JPS5814157Y2 - 船倉内用昇降装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は船倉内壁面の塗装作業等に使用する昇降装置に
関するものである。

従来においては、船倉内壁の上部の塗装作業等は、パイ
プ或は丸太等で船倉内壁に沿わせて足場を組み、この足
場に作業員が乗って行なっていた。

しかし、たとえ停泊中ではあっても船は揺れるので危険
であり、またこの足場のためのパイプ或は丸太等の設備
費が高く９足場の組立も煩雑であり。

さらに足場上では作業が難かしいので、作業には熟練を
要し、また費用も高くなる問題があつＴこ。

本考案はこの問題を解消した足場を提供するもので、船
倉内に搬入しやすいように複数個に分割した足場用部材
を組んで足場体を形成し、この足場体を甲板に設けた昇
降用ウィンチにより昇降させるようにしたことを特徴と
するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図は本考案の昇降装置の使用状態を示す斜視図であ
る。

この昇降装置は、船体１の甲板２上に設置しＴこ電動式
の昇降用ウィンチ３と、この昇降用ウィンチ３０巻上げ
用ワイヤー４下端に掛止された四角形状の足場体５より
戒るものである。

６は昇降用ウィンチ３のモータ３ａの正・逆回転及びそ
の停止をさせて１足場体５を昇降させる切換スイッチで
、足場体の適宜箇所に設けて１作業者が操作を行なうも
のである。

７は甲板’ｌｖｃ穿設したワイヤー挿通孔である。

このワイヤー挿通孔７を通して前記ワイヤー４が船倉１
ａ内に垂下されている。

足場体５は、第２図に示した足場用部材８，９゜１０を
管継手１１，１２により複数個結合して。

第１図に示しｆこ如く四角形状の歩廊１３を形成し。

この歩廊１３の縁部に沿って手摺りパイプ１４を取付け
、該歩廊１３の下部をテンションバー１５゜１６．１７
等により補強したものである。

以下この足場体５の各部を詳述する。

足場用部材８は第２図に示した如くストレートパイプ１
８゜１９をエキスバンドメタル２０の長手方向両側部に
沿って固着しｆとものである。

また１足場用部材９及び１０は、一端部を屈曲させてＬ
字状に形成しＴこパイプ２１，２２及び２４．２５をＬ
字状のエキスバンドメタル２３．２６の長手方向両側部
に一体に固着したものである。

そして、前記パイプ１８，１９，２１，２２゜２４．２
５は各エキスバンドメタル２０，２３゜２６よりそれぞ
れ若干長（形成され、その両端部はそれぞれ各エキスバ
ンドメタル２０，２３゜２６の端部より突出している。

このパイプ１８゜２１．２４の一端部外周には右ねじ１
８ａ 、２１ａ。

２４ａがそれぞれ形成されており、その他端部外用には
左ねじ１８ｂ 、２１ｂ 、２４ｂがそれぞれ形成され
ている。

第４図は前記パイプ１８，２Ｌ２４を管継手ｌＬ１２で
結合しｆこ例を示しＴこものである。

隣接させたパイプ１８，１８の対向する右ねじ１８ａと
左ねじ１８ｂとには管継手１１が螺合されている。

この一方のパイプ１８の左ねじ１８ｂとパイプ２１の右
ねじ２１ａ及び他方のパイプ１８の右ねじ１８ａとパイ
プ２４の左ねじ２４ｂとには、管継手１２，１２がそれ
ぞれ螺合されている。

管継手１２．１２がそれぞれ螺合されている。

尚この管継手１１．１２内には右ねじと左ねじとがそれ
ぞれ形成されている。

図中１１ａ、１２ａはこの管継手１１，１２の右ねじ部
、１１ｂ、１２ｂは管継手ｌＬ１２の左ねじ部である。

この管継手１１，１２を回動操作することにより、前記
足場５の長さの微調整をターンバックル式に行なうこと
ができる。

このようにして前記足場用部材８゜９．１０が結合され
て、第１図に示しｆこ如き歩廊１３が形成される。

１２ｄは管継手１２に突設した係止突起である。

この係止突起１２ｄに穿設した孔１２ｅに前記ワイヤー
４の下端に取付けたフック４ａが挿入されて５足場体５
が吊架されている。

第５図において、エキスバンドメタル２０にはボルト２
８を介して支持アーム２７が折り畳み可能に取付けられ
ている。

２９はエキスバンドメタル２０の縁部に固着されたスト
ッパーで、支持アーム２７が図中右方に倒れるのを防止
している。

第２図においては同様にして各エキスバンドメタル２０
，２３，２６に支持アーム２７がそれぞれ取付けられて
いる。

尚第２図において５１は隣接させた足場用部材８，９，
１０のパイプ１９゜２２．２５の対向端部間にそれぞれ
嵌合して連結する管材であり、上述した管継手１１，１
２とほぼ同様の構造を有するものである。

テンションバー１５の両端部は、第４図に示した如く管
継手１１．１２に突設した腕部１１ｃ 。

１２ｃ Ｋポル）３０，３１を介して着脱自在に取付け
られている。

テンションバー１６の両端部は第１図に示した如く管継
手１１，１１の腕部１１ｃ。

１１ｃＫボルト（図示路）を介して着脱自在に取付けら
れている。

テンションバー１７の両端は第５図に示した如く管継手
１１の腕部１１ｃとエキスバンドメタル２０とにポル）
３２，３３を介して着脱自在に取付けられ、足場用部材
８と管継手１１とが相対回動をするのを防止している。

