JPH1198550A - 基地局装置 - Google Patents

基地局装置

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JPH1198550A
JPH1198550A JP9253682A JP25368297A JPH1198550A JP H1198550 A JPH1198550 A JP H1198550A JP 9253682 A JP9253682 A JP 9253682A JP 25368297 A JP25368297 A JP 25368297A JP H1198550 A JPH1198550 A JP H1198550A
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sector
base station
mobile station
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JP9253682A
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Kiyoo Sekine
清生 関根
Manabu Kawabe
学 川辺
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一基地局のセクタ間でソフトハンドオー
バを実現する。 【解決手段】 管轄セル内にある少なくとも2以上のセ
クタのうち少なくとも1以上のセクタ内で、1又は複数
の移動局装置と、符号分割多重アクセス通信方式を使用
して、拡散符号化されたユーザデータを通信する基地局
装置であって、以下の手段を備えるようにする。すなわ
ち、呼設定時、発呼を要求した又は呼の要求に応答のあ
った移動局装置から送出されたアクセス信号を、各セク
タそれぞれについて用意された受信手段により別個に受
信し、各受信信号それぞれを相関検波する複数の相関検
波手段と、複数の相関検波手段における検波出力をそれ
ぞれ比較することにより、移動局装置との通信に適した
セクタを選択する選択切換手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号分割多重アク
セス(Code Division Multiple Access、以下「CDM
A」という。)通信システムにおける基地局装置に関
し、例えば、パーソナル通信システム(Personal Commu
nication Services 、以下「PCS」という。)やディ
ジタルセルラシステム等の移動体通信システムにおける
基地局装置に適用し得る。
【0002】
【従来の技術】従来、CDMA通信システムについて
は、例えば下記の文献が存在する。
【0003】文献1:“Mobile Station-Base Station
Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spre
ad Spectrum Cellular System,TIA/EIA/IS
−95,July 1993,U.S.A.,” 文献2;“CDMA:Principles of Spread Spectrum Comm
unication,Addison Wesley,1995.” 文献3:“NTT DoCoMo テクニカル・ジャーナル Vol.1
No.2 pp.21-29” ここで、文献1は、CDMA通信システムにおける移動
局と基地局との無線インターフェースについて記述して
いる。文献2は、文献1のCDMA通信システムにおけ
る基地局の配置例を記述している。文献3は、現行のデ
ィジタルセルラ電話であるPDC(Personal Digital C
ellular )方式における基地局の配置及びセクタ化につ
いて記述している。
【0004】他ユーザとの通信干渉の低減を図るため送
信電力制御を行う従来のCDMA通信システムでは、ソ
フトハンドオーバを実施し、セルダイバーシチを利用す
ることで、送信電力の低減を可能とし、1基地局当たり
接続可能な移動局数の増加と、システム効率の向上を図
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、文献1
や文献2に係る標準方式や実施形態におけるCDMA通
信装置においては、各基地局のアンテナとして無指向性
のものが用いられており、キャリア変調後の信号を、こ
れらアンテナを介して無線送信信号として送出する構成
となっている。
【0006】このため、ある移動局からある基地局への
上りリンクにおいては、他の移動局からの送信信号が互
いに干渉しあい、通信品質を劣化させ、基地局当たりの
接続移動局の数が減少するという問題があった。
【0007】そこで、文献3に係る時分割多重アクセス
(Time Division Multiple Access、以下「TDMA」
という。)方式を用いるPDC方式ディジタルセルラ電
話についての技術、すなわち、1つのセルを複数のセク
タに分割して周波数の再利用効率を高め、基地局に同時
接続される移動局の数を増加させる手法を、CDMA通
信システムに適用することができれば、上述の問題解決
