JPS58191230A - 仮撚加撚域における走行糸条の案内方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は１合成繊維の仮撚加工における仮撚加熱域の糸
条案内方法およびその装置に関するものである。

製糸技術の進歩にともない加工速度は年々増加し２．高
速で走行する糸条、とりわけ撚掛けによってｔｋ！Ｉ「
’ｉｌ走行する糸条を滑らかにかつ安定に案内する技術
の要求は高まるばかりである。

特に仮撚加工の撚掛は糸道では、糸条の旋回周速は走行
速度とほぼ等しく、糸条の回転速度は毎分百方回転以上
に達し、糸条は遠心力によってバルーニング現象を起こ
すなど不安定となり、熱処理のために設けられた加熱板
あるいは冷却板への接触が不安定となる。

一方、張力を増加することによって糸道を安定させよう
とすると、ガイド抵抗の増加により、糸条が擦過を受は
損傷するばかりでなく、摩擦仮撚機（フリクション・ツ
イスタ−）では、滑べりが発生して安定した撚掛けが不
可能となってくる。

加工速度の増加に伴なって、熱処理に必要な熱板の長さ
は増大する傾向があり、最近では、３メートルに及ぶも
のもあり、仮撚加工機の大型化が進み、これを納める建
屋を含めた設備費用が増加する傾向にある。

第１図は従来多用されている仮撚加工機の一例を示す概
略図である。

原糸パイケージ１から解舒された糸条２は、フィードロ
ーラ６とドローローラ７との間で延伸されつつツイスタ
−６によって加熱され、加熱板４゜冷却板５に接触して
熱処理、及び冷却され、更にガイドローラ８を経てトラ
バースガイド９により綾振りされつつ加工糸パッケージ
１０として巻き上げられる。

ソイスター６で施された仮撚は、冷却板５および加熱板
４を伝播してフィードローラ３の直下まで及ぶ。

このような仮撚加工にヱ・いて、加工速度にほぼ比例し
て増加する糸条の旋回によって生じる遠心力を張力の増
加、によって抑え、加熱板と冷却板への接触を安定させ
ようとすると、張力は加馬速度の増加にともなって増加
させる必要があり、最早糸条の加工に適した張力範囲を
逸脱せざるを得す。

何んらかの新規な糸道案内方法及び装置の開発が今後の
加工速度増加の必須条件となっている。

本発明の目的は、上記の従来の欠点を改良し。

仮撚加工において低張力下で安定した加工ができ。

従って高仮撚数を得ることができると共に高速加工の可
能な仮撚加燃域における走行糸条の案内方法及びその装
置を提供せんとするものである。

上記目的を達成する本発明の構成は、仮撚加熱域におけ
る走行糸条の案内部材において、糸道に沿って糸条案内
溝を有し、該案内溝の底部より流体を噴出させ、該案内
溝を走行する糸条を仮撚による旋回を阻止することなく
案内する仮撚加熱域における走行糸条の案内方法である
。

以下図面により本発明を具体的に説明する。

第２図は本発明における仮撚加熱域に設けた走行糸条の
案内部材の側面断面図であり、第３図は第２図のｘ　−
ｘ’断面矢視図である。

図において、走行糸条２（・案内部材１１は一対の側板
１３，１３’により構成され、上端部において該一対の
側板１３，１３’との間で断面Ｖ字状の糸条案内溝１２
が糸道に沿って形成されている。

該糸条案内溝１２の底部には該一対の側板１３．１６′
との間で形成されるスリット状の流体噴出孔１４が糸道
に沿って設けられ、更に該流体噴出孔１４の下部には流
体空間室１５を有する。

側板１３には上記流体空間室１５に通ずる流体導入孔１
６が設けられている゛。流体空間室１５の下部において
一対の側板１３，１３’はスペーサ１７を介して接合さ
れている。

一対の側板１３．１３′の間で形成されるスリット状の
流体噴出孔部における対向面と一対の側板１３．１３’
の接合面とは同一平面となるように仕上げてあり、気密
を兼ねたスペーサ１７によってスリット状の流体噴出孔
１４のスリット幅はスペーサ１７の厚みと等しくなって
おり、糸条の長手方向に一様に開口するスリット状の流
体噴出孔の幅を容易に調整できるように々っている。

上記の走行糸条案内部材において、該流体噴出孔１４は
糸道に沿ってスリット状に連続して開孔されていなくて
もよく、糸道に沿って所定の間隔に穿孔されたものでも
よい。また、接合面においてスペーサ１７を有しなくて
もよい。

流体噴出孔と接合面とを同一平面とすると、ス１）ソト
状の流体噴出孔を構成する一対の側板１ろ。

１３′の製作を容易にできるために好ましい。

本発明においては、上記の糸条案内部材を仮撚加熱域に
設けるものであり、流体導入孔１６より導入され友流体
は、糸道に沿って広がっている流体空間室１５に充満し
、糸の幅よりも狭いスリット状の流体噴出孔１４から一
様に断面Ｖ字状の糸条走行溝１２の底部より噴出して、
仮撚加熱されて集束した糸条を浮揚させ、滑らかに糸条
を案内する。

