JPH11997A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

Info

Publication number
JPH11997A
JPH11997A JP15336897A JP15336897A JPH11997A JP H11997 A JPH11997 A JP H11997A JP 15336897 A JP15336897 A JP 15336897A JP 15336897 A JP15336897 A JP 15336897A JP H11997 A JPH11997 A JP H11997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
pressure chamber
printing
jet head
ink jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15336897A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Matsuo
幸治 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP15336897A priority Critical patent/JPH11997A/ja
Publication of JPH11997A publication Critical patent/JPH11997A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク滴の体積変化に対する印字位置の変動
を減少させ、高い階調性を有し、高品質で、周波数応答
性に優れしかも高速プリントが可能なインクジェッヘッ
ドを提供する。 【解決手段】 インクが供給される圧力室7に開ける吐
出口26の開口形状を、円等の閉じた曲線状のプロフィ
ルと開口縁の一部を形成する直線状のカットを持つもの
とし、このカットされた直線部46の線分が印字時の主
走査方向に対し垂直となるように、かつ吐出口26の中
心に対して、記録媒体の相対的な進行方向と反対側にな
るように吐出口26を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタに用いられインクを小滴化させて飛翔させること
によって印字するインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタは、記録
時の静粛性と高速性及びカラー化が容易といった点か
ら、家庭用やオフィス用コンピュータの出力用プリンタ
として広く利用されるようになってきた。このようなイ
ンクジェットプリンタは、インクを小滴化して飛翔さ
せ、記録紙に付着させて印字するもので、小滴の発生法
や飛翔方向の制御法によりコンティニアス方式とオンデ
マンド方式に大別される。
【0003】コンティニアス方式は、例えば米国特許第
3,060,429号明細書に記載されている方式であ
って、インクの小滴化を静電吸引的に行い、発生した小
滴を記録信号に応じて電解制御し、記録紙上に小滴を選
択的に付着させて記録するというものである。この記録
法では、記録物のドットの面積を変化させ濃度階調を表
現することで高品質の画像を提供することができる。し
かしながら、小滴の発生に高電圧を必要とするので、マ
ルチノズル化が困難であるので高速記録には不適である
とされている。
【0004】オンデマンド方式は、例えば米国特許第
3,447,120号に開示されている方式である。こ
れは小滴を吐出するノズル孔を有する記録ヘッドにピエ
ゾ振動素子を付帯し、このピエゾ振動素子に電気的な記
録信号を付加してピエゾ振動素子の機械的振動に変え、
この機械的振動に従ってノズル孔から小滴を吐出させて
記録紙に付着させるというものである。この方式では、
オンデマンドでインクをノズル孔より吐出して記録を行
うため、コンティニアス方式のように吐出飛翔する小滴
の中で画像の記録に要さなかった小滴を回収することが
不要となり、シンプルな構成が可能である。しかしなが
ら、記録ヘッドの加工の困難さや、ピエゾ振動素子の小
型化が極めて困難でマルチノズル化が難しく、ピエゾ素
子の機械振動という機械的エネルギーで小滴の飛翔を行
うので高速記録には適切ではないとされている。
【0005】また、特公昭61−59911号公報,特
公昭62−11035号公報及び特公昭61−5991
4号公報には、発熱抵抗体により沸騰を生起させ液滴を
飛翔させる方式が記載されている。
【0006】オンデマンド方式の他の例として、米国特
許第3,179,042号明細書に記載されている方式
は、ピエゾ振動素子等の手段による機械的振動エネルギ
を利用する代わりに、熱エネルギを利用したものでる。
この方式では、機械的振動エネルギを利用する方式と比
較するとエネルギ変換効率が高く、マルチノズル化が容
易であるとされている。
【0007】図15は従来のバブルジェット方式のイン
クジェットヘッドの1ノズルの縦断面図、図16は図1
5のA−A線矢視図である。
【0008】図15において、1はインクジェットヘッ
ドの基板、53は基板1上にパターン形成された電気熱
変換体を形成する発熱抵抗体、3は発熱抵抗体53の絶
縁及び保護のための保護膜である。4は複数の発熱抵抗
