JPS5821618B2 - 肉類罐詰蒸煮廃液からクレアチン類の単離方法 - Google Patents

肉類罐詰蒸煮廃液からクレアチン類の単離方法

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JPS5821618B2
JPS5821618B2 JP49018256A JP1825674A JPS5821618B2 JP S5821618 B2 JPS5821618 B2 JP S5821618B2 JP 49018256 A JP49018256 A JP 49018256A JP 1825674 A JP1825674 A JP 1825674A JP S5821618 B2 JPS5821618 B2 JP S5821618B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は重要なアミノ酸であるクレアチン、クレアチニ
ンの単離方法に関する。
クレアチン、クレアチニンはそれぞれ下記化学式I、■
を有するアミノ酸である。
クレアチニンはクレアチンの分子内で脱水された無水物
でこの両者は人為的に相互に変り5るものである。
以下クレアチンおよびクレアチニンを併せてクレアチン
類という。
クレアチン類は魚類以上の高等動物の主に筋肉中に存在
し、その含有量はクレアチンは0.1〜0.6%、クレ
アチニンは0.01〜0.1%程度であり、臨床上の尿
検査の試薬および筋無力症やクレアチン代謝異常症の生
理医学研究の試薬として有用である。
最近では筋肉運動のエネルギー貯蔵物質であるクレアチ
ンリン酸製造のための原料として、更に食品面では風味
改良剤として有用である6しかしながらクレアチン類の
抽出、分離ないし単離に関する発表は極めて少(、いず
れも重金属塩あるいは有機剤による蛋白質の沈澱除去を
行った後、アルコールやピクリン酸等によってクレアチ
ン類を析出採取しているにすぎず満足すべきものではな
い。
即ち蛋白沈澱には多量の薬剤を使用し、得られたクレア
チン類は重金属塩や有機剤を残存させる可能性があり、
これらを精製除去しなければならないという欠点を有し
ていた。
本発明者らは上記の如く重要な物質であるクレアチン類
が0.18〜0.43%、肉類謹話蒸煮廃液中に存在し
ていることを見出し、更に重要なアミノ酸の一つである
ヒスチジンが遊離の形で0.01〜0.50%存在して
いることを見出したもので、本発明はクレアチンおよび
、またはクレアチニン、およびヒスチジン等のアミノ酸
類を含有する肉類謹話蒸煮廃液より不溶性固型分および
油分を除去した液を、交換基としてスルホン酸基を有す
る強酸性カチオン交換樹脂と接触させ、前記アミノ酸類
を該樹脂に吸着せしめ非吸着液と分離し、該吸着樹脂よ
り稀アンモニア水溶液にて該アミノ酸類を溶出せしめ該
溶出液を、順次交換基として第4級アンモニウム基を有
する強塩基性アニオン交換樹脂と接触させ、クレアチン
、クレアチニン以外のヒスチジン等のアミノ酸類を該樹
脂に吸着させ分離し、非吸着液からクレアチンおよびま
たはクレアチニンを濃縮分離することを特徴とする肉類
謹話蒸煮廃液からのクレアチンおよびまたはクレアチニ
ンの単離方法である。
本発明にいう肉類謹話蒸煮廃液とは肉類例えば魚肉、練
肉およびその他の獣肉等の肉類な加工する際に生じる蒸
煮液または煮出汁をいい、これらより不溶性固形分およ
び油脂を除去したものが適している。
これらの水溶液にはクレアチン類、とスチジン以外にも
他のアミノ酸、可溶性蛋白質、着色成分、生臭成分、塩
類、その他を含有しており通常の分離方法ではこれらを
分離することができず、その多くは生臭い味と臭いの為
に濃縮して飼料とするかあるいは廃液されていバもので
ある。
これらの液を強酸性カチオン交換樹脂と接触させれば該
水溶液中のクレアチン類、ヒスチジン、他のアミノ酸、
着色成分、生臭成分はほぼ該交換樹脂に吸着される。
この際吸着が終了した液は強酸性カチオン交換樹脂の着
換作用によってpHが1〜3程度の酸性を示すがこのp
Hの上昇変化によって吸着限界を知ることができる。
