JPS583504Y2 - 「めん」塊延展装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は混線踏圧せしめたうどん生地の麺塊を所定の厚
み、大きさに延展して輪板状とする麺塊の延展装置に関
するものである。

古来手打うどん等の製法は小麦粉に適量の水及び食塩を
加えて攪拌、混練して後、得られた輪生地塊を所定時間
熟成せしめ、布または畳表等の包容部材にて包容し、該
包容部材の外方より人が脚にて踏圧して充分に圧延混線
せしめ、次いでこの麺塊を板上に置き麺棒と呼ばれる丸
棒にて回転圧延し、適宜の薄さになった時にこれを麺棒
に巻き取り、更に人力により押し延し作業をするもので
ある。

−見単純に見えるこの作業も、手打うどんの風味を生み
出すグルテン繊維を無方向にして密な網目状態とすべく
、一方向から巻き取り押し延し作業をして後、これを板
状に展げて圧延工程による歪を自然除去し、更に異った
方向より巻き取って同じ作業を繰返し行うものである。

而るにこれを機械作業に移行した場合にも単なる連続ロ
ール圧延作業だけでは歪を除去することができず独特の
風味を作り出すことはできなかった。

而して本考案にあってはその行程中に生じる歪を除去し
手打麺と同様の麺製造工程を機械化せしめるべく、押圧
力調節装置を具備した延展ロールを上方に配し、下方に
は上下に位置調節自在の下部ロールを配置した主ロール
と、該主ロール近傍に一端を枢支し、先端部を高低調節
自在に一側に向けて延出した腕杆に軸架する従ロール間
に、広幅無端ベル）Ａを懸回せしめ、該従ロール略下方
に軸架した下部従ロールと前記下部ロール間に広幅無端
ベル）Ｂを懸回せしめると共に、延展ロールと主ロール
、主ロールと下部ロールそれぞれを同一周速度で且相反
した方向に回転すべく構成したことを特長とする麺塊延
展装置に係るものである。

図面に於いて、１は本装置の機台。

２は主ロールで上方に押圧力調節装置３を具備した延展
ロール４を配し該延展ロール４を歯車イ９９ロ、ハ二を
介して前記主ロール２とは逆方向に回転せしめる。

５は従ロールで主ロール２近傍に一端を枢支した腕杆６
に軸架され、主ロール２と従ロール５に広幅無端ベル）
Ａを懸回せしめて上部搬送体７を形成する。

この上部搬送体７は前記腕杆６の枢支部を中心として従
ロール５側を上下に振動せしめるべく形成されており角
度は調節自在となす。

８は下部ロールで、主ロール２より歯車イ、ホ、を介し
て該主ロール２と相反した方向へ回転せしめ、この下部
ロール８と腕杆１０の先端部、前記従ロール５略下方に
軸架した下部従ロール９間に広幅無端ベル）Ｂを懸回し
下部搬送体１１を形成せしめる。

１２は麺塊の供給口、１３は輪板排出口、１４は仕上板
、１５は電動機である。

次にその作用を説明すれば、電動機１５を起動して本装
置を駆動せしめ、麺塊供給口１２より所定の麺塊を供給
すれば延展ロール４と主ロール２間で延展され上部搬送
体７上を搬送される。

上部搬送体７の端部より下部搬送体１１上へ錘板は裏返
しに順次落下し、該下部搬送体１１上を展げられて搬送
されて後下方の下部ロール８と主ロール２にて延展され
、図２のｂ図の形状になって輪板排出口１３より仕上板
１４上に排出される。

排出された長円形の麺板を（図２ｂ図）の点線位置より
二つ折に折畳み０図矢印の方向より再び供給口１２より
供給し、上部搬送体り下部搬送体Ｕを通過せしめて主ロ
ール２と下部ロール８で仕上延展を行うとｄ図に示す如
く略円形の錘板に仕上がる。

以上の様に本考案は、押圧力調節装置３を具備した延展
ロール４を上方に配し、下方には上下に位置調節自在の
下部ロール８を配置した主ロール２と、該主ロール２近
傍に一端を枢支し、先端部を高低調節自在に一側に向け
て延出した腕杆６に軸架する従ロール５間に、広幅無端
ベル）Ａを懸回せしめ、該従ロール５略下方に軸架した
下部従ロール９と前記下部ロール８間に広幅無端ベル）
Ｂを懸回せしめると共に、延展ロール４と主ロール２、
主ロール２と下部ロール８それぞれを同一周速度で且相
反した方向に回転すべく構成されたものであるから、従
来の連続したロール圧延機に比して、主ロール２と延展
ロール４で圧延展された錘板は適宜斜上方に向けて傾斜
した上部搬送体ｌ上を拡げられた状態でゆっくりと移動
し、その端部より逆方向に回動している下部搬送体１１
上に裏返しに順次落下するのであるが、急激なロール圧
延時の歪は、この道中で拡げられている内に自然除去さ
れる。

また二次の延展行程中に一次と異った方向より供給する
ので手作業でした手打うどんと変りなく、グルテン繊維
も切れずに無方向にして密な網目状態となり独特の風味
を生み出すものである。

しかも−次延展で長円形になったものを二次延展では折
畳にで異った方向より供給し略円形にする為、ロール幅
もあまり長くする必要が無く装置そのものを小型化する
こともできる等構造簡単にして誠に顕著な効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る装置の一部断面した側面図。 第２図はａ、ｌ）、ｃ、ｄの順番に加工されていく錘板
の平面略図。 ２は主ロール、３は押圧力調節装置、４は延展ロール、
５は従ロール、６は腕杆、８は下部ロール、９は下部従
ロールを示すものである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押圧力調節装置を具備した延展ロールを上方に配し、下
   方には上下に位置調節自在の下部ロールを配置した主ロ
   ールと、該主ロール近傍に一端を枢支し、先端部を高低
   調節自在に一側に向けて延出した腕杆に軸架する従ロー
   ル間に、広幅無端ベル）Ａを懸回せしめ、該従ロール略
   下方に軸架した下部従ロールと前記下部ロール間に広幅
   無端ベル）Ｂを懸回せしめると共に、延展ロールと主ロ
   ール、主ロールと下部ロールそれぞれを同一周速度で且
   相反した方向に回転すべく構成したことを特長とする麺
   塊延展装置。