきなされたものであり、その
目的とするところは、水槽における水流通路にフロート
スイッチのフロートを位置することにより、フロートに
水あかの付着がないようにして、フロートスイッチの動
作を確実化し信頼性の向上を図れる空気調和機を提供し
ようとするものである。

以下本考案の一実施例を可搬式空気調和機に適用して説
明する。

第１図および第２図中１は移動自在なエアコン本体であ
り、この内部は区画板２により上下に区画される。

上部室３の前面には吹出口４、背面には吸込口５が設け
られる。

この吸込口５に対向して下部にドレンパン３０を備えた
蒸発器６が配置される。

ドレンパン３０には排水ホース３１が接続され、これは
後述する水槽１８に延出する。

上記吹出口４には室内ファン７のファンケース８が対向
する。

この室内ファン７は下部室９に配置される二軸電動機１
０の一方の回転軸に嵌着される。

二軸電動機１０の他方の回転軸には排気用ファン１１と
散水器１２とが嵌着される。

上記排気用ファン１１はファンケース１３に囲撓され、
このファンケース１３の吐出口体１３ａは本体１の背面
側に突出する。

そしてフレキシブルな排気ホースＨを上記吐出口体１３
Ｈに接続して室外に臨ませる必要がある。

吐出口体１３ａの下方部位の本体１背面には凝縮器冷却
用空気の導入口１４が設けられる。

上記散水器１２は下部から上部にかけて拡大するテーパ
状の円筒体であり、その内周壁一部に図示しないヒレ片
が突設される。

散水器１２の周壁に離間対向してコイル状に巻装される
蒸発式凝縮器１５が配置され、さらにこの外周囲にはカ
バー１６が設けられる。

上記蒸発式凝縮器１５は上記蒸発器６および第１図のみ
示す圧縮機１７、図示しない減圧装置などと冷媒管を介
して冷凍サイクルを構成するように連通される。

上記散水器１２の下端部は水槽１８に収容される水に浸
っている。

水槽１８には上記蒸発器６のドレン水および第１図のみ
示す給水タンク１９からの氷が補給されるようになって
いる。

これら蒸発器６および給水タンク１９とで給水源Ｓを形
成する。

また水槽１８の隅部は隔壁板３２により区画され、この
隅部に上記排水ホース３２の端部が挿入される。

したがって水槽１８において隅部から隔壁板３２の下部
を介して散水器１２に至る水流通路３３が形成されるこ
とになる。

水槽１８の隅部には後述するフロートスイッチ２０が取
着される。

つぎにフロートスイッチ２０を第３図にもとづいて説明
する。

水槽１８の上端部にはＬ字状に折曲形成される取付具２
１が取着される。

この取付具２１の水平片部２１ ａには、円筒状のシャ
フト２２がナツト２３ 、２３により取付けられる。

すなわちシャフト２２の上端部外周壁はねし加工され、
ナツト２３．２３の螺合具合により上下方向の調節は自
在となっている。

シャフト２２の下端部内にはリードスイッチ２４が設け
られていて、これはリード線を介して上記二軸電動機１
０、圧縮器１７および図示しない操作盤に電気的に接続
する。

またスイッチ作動子であるところのリング状のマグネッ
ト２７は上記シャフト２２に沿って上下動自在である。

即ちこのマグネット２７は上記ナツト２３とストッパリ
ング２５との間のシャフト２２を移動するように形成さ
れる。

さらにマグネット２７の下面には複数本の連結杆２８・
・・・・・が突設され、この下端部にフロート２９が設
けられて水槽１８の水面に浮かんでいる。

フロートスイッチ２０は、このようにして構成されるも
のであり、水位が低下しこれにともないフロート２９が
下方に変位してマグネット２７がリードスイッチ２４に
対向したとき、二軸電動機１０および圧縮器１７の運転
は停止されるようになっている。

