JPS5831452B2 - ネンシヨウキカン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はメタノールを接触分解し、ＣＯとＨ２を主成分
とするガス燃料に改質し、この改質ガス燃料を機関で燃
焼させること（こより、過薄混合気での運転を円滑なら
しめ有害排気ガス成分の低減と燃費の向上を図った燃焼
機関に関する。

本発明はメタノールの一部あるいは全部を接触分解して
Ｈ２とＣＯに富むガス燃料に効率よく改質することので
きる改質装置を備えた燃焼機関を得るにある。

以下、図面に示す実施例（こより本発明の詳細な説明す
る。

第１図において、１は燃焼機関としての内燃機関で、こ
の内燃機関１はシリンダ２が形成されたシリンダブロッ
ク３と、このシリンダブロック３のシリンダ２内を往復
動するピストン４と、シリンダブロック３にガスケット
等を介してボルト締め固定されたシリンダヘッド５と、
シリンダヘッド５に形成された燃焼室６と吸気弁７を介
して連通された吸気孔８および燃焼室６と排気弁９を介
して連通された排気孔１０と、この排気孔１０に連通さ
れた排気管１１と、この排気管１１中に介挿された燃料
改質装置１２と、この燃料改質装置１２で改質された燃
料がパイプ１３、混合器１４を介して供給される吸気孔
８に連通された吸気管１４ａとから構成されている。

また燃料改質装置１２は排気孔１１と連通された内筒１
５と、この内筒１５の外周に所定間隔へだてて備えられ
た外筒１６と、この外筒１６と内筒１５とにより形成さ
れた触媒室１７ａと、触媒室１７ａに挿入された触媒１
７と、一端が弁１８、ポンプ１９を介してメタノール２
０が入れられたタンク２１に接続され、他端が内筒１５
内で充分熱せられるようζこ配されて前記触媒室１７ａ
内に接続されたメタノール供給パイプ２２と、内筒１５
の上流側に備えられた点介栓付の補助バーナー２３と、
この補助バーナー２３ヘメタノールを供給する弁２４を
介してポンプ１９に接続されたパイプ２５と、補助バー
ナー２３へ空気を供給するブロアー２６とから構成され
ている。

上記構成のものにあっては補助バーナー２３ヘタンク２
１よりメタノール２０をメタノール供給パイプ２２、ポ
ンプ１９ぢ弁２４を介してパイプ２５より供給するとと
もＱこブロアー２６によって空気を供給して点火のうえ
燃焼させ触媒１７の温度をメタノール分解温度（３００
〜４００’Ｃ）に達するまで燃焼させる。

これによりポンプ１９、弁１８を介してメタノール供給
パイプ２２によって触媒室１７ａ内へ供給されたメタノ
ールは自らがＨ２とＣＯに富むガス燃料に分解改質され
、混合気１４へ供給される。

この状態で内燃機関１をクランキングして始動させると
混合気１４より空気と混合され吸気孔８より吸気弁７を
介して燃焼室６へ供給される。

なお、この実施例の燃焼室（こは図示していないが点火
栓がありこれで混合気に点火することは通常の火花点火
式機関と同一である。

そして、この燃焼室６で燃焼された排気ガスは排気弁９
を介して排気孔１０および排気管１１へ排出される。

この排気ガスが排気管１１中に介挿された燃料改質装置
１２を加熱することとなる。

このため補助バーナー２３の燃焼はその分だけ小さくす
る。

なお、排気温度が高くて補助バーナー２３を止めても燃
料改質装置１２が高温になる場合には、補助バーナー２
３より空気だけを内筒内へ供給して触媒１７を冷却し改
質適温に保つ。

また、内燃機関運転時は通常空気過剰率λ＝２程度で運
転しているので、排気中の残存酸素の利用により補助バ
ーナー２３ヘメタノールだけを供給してブロアー２６を
停止してもよい。

さらに、また改質ガスと残余燃料すなわち改質していな
いメタノール燃料との混合物を燃焼機関に供給すること
により過薄混合気での運転を円滑ならしめることができ
る。

次に第２図に示す第２番目の発明の、実施例につき説明
する。

なお、この実施例の説明に当って機能上前記実施例のも
のと同−又は均等構成と考えられる部分ζこは前記実施
例と同一符号を付して重複する説明を省略する。

第２図の実施例（こおいて、前記第１図の実施例と主に
異なる点はパイプ１３中に改質ガスを冷却するコンデン
サー２７と、このコンデンサー２７の下流に備えられた
気液分離器２８と、この気液分離器２８からガス成分を
混合気１４へ供給するとともに凝縮成分を補助バーナー
２３ヘポンプ２９、弁３０を介してパイプ３１で供給で
きるようにした点で、このように構成することにより、
未分解（２０〜３０％）のメタノールやホルムアルデヒ
ド、ギ酸メチル等の物質を補助バーナー２３で燃焼でき
る。