体53を仕切る基板1上に形成された流路壁、5は発熱
抵抗体53に応じて流路壁4上に形成されたオリフィス
部材であり、その末端にはインクの噴射口となる吐出口
6を設けている。基板1と流路壁4及びオリフィス部材
5によって圧力室7が構成されている。20はオリフィ
ス部材5から吐出されたインク滴で、40はインク滴2
0が付着する記録紙である。更に、図16において8は
圧力室7にインクを供給するインク流路である。
【0009】このようなインクジェットヘッドの動作は
次のとおりである。まず、信号発生装置(図示せず)に
よりパルス電圧を発熱抵抗体53に加えると、このパル
ス電圧により発熱抵抗体53が発熱し、圧力室7内に満
たされたインクを加熱する。発熱抵抗体53の近傍のイ
ンクは、急激な温度上昇のため沸騰を開始し、発熱抵抗
体53上に薄いバブルの膜を発生させる。このバブルの
膜は発熱抵抗体53及び周辺のインクの熱を奪って急激
に体積膨張し、圧力室7内のインクの圧力が急激に上昇
する。その結果、吐出口6からインク滴20が飛び出し
て飛翔し、このインク滴20が記録紙40に付着してド
ットを形成する。このドット形成に伴って消費されたイ
ンクは、インクタンク(図示せず)からインク流路8を
経て供給され、連続的なドット形成を行うことができ
る。
【0010】このような従来のインクジェットヘッドに
おいて、階調性を再現する方法として、次の方法が従来
から提案されている。
【0011】第1の方法は、ドット径を変えずに1画素
を例えば4×4のドットより成るマトリクスで構成し、
このマトリクスにディザ法を用いて階調性を表現すると
いうものである。また、第2の方法は、着色濃度が異な
る複数のインクを用い、その濃度差により階調性を再現
するというものである。
【0012】しかしながら、第1の方法では、例えば1
画素を4×4のマトリクスで構成した場合は、17階調
の階調性を再現することが可能であるが、1画素を4×
4=16倍にすることにより、解像度は1/16とな
り、写真画像のような高画質を得るには限界がある。ま
た、プリントスピードも1/16となるため、階調数を
多くとることができない。
【0013】また、第2の方法では、1ドットで階調を
表現できるため解像度は減少しないが、階調数の分だけ
インクの種類と、それぞれのインクが混ざり合わないよ
うにするため同数のヘッドを用意せねばならない。そし
て、複数の印字ヘッドを制御するため、ヘッド自体の構
成が複雑になり、総合的に大幅なコストアップを招くと
いう問題がある。
【0014】そこで、第3の方法として、インクジェッ
トヘッドから吐出されるインクの液量を制御し、印字さ
れるドット径の大きさを代えられるようにすることで、
階調を再現するものがある。この方法では、解像度の減
少を起こさず、また複数種のヘッドを用意する必要がな
いので、インクジェットプリンタの構造を簡単にするこ
とができる。
【0015】従来のインクジェットヘッドによって多階
調で印字する場合の制御方法は次のとおりである。
【0016】図17は従来のインクジェットにおけるド
ット径の階調制御を示すグラフであり、横軸は加熱時
間、縦軸は印加電力およびドット径を決定するバブル体
積を示す。
【0017】インクジェットヘッドに0.4Wの電力を
与えると、沸騰開始までの加熱時間は7μsとなりE1
=0.4×7=2.8μJの熱エネルギが与えられる。
その時のバブルはB1のように成長し最大バブル体積は
200plとなる。同様にヘッドに0.23Wの電力を
与えると、沸騰開始までの加熱時間は22μsとなりE
2=0.23×22=5.06μJの熱エネルギが与え
られ、その時のバブルはB2のように成長し最大気泡体
積は400plとなる。このように、印加電力により沸
騰開始までの時間が決まり、それによりインクの加熱さ
れる体積が変化し、加熱される体積が大きいほど最大成
長バブル体積が大きくなる。つまり、ゆっくり加熱すれ
ばより大きなバブルを形成することができる。沸騰が始
まればバブルにより電極間の電流が遮断されるので、電
圧を直後に切るように制御しても最大成長バブル体積に
影響はない。このようにして、バブル体積を変化させ、
吐出するインクの量を変化させることでドット径の階調
制御ができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吐出す
るインクの量を変化させることでドット径の階調制御を
行う場合には、インクの液量に応じて吐出時の速度が大
きく変化してしまう。図18はインク吐出量によるイン
ク滴の速度変化を示すグラフであって、従来のインクジ
ェットヘッドを多階調で印字させる場合の吐出されたイ
ンクの体積と速度の関係を示している。
【0019】図18から判るように、吐出するインク量
を変化させた場合、速度の増減により吐出されたインク
が記録紙に到達するまでに時間差が生じ、結果として濃
度ごとに印字位置のバラツキが発生してしまい、高画質
化の妨げとなっていた。このため、印字できる最小ドッ
ト径から最大ドット径までの幅を大きく取ることには自
ずと限界があった。
【0020】本発明は、インク滴の体積変化に対する印
字位置の変動を減少させ、高い階調性を有し、高品質
で、周波数応答性に優れしかも高速プリントが可能なイ