に資すると考えられるが、未だ、かかる技術をCDMA
通信システムに応用するための具体的なシステム構成や
制御方法は提示されていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(A)かかる課題を解決するため、第1の発明において
は、管轄セル内にある少なくとも2以上のセクタのうち
少なくとも1以上のセクタ内で、1又は複数の移動局装
置と、符号分割多重アクセス通信方式を使用して、拡散
符号化されたユーザデータを通信する基地局装置であっ
て、以下の手段を備えるようにする。
【0009】すなわち、(1) 呼設定時、発呼を要求した
又は呼の要求に応答のあった移動局装置から送出された
アクセス信号を、各セクタそれぞれについて用意された
受信手段により別個に受信し、各受信信号それぞれを相
関検波する複数の相関検波手段と、(2) 複数の相関検波
手段における検波出力をそれぞれ比較することにより、
移動局装置との通信に適したセクタを選択する選択切換
手段とを備えるようにする。
【0010】(B)また、第2の発明においては、管轄
セル内にある少なくとも2以上のセクタのうち少なくと
も1以上のセクタ内で、1又は複数の移動局装置と、符
号分割多重アクセス通信方式を使用して、拡散符号化さ
れたユーザデータを通信する基地局装置であって、以下
の手段を備えるようにする。
【0011】すなわち、(1) 通信中の移動局装置から通
知される受信状態情報より、当該移動局装置側の受信状
態の低下を検知した場合、移動局装置から送信されてく
る送出信号を、各セクタそれぞれについて用意された受
信手段により別個に受信し、各受信信号それぞれを相関
検波する複数の相関検波手段と、(2) 複数の相関検波手
段における検波出力をそれぞれ比較することにより、移
動局装置との通信に適したセクタを選択し、当該新たに
選択されたセクタと、既に通信に使用しているセクタの
双方を以後良好な受信状態が回復されるまでの間通信に
使用するセクタとして選択する選択切換手段とを備える
ようにする。
【0012】なお、受信状態情報には、パイロット信号
受信電力に対するトラフィックチャネル受信電力の比に
関する情報を用いるのが好ましい。
【0013】(C)さらに、第3の発明においては、管
轄セル内にある少なくとも2以上のセクタのうち少なく
とも1以上のセクタ内で、1又は複数の移動局装置と、
符号分割多重アクセス通信方式を使用して、拡散符号化
されたユーザデータを通信する基地局装置であって、以
下の手段を備えるようにする。
【0014】すなわち、管轄セル内のセクタについて
は、セクタの違いによらず、同一の拡散符号にてユーザ
データを拡散符号化する拡散変調手段を備えるようにす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る基地局装置を
使用するCDMA通信システムの実施形態を、図面を参
照しながら説明する。
【0016】(A)CDMA通信システムの全体構成 図1は、実施形態に係るCDMA通信システムの基本接
続形態を表した概念図である。
【0017】図1の場合、CDMA通信システムは、通
信網101に接続された1台の移動通信制御局(Mobile
Communication Control Center 、以下「MCC」とい
う。)102と、これに有線路を介して接続され収容さ
れる3台の基地局103〜105と、これら基地局のう
ち少なくともいずれかとの間で通信を行う4台の移動局
106〜109とによって構成されている。
【0018】ここで、各基地局103〜105の通信可
能範囲(すなわち、セル)110〜112は波線で囲ま
れて示されており、そのサブセル領域(すなわち、セク
タ)116〜118は長い鎖線で区切られて示されてい
る。
【0019】なお、各 基地局103〜105には、各
セクタそれぞれに対応する指向性アンテナ装置113〜
115が設けられている。
【0020】次に、各装置間の接続形態について説明す
る。
【0021】MCC102と通信網101とは、同期デ
ィジタルハイアラーキ(Synchronous Digital Hierarch
y、以下「SDH」という。)で規定された適当な伝送
路インターフェースにより接続されている。なお、通信
網101とMCC102との伝送・交換形態は、非同期
転送モード(Asynchronous Transfer Mode 、以下「A
TM」という。)であっても、同期転送モード(Synchr
onous Transfer Mode、 以下「STM」という。)であ
っても良い。
【0022】基地局103〜105とMCC102と
は、SDHで規定されている適当な伝送路インターフェ
ースをもって接続されている。なお、MCC102と各
基地局間との伝送・交換形態は、ATMでもSTMでも
良いが、ATMで接続される場合には、各基地局におけ
る下りインターフェースにATM−STM変換装置が、
上りインターフェースにSTM−ATM変換装置が必要
になる。
【0023】各移動局106〜109と各基地局103
〜105とは、それぞれ相対的な位置関係に応じて接続
先が変更し、無線通信路が設定された局間で通信がなさ
