JPS5810950B2 - インバ−タ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば自動車等のバッテリーから商用電源と同
じ交流を得るインバータ装置に関する。

周知の如く、例えば停電時に用いられる補助電源、屋外
等で使用される電源として自動車用バッテリーから交流
電源を作る装置は種々のものがあるが、一定周波数の正
弦波出力のインバータ装置になるとその実現には極めて
困難な問題点がある。

則ち、この種のインバータ装置としては、出力周波数が
５０Ｈｚ（±１％）又は６０Ｈｚ（±１％）で、出力電
圧は１００Ｖｒ、ｍ、ｓ（±１０％）、又は１１７Ｖｒ
１ｍ、ｓ（±１０％）、波形歪は１０％以内程度の特性
が要求されるため、かかる特性を満足する装置を作るに
は、トランジスタを活性領域内でパワーアンプの形態で
動作させるのが、特性的には最も好ましい形であるが、
効率、発熱、コスト及び重量等を考慮すると極めて問題
点を包含している。

又、ＤＣ−ＡＣインバータの最も容易で且つ安価な回路
構成は自励発振方式であるが、自励発振は５０Ｈｚ及び
６０Ｈｚの共用が難しく、且つ周波数の微調整は容易で
はない。

更に自励発振の場合は負荷の大小によって発振周波数に
影響を受は易く、又出力側での矩形波を正弦波に整形す
るフィルター回路部での損失が大きいという欠点がある
。

この発明の目的は、斜上の如き諸欠点を解消し、半導体
によるスイッチング素子によって高効率に直流を交流に
変換する回路構成のインバータを提供せんとするもので
あり、全体の構成は他励式で行ない、プッシュプル方式
又はブリッジ方式を用い、いわゆるパルス幅変調方式の
一種で構成されるものである。

即ち、Ｃの発明は、直流を交流に変換するインバータに
おいて、電源の直流電圧を高位の直流電圧に昇圧した後
、この高位の直流電圧にてスイッチング素子を駆動させ
ることを特徴とするインバータ装置に係わり、電源の直
流電圧を昇圧して高位の直流電圧を得る手段とするＤＣ
−ＤＣコンバータはその入力側を直流電源に対して並列
に接続する複数段のコンバータ回路を設け、それぞれの
該コンバータの直流出力を直列に加算して電源の直流電
圧よりも高位の直流電圧を得るよう構成され、該高位の
直流電圧の変動は検知伝達されてコンバータのドライバ
ー回路をパルス幅変調する制御部を備えてなり、インパ
ーク出力を安定制御するようになしたインバータである
。

Ｑｌ、Ｃ２は互いにエミッタ間を接続したトランジスタ
、Ｃ３，Ｃ４も同じく互いにエミッタ間を接続したトラ
ンジスタ、Ｔ、、Ｔ２はそれぞれ前記トランジスタＱ１
．Ｑ２及びＣ３，Ｃ４とをその各１次側コイル両端に接
続した増圧用トランスで、その二次側出力はダイオード
Ｄ１．Ｄ２．Ｄ３．Ｄ４及びコイルＴ３．Ｔ４、コンデ
ンサＣ３，Ｃ４から成る整流回路３を介して昇降圧用ト
ランスＴ３１次側コイルの中点に接続したコンデンサＣ
５の両端に接続されている。

又、直流電源Ｅは前記トランスＴ１゜Ｔ２の各中点に接
続したコンデンサＣ１，Ｃ２の各両端に接続され、昇降
圧用トランスＴ３の１次側コイル両端に１駆動用スイツ
チングトランジスタＱ５及びＣ６が互いにエミッタ間を
接続して設けられ、各ベースに制御用信号（位相の異な
る２入力パルス）の入力端子ｔ１．ｔ２を設けると共に
、その両エミッタ間を接続しその中点と前記直流電源Ｅ
１の一方とを接続している。

コイルＬ１．Ｌ２、コンデンサＣ６、コイルＬ３．Ｌ４
、コンデンサＣ７は昇降圧用トランスＴ３の２次側コイ
ルに接続したＬＣフィルター回路４である。

又、Ａは前記整流回路３の出力と、直流電源の一方端と
の誤差を増幅する増幅回路で、その出力のパルス巾を変
調するパルス幅変調回路ＰＷＭを介してドライバー回路
１，２を動作せしめ、該ドライバー回路はそれぞれトラ
ンジスタＱ１とＣ３及びトランジスタＱ３．Ｑ４を交互
に動作せしめる。

以上の如き構成の本発明回路は、２段の増圧用トランス
をそれぞれ２個宛のトランジスタにより駆動し、その出
力を整流し更にフィードバックすると共に、昇降圧トラ
ンスＴ３の制御用トランジスタＱ５．Ｑ６に位相の異な
るパルスによって駆動し、その大矩波形をＬＣフィルタ
ー回路４によって正弦波に波形整形するものである。

従って、低電圧大電流のスイッチングは効率が悪く設計
が困難であるが、本発明の如く高電圧小電流のスイッチ
ングになると設計が容易になると共に、効率が良くなる
。

又、低周波発振器の印加電圧を安定化している為、正弦
波の出力電圧の変動幅が少く、更に、多系列のパルス幅
変調方式によるスイッチングレギュレータをシリーズに
挿入している為、出力の分担比が平均化されると共に、
適当数の多系列接続が可能である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一例を示す回路図である。 １．２・・・・・・ドライバー回路、３・・・・・・整
流回路、４・・・・・・ＬＣフィルター回路、Ｑｌ、Ｃ
２，Ｃ３，Ｃ４゜Ｃ５，Ｃ６・・・・・・トランジスタ
、Ｔ１．Ｔ２．Ｔ３・・・・・・トランス、Ｅ・・・・
・・直流電源。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直流を交流に変換するインバータにおいて、入力側
   が直流電源に対して並列に接続される複数段のコンバー
   タを設け、各コンバータの直流出力が直流電源とインバ
   ータ入力側間の電源ラインに直列に加算され電源の直流
   電圧よりも高位の直流電圧を得るＤＣ−ＤＣコンバータ
   と、このＤＣ−ＤＣコンバータの後段に設けられる対の
   スイッチング素子と、上記高位の直流電圧の変動を検知
   してコンバータのドライバー回路をパルス幅変調する制
   御部と、上記スイッチング素子の後段に設けられ、交流
   を出力するＬＣフィルター回路とからなり、一方のスイ
   ッチング素子は第１パルス信号により駆動され、他方の
   スイッチング素子はこの第１パルス信号と位相の異なる
   第２パルス信号により駆動されることを特徴とするイン
   バータ装置。