前記浮揚効果は１丁度、空気軸受と類似した原理に基づ
いており、糸条の張力が高くなり糸条が糸条走行溝の底
部に押し下げられると、Ｖ字状の糸条走行溝の効果によ
り、噴出流体の通路は閉塞されて、噴出流体の圧力が上
昇して糸条を押し上げる。

逆に糸条の張力が減少すると、糸条はＶ字状の糸条走行
溝の上部に浮揚して、噴出流体の通路が拡大して、噴出
流体の圧力が減少し、自動的に張力と流体圧力のつり合
う位置に安定する。

糸条が集束の度合の少ないマルチフィラメントであれば
′、糸条は開繊して、一部の単糸が、たるみを生じたり
、緊張して、スリット状の流体噴出孔内に落ち込んだり
して、糸条は振動して安定に案内できない。

ところが仮撚加熱によって、集束した糸条は。

安定に浮揚して滑らかに案内でき、仮撚による旋回を阻
止することなく糸条を案内できるものである。

Ｖ字状の糸条走行溝の開口角度は、１〜５　程度の微小
角度でよく、糸条は一対の側板によって。

振動を拘束されて、仮撚加りによって、糸条自体に発生
する遠心力による蛇行は規制され、低い張力で安定して
仮撚加熱域における走行糸条を案内することができる。

本発明は高速に仮撚加工される糸条を低張力で安定に案
内するものであって、仮撚を摩擦ソイスターや空気仮撚
器で行なう場合、糸条の張力を下げらねるだけ、撚相け
のために必要なトルクが軽減され、安定でしかも高仮撚
数が得られ、高速仮撚加Ｔへの適用が可能となるもので
ある。

仮撚加熱域に設けられる案内部材１１は、仮撚を加熱固
定する加熱装置、加熱後に糸条を冷却する冷却装置、或
いは加熱装置に糸条を２回通すために糸条を１８０　　
方向変換させる折り返しガイド等に適用することができ
る。

案内部材１１が加熱装置である場合は噴出流体は加熱空
気、蒸気が適用でき、冷却装置である場合は冷却空気、
水を混入した空気が適用できる。

第４図は案内部材１１を仮撚加工における加熱装置及び
冷却装置に適用した仮撚加Ｔ工程図である。

原糸パッケージ１から解舒された糸条２は、フィードロ
ーラ６によって一定速度で供給され、加熱処！部を兼ね
た糸条案内部材１８１次いで冷却処理部を兼ねた糸条案
内部材１９を通過しつつ摩擦型ツイスタ−乙によって仮
撚され、同時に延伸ローラー７によって延伸されて、加
工糸パッケージ１０に巻き取られる。

本実施態様では、仮撚加熱されている走行糸条を低張力
で安定にかつ滑らかに案内することはもちろん、高速化
によって６メートルにも及ぶ加熱処理装置を曲率の等し
い円形として、仮撚加工機をコンパクトにできる点に特
徴がある。

ノ ツイスタ−６による仮撚が滑らかに伝播してフィードロ
ーラー６の直後まで至らしめられるために、仮撚加熱域
の走行糸道をほぼ一直線に配置する従来の仮撚加工機に
比べて、著しくコンパクト化が可能となり、装置全体を
収納する建屋を含めた設備費用の低減が可能である。

上記の実施態様では、側板および噴出流体の温度を制御
すればよいが、更に、最も効率の高い。

加熱方法として、凝縮伝達方法がある。゛飽和蒸気を流
体導入孔より導びき、糸条の表面で凝縮させその潜熱で
糸条を加熱する方法であり、第５図。

第６図にその実施態様を示す。

第５図は噴出流体として飽和蒸気を使用するための案内
部材のｊ；＋面断面図であり、第６図は第５図のＹ　−
Ｙ’断面矢視図である。

凝縮熱伝達を利用するためには、加熱しようとする設定
温度の飽和蒸気を導入する必要があり。

糸条と接触する部分の蒸気圧力を、設定温度で定まる飽
和蒸気圧力としなければならない。

第５図、第６図に示す実施態様では、Ｖ字状の糸条走行
溝１２の上端部を閉塞し、糸道通過口２０．２０’を除
いて気密室として、該気密室より。

排出する流体排出孔２１の糸路に圧力制御弁２２を設け
て、該気密室内の圧力を設定温度で定まる飽和蒸気圧力
に制御するものである。

これにより、旋回走行糸条を低張力で滑らかに案内する
と同時に高速で加熱処理を実施することができ、高速仮
撚加工の有力な方法を提供するものである。

第７図は走行糸条の案内部材を、旋回走行糸道の折り返
しガイドに適用した仮撚加工工程図である。

本実施態様は、撚を滑らかに伝播する利点を活かしたも
ので、従来の接糸型熱板４の上部に、案内部材２３を設
け、糸条を１８０　　方向変換させて熱板を糸条が往復
するようになしたものである。