れる。例えば、図1の場合、移動局106は基地局10
3と通信しており、移動局107は基地局103及び基
地局104と同時に通信している。また、移動局108
はいずれの基地局とも通信していない。さらに、移動局
109は基地局103と2つの指向性アンテナ装置11
4及び115を同時に介して通信している。
【0024】なお、これら移動局106〜109はいず
れも無線伝搬路を介して受信した受信信号のうち最良の
受信状態が得られる基地局との間で通信を行う。
【0025】従って、移動局は、1つのセルから他のセ
ルへの移動に伴い無線伝送路を設定する基地局の切換え
を実施する。このように、移動局がかかる切換時に複数
の基地局と通信することをハンドオーバという。特に、
基地局間の切換(ハンドオーバ)を基地局間ハンドオー
バという。図1の場合、移動局107の状態が基地局間
ハンドオーバに当たる。このように、移動局が複数の基
地局と同時に通信することによってセルダイバーシチ効
果が得られ、送信電力が低減され、他局へ与える干渉を
抑制することが可能となる。
【0026】同様に、移動局は、同一セル内の1つのセ
クタから他のセクタへの移動に伴い無線伝送路を設定す
る指向性アンテナ装置の切換えを実施する。このよう
に、移動局が同一セル内の複数のセクタを横切る場合に
生じる切換えをセクタ間ハンドオーバという。図1の場
合、移動局109の状態がセクタ間ハンドオーバであ
る。このように、セクタ間ハンドオーバでは下りリンク
は基地局間ハンドオーバと同様のセルダイバーシチの効
果が得られ、上りリンクはセクタ間のダイバーシチ、す
なわち、アンテナダイバーシチの効果が得られる。全て
の移動局は少なくとも1つ以上の基地局及びMCC10
2を介して、通信網101に接続している端末と、又
は、MCC102で折り返して少なくとも1つ以上の基
地局を再び介し、システムに属する移動局と通信する。
【0027】(B)各基地局のセル配置とそのセクタ配
置 図2は、図1において示した実施形態に係るCDMA通
信システムの基地局及びセクタの配置例を示す図であ
る。従って、図2では、全ての基地局103〜105の
それぞれが3個の指向性アンテナ装置113〜115を
備えるものとして示してある。実際には、無指向性アン
テナ装置を1つのみ備える基地局も配置され得るが、本
発明はそのような基地局を排除するものではない。ここ
では、指向性アンテナ装置を有する基地局についてのみ
説明するが、無指向性アンテナ装置が混在する通信シス
テムとして応用する場合にも、通信システム上又は基地
局配置上の問題や矛盾は生じない。
【0028】図2の説明に戻る。図2では、セルが正六
角形状になるように基地局を配置し、3セクタいずれか
の指向性アンテナ装置の指向方向が3セクタの境界点の
位置を向くように配置されている。セクタの境界線は長
い鎖線で表現されている。ここでも図1にならって、移
動局107は基地局104及び基地局103の2基地局
との間で、基地局間ハンドオーバの通信状態にあり、移
動局109は基地局103に接続されているセクタアン
テナ装置114及びセクタアンテナ装置115の2セク
タとの間で、セクタ間ハンドオーバの通信状態にある。
【0029】(C)各部の構成 (C−1)MCCの構成 図3は、本実施形態に係るCDMA通信システムのうち
MCC102の内部構成を示すブロック図である。な
お、接続関係は、図1と同じである。すなわち、MCC
102は、通信網101、基地局103及び基地局10
4と接続されている。ただし、基地局105との接続は
省略されている。
【0030】ここで、MCC102は、チャネル分離装
置201、チャネル多重装置202、プロトコル変換装
置203、プロトコル変換装置204、マルチキャスト
装置205、ハンドオーバメモリテーブル206、経路
選択装置207及び208、クロック生成装置209、
選択合成装置210、チャネル多重装置及びクロック挿
入装置211、212、チャネル分離装置及びクロック
分離装置213、214からなる。
【0031】このMCC102は、各移動局と基地局と
の相対的な位置関係を常時監視しており、移動局から通
知された各基地局間又は各指向性アンテナ装置間の受信
状態情報(各基地局名(コード)又はアンテナ装置名
(コード)と、その受信状態(受信電力、受信SN比そ
の他の状態を含む)の組でなる情報)と、各基地局のト
ラフィックに基づいて、基地局間ハンドオーバに係る基
地局又はセクタ間ハンドオーバに係るアンテナ装置の決
定を行うようになっている。
【0032】ここで、経路選択装置207、208及び
マルチキャスト装置205が、現に通信チャネルを有す
る基地局から新たに通信チャネルの設定を予定する基地
局装置に宛てて送出された位相差情報を折り返す機能を
実現している。
【0033】なお、マルチキャスト装置205は、基地
局間ハンドオーバ時、当該ハンドオーバに係る複数の基
地局に情報を同報する手段としても機能するが、セクタ
間ハンドオーバ時には、この同報機能は用いない。
【0034】同じく、選択合成装置210は、基地局間
ハンドオーバに係る基地局からの受信データを信頼度情
報に基づいて選択的に合成する場合に機能する。