ンクジェッヘッドを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、印字用のイン
クが供給されるチャンバを形成するとともに一部にイン
クを吐出する吐出口を開口させた圧力室と、この圧力室
内に配置され吐出口からインクを吐出させるためのエネ
ルギを発生するエネルギ発生手段とを備え、このエネル
ギ発生手段により圧力室内のインクの一部を蒸発させ、
発生した気泡によって吐出口からインクを吐出させるイ
ンクジェットヘッドであって、吐出口の開口形状を、円
等の閉じた曲線状のプロフィルと開口縁の一部を形成す
る直線状のカットを持つものとし、この直線状のカット
部分の線分が印字時の主走査方向に対し垂直となるよう
に吐出口を配置してなることを特徴とする。
【0022】この構成によれば、特別な制御をすること
なしに、吐出されるインク液量毎に記録紙に到達する時
点での印字位置を調整することができ、印字位置ずれを
減少させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、印字用
のインクが供給されるチャンバを形成するとともに一部
にインクを吐出する吐出口を開口させた圧力室と、この
圧力室内に配置され吐出口からインクを吐出させるため
のエネルギを発生するエネルギ発生手段とを備え、この
エネルギ発生手段により圧力室内のインクの一部を蒸発
させ、発生した気泡によって吐出口からインクを吐出さ
せるインクジェットヘッドであって、吐出口の開口形状
を、円等の閉じた曲線状のプロフィルと開口縁の一部を
形成する直線状のカットを持つものとし、この直線状の
カット部分の線分が印字時の主走査方向に対し垂直とな
るように吐出口を配置してなるものであり、特別な制御
をすることなしに、吐出されるインク液量毎に記録紙に
到達する時点での印字位置を調整することができるとい
う作用を有する。
【0024】請求項2に記載の発明は、吐出口の直線状
のカット部分の線分が、吐出口の中心に対して、記録媒
体の相対的な進行方向と反対側に位置してなるものであ
り、飛翔するインク液滴の速度差による主走査方向の印
字位置ずれを特別な制御なしに調整できるという作用を
有する。
【0025】以下に本発明の実施の形態について図1か
ら図7を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態に
おけるインクジェットヘッドのノズルの出口形状を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。
【0026】図1の(a)において、45はインクジェ
ットヘッドの進行方向に応じて設けられたインク遮断部
材で、26はインク遮断部材45上に設けられたインク
滴が吐出する吐出口、46は吐出口26の直線部分を示
す直線部である。本実施の形態においては、吐出口26
の直線部46はインクジェットヘッドの進行方向に対し
て垂直方向で、なおかつ進行方向側に設けられている。
【0027】図2は本発明の実施の形態におけるインク
ジェットヘッドの1ノズルの縦断面図であり、図3は図
2のA−A線矢視図である。
【0028】図2及び図3において、21はインクジェ
ットヘッドの基板、22及び23は基板21上にパター
ン形成された高密度でエネルギーを発生する対向電極で
ある。28は対向電極22,23の絶縁及び保護のため
の保護膜である。24は複数の対向電極22,23を仕
切る基板21上に形成された流路壁、25は対向電極2
2,23に応じて流路壁24上に形成されたオリフィス
部材で、末端には吐出口26が設けられている。基板2
1と流路壁24及びオリフィス部材25の各部材により
圧力室27が構成される。29は圧力室27にインクを
供給するインク流路である。42は対向電極22,23
に電圧を印加するドライブ装置、43はドライブ装置4
2に印字信号を送る信号発生装置、44は環境温度を測
定するサーミスタである。20はオリフィス部材25か
ら吐出されたインク滴で、40はインク滴20が付着す
る記録紙である。
【0029】図4は本発明の実施の形態におけるインク
ジェットヘッドの分解斜視図である。
【0030】図4において、31は圧力室27にインク
を供給するための共通インク室であり、これは基板2
1,流路壁24及びオリフィス部材25によって構成さ
れたものである。
【0031】図5は本発明の実施の形態におけるインク
ジェットヘッドのインクカートリッジへの組み込み図で
あり、32はインクジェットヘッド30を取り付けるイ
ンクカートリッジ、36はインクフィルターである。
【0032】図6は図5のインクカートリッジの一部切
欠斜視図である。図6において、33はインクカートリ
ッジ32内に設けられたインクタンク、34はインクタ
ンク33内のインクに含まれるゴミや塵などを除去する
インクフィルター、35はインクを共通インク室31に
導くインク導入溝である。
【0033】図7は図5のインクカートリッジを取り付
けたインクジェットプリンタの一部切欠斜視図である。
【0034】図7において、37はインクカートリッジ
32を固定するキャリッジ、38はシリアルに往復する
キャリッジ37を導くガイドシャフト、39は記録紙4
0を送るピックアップローラーである。
【0035】以上のように構成されたインクジェットヘ
ッドおよびその周辺部の動作について、以下に説明す
る。
