JPS5821354Y2 - フライバツクトランス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フライバックトランス装置の改良に係り、テ
レビジョン受像機の画質の安定およびフライバックトラ
ンス装置からの不要輻射を防止するものである。

一般に、カラーテレビジョン受像機の高電圧発生装置と
してフライバックトランス装置が使用されている。

そして、このフライバックトランス装置からの高圧出力
電圧は、陰極線管（以下、ＣＲＴと記す）のアノードに
印加される。

しかしながら、ＣＲＴの負荷が変動することにより、フ
ライバックトランス装置の高圧出力電圧のインピーダン
スが大きいため、高圧値が変動し、ＣＲＴの画面の一部
分に歪みを生じ、画像として不満足な結果をもたらして
いる。

この画像の歪み補正のため、ＣＲＴアノードとアース間
に適当な容量のコンデンサを接続し、画像の歪補正を行
っている。

しかしながら、カラーテレビジョン受像機のＣＲＴに印
加される電圧は、約２３〜３０ ＫＶにも及び、コンデ
ンサをフライバックトランス装置のモールド体内に納め
ることは絶縁的にも困難であった。

本考案はこのような従来からの問題点に対処してなされ
たものであり、フライバックトランス装置にセラミック
コンデンサ等の平板電極を有するコンデンサを内蔵する
場合の絶縁に有利なコンデンサの配置に関するものであ
る。

以下、本考案の一実施例を示す図面を用いて説明する。

図において、１はフェライトコア等の鉄心、２は鉄心１
の脚に設げられたコイルケース、３は１次巻線、４は２
次巻線、５，５′はダイオード、６はその平板電極６′
、６“の平面が２次巻線４の外側面に対して平行にな
るようにコイルケース２内に収納配置されたコンデンサ
、１はコイルケース２内に充填され収納部品を固定した
樹脂等のモールド体（切断面を表わす平行斜線は省略し
ている）である。

そして、１次巻線３の出力側は偏向回路へ、またダイオ
ード５′の出力側はコンデンサ６の一方の平板電極６′
と接続され、ＣＲＴのアノードとそれぞれ導かれる。

また、コンデンサ６の他方の平板電極６“はアースされ
ている。

このようにコンデンサ６のプラス側（高圧側）の平板電
極６′を２次巻線４側に配置すれば、２次巻線４の対ア
ース間電位が常にプラスであることから絶縁的に有利で
ある。

また、コンデンサ６の平板電極６’、６”は２次巻線４
の外側面に対して平行であるため、アース側の平板電極
６“は２次巻線４に誘起されるパルス電圧のリンギング
によって生ずる画像縦じまを防止する遮蔽板の効果もあ
る。

以上のような本考案のフライバックトランス装置ニよれ
ば、高耐圧のコンデンサを絶縁的に有利な位置に配置で
き、かつテレビジョン受像機の画質安定およびフライバ
ックトランス装置からの不要輻射の防止に有利となるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案によるフライバックトランス装置の一実施
例の断面正面図である。 １・・・鉄心、２・・・コイルケーン、３・・・１次巻
線、４・・・２次巻線、５，５′・・・ダイオード、６
・・・コンデンサ、６′ 、６“・・・平板電極、７・
・・モールド体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉄心脚に設けたコイルケース内に１次巻線、２次巻線、
   ダイオード、および平板電極を有するコンデンサを収納
   し、それらをコイルケース内にて一体化モールドしたフ
   ライバックトランス装置において、前記コンデンサをそ
   の平板電極の平面が前記２次巻線の外側面に対して平行
   でかつ高圧側の平板電極が２次巻線側にくるように配置
   したフライバックトランス装置。