またクレアチンに特異な反応であるBarritt反応
あるいはクレアチニンに特有な反応であるJaffe反
応によっても吸着限界を知ることができる。
前述のように強酸性カチオン交換樹脂に吸着されたもの
は該樹脂を水洗後稀アルカリ水溶液、好ましくは稀アン
モニア水で溶出させれハ最初に他のアミノ酸類続いてク
レアチン、クレアチニン、ヒスチジン、着色成分、最後
に少量の生臭成分の順に溶出してくる。
生臭成分はカチオン交換樹脂に強く吸着されるので稀ア
ルカリ水溶液ではわずかじか溶出されない。
溶出液の色調は初めに他のアミノ酸が溶出している間は
濁っているがクレアチンおよびクレアチニンが溶出して
いる間はほぼ無色透明であり、さらにヒスチジンが溶出
し終る頃から着色成分が溶出し始まるので必要に応じ容
易に3つの部分に分離することができる。
しかしこれらの溶出液を分離せずに溶出順に次の強塩基
性アニオン交換樹脂に接触させることも可能である。
この溶出の終点はクレアチニンによるJaffeの呈色
反応あるいはpHの上昇変化または着色成分の流出等に
よって容易に判定できる。
前述の強酸性カチオン交換樹脂の溶出液はそのままある
いはクレアチン類およびヒスチジンに富む部分のみを強
塩基性アニオン交換樹脂と接触させれば予想に反してク
レアチン類は全く吸着されずにヒスチジンおよび他のア
ミノ酸、着色成分等が吸着されるのである。
これは非常に予測されざる結果である。
即ちクレアチンは中性アミノ酸であるがカルボキシル基
を持つためアニオン交換樹脂に吸着されるはずであるが
実際は全く吸着されないのである。
このことは試薬のクレアチン水溶液をアニオン交換樹脂
と接触させてもクレアチンは全く吸着されなかったこと
、および吸着アニオン交換樹脂の稀塩酸による溶出液か
らクレアチン類の存在が確認できなかったことより明ら
かである。
このように強塩基性アニオン交換樹脂と接触させた後の
非吸着液はクレアチン類のみを含有しているのでそのま
ま濃縮乾固することにより80%以上の高純度のクレア
チン類の結晶が得られる。
このクレアチン類の収量は原液中に含まれていた量の6
0%以上にも及ぷ高収率である。
さらに濃縮工程中において分別結晶を行えばクレアチン
とクレアチニンをさらに、95%L、1.上の高純度で
単離できるのである。
即ちクレアチニンはクレアチンより水に対する溶解度が
犬であるので濃縮途中で冷却すればクレアチンが析出し
て(るのでこれを分別し母液を再び濃縮し続けるとクレ
アチニンの結晶が析出してくるので、これを分別すれば
結晶クレアチニンが得られる。
−力強塩基性アニオン交換樹脂に吸着されたヒスチジン
は稀酸、好ましくは稀塩酸で溶出させれば着色成分と分
離されて溶出してくる。
この溶出液はそのまま濃縮乾固すればクレアチン類を全
く含有しないヒスチジンを80%以上の純度で得られそ
の収率も70%以上である。
なおこの溶出の際の終点はニンヒドリン反応およびジア
ゾ反応によって知ることができる。
本発明に使用する強酸性カチオン交換樹脂および強塩基
性アニオン交換樹脂は、夫々交換基としてスルホン酸基
あるいは第4級アンモニウム基を有するものであり、使
用後それらを再生するには常法に従えばよい。
即ちカチオン交換樹脂の場合は水道水、1〜2N塩酸、
イオン交換水の順で洗浄すればよく、7ニオン交換樹脂
の場合はヒスチジン溶出後、イオン交換水、1〜2N・
水酸化ナトリウム、イオン交換水の順で洗浄すればよい
以上述べたように本発明方法は肉類の謹話の蒸煮廃液か
ら極めて簡単な方法で、有用な物質であるクレアチン類
を夾雑している他の成分より収率よく且つ高純度で分離
できるという特色を有するもので、従来法における如く
多量の重金属塩や有機剤を使用するという欠点を無くし
たもので経済的効果も犬である。
さらに本発明方法によれば従来生臭い味と臭いによって
利用価値が少ないため廃棄され、河川を汚染する原因の
一つになっていた魚畜肉類や節類の蒸煮液あるいは煮出
汁を有効に利用でき、かつ公害を減少させるという効果
も有するのである。
実施例 1 マグロ謹話製造の際に生じる蒸煮廃液(水分94%、ク
レアチン類0.2%、ヒスチジン0.4%、脂肪分1.