本実施態様では、撚を滑らかに伝播しながら旋回走行糸
道を自由に反転することができるために。

仮撚加工機をコンパクトにまとめることができ。

建屋を含めた設備費用が低減できるばかりでなく。

糸掛作業が容易になる。

捷た。上記の熱板４に糸条を繰り返し走行させることが
可能となるため、熱処理の効率が向上し。

電力の節減がはかれる。

以上１本発明の構成および効果を説明したが。

まとめると。

高速で旋回する糸条自体に発生する遠心力で不安定とな
る旋回走行糸条を、張力にたよらず、対面する一対の側
板で拘束し、該一対の側板で形成するＶ字状の糸条走行
溝の底部より噴出する流体と、旋回によって集束した糸
条自体とで丁度空気軸受を構成させ、撚の伝播を妨げな
い滑らかな糸条案内を行なうことができる。

また仮撚加熱域における走行糸条は低張力で安定して撚
掛けが可能になり、高仮撚数が得られ。

仮撚加工速度を飛曜的に向上せしめることができる。丑
た紡糸直結の仮撚加工への適用も可能となる。

更に、撚を滑らかに伝播しながら、任意に糸道を変更で
き、コンパクトで１作業性のよい仮撚加工機にまとめる
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来多用されている仮撚加工機の一例を示す概
略図である。第２図は本発明における仮撚加熱域に設け
た走行糸条の案内部材の側面断面図であり、第６図は第
２図のｘ　−ｘ’断面矢視図である。第４図は走行糸条
の案内部材を仮撚加工における加熱装置および冷却装置
に適用した仮撚加工工程図である。第５図は噴出流体と
して飽和蒸気を使用するための案内部材の側面断面図で
あり。 第６図は第５図のＹ　−Ｙ’断面矢視図である。第７図
は走行糸条の案内部材を旋回走行糸道の折り返しガイド
に適用した仮撚加工工程図である。 １１：走行糸条の案内部材 １２：糸条案内溝 １３．１３’　：側板 １４：流体噴出孔 １７：スベーサ １８：案内部材を兼ねた加熱装置 １９二案内部材を兼ねた冷却装置 ２２：圧力制御弁 ２６：案内部材を兼ねた折り返しガイド特許出願人　　
東　し　株　式　会　社￥１°図 〉 ７ 寥ワ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）仮撚加熱域における走行糸条の案内部材において
   、糸道−沿って糸条案内溝を有し、該案内溝の底部より
   流体を噴出させ、該案内溝を走行する糸条を仮撚による
   旋回を阻止することなく案内することを特徴とする仮撚
   加熱域における走行糸条の案内方法。 （２）案内部材が加熱装置であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の仮撚加熱域における走行糸条の
   案内方法。 （３）案内部材が冷却装置であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の仮撚加熱域における走行糸条の
   案内方法。 域における走行糸条の案内方法。 （５）噴出流体が加熱空気又は蒸気であることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項又は第２項記載の仮撚加熱域
   における走行糸条の案内方法。 （６）噴出流体が冷却空気又は水を混入した空気である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第３項記載
   の仮撚加熱域における走行糸条の案内方法。 （７）糸道に沿って糸条案内溝を有し、該案内溝の底部
   に流体噴出孔を有する走行糸条の案内部材を仮撚付与装
   置の上流側に設けたことを特徴とする仮撚加熱域におけ
   る走行糸条の案内装置。 （８）案内部材が加熱装置であることを特徴とする特許
   請求の範囲第７項記載の仮撚加熱域における走行糸条の
   案内装置。 （９）案内部材が冷却装置であることを特徴とする特許
   請求の範囲第７項記載の仮撚加熱域における走行糸条の
   案内装置。 （１０）案内部材が糸条を１８０　　方向転換させる折
   り返えしガイドであることを特徴とする特許請求の範囲
   第７項記載の仮撚加熱域における走行糸条の案内装置。 （１１）案内部材が、糸条案内溝を構成する一方の側面
   部材と他方の側面部材とが互いに分割されたものであり
   、該両部材の分割接合面にスペーサを挾持し、該スペー
   サの厚みにより流体噴出孔幅を可変としたものであるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第７項記載の仮撚加熱域
   における走行糸条の案内装置。 （１２）案内部材が、糸条案内溝が気密に構成され該糸
   条案内溝に流体排出孔を設け、更に該流体排出孔系路に
   圧力制御弁を設けたものであることを特徴とする特許請
   求の範囲第７項記載の仮撚加熱域における走行糸条の案
   内装置。