第１図において１足場体５０対向する辺部を構成する足
場部材８，８のパイプ１８，１８間には架台３４が渡架
されている。

この架台３４０両端部には、パイプ１Ｂ、１Ｂ上を転動
する一対の車輪３５が取付けられている。

そして、この架台３４は第３図に示した架台用部材３６
を複数個前記管継手１１により結合しｆこものである。

この架台用部材３６はエキスパントンタル３７の下面中
央に、その長手方向に沿わせてパイプ３８を一体に固着
し、上面の長手方向両側部に支持アーム３９を前記支持
アーム２７と同様に折畳み可能に取付け、この支持アー
ム３９に手摺パイプ４０を取付けたものである。

この手摺パイプ４０には一端にのみねじ４０ａが形成さ
れている。

第３図において３８ａ、３８ｂは隣接する架台用部材３
６゜３６のパイプ３８．３８の対向する端部外周にそれ
ぞれ形成しｆこ右ねじ及び左ねじである。

４１は隣接する手摺パイプ４０．４０の対向端を連結す
る管材である。

この管材４１は、一方のパイプ４０に螺合され、他方の
パイプ４０に嵌合して、隣接するパイプ４０，４０を連
結する。

歩廊１３の対向する辺部の両端下部には一対の振れ防止
用エアシリンダー４２，４３及び４４゜４５が取付けら
れている。

このエアシリンダ４２゜４３のロッド４２ａ、４３ａと
エアシリンダ４４゜４５のロッド４４ａ、４５ａとは反
対方向に突出するよう配設されている。

４２ｂ 、４３ｂ 、４４ｂｔ４５ｂは前記エアシリン
ダ４２，４３，４４゜４５のロッド４２ａ 、４３ａ
、４４ａ 、４５ａ先端に取付けた押え板である。

このエアシリンダ４２．４３，４４，４５には、隅の部
分において手摺パイプ１４に配管接続したパイプ４６，
４７゜４Ｂ、４９がそれぞれ接続されている。

５０は手摺パイプ１４に接続したニアコンプレッサー（
図示路）の圧縮空気吐出用ホースである。

尚図示を省略したが、手摺パイプ１４は複数個のパイプ
を着脱自在に接合したものである。

このように構成したこの昇降装置の使用状態を説明する
。

第１図において、切換スイッチ６を操作して、昇降用ウ
ィンチ３のモータ３ａを正回転をさせると足場体５は船
倉１ａ内を上昇し、モータ３ａを逆回転させると足場体
５は船倉１ａ内を下降する。

このように足場体５を昇降させて任意の高さで停止し、
この後ニアコンプレッサーを作動させてエアシリンダ４
２，４３，４４．４５に圧縮空気を供給し、そのロッド
４２ａ 、４３ａ 。

４４ａ、４５ａを突出させ、その先端の押え板４２ｂ
、４３ｂ 、４４ｂ 、４５ｂを船倉１ａ内壁に圧接さ
せて、足場板５が塗装作業時に振れるのを防止させる。

この場合圧縮空気はホース５０゜手摺りパイプ１４、及
びパイプ４６．．４７，４８゜４９内を流れて各エアシ
リンダ４２，４３，４４゜４５に供給される。

このよう々状態で、船倉１ａ内壁１ｂの塗装作業を行な
う。

船倉１ａの天井の塗装作業は架台３４上に乗って行なう
。

本考案は以上説明したように、複数個に分割した足場用
部材を結合して形成した足場体を、甲板に設置しｆこ昇
降用ウィンチにより昇降させるというきわめて簡単な構
成としたので、従来の足場装置に比して安価な昇降作業
足場を得ることができる。

また足場体に乗った状態で船倉内壁の下部から上部まで
のショットブラット、ケレン、塗装。

水洗い等の作業を安全且つ容易にしかも迅速に行なうこ
とができ、従ってこれらの作業性を向上させることかで
きる。

更に、昇降用ウィンチを甲板にそれぞれ独立して設置し
ているので、前述した作業を行なう場合に生ずる作業者
や作業器具等による偏荷重に対しても、安定した作業足
場の昇降が可能となる。

また、足場体には歩廊を設けているので、前述した作業
を多人数で同時に行なうことができ、短工期にしかも安
全容易に行なうことができる。

なお、船倉内壁に先端を圧接させて１足場体を船倉内壁
に支持させるエアシリンダーを設けたので、足場体の振
れが防止できる。

この為、前述した作業をより安全に行なうことができる
。

また。足場用部材を管継手によ０タ一ンバツクル式によ
り結合するようにしているので、船倉内部寸法に合わせ
て、足場体の一辺の長さの微調整を簡易に行なうことが
できる。

更に、架台を設けたので船倉内の天井の塗装作業等を容
易に行なうことができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は本考
案に使用する足場用部材の斜視図、第３図は第１図に示
した架台の部分分解側面図、第４図は足場用部材のパイ
プの結合状態を示す部分断面図、第５図は第４図の■−
Ｖ線断面図である。 １ａ・・・・・・船倉、２・・・・・・甲板、３・・・
・・・昇降用ウィンチ、５・・・・・・足場体、８，９
，１０・・・・・・足場用部材、３４・・・・・・架台
、４２，４３，４４，４５・・・・・・エアシリンダー
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端にネジを有する複数個の足場用部材を継手で結合し
   て船倉内に四角形状の足場体を形成し、該足場体の外周
   には歩廊を設けるとともに、該足場体の対向する辺部の
   足場用部材間に、架台を前記辺部の長手方向に移動可能
   に渡架し、前記足場体の対向する辺部の両端部にエアシ
   リンダーをその伸長時に先端が前記船倉の前記辺部に対
   向する内壁に当接可能に装着し、かつ、前記足場体の四
   隅を甲板にそれぞれ独立して設けた複数台の昇降用ウィ
   ンチにより昇降させるようにしｆこことを特徴とする船
   倉内用昇降装置。