8%、灰分0.58%、粗蛋白3.7%)3850kg
(総BOD 130kg)より不溶性固形分および油分
を除去した液3500に9を強酸性カチオン交換樹脂(
Amberlite 200.45 ol)塔内を流
速200kg/分で通過させた後イオン交換水640に
9で洗浄した。
樹脂塔を通過した液をこの洗浄水と合わせて中和後濃縮
し調味エキスとした。
次に0.06N−アンモニア水4050kgで溶出させ
、溶出液を順次強塩基性アニオン交換樹脂(Amber
lite IRA−900,240,g)塔内を流速1
00kg/分で通過させこの通過液を濃□縮乾固した後
粉砕して粉末6.2 kgを得た。
このものはクレアチン類を純度81%(クレアチン21
%、クレアチニン60%)で含有しており純分収率(以
下単に収率という)は65%であった。
次に強塩基性アニオン交換樹脂を0.IN−塩酸450
kgで溶出させた。
溶出途中樹脂塔のほぼ中央から黒い縞(着色成分)が生
じるのでこの縞の降下具合によって溶出を続けることが
できる。
溶出液450kgを濃縮して乾固後粉砕して13.2k
gのヒスチジン粉末を得た。
このものはクレアチン類を全く含有せず純度83%であ
り収率は71%であった。
使用済イオン交換樹脂は常法により再生した。
この際カチオン交換樹脂再生廃液の総BODは0.6
kgであり、アニオン交換樹脂再生廃液の総BODは0
.3 kgであった。
両者をあわせても総BODは0.9kgであり原液の総
BOD130に9に比較すると99%の減少であった。
実施例 2 実施例1におけるクレアチン類のみを含有する溶出液を
1/100までに濃縮し、10℃に冷却して純度95%
の結晶クレアチン1.Okyを濾別した。
一方母液を更に乾固直前まで濃縮し熱水1.0kgを加
えてよく攪拌した後10℃に冷却して純度95%の結晶
クレアチニン2.0 kgを得た。
実施例 3 鯨謹話製造の際に生じる脱血後の煮出汁(クレアチン類
0.40%、ヒスチジン0.02%)3800kg(総
BOD76kg)より不溶性固形分および油分を除去し
た液3500kgを実施例1と同様に処理しクレアチン
類粉末10.9kg、ヒスチジン粉末0、6 kgを得
た。
クレアチン類は純度85%、収率61%、ヒスチジンは
純度81%、収率70%であった。
なおイオン交換樹脂の再生廃液Q総BODは0.7 k
gであってBOD減少率は99%であった。
実施例 4 サバ節をつくる際に生じる煮出汁(クレアチン類0.1
8%、ヒスチジン0.5%)4000kg(総BOD4
4kg)を固液分離した後の液3900kgを強酸性カ
チオン交換樹脂としてDuolite C−25Dを
4001、強塩基性アニオン交換樹脂としてDuoli
te A−101Dを3001、を用いて処理した。
溶出液として0.08N−アンモニア水2500kgお
よび0.2 N−塩酸900に9を使用した以外実施例
1と同様に処理しクレアチン類粉末5.3 kgとヒス
チジン粉末17.3kgを得た。
このクレアチン類粉末は純度84%、収率62%、ヒス
チジン粉末は純度83%、収率72%であった。
またイオン交換樹脂の再生廃液の総BODは0.4kg
であってBOD減少率は99%であった。
実施例 5 ヤキトリ謹話製造の際に生じる煮出汁(クレアチン類0
.41%、ヒスチジン0.01%)4000に9を固液
分離した後の液3750kgを強酸性カチオン交換樹脂
としてダイヤイオンPK212.5401、強塩基性ア
ニオン交換樹脂としてダイヤイオンPA418.270
1で処理した。
溶出液として0.06 N−アンモニア水2500kg
および0. I N−塩酸540kgを使用し実施例1
と同様に処理してクレアチン類粉末11.2kgとヒス
チジン粉末0.35 kgを得た。
このクレアチン類粉末は純度88%、収率60%、ヒス
チジン粉末は純度80%、収率70%であった。
実施例 6 牛肉謹話製造の際に生じる煮出汁(クレアチン類0.4
3%、ヒスチジン0.05%)4000kgを固液分離
した後の液3800kgを実施測高と同じ種類で同量の
イオン交換樹脂で処理し、 出も同様に行ってクレアチ
ン類粉末12.6kgとヒスチジン粉末1.8kgを得
た。
クレアチン類粉末は純度82%、収率60%、ヒスチジ
ン粉末は純度81%、収率72%であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 クレアチンおよび、またはクレアチニン、およびヒ
    スチジン等のアミノ酸類を含有する肉類謹話蒸煮廃液よ
    り不溶性固型分および油分を除去した液を、交換基とし
    てスルホン酸基を有する強酸性カチオン交換樹脂と接触
    させ、前記アミノ酸類を該樹脂に吸着せしめ非吸着液と
    分離し、該吸着樹脂より稀アンモニア水溶液にて該アミ
    ノ酸類を溶出せしめ該溶出液を、順次交換基として第4
    級アンモニウム基を有する強塩基性アニオン交換樹脂と
    接触させ、クレアチン、クレアチニン以外のヒスチジン
    等のアミノ酸類を該樹脂に吸着させ分離し、非吸着液か
    らクレアチンおよびまたはクレアチニンを濃縮分離する
    ことを特徴とする肉類謹話蒸煮廃液からのクレアチンお
    よびまたはクレアチニンの単離方法。
JP49018256A 1974-02-14 1974-02-14 肉類罐詰蒸煮廃液からクレアチン類の単離方法 Expired JPS5821618B2 (ja)

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