【0035】なお、その他の部分の動作内容は、基本的
には、従来から用いられているCDMA通信システムに
おける各装置の動作内容と同じであるので説明を省略す
る。
【0036】(C−2)基地局の構成 図4は、実施形態に係るCDMA通信システムのうち基
地局103の内部構成を示すブロック図である。なお、
基地局104及び105についてもその構成は基地局1
03と同様である。
【0037】図4に示すように、基地局103は、クロ
ック分離装置及びチャネル分離装置301、チャネル多
重装置及びクロック挿入装置302、クロック同期装置
304、フレーム周期生成装置307、パイロット符号
化装置310、拡散変調装置313、セクタ切換装置3
18、チャネルボード321及びセクタボード322か
らなる。
【0038】ここで、チャネルボード321は、1基地
局当たりの設定通信回線数分だけ用意されており、プロ
トコル変換装置303、305、フレーム構成装置及び
オフセット補正装置306、フレーム分解装置308、
チャネル符号化装置309、チャネル復号化装置31
1、拡散変調装置312及びレイク受信装置314から
なる。
【0039】また、セクタボード322は、1基地局当
たりのセクタ数分だけ用意されており、キャリア変調装
置315、キャリア復調装置316、送信受信兼用アン
テナ装置317、キャリア復調装置319及び受信専用
アンテナ装置320からなる。
【0040】これら2つのボードが、本実施形態の特徴
部分である。
【0041】ここでは、チャネルボード321と2つの
ボードの間に位置してボード間の接続を切換えるセクタ
切換装置318の内部構成を説明する。なお、その他の
装置部分については、動作説明の項において改めて説明
するが、基本的な動作は、従来から用いられているCD
MA通信システムを構成する装置と同じである。
【0042】まず、図5に、チャネルボードを構成する
拡散変調装置312の内部構成を示す。この実施形態に
係る拡散変調装置312は、チャネル識別用拡散変調装
置510と、基地局識別用拡散変調装置530とからな
る1系統2段構成である。
【0043】すなわち、基地局毎に(すなわち、同一基
地局に属する限りセクタによらず)異なる第1の拡散符
号を乗算する第1の処理を行う第1段目の構成部分と、
各移動局毎に(すなわち、チャネル毎に)異なる第2の
拡散符号を乗算する第2の処理を行う第2段目の構成部
分とからなる。
【0044】この2段構成により、同一セル内の同一セ
クタ内であっても、移動局毎(すなわち、チャネル毎)
に異なる変調信号を送出できるようになっている。な
お、このように、この実施形態においては、セクタは異
なっても同一基地局の通信範囲(セル)内に属する限り
同一のロングコードを使用することにより、各セクタ毎
に別のロングコードを割り当てる場合に比してコードの
節約が可能である。
【0045】因みに、2段目の構成部分であるチャネル
識別用拡散変調装置510は、乗算器512と、チャネ
ル識別用拡散符号生成器511の2つからなり、一方、
1段目の構成部分である基地局識別用拡散変調装置53
0は、乗算器532と、基地局識別用拡散変調装置53
1とからなる。
【0046】ここで、乗算器512、532には、排他
的論理和( eXclusive OR、以下「XOR」という。)
回路が用いられる。
【0047】続いて、図6に、同じくチャネルボード3
21を構成するレイク受信装置314の構成を示す。レ
イク受信装置314は、フィンガ装置601及び602
と、合成器603からなる。ここで、各フィンガ装置6
01及び602は、セクタ間ハンドオーバ時、それぞれ
が各セクタに割り当てられている各拡散符号に対応して
それぞれの拡散符号で受信信号を逆拡散するのに対し、
基地局間ハンドオーバ時には同一の拡散符号で受信信号
を逆拡散するようになっている。
【0048】一方、セクタ切換装置318は、図7に示
す構成からなる。セクタ切換装置318は、選択切換装
置701、最大値判定装置702、マッチトフィルタ7
03〜705から構成されている。
【0049】この実施形態に係るセクタ切換装置318
の特徴は、各セクタに対応するアンテナのそれぞれにつ
いてマッチトフィルタ703〜705を用意し、各マッ
チトフィルタ703〜705から得られる信号のうち最
も高い出力が得られるものを最大値判定装置702で判
定するようにしてある点である。
【0050】この判定結果は、選択切換装置701の入
出力経路の切換えに用いられる。
【0051】特に、発呼要求/呼出応答時、選択切換装
置701は、移動局から各セクタのアンテナに受信され
た復調信号のうち最も大きい出力が得られたもののみ
を、当該基地局に対応するチャネルボードに出力するよ
うに動作する。
【0052】また、発呼要求/呼出応答時、選択切換装
置701は、先の判定結果より決定されたセクタのアン
テナに送信信号を出力する。
【0053】なお、この選択切換装置701は、現に通
信に使用しているセクタのアンテナを介して受信復調さ
れた信号中に含まれる受信状態情報(後述する)の下り
トラフィックチャネル受信電力/パイロット信号受信電