しかして、図示しない操作開始スイッチをＯＮすること
により、圧縮器１７および二軸電動機１０が駆動する。

したがって冷凍サイクル運転が行われるとともに室内フ
ァン７、排気用ファン１１および散水器１２が回転する
。

室内空気は吸込口５から蒸発器６に導かれ、冷気に換っ
て吹出口４から吹出され、冷房作用が行われることにな
る。

また室内空気は導入口１４からカバー１６内へ導かれる
。

上記散水器１２の回転にともない、水槽１８内の水を遠
心力で吸上げその上端開口部から放出する。

この水は霧状となって飛散し、かつ上記カバー１６内に
導かれた空気と混合して蒸発式凝縮器１５に降りかかる
。

そしてこの凝縮器１５を冷却し、再び水槽１８内に流下
する。

熱交換後の空気は吐出口体１３ ａおよび排気ホースＨ
を介して室外へ排出される。

なお、冷凍サイクル運転にともない蒸発器６にてドレン
水が生成されドレンパン３０に滴下する。

このドレン水は排水ホース３１を介して水槽１８に導び
かれ水流通路３３に沿って流通する。

途中フロートスイッチ２０のフロート２９に衝突し、こ
れに付着する水あかを洗い落す。

しかもドレン水は純水であり水あかの原因となる不純物
は全くなく、フロート２９は常に清浄に保たれる。

また、蒸発式凝縮器１５に降りかかることにより水槽１
８の水は蒸発するが、この蒸発量がドレン水の補給量を
土建る場合は給水タンク１９から水が自動的に補給され
るが、それでも水位が低下するとフロート２９も低下す
る。

所定水位まで低下するとマグネット２７がリードスイッ
チ２４に対向し、この空気調和機の運転は全て停止する
ことになる。

長期に亙る運転停止により水槽１８に水あかが生威し、
これがフロート２９に付着してもマグネット２７は水面
上にあるから付着しない。

したがってマグネット２７のシャフト２２に対する変位
およびリードスイッチ２４に対する０Ｎ−ＯＦＦ制御に
支障はない。

なお上記実施例においては、蒸発器６に生成されるドレ
ン水を水槽１８に補給し水流通路３３を形成したが、こ
れに限定されるものではなく、たとえば第４図に示すよ
うにしても良い。

すなわち水槽１８内を隔壁板３２ ａにて案内口３４を
残して区画する。

隔壁板３２ ａにて区画される一方には給水タンク１９
が、かつ他方には散水器１２が配置される。

そして上記案内口３４に対向してフロートスイッチ２０
を取着する。

したがって給水タンク１９から案内口３４を介して散水
器１２に導びかれる水流通路３３中にフロート２９が位
置することとなり、上記実施例と同様の作用効果が得ら
れる。

なおこれら実施例においては本考案を可搬式空気調和機
に適用して説明したが、これに限定されないこと勿論で
ある。

以上説明したように本考案によれば、蒸発器、水槽、散
水器、蒸発式凝縮器およびフロートスイッチを備えたも
のにおいて、上記フロートスイッチのフロートを水槽に
おける給水源からの水流通路に位置させたから、フロー
トには給水源からの清浄な水が常に衝突することとなり
水あかの付着は全くない。

したがってフロートスイッチの動作は確実となり信頼性
の向上を図れる。

なお給水源は、冷凍サイクル運転にともないドレン水を
生成する蒸発器であっても良く、水槽に着脱自在に配設
される給水タンクであっても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す空気調和機の一部省略
した斜視図、第２図はその概略的縦断面図、第３図は要
部の縦断面図、第４図は本考案の他の実施例を示す空気
調和機要部の概略的横断平面図である。 ６・・・・・・蒸発器、１・・・・・・本体、Ｓ・・・
・・・給水源、１８・・・・・・水槽、１２・・・・・
・散水器、１５・・・・・・蒸発式凝縮器、２０・・・
・・・フロートスイッチ、２９・・・・・・フロート、
３３，３３ ａ・・・・・・水流通路。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）蒸発器を備えた本体と、この本体に配設され給水
   源から供給される水を収容する水槽と、この水槽の水を
   吸上げて飛散する散水器と、この散水器による飛散水を
   受けて熱交換する蒸発式熱交換器と、上記水槽の水位を
   検知するフロートスイッチとを具備し、上記水槽に給水
   源からの水を案内する水流通路を設け、この水流通路に
   上記フロートスイッチのフロートを位置させたことを特
   徴とする空気調和機。
2. （２）上記給水源は、冷凍サイクル運転にともないドレ
   ン水を生成する蒸発器であり、上記ドレン水をドレンパ
   ンで受け、排水ホースを介して水槽に導くようにしたこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の空
   気調和機。
3. （３）上記給水源は、水槽に着脱自在に配設される給水
   タンクであることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の空気調和機。