したがって前記の物質による各機器への悪影響を効率よ
く防止できる。

その理由は以下のとおりである。

改質装置によるメタノール分解生成物中には、燃焼し難
いメタノールやホルムアルデヒド等の凝縮成分が含まれ
ており、もしこれらを機関へ送ると、どうしても凝縮成
分が混合気の計量部は勿論、燃焼室（間欠燃焼であるか
ら低温の時もある）その他機関の各機器へ耐着し、機関
の性能を害する傾向がある。

そこで第２番目の発明では凝縮成分を分離してこれを補
助バーナーの燃料として用いるものであり、このように
すると排気系は各気筒の排気の集合部であると共に高温
の膨張ガスが流通しているため、はぼ連続燃焼系とみな
し得るので、機関燃焼室では燃え難い前記成分を確実に
燃焼して各機器への悪影響を防止できるのである。

以上の説明から明らかなように本発明によればメタノー
ルの一部あるいは全部を接触分解してＨ２とＣＯに富む
ガス燃料に効率よく改質できるので、燃焼機関へ充分（
こ供給でき過薄混合気での運転を円滑ならしめるととも
（こ排気ガス中に含まれる有害成分を低減できかつ燃費
の向上を図ることができる。

また補助バーナーで燃料改質装置を加熱するので、定常
運転時には分解熱の不足分を補うことができるとともに
始動時には暖機時間を短縮できる利点がある。

さらにメタノール分解生成物中の凝縮成分を補助バーナ
ーで優先的に燃焼させるよう（こしたので、ホルムアル
デヒド等の中間生成物の滞留を防止して各機器への悪影
響を防止できる等の優れた利点がある。

なお、本発明は火花点火式機関はもちろん、圧縮着火式
機関にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概略説明図、第２図は
第１図とは異なる実施例を示す概略説明図である。 １・・・・・・燃焼機関としての内燃機関、２・・・・
・・シリンダ、３・・・・・・シリンダブロック、４・
・・・・・ピストン、５・・・・・・シリンダヘッド、
６・・・・・・燃焼室、７・・・・・・吸気弁、８・・
・・・・吸気孔、９・・・・・・排気弁、１０・・・・
・・排気孔、１１・・・・・・排気管、１２・・・・・
・燃料改質装置、１３・・・・・・パイプ、１４・・・
・・・混合器、１４ａ・・・・・・吸気管、１５・・・
・・・内筒、１６・・・・・・外筒、１７・・・・・・
触媒、１７ａ・・・・・・触媒室、１８・・・・・・弁
、１９・・・・・・ポンプ、２０・・・・・・メタノー
ル、２１・・・・・・タンク、２２・・・・・・メタノ
ール供給パイプ、２３・・・・・・補助バーナ、２４・
・・・・・弁、２５・・・・・・パイプ、２６・・・・
・・ブロアー、２７・・・・・・コンデンサー、２８・
・・・・・気液分離器、２９・・・・・・ポンプ、３０
・・・・・・弁、３１・・・・・・パイプＯ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ メタノールの一部あるいは全部を改質装置によって
   接触分解して水素（Ｈ２）と−酸化炭素（ＣＯ）に富む
   ガス燃料（こ改質し、この改質ガスあるいは改質ガスと
   残余燃料との混合物を燃料とする燃焼機関において、前
   記改質装置は、前記燃焼機関の排気管中に介挿された内
   筒と、この内筒の外周（こ所定間隔へだてて備えられた
   外筒と、この外筒と前記内筒とにより形成された触媒室
   と、この触媒室に挿入さえた触媒と、一端がメタノール
   タンクに接続され他端が前記内筒内で排気により熱せら
   れるように配されて前記触媒室に接続されたメタノール
   供給パイプと、一端が前記触媒室に接続され改質された
   燃料を前記燃焼機関の吸気系へ送るパイプと、前記内筒
   の上流側に備えられた補助バーナーと、この補助バーナ
   ーへ燃料を供給する装置と、この補助バーナーへ空気を
   供給する装置とから構成され、前記改質装置の接触分解
   に必要な熱として前記燃焼機関の排気熱を利用するとと
   もに、前記燃焼機関の始動時及び排気温度の低い運転時
   には、前記補助バーナーへ前記燃料を供給する装置（こ
   より燃料を供給し、排気温度の高い運転時には前記空気
   を供給する装置により空気のみを供給するようにしたこ
   とを特徴とする燃焼機関。 ２、特許請求の範囲第１項記載の燃焼機関ζこおいて、
   改質装置からメタノール分解生成物を機関へ送る管系中
   に、メタノール分解生成物を冷却してそのガス成分を機
   関の燃料として供給し、冷却により分離生成された凝縮
   成分を補助バーナーの燃料として供給する装置を設けた
   ことを特徴とする燃焼機関。