【0036】まず、コンピュータ等からの信号から信号
発生装置43は必要なドットの面積および印字位置の情
報を受け取り、これを印字信号としてドライブ装置42
に伝える。ドライブ装置42はこの印字信号にサーミス
タ44から得られる環境温度による補正を加え、必要な
ノズルに応じた対向電極22,23のそれぞれに電圧を
加える。なお、このとき加える電圧は電極の損耗を防ぐ
ため交流電圧とする。
【0037】この電圧印加により対向電極22と23の
間に電位差が生じると、所定の体積抵抗率を持つを有す
るインク中で電気力線が発生し、この電気力線に沿って
電流が流れる。通電されたインクはI2×R(I:電
流、R:インクの抵抗)で自己発熱し、ついにはインク
中の微小な気泡が発泡核となってバブル(図示せず)が
発生し、高温になった周辺のインクからの蒸発によって
急速に膨張する。これにより圧力室27内のインクの圧
力が急激に高まり、吐出口26からインク遮断部材45
を通過したインク滴20が飛び出す。このインク滴20
は飛翔して記録紙40に付着し、ドットを形成する。
【0038】インク滴20の体積は発生したバブル体積
により変化し、同様に形成されるドットの面積も変化す
る。インク滴20の吐出にともない消費された分の導電
性インクは、インクタンク33からインク流路29を通
り圧力室27に供給され、初期の状態に戻る。
【0039】以上の動作の繰り返しにより、コンピュー
タ等から送られてくる印字信号に応じて、キャリッジ3
7へ装着されたインクカートリッジ32がガイドシャフ
ト38に沿って往復運動をし、キャリッジ37の位置に
合わせて信号発生装置43がドライブ装置42に信号を
送り、ドライブ装置42は任意の対向電極22,23間
に駆動電圧を印加してインク滴20を連続的に生成し、
ピックアップローラー39によって送られる記録紙40
に付着し、記録紙40へのドットによる印字が可能とな
る。
【0040】次に、本実施の形態におけるインク滴の吐
出について図8から図13を用いて説明する。
【0041】図8〜図11はインク滴の吐出状態を示す
ノズルの縦断面図であり、図8及び図9は吐出インク滴
の量が多い場合を、図10及び図11は少ない場合をそ
れぞれ示す。
【0042】図8において、50は吐出過程のインクを
示し、矢印bはインクの流れを示す。バブルが発生し、
圧力室27内のインクの圧力が高まると、図8に示すよ
うに、吐出口26よりインク50が押し出される。この
とき、インク50の流速は、壁面の流体抵抗により直線
部46付近で急速に低下する。このため吐出口26を出
る際のインク50は、図中の曲線cで示されるような、
直線部46に近づくにしたがって低下する速度分布を持
つ。したがって、吐出されたインク滴51は、図9の矢
印dに示されるように、直線部46とは反対の方向に吐
出される。
【0043】吐出インク滴の量が少ない場合は、流体抵
抗はほぼ流速の2乗に比例するため、直線部46による
速度低下は少なく、速度分布は図10の曲線eに示すよ
うなる。このため図11の矢印fに示すように、インク
滴52は吐出口断面に対しほぼ垂直に吐出される。この
ように吐出速度が高くなるにつれて、図9においてθで
示す吐出角は小さくなっていく。この吐出角θと吐出速
度は直線部46の長さにより変化する。
【0044】図12は本発明の実施の形態におけるイン
クジェットヘッドの吐出方向と吐出口直線部の長さの関
係を示すグラフであり、これから判るように、吐出速度
を一定にした場合、直線部46により吐出角θの大きさ
を調整することができる。
【0045】図13は本発明の実施の形態におけるイン
クジェットヘッドのインク滴の吐出方向を示す概念図で
あって、量の異なる吐出されたインク滴51,52が記
録紙40に付着する際の印字位置を示すものである。
【0046】図13において、矢印hはキャリッジ37
の移動方向を示している。図9に示したインク滴51
は、吐出速度が速いため、直線部46とは反対の方向に
吐出される。一方、図11に示したインク滴52は速度
が遅いため、ほぼ垂直に吐出され記録紙40に付着す
る。
【0047】図14は本発明の実施の形態におけるイン
クジェットヘッドにより吐出されるインク滴の印字位置
を示す平面図であって、インク滴51,52を同時に吐
出した場合に、記録紙40に付着し印字ドットとなった
ものを示す。
【0048】図14において、直線jは吐出開始時点の
インク吐出口26の位置を、直線kは図13のインク滴
51が記録紙40に付着した時点でのキャリッジ37の
移動に伴った吐出口26の位置を、直線lは図13のイ
ンク滴51,52の印字位置を示す。
【0049】図13から判るように、インク滴51は吐
出口26が直線kの位置にある時点で記録紙40に到達
するが、吐出方向が進行方向と逆方向にずれ、直線lの
位置で記録紙40に付着する。一方、インク滴52はイ
ンク滴51に比べて吐出量が少なく吐出速度が遅いた
め、インク滴51に比べ記録紙40に到着するまでに時
間がかかり、その結果直線l付近で記録紙40に付着す
る。仮に、インク遮断部材45がない場合はインク滴5
1は直線kの位置で記録紙40に付着し、インク滴51
とインク滴52の印字位置が大きくずれることになる。
吐出口26の直線部46を進行方向側に配置することに
よって、このような吐出量の大小による印字位置のずれ
を減少させることができる。