力Rtpの値を常時監視しており、この値が予め設定し
てあるしきい値以下になった場合、セクタ間ハンドオー
バを実行すべく、現時点で通信に使用しているセクタ以
外のセクタからの復調信号もレイク受信装置314へ与
えるようになっている。
【0054】また、この場合、選択切換装置701は、
現に通信に使用されているセクタの他、最も大きい受信
電力が得られたセクタに対し、現に通信中の送信信号と
同じ信号を出力するようになっている。
【0055】このように、セクタ切換装置318が、移
動局との通信に使用するセクタの選択及び切換えの決定
を行う。
【0056】(C−3)移動局の構成 図8は、実施形態に係るCDMA通信システムのうち移
動局107の内部構成を示すブロック図である。なお、
移動局106、108及び109についても移動局10
7と同様の構成からなる。
【0057】図8に示すように、移動局107は、アン
テナ装置401、キャリア復調装置402、キャリア変
調装置403、レイク受信装置404、拡散変調装置4
05、チャネル復号化装置406、パイロット抽出装置
407、チャネル符号化装置408、フレーム分解装置
409、フレーム位相測定装置410、フレーム構成装
置411、情報源符号化装置(復号器)412、オフセ
ット計算装置413、情報源符号化装置(符号器)41
4、受信状態測定装置415からなる。
【0058】これら各部の動作内容についても、基本的
には、従来から用いられているCDMA通信システムに
おける各装置の動作内容と同じである。
【0059】ただし、レイク受信装置404は、本実施
形態に特有の動作であるセクタ間ハンドオーバの実行時
には、同一セル内に設けられた2つセクタ毎に別々に用
意された2つのアンテナ装置から受信される受信信号の
合成復調に用いられる。なお、その合成動作は基地局間
ハンドオーバの場合と違いはない。
【0060】また、移動局107は、受信状態測定装置
415において、各セクタ(それぞれが異なる基地局に
属する場合も同一基地局に属する場合も含む)から受信
された受信信号それぞれについての受信状態(信号電力
干渉電力比(Signal Interference Ratio、以下「SI
R」という。)、受信電力及び下りトラフィックチャネ
ル受信電力/パイロット信号受信電力Rtp)を測定
し、これを受信状態情報として基地局側に返送するよう
になっている。
【0061】ここで、信号電力干渉電力比(Signal Int
erference Ratio、以下「SIR」という。)及び受信
電力は、基地局間ハンドオーバに必要となる情報であ
り、下りトラフィックチャネル受信電力/パイロット信
号受信電力Rtpは、セクタ間ハンドオーバに必要とな
る情報である。
【0062】(D)リンクの向きに応じた処理の内容 まず最初に、下りリンク及び上りリンクそれぞれの場合
について、おのおのの処理内容を説明する。
【0063】(D−1)下りリンクでの処理 (D−1−1)MCCの処理 まず、MCC102における下りリンクの動作を説明す
る。
【0064】本システム外部の通信網101は、端末間
の複数コネクションのデータを時間多重で重畳し、MC
C102に送る。MCC102内では時間多重されてい
るデータをチャネル分離装置201において各チャネル
に分離する。チャネル分離装置201及びプロトコル変
換装置203において外部通信網のデータリンク層のプ
ロトコルが終端され、本システムのデータリンク層のプ
ロトコルが開始される。
【0065】プロトコル変換装置203の出力データ
は、マルチキャスト装置205に入力される。本システ
ム内部の端末間の通信データは、経路選択装置207で
折り返され、プロトコル変換装置203の出力データと
同様にマルチキャスト装置205に入力される。マルチ
キャスト装置205は、基地局間ハンドオーバを実施す
るコネクションを、ハンドオーバメモリテーブル206
を検索することで認識し、該当するコネクションに対し
てデータのマルチキャストを実施する。かかる後、それ
ぞれのデータが、経路選択装置208にわたされる。
【0066】経路選択装置208は、基地局間ハンドオ
ーバに関わる複数の基地局ヘマルチキャストされたデー
タを振り分ける。基地局間ハンドオーバに関わらないコ
ネクションのデータは、マルチキャスト装置205にお
いてマルチキャストはされず、そのまま、経路選択装置
208にわたされる。
【0067】セクタ間ハンドオーバの時も基地局間ハン
ドオーバと同様にハンドオーバメモリテーブル206で
検索され、システムに認識される。このとき、MCCお
いてマルチキャストは行われず、通信チャネルと同様の
制御信号のコネクションを用いて基地局に通知される。
【0068】チャネル多重装置及びクロック挿入装置2
11、212は、1つ以上のコネクションのデータが入
力され、それらを多重し、それぞれ基地局103、10
4に送信される。このとき、同期信号としてクロックが
挿入される。例えば、伝送速度が1.544[Mbits/s]で
ある場合、8[kbits/s] のクロックが挿入される。
【0069】(D−1−2)基地局の処理 基地局103における下りリンクの動作を説明する。
【0070】クロック分離装置及びチャネル分離装置3
