JPS5826129Y2 - 謄写印刷装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は簡易に孔版印刷ができる謄写印刷装置に係る。

従来、孔版原紙を用いて簡易に謄写印刷を行うための装
置としては種々のものが提案されているが、いずれの装
置においても、比較的流動性の高い硬質のインクを含浸
させた多孔質のインクパッド部に孔版原紙を直接装着し
、インクパッド部を印刷用紙に対して回転させもしくは
押圧することにより印刷を行なっている。

しからなから前述の如き従来の印刷装置は、インクが含
浸されたインクパッド部に直接孔版原紙を装着するため
、原紙の装着時及び除去時に手や衣服等を汚損する問題
があり、また印刷装置自体をインクで汚損するおそれが
あり、更にまた多色印刷を行なうためにはそれぞれの色
に応じた数の原紙とインクパッドが必要となり、簡易に
多色印刷を行なうことは極めて困難であった。

本考案の目的は、印刷時に手や衣服及び印刷装置自体を
インクにより汚損するおそれが極めて少なく、しかも簡
易に一枚の原紙から多色印刷を行なうことができる謄写
印刷装置を提供することであり、かかる目的は脚部によ
って浮上支持された板状部と該板状部の中央に長孔を郭
定する突出部とを有する枠台と、前記枠台の脚部間に嵌
り合った板状部とその中央より突出し前記長孔に係合す
るステム部とを有するプランジャ装置とを有し、前記プ
ランジャ装置の板状部の下側には薄板状枠体の一方の面
に孔版原紙を又他方の面にインク不通過性シートを有し
該孔版原紙と該インク不通過性シートの間にインク層を
保持し全体として薄板状をなす孔版原紙組立体を担持す
る係止装置を備えた弾性板が装着されており、前記ステ
ム部の頂部には握部が装着され、前記枠台と前記プラン
ジャ装置との間には前記握部を前記枠台より離れる方向
へ付勢するコイルばねが設げられていることを特徴とす
る謄写印刷装置により達成される。

以下、添付の図面により本考案の謄写印刷装置をその実
施例について詳述する。

第１図は本考案の謄写印刷装置を示す斜視図、第２図は
第１図を矢印Ａ側から見且一部を線Ｂ −Ｂによる断面
にて示す略図的側面図、第３図は本考案の謄写印刷装置
に使用される孔版原紙組立体を示す斜視図である。

これらの図に示す実施例において、本考案の謄写印刷装
置１は板状の主部を有する枠台２を有し、その頂部の中
央に四角形の長孔３を郭定する突出部４が設けられてい
る。

枠台２をス四角形の平面形状を有し、その一方の対向す
る二辺の部分にては実質的に開放されており、他方の対
向する二辺の部分に脚部５を備えている。

枠台２にはその脚部間に嵌り合う寸法の板状部６とその
中央部より突出するステム部７とを有するプランジャ装
置８がそのステム部７を枠台２の長孔３に貫通させた態
様にて装着されている。

プランジャ装置８の板状部６の下側には発泡ポリウレタ
ンの如き弾性材よりなる弾性板９が接着剤により接着さ
れており、該弾性板の一方の対向する縁部には孔版原紙
組立体１０を担持する係止装置１１が接着剤にて接着さ
れている。

ステム部７の頂部にはねじ１２により握部１３が固定さ
れており、突出部４の下端部に形成された座部１４と握
部１３との間にはステム部７に沿ってコイルばね１５が
設けられている。

枠台２の側面には印刷位置を確定するためのマーク１６
がつげられている。

以上の如き本考案の謄写印刷装置において用いられる孔
版原紙組立体１０は、第３図に示す如く、厚紙や薄板等
でできた枠体１７の片側に孔版原紙１８を接着剤により
貼着し、他の側の一端に接着剤によりインク不通過性シ
ート１９を貼着したものである。

印刷時には穿孔された原紙１８のインキ供給面に版に対
応して所望の色のインクをインク塊２０として供給し、
該インク棟上をインク不通過性シート１９を覆って使用
される。

この場合、原紙組立体１０は弾性板９にインク不通過性
シート１９が接するように係止装置１１に係止される。

又これと関連して、弾性板９には孔版原紙組立体１０の
枠体１７の４辺の内縁に対応し又はそれより更に幾分内
方に位置して切目９ａが設げられているのが好ましく、
これによって弾性板９の縁部を除く主要部が孔版原紙組
立体１０の原紙１８のうちの枠体１７内に延在する主要
部に均一に当接し、これに均一な押圧力を加えるように
することができる。

尚、枠体１γが比較的薄い場合には、切目９ａは枠体１
７の四辺に沿うように四辺形状に設けられなくてもよく
、そのうちの対向する二辺、特に係止装置１１が設げら
れている二辺に沿ってのみ設けられてもよい。

以上の如（構成された本考案の謄写印刷装置を用いて印
刷を行う場合には、穿孔され、所望の色のインク塊２０
が供給された原紙組立体１０を原紙１８が下方になるよ
うに係止装置１１に係止し、次いで謄写印刷装置１をマ
ーク１６に従って印刷用紙上に載置し、握部１３を手等
により下方へ押圧すると、プランジャ装置８が下方へ移
動し、原紙組立体１０を印刷用紙上に押圧する。

次いで、手を離すと、コイルばね１５により板状部６が
上昇し、枠台２の脚部５により押えられている印刷用紙
より原紙組立体１０が剥離され、印刷が完了する。

この場合、インク塊２０の色を多色に選ぶことにより、
以上の操作をくり返すだけで、所望枚数の多色印刷物が
簡易に得られる。

又この障子や衣服及び印刷装置がインクにより汚損され
ることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の謄写印刷装置を示す斜視図、第２図は
第１図を矢印Ａ側から見且一部を線Ｂ−Ｂによる断面に
て示す略図的側面図、第３図は本考案の謄写印刷装置に
使用される孔版原紙組立体を示す斜視図である。 １・・・本考案の謄写印刷装置、２・・・枠台、３・・
・長孔、４・・・突出部、５・・・脚部、６・・・板状
部、７・・・ステム部、８・・・プランジャ装置、９・
・・弾性板、９ａ・・・切目、１０・・・孔版原紙組立
体、１１・・・係止装置、１２・・・ねじ、１３・・・
握部、１４・・・座部、１５・・・コイルばね、１６・
・・マーク、１７・・・枠体、１８・・・孔版原紙、１
９・・・インク不通過性シート、２０・・・インク塊。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脚部によって浮上支持された板状部と該板状部の中央に
   長孔を郭定する突出部とを有する枠台と、前記枠台の脚
   部間に嵌り合った板状部とその中央より突出し前記長孔
   に係合するステム部とを有するプランジャ装置とを有し
   、前記プランジャ装置の板状部の下側には薄板状枠体の
   一方の面に孔版原紙を又他方の面にインク不通過性シー
   トを有し該孔版原紙と該インク不通過性シートの間にイ
   ンク層を保持し全体として薄板状をなす孔版原紙組立体
   を担持する係止装置を備えた弾性板が装着されており、
   前記ステム部の頂部には握部が装着され、前記枠台と前
   記プランジャ装置との間には前記握部を前記枠台より離
   れる方向へ付勢するコイルばねが設けられていることを
   特徴とする謄写印刷装置。