【0050】以上のように本実施の形態によれば、イン
ク遮断部材45の直線部46をヘッドの進行方向に垂直
にしかも進行方向側に配置した構成により、特別な制御
をすることなしに、吐出されるインク液量毎に記録紙に
到達する時点での印字位置を補正することができ、印字
位置ずれを減少できる。このため印字することのできる
最小ドット径から最大ドット径までの幅を大きく取るこ
とができ、高い階調性を有する高品質な印字を得ること
ができる。このため吐出インク滴の体積を様々な大きさ
に制御することで高い階調性を有する高品質な画像を得
ることができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明では、特別な制御をする
ことなく吐出されるインク液量毎に記録紙に到達する時
点での印字位置を調整することができ、印字位置ずれを
減少できるので、印字することのできる最小ドット径か
ら最大ドット径までの幅を大きく取ることができ、高い
階調性を有する高品質な印字を得ることができる。
【0052】請求項2の発明では、飛翔するインク液滴
の速度差による主走査方向の印字位置ずれを特別な制御
を必要とすることなく確実に調整することができるの
で、記録される画像の品質をより一層向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドのノズルの出口形状を示す図であり、(a)は平面
図、(b)は斜視図
【図2】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドのノズルの1縦断面図
【図3】図2のA−A線矢視図
【図4】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの分解斜視図
【図5】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドのインクカートリッジへの組み込み図
【図6】図5のインクカートリッジの一部切欠斜視図
【図7】図5のインクカートリッジを取り付けたインク
ジェットプリンタの一部切欠斜視図
【図8】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの吐出インク滴の量が多い場合の吐出状態を示す縦
断面図
【図9】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの吐出インク滴の量が多い場合の吐出状態を示す縦
断面図
【図10】本発明の実施の形態におけるインクジェット
ヘッドの吐出インク滴の量が少ない場合の吐出状態を示
す縦断面図
【図11】本発明の実施の形態におけるインクジェット
ヘッドの吐出インク滴の量が少ない場合の吐出状態を示
す縦断面図
【図12】本発明の実施の形態におけるインクジェット
ヘッドの吐出方向と吐出口直線部の長さの関係を示すグ
ラフ
【図13】本発明の実施の形態におけるインクジェット
ヘッドのインク滴の吐出方向を示す概念図
【図14】本発明の実施の形態におけるインクジェット
ヘッドにより吐出されるインク滴の印字位置を示す平面
【図15】従来のバブルジェット方式のインクジェット
ヘッドのノズルの縦断面図
【図16】図15のA−A線矢視図
【図17】従来のインクジェットヘッドにおけるドット
径の階調制御を示すグラフ
【図18】インク吐出量によるインク滴の速度変化を示
すグラフ
【符号の説明】
1 基板 2 対向電極 3 保護膜 4 流路壁 5 オリフィス部材 6 吐出口 7 圧力室 8 インク流路 20 インク滴 21 基板 22,23 対向電極 24 流路壁 25 オリフィス部材 26 吐出口 27 圧力室 28 保護膜 29 インク流路 30 インクジェットヘッド 31 共通インク室 32 インクカートリッジ 33 インクタンク 34 インクフィルター 35 インク導入溝 37 キャリッジ 38 ガイドシャフト 39 ピックアップローラー 40 記録紙 42 ドライブ装置 43 信号発生装置 44 サーミスタ 45 インク遮断部材 46 直線部 50 インク 51,52 インク滴

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印字用のインクが供給されるチャンバを形
    成するとともに一部にインクを吐出する吐出口を開口さ
    せた圧力室と、この圧力室内に配置され吐出口からイン
    クを吐出させるためのエネルギを発生するエネルギ発生
    手段とを備え、このエネルギ発生手段により圧力室内の
    インクの一部を蒸発させ、発生した気泡によって吐出口
    からインクを吐出させるインクジェットヘッドであっ
    て、吐出口の開口形状を、円等の閉じた曲線状のプロフ
    ィルと開口縁の一部を形成する直線状のカットを持つも
    のとし、この直線状のカット部分の線分が印字時の主走
    査方向に対し垂直となるように吐出口を配置してなるこ
    とを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】吐出口の直線状のカット部分の線分が、吐
    出口の中心に対して、記録媒体の相対的な進行方向と反
    対側に位置してなることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェットヘッド。
