JPS582532Y2 - 回動式鋳造ノズル迅速交換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として溶鋼鋳込に際して溶鋼鋳込溶量の底部
の注出ノズルに嵌合される浸漬ノズル、ロングノズル等
鋳造ノズルの交換装置に関するものである。

例えば、鋼の連続鋳造法あるいは鋼塊の鋳造法において
、モールドへの溶鋼の注入を行う溶鋼容器（タンディツ
シュまたは鋳鍋）とモールドとの間に鋳造ノズルを介在
させ、鋼の品質を向上させることが行われている。

しかし、この鋳造ノズルは作業中宮に溶鋼に接している
ためその寿命が短かく、比較的高頻度でその取替を行う
ことが要求される。

鋳造ノズルの取替作業は工程の関係上迅速に行う必要が
あるとともに、高熱作業環境であることからしても作業
者にとってはできるだけ簡単な軽作業で、かつ、熱源か
ら離隔していることが望ましい。

従来、この種装置には種々のものが提案されているが何
れも高熱作業環境下において傷んだ鋳造ノズルを取下し
た後そのあとに、これに代えて新しい鋳造ノズルを交換
取付ける作業形態になってふ・す、迅速性に劣り、かつ
、熱源に近寄らねばならず作業者にとっては非常に難儀
な作業であった。

本案は叙上の実情に鑑みなされたもので、その要旨とす
るところは容器外壁にアーム昇降用装置を取付け、該昇
降装置に回動可能に取付けたアームの先に鋳造ノズルを
取付けてかき、使用によりアーム−太端の鋳造ノズルが
損傷したならばアームをスウィングして熱源より離隔し
た損傷鋳造ノズルはその位置で交換しておかんとしたと
ころにある。

以下、本案を実施例図にもとづき詳細に説明する。

図中１は容器の底部壁、２はこれに取付けられたスライ
ディングノズル装置、３は注出ノズルを、又４はその側
面に係止用ダボ５を付設したホルダー６に嵌装されて本
案装置により後述する如くその脱着がとり行なわれる鋳
造ノズルを夫々示してかり、次いで上記鋳造ノズル４を
上記注出ノズル３に対して組付は並びに交換するところ
の本案装置の構成を述べると、図中３２は容器底部壁１
に設けた支持部材で、シリンダー吊架用枠７から成り、
この枠内にシリンダー支軸８のヘッド９により昇降装置
を支持している。

このヘッド９は所定範囲内で水平移動可能、かつ、傾斜
不可に支持されるもので、この水平移動可能機構は第２
図の拡大図に示す如く、該ヘッド９の両側前後に枠底面
に敷設のレール１０上を走行するところのローラー１１
・・・を軸止すると共に枠天板の前後にヘッド９を押え
付けるローラー１２を吊設してなり、この結果、ヘッド
９はレール１０に沿って水平移動可であり、かつ、傾斜
しようとしてもローラー１２の押え付けで不可となって
いる。

なを、枠底面に穿設のシリンダー支軸８貫通孔１３は上
述の如くシリンダー支軸８が所定範囲を水平移動するも
のであるので、それに対応して細長孔となっている。

１４はシリンダー、１５はシリンダ−１４操、１６は継
手軸、１７はアームでその両端には第３図に明示される
如く、鋳造ノズル４を抱持する受腕１８が設けられ、腕
中途に設けられたダボ係止用凹部１９に前記ホルダ−６
側面の係止用ダボ５が係合することにより鋳造ノズル４
が係止装着される。

２０は該アーム１７中央部に嵌設された起立壁部、２１
はアーム１７中央に設けた軸受体でこれには第４図の拡
大図で示される如く該継手軸１６より吊架の先端に係止
用肉２２付きの軸棒２３がスラスト軸２４並びにラジア
ル軸受２５を介して係止挿着されており、アーム１７は
その回動方向については軸棒２３と縁切りされている。

２６は容器底部壁１に設けた該起立壁部２０と対峙する
ところのコロベアリング取付用基枠でこれの先端部には
第５図の拡大図に示す如く、コロベアリング２７組付け
の枠２８の吊架用支軸２０が撲条３０を介装してそのヘ
ッド２９で係止吊架されており、該コロベアリング２７
が当接するレース板３１は同図に示される如く基枠２６
と対峙の該起立壁部２０の両側上面に設けられている。

図はコロベアリング２７とレース板３１とが離反した態
様時であるがシリンダー吊架用枠き込み時の接触態様時
にあってはアーム１７他方端での鋳造ノズル４の注出ノ
ズル３への当接によって生じる時計方向への回動付勢力
は該撲条３０によって弾撥的に押し戻し、又、当該撥条
３０はノズルレンガ間の摩耗による寸法変化にもその緩
衝能故に対応し得る機能を発揮する。

なを、該基枠２６に穿設の該継手軸１６貫通孔３２はシ
リンダー支軸８が所定範囲内を水平移動するものである
ので、それに対応して細長孔となっている。

叙上構成よりなる本案装置の操作要領を述べる。

シリンダ−１４操作によりアーム１７を降下させ、その
両端の受腕１８に鋳造ノズル４を係止装着しておき、再
び、シリンダ−１４操作によりアーム１７を上昇させて
いき鋳造ノズル４は注出ノズル３に当接させる。

