JPS5810051Y2 - ガス安全弁装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガス過流出時にガスの放出を遮断するために
、ガスコック内に内装するガスコックの安全弁（以下ガ
スヒユーズという）に関するものであり、かつ燃料用ガ
スの制御弁、殊に電磁弁、減圧弁においてこれと直列に
接続して用いられるガスヒユーズに利用されるものであ
る。

ガスヒユーズにおいては、過剰流出に対しては確実に作
動することが要求されるとともに、瞬間的（一時的）な
過剰流出に対しては応動させないという要求がある。

この両要求に応えるものの１つとして、従来特開昭５６
−９０１７４号公報（特願昭５５−４９５８２号）があ
る。

このものは第５図に示す構造のように、ガスコック本体
３の垂直ガス通路１４内に筒状のガスヒユーズ１３が固
定されており、このガスヒユーズ１３の上部ｌこは弁座
４が、下部には筒体２が、その中間部にガス流通孔１を
有した状態で一体に形成されており、筒体２の中には球
弁５が収容され、止めピン９で受は止められている。

そこでガスヒユーズ１３の筒体２の内側には互いに対向
し、かつ上下に互い違いに設定された複数の障害突起６
を突設している。

このガスヒユーズ１３において通常のガス過流出時には
、ガス流によって球弁５が上昇作動し、弁座４に球弁５
が圧接してガスの放出を遮断するが、電磁弁、減圧弁、
バーナーの組合せ構造を有する器具によって発生する瞬
時の過大流に対しては、球弁５が筒体２の内側に突設し
た複数の障害突起６に衝突しながらジグザグ状に上昇し
、球弁５が弁座４に達するまでに長い時間を要するため
、ガスヒユーズ１３は作動せず、ガス流を遮断すること
はない。

このものにおいては、ガスヒユーズの過剰流出に対する
応答性と遅延性についてのバラツキが比較的大きく、均
一の品質を確保することが困難であるという問題がある
。

このことは従来のものが球弁５を筒体２の内面の障害突
起６の先端に衝突させて、その反力によって反対側の内
壁面に衝突させ、これを繰り返えさせることにより、球
弁５の上昇経路を曲げさせて実質上長くするものである
。

このため内壁面の直径、球弁５の直径、障害突起６の先
端とこれに対向する壁内壁面との間隔の寸法が所定の値
からずれると、球弁５の上昇径路が変化することに起因
する。

これらの寸法精度を高精度で一定の範囲にすることは、
実際の製作上困難である。

本考案は、球弁を内壁面の障害突起により機械的にガイ
ドさせながら上昇させることによって、製作精度に伴う
上昇経路のバラツキを少なくすることを、その技術的課
題とするものである。

上記の技術的課題を解決するための本考案の技術的手段
は、球弁収容筒２の横断面形状を障害突起６の突出方向
と同方向に長い長円形とし、球弁収容筒２の中に長円形
の長手方向に複数の障害突起６を左右交互に突設し、障
害突起６の上下面７゜８を小さく傾斜させて先細状とし
、球弁収容筒２の下端の受止杆９を、球弁５が下位の障
害突起６の下の位置に静止するように傾斜させてわたす
ことである。

上記の技術的手段は次の様に作用する。

すなわち電磁弁が開かれる前はガスが流れないので、球
弁５が下部の障害突起６の下の位置で受止杆９の上に静
止している。

この状態から電磁弁を開くと球弁５は上昇を始め、下部
の障害突起６の下面８に接触する。

次に球弁５は障害突起６の下面８の傾斜のために下面８
にそって横方向へ移動し、障害突起６の先端とこれに対
向する球弁収容筒２の内壁の間を通り抜け、再び上昇し
、次の上位の障害突起６の下面８に接触する。

このように球弁５は複数の障害突起６の下面８にそって
左右交互に横方向に移動しながら上昇する動作を繰り返
えす。

このため球弁５が弁座４に達するまでには長い時間を要
し、この間に瞬時の過大流は球弁収容筒２を通過してし
まうので瞬時の過大流によってガスヒユーズ１３が閉じ
られることはない。

又通常の過流出時にはガスの過大放出が長時間（少なく
とも％ｏｏ秒以上）継続されるので、この過大流出によ
って球弁５が押し上げられて弁座４に達し、ガスヒユー
ズ１３が閉じられる。

次にガスの放出が遮断された後、球弁５が元の状態に復
帰する場合には、球弁５が複数の障害突起６の上面７に
そって左右交互に横方向に転動しながら落下するが、こ
の上面７の傾斜のために障害突起６の上には静止せず、
受止杆９上まで必ず落下する。

以下本考案の実施例を図を参照し説明する。

第１図から第３図に示す第１実施例においては、ガスコ
ック本体３のガス通路内に下向きの弁座４を形成し、こ
のガス通路内で弁座４の下の位置に球弁５を収容した球
弁収容筒２を内装する。

ここにおける球弁収容筒２は横断面形状を障害突起６の
突出方向と同方向に長い長円形とし、球弁収容筒２の中
に長円形の長手方向に複数の障害突起６を左右交互に突
設し障害突起６の上下面７，８を小さく傾斜させて先細
状とし、球弁収容筒２の下端の受止杆９を球弁５が下位
の障害突起６の下の位置に静止するように傾斜させてわ
たす。

障害突起６の先端とこれに対向する球弁収容筒２の内壁
との間隔および上下の障害突起６間の間隔は、各々球弁
５の外径より若干大きい程度とする。

又球弁収容筒２の長円形の短径方向の内径寸法も、球弁
５の外径より若干大きい程度とする。

障害突起６のテーパーの角度は、障害突起６上に球弁５
が静止しない程度（２〜３度）とする。

図における１４はガス流通孔を示す。

又第４図に示す第２実施例においては、球弁収容筒２と
弁座４を一体に形成し、その外周に設けたおねじ１０を
、・コック本体３のガス通路内に形成しためねじ１１に
ねじ込んだものである。

図中１２はバッキングを示す。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るガス安全弁装置の実施例を示した
もので、第１図は縦断正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線
断面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線断面図、第４図は他の
実施例を示す縦断正面図、第５図は先行技術を示すガス
ヒユーズの縦断正面図である。 ２・・・・・・球弁収容筒、５・・・・・・球弁、６・
・・・・・障害突起、Ｔ、８・・・・・・上下傾斜面、
９・・・・・・受止杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスヒユーズの筒体の内側に互いに対向し、かつ上下に
   互い違いに複数の障害突起を突設することによって、瞬
   時の過流に対する応答性を緩和させる過流出防止安全弁
   （ガスヒユーズ）において球弁収容筒の横断面形状を障
   害突起の突出方向と同方向に長い長円形とし、球弁収容
   筒の中に長円形の長手方向に複数の障害突起を左右交互
   に突設し、障害突起の上下面を小さく傾斜させて先細状
   とし、球弁収容筒の下端の受止杆を球弁が下位の障害突
   起の下の位置に静止するように傾斜させてわたしたガス
   安全弁装置。