JP15336897A 1997-06-11 1997-06-11 インクジェットヘッド Pending JPH11997A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15336897A JPH11997A (ja) 1997-06-11 1997-06-11 インクジェットヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15336897A JPH11997A (ja) 1997-06-11 1997-06-11 インクジェットヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11997A true JPH11997A (ja) 1999-01-06

Family

ID=15560933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15336897A Pending JPH11997A (ja) 1997-06-11 1997-06-11 インクジェットヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11997A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044960A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Canon Inc 液体吐出ヘッド

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044960A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Canon Inc 液体吐出ヘッド
JP4724490B2 (ja) * 2005-08-09 2011-07-13 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2653652B2 (ja) サーマルインクジエツトプリンターに用いるためのインクジエツトプリントヘツド
JP3738041B2 (ja) サーマル・インキ・ジェット・プリンタ・システム
KR101034322B1 (ko) 액체분사방법 및 액체분사장치
JPH1029321A (ja) インクジェットプリント装置およびプリント方法
JP4208399B2 (ja) インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
JP3127646B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2986883B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH11997A (ja) インクジェットヘッド
JPH03277553A (ja) 記録方法および装置
JP2711008B2 (ja) インクジェット記録方法およびその装置
JPH09323417A (ja) インクジェットヘッド
JPH09141892A (ja) インクジェット記録方法および装置
JP2001287347A (ja) インクジェット記録ヘッドの駆動方法およびインクジェット記録装置
JP3047979B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2795740B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH07232432A (ja) インクジェット記録装置
JPH03247457A (ja) 記録装置
JPH1148481A (ja) 液体吐出記録ヘッドにおける液体吐出方法、液体吐出記録装置における吐出方法
JPH10315502A (ja) インクジェット記録装置およびその制御方法
JP2883151B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0444856A (ja) インクジェット記録装置
JP2003170595A (ja) 液体吐出方法ならびに液体吐出ヘッドおよびこれを用いた画像形成装置
JP2000127376A (ja) インクジェット記録方法、もしくはインクジェット記録ヘッド、もしくはインクジェット記録装置
JP3046061B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドを用いる記録装置
JPH07125217A (ja) サーマルインクジェット駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040526

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040614

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050624

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060620