この態様が使用鋳造ノズルが損傷するまで続けられるが
、この間のスライディングノズル装置２稼動中のアーム
１７の動きを第６図の説明図で述べると、使用中の鋳造
ノズルは注出ノズル３の動きと同動して矢印イの如き直
線往復動を行う。

するとアーム１７の中央点はこの動きに引きずられまた
は、押し戻されてレール１０に沿った矢印口の直線往復
動を行う。

この際、アーム１７中央から未使用の鋳造ノズルの存在
側では図中右方向へ引きずられると同時に反時計方向へ
もの移動とこの進動との横巾のある動きが行なわれるこ
とから、コロベアリング２７と当接を維持せねばならな
いレース板３１としては第５図にも明示されである如く
上記横申分の面積は確保されである。

使用中の鋳造ノズルの損傷が進み取換えが必要となると
シリンダ−１４操作によりアーム１７を降下させ、第３
図に示す如く手動でアーム１７を１８０°スウイングし
て未使用の鋳造ノズル４を注出ノズル３の下方に位置さ
せ、再びシリンダ−１４操作によりアーム１７を上昇さ
せていき未使用の鋳造ノズル４を注出ノズル３に当接さ
せる。

その後、損傷した鋳造ノズルを取りはずし、これに代え
てスペア−の鋳造ノズル４を係止装着して釦く。

アーム１７をスウィングする際鋳造ノズル４の下端部が
モールドに引掛かる場合、容器を上昇させれば良い。

以下、これを繰り返して行なう。

斜上の如く本案装置によるならば損傷ノズルの取替交換
の迅速性にすぐれ、かつ、ノズル交換作業は熱源から離
隔した位置でなし得て極めて好適である。

なを、以上の他に変形例としてアーム１７の昇降装置と
しては実施例の如きシリンダ一式では空圧、油圧の何れ
でも良く、また、歯車式、チェーン巻上げ式、バヨネッ
ト式等手動式でも良い。

アーム１７については実施例の如くシリンダーロッド１
５を中心に両側に伸延する形の他に一方向のみに伸びる
形でも良く、この場合の鋳造ノズル４の交換は治具等を
使いアーム１γをスウィングさせて鋳造ノズルを交換し
再びスウィングして鋳造ノズルな注出ノズルに圧接使用
するものである。

また、実施例はスライディングノズルでの２枚プレート
方式（固定プレートに対し摺動プレートを摺動させ流量
制御するもの）での使用例を示したが、３枚プレート方
式（上下固定プレートを摺動させ流量制御するもの）に
も使用可能である事は熱論である。

この場合、鋳造ノズルはスライディングノズルの摺動に
従動する必要がないので昇降装置がラジアルに動く必要
はなく、従って実施例に示した如きシリンダー吊架周枠
Ｔ内於げるが如き水平移動可の構成は必要でない。

【図面の簡単な説明】

図は本案の一実施態様を示し、第１図は本案装置の全体
図、第２図Ａ、Ｂは第１図中囲線■部分の拡犬詳示正面
図、縦断側面図、第３図はアームの作動説明用平面図、
第４図は第１図中囲線■部分の拡犬詳示図、第５図Ａ、
Ｂは第１図中回線Ｖ部分の拡犬詳示正面図、左側面図、
第６図はスライディングノズル装置の注出ノズルとアー
ムとの動きの関連を示す説明用平面図である。 符号の説明、１・・・容器の底部壁、２・・・スライデ
ィングノズル装置、３・・・注出ノズル、４・・・鋳造
ノズル、５・・・係止用ダボ、６・・・ホルダー ７・
・・シリンダー吊架用枠、８・・・シリンダー支軸、９
・・・ヘッド、１０・・・レール、１１・・・ローラー
、’１２・・・ローラー、１３・・・貫通孔、１４・・
・シリンダー １５・・・シリンダーロッド、１６・・
・継手軸、１７・・・アーム、１８・・・受腕、１９・
・・ダボ係止用凹部、２０・・・起立壁部、２１・・・
軸受体、２２・・・係止周鍔、２３・・・軸棒、２４・
・・スラスト軸受、２５・・・ラジアル軸受、２６・・
・コロ取付用基枠、２７・・・コロベアリング、２８・
・・枠、２９・・・吊架用支軸、３０・・・撲条、２９
′・・・ヘッド、３１・・・レース板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 昇降動ロッドの下端にアームを水平回動可能に止着した
   昇降装置を支持部材を介して溶量側面に取付け、当該ア
   ーム先端に鋳造ノズルを保持した鋳造ノズル交換装置に
   おいて、前記昇降装置が支持部材に設けられた水平移動
   機構によってスライディングノズルの摺動方向と交差す
   る方向に水平移動自在であることを特徴とする鋳造ノズ
   ル迅速交換装置。