01は、MCC102から送られてきた多重データをそ
れぞれのチャネルに分離すると共に、さらに分離したク
ロックを参照し、基地局内部のクロックをクロック同期
装置304にあわせる。これには位相同期ループ回路
(Phase-Locked Loop Circuit、以下「PLL回路」と
いう。)が用いられる。
【0071】PLL回路の存在により、基地局103の
クロックは、MCC102のクロックと比較して伝送に
よる位相遅れが存在するだけで、同一のクロックを有す
ることになり、同一の時間を計算することが可能とな
る。
【0072】クロック分離装置及びチャネル分離装置3
01からの出力データは、チャネルボード321に入力
される。他の通信のデータは他のチャネルボード321
ヘ入力される。
【0073】チャネルボード321では、次の動作が実
行される。まず、クロック分離装置及びチャネル分離装
置301からの出力データは、プロトコル変換装置30
3に与えられ、当該装置においてMCCと基地局間の伝
送路のプロトコルが終端される。次に、この出力データ
は、フレーム構成装置及びオフセット補正装置306に
与えられ、当該装置において無線区間で伝送される単位
であるフレームに構成される。
【0074】フレームに構成された出力データは、チャ
ネル符号化装置309において畳み込み符号化及びイン
ターリーブ等の誤り訂正符号化が施され、拡散変調装置
312により拡散帯域幅まで拡散される。例えば、誤り
訂正後のシンボル速度を64[ksymbols/s]とすると、
これを64倍に拡散することで、4.096[Mchips/s]の
信号、すなわち、拡散帯域が5[MHz]の信号に拡散す
る。
【0075】なお、この拡散変調装置312では、図5
に示したように、チャネル識別用拡散変調及び基地局識
別用拡散変調の2重の拡散変調をも実施される。ここで
は、チャネル識別用拡散符号をショートコード、基地局
識別用拡散符号をロングコードと呼ぶ。
【0076】これら2種類の符号のうちロングコードで
データを拡散することで隣接する基地局からの信号干渉
を押さえ、ショートコードで拡散をすることで多元接続
を可能とする。ロングコードは、基地局に固有のコード
が充てられており、ショートコードは、接続が設定され
る毎に割り当てられる。
【0077】セクタ間ハンドオーバ時には、通信に適当
な基地局固有のロングコード、それぞれの基地局で別個
に割り当てられたショートコードを用いて拡散変調が行
われる。前記拡散されたユーザ信号は、他の拡散後のユ
ーザ信号と共にセクタ切換装置318に入力される。セ
クタ切換装置318は、拡散されたユーザ信号を、MC
C102より指示された通信に適当なセクタボード32
2に切り換える。
【0078】選択されたセクタボード322は、かかる
ユーザ信号をキャリア変調装置315において無線周波
数帯域に変調し、送受信兼用アンテナ装置317を経
て、移動局に送信する。
【0079】一方、クロック分離装置及びチャネル分離
装置301において分離されたクロックは、フレーム周
期生成装置307に入力され、当該フレーム周期生成装
置307におけるカウント動作によりフレーム周期が計
算される。計算されたフレーム周期は、パイロット符号
化装置310及び拡散変調装置313を介し、ユーザ信
号とは別系統でセクタボード322に与えられる。
【0080】ここで、パイロット符号化装置310は、
入力されるフレーム周期を基に適当な符号化を経てパイ
ロット信号を生成する。これは拡散変調装置313にお
いて拡散帯域まで拡散される。このように拡散されたパ
イロット信号がセクタボード322に与えられるのであ
る。
【0081】さて、セクタボード322は、上述のよう
に拡散されたパイロット信号をキャリア変調装置315
において無線周波数帯域に変調し、先に説明したユーザ
信号と共に送受信兼用のアンテナ装置317を経て、セ
クタ情報として空間中に送信する。
【0082】(D−1−3)移動局の処理 下りリンクの動作説明の最後に、移動局107における
下りリンクの動作を説明する。この動作は受信動作であ
る。
【0083】無線伝搬路を経てアンテナ装置401で受
信された拡散信号は、キャリア復調装置402にて拡散
帯域の信号に復調される。この際、移動局107は、基
地局103から送信されるセクタ数が1セクタであるか
複数セクタであるかを認識する必要はない。
【0084】拡散帯域信号は、さらにレイク受信装置4
04に入力され、べースバンド帯域の信号に逆拡散され
る。ここで、レイク受信器404は、移動局の移動に伴
い発生したフェージングによる位相回転の補正及び無線
伝搬路中の建造物等の反射等により生じるマルチパスの
合成を行い、受信利得を改善する手段を有する。
【0085】レイク受信器404からのべースバンド信
号は、チャネル復号化装置406においてデインターリ
ーブ及びビタビ復号等の誤り訂正処理を経た後、フレー
ム分解装置においてヘッダ等のシンボルを取り除いてユ
ーザデータを取り出す。
【0086】このユーザデータは情報源符号化装置(復
号器)412に入力され、ユーザの認識できる状態に変
換される。例えば、音声ならば、G729 や32k-ADPCM等
で音声符号化されたデータを復号することにより、ユー
ザが認識可能な音声信号に変換する。
【0087】(D−2)上りリンクでの処理 続いて、上りリンクにおける各局の処理動作を説明す
る。
【0088】(D−2−1)移動局の処理 まず、移動局107における上りリンクの動作を説明す
る。この動作は送信動作である。
【0089】ユーザからの情報は、情報源符号化(符号
器)414においてディジタルデータに符号化される。
なお、ユーザ側からディジタル信号が直接入力される場
合には、この変換動作は不要である。
【0090】さて、ディジタル化された情報は、フレー
ム構成装置411において、無線伝搬路へ送信するのに
適したデータ単位に切り分けられ、チャネル符号化装置
408に与えられる。チャネル符号化装置408は、こ
のデータに、畳み込み符号化及びインターリーブ等の誤
り訂正符号化を施し、拡散変調装置405により拡散帯
域幅まで拡散する。
【0091】拡散帯域データは、キャリア変調装置40
3において無線周波数帯にまで変調され、アンテナ装置
を経て無線伝搬路中に放出される。
【0092】(D−2−2)基地局の処理 次に、基地局103における上りリンクの動作を説明す
る。
【0093】無線伝搬路を経て送受信兼用アンテナ装置
317及び受信専用アンテナ装置320で受信された、
複数の移動局からの各信号は、それぞれキャリア復調装
置316及び319に入力され拡散帯域の信号に変換さ
れる。この拡散帯域の信号は、セクタ切換装置318を
経て、チャネルボード321に入力される。
【0094】チャネルボード321においては、入力さ
れた拡散帯域の信号をレイク受信装置314に入力し、
フェージングの位相回転の補正及びマルチパス合成を逆
拡散とあわせ実施し、べースバンド帯域の信号へ復調す
る。
【0095】なお、以上の受信動作において、セクタ間
ハンドオーバが実施されない場合には、送受信兼用アン
テナ装置317及び受信専用アンテナ装置320は同一
のセクタに接続されるペアで用いられ、アンテナダイバ
ーシチに利用される。
【0096】その一方、セクタ間ハンドオーバが実施さ
れる場合には、送受信兼用アンテナ装置317又は受信
専用アンテナ装置320のいずれか一方が異なるセクタ
に接続されるアンテナに切り換えられ、セクタダイバー
シチに利用される。
【0097】ここで、チャネル復号化装置311は、デ
インターリーブ及びビタビ復号等の誤り訂正処理を実施
し、フレーム分解装置308により無線フレームの分解
を行う。このフレーム分解装置308において、無線イ
ンターフェースが終端される。
【0098】フレーム分解装置308の出力データは、
プロトコル変換装置305により基地局とMCC間の伝
送プロトコルに変換される。プロトコル変換されたデー
タは、チャネル多重装置及びクロック挿入装置302に
よって他チャネルと多重され、クロックが挿入され、M
CC102へと伝送される。
【0099】(D−2−3)MCCの処理 上りリンクの動作説明の最後にMCC102における上
りリンクの動作を説明する。
【0100】基地局103、104から伝送されてきた
多重データは、それぞれクロック分離装置及びチャネル
分離装置213、214に入力され、当該多重データに
含まれるクロックが分離される。クロック分離装置及び
チャネル分離装置213、214は、取り出されたクロ
ックから同期をとり、多重されているデータを分離す
る。
【0101】分離されたチャネル上のデータは、選択合
成装置210を通り、経路選択装置207に入力され
る。
【0102】ここで、選択合成装置210は、基地局間
ハンドオーバに関わるコネクションをハンドオーバメモ
リテーブル206により検索し、該当するコネクション
のハンドオーバ実施時に受信データの選択合成を無線フ
レーム単位で実施し、セルダイバーシチ効果を得る。
【0103】また、経路選択装置207は、通信相手の
端末が本システムに接続している端末か、外部通信網1
01を介して接続しなければならない端末かを判定し、
本システムに接続している端末ならば、ここで折り返し
て、マルチキャスト装置205に入力する。
【0104】一方、通信相手の端末が外部通信網101
を介して接続しなければならない端末であるならば、プ
ロトコル変換装置204にて本システムのプロトコルを
終端し、チャネル多重装置202において外部通信網1
01のプロトコルにあわせ変換を行う。
【0105】以上で本システムにおけるデータの流れに
ついての説明は終了した。
【0106】(E)セクタ間ハンドオーバ動作 最後に、以上説明した動作を実行する各局が、セクタ間
ハンドオーバ時に、システム全体としてどのように動作
するかを説明する。
【0107】(E−1)セクタ間ハンドオーバに必要な
動作 ここでは、移動局109が、基地局103に接続するセ
クタ117から同じく基地局103に接続するセクタ1
18へセクタ間ハンドオーバを行う場合について説明す
る。
【0108】さて、セクタ間ハンドオーバを実施する
際、下りリンクに要求される動作は、MCC102から
基地局103まで1系統で伝送されていたデータが、基
地局103においてセクタ117及びセクタ118の2
系統に分岐されることである。
【0109】一方、上りのリンクにおいて要求される動
作は、移動局109から送信された後、セクタ117及
び118の2系統で受信された各信号の中からマルチパ
スの受信状態が適当なものを選択し、レイク受信装置3
14において最大比合成を行うことである。
【0110】(E−2)セクタ間ハンドオーバ前の動作 これを、図9及び図10を用いて説明する。ただし、パ
イロット信号は、基地局固有の信号により送信電力一定
で送信されており、そのショートコードとしては、全て
の基地局を通じて同一のコードが割り当てられているも
のとする。また、図9及び図10においては、上記パイ
ロット信号のショートコードをSC#0と表現し、基地
局103のロングコードをLC#0と表現している。
【0111】さらに、セクタ間ハンドオーバを実施して
いる間、1つの移動局への通信には対応する1つのチャ
ネルボードが用いられるので、図9及び図10における
下りチャネル及び上りチャネルはそれぞれ同一チャネル
ボードが用いられている。
【0112】図9は、セクタ間ハンドオーバ実施前、す
なわち、通常の通信状態を示している。
【0113】図9に示すように、送信中の基地局103
は、セクタ117に係る送信受信兼用アンテナ装置を介
して移動局109に送信を行っている。図9では、下り
チャネルで用いられるショートコードをSC#Nで表現
している。このSC#Nは、パイロット信号のショート
コードであるSC#0とは異なる。
【0114】一方、受信中の基地局103は、送信受信
兼用アンテナ装置及び受信専用アンテナ装置を用いたア
ンテナダイバーシチ受信により移動局109からの送信
信号を受信する。そして、図6に示したフィンガ装置6
01及び602で逆拡散した受信波を合成器603に入
力することにより、その伝搬遅延分を補正しながら合成
してレイク受信装置314に出力する。
【0115】なお、移動局109には、予めロングコー
ドのみが通知されているだけで、基地局又はセクタの位
置情報は特に与えられていない。また、移動局109に
接続するセクタの選択及びセクタ切換えの決定は、基地
局103のセクタ切換装置318が行っており、移動局
109は関与していない。すなわち、移動局109は、
接続している基地局は認識するものの、その基地局内の
どのセクタに接続しているかまでは認識していない。
【0116】ここで、基地局103がどのようにしてセ
クタを決定しているか、その手続きを示す。
【0117】移動局109は、発呼要求/呼出応答のた
めの上りランダムアクセスチャネルを基地局103へ送
信している。
【0118】このとき、基地局103は、各セクタにお
ける上りランダムアクセスチャネルの受信電力を、マッ
チトフィルタ703〜705において観測及び比較し、
最大受信電力のセクタを選択する。そして、選択切換装
置701を用い、最大値判定装置702で選択されたセ
クタに対して下りチャネルの信号を送信すると共に、該
当するセクタで移動局109からの上り信号を受信す
る。
【0119】(E−3)セクタ間ハンドオーバへの移行
動作 次に、セクタの切換動作を示す。
【0120】図9に示したセクタ間ハンドオーバ前の状
態において、移動局109は、基地局103の指示に従
い、又は、一定間隔で、パイロット信号受信電力に対す
る下りトラフィックチャネル受信電力の比(下りトラフ
ィックチャネル受信電力/パイロット信号受信電力)R
tpを、基地局103に報告している。
【0121】この電力比Rtpの値は、例えば、移動局
109が現に接続しているセクタから逸脱すると低くな
るような値である。これは、パイロット信号がどの基地
局からも、どのセクタからも同じ電力で送信されている
ためその電力に変動が認められないが、下りトラフィッ
クチャネル受信電力は現に通信に使用しているセクタか
らの感度が低下すると小さくなるからである。
【0122】一方、基地局103は、前述したように、
セクタ切換装置318の選択切換装置701においてこ
の電力比Rtpを監視している。そして、この電力比R
tpがあるしきい値以下になったことが観察されると、
他の2つのセクタについてもその受信電力を観測し、最
大受信電力が得られるセクタを探す。
【0123】そして、基地局103は、セクタ切換装置
318による切換処理により、最大受信電力を観測した
セクタについても、既に送信されているセクタで送信し
ている信号と同一の信号を送信すると共に、当該セクタ
から受信された復調信号をレイク受信装置314に送出
するようにする。
【0124】これにより、基地局103は、2つ以上の
セクタについての受信信号をレイク受信装置314内で
加算し、その最大比合成を行う。この結果、図10に示
したセクタ間ハンドオーバ中の状態になる。
【0125】このセクタ間ハンドオーバ中の状態になる
と、基地局103は、移動局109から報告された電力
比Rtpがあるしきい値(th sec del)以上となったか
否かを監視し、肯定結果が得られた場合、各接続セクタ
における受信電力を観測する。
【0126】そして、最も受信電力が小さかったセクタ
についての下りリンクの送信と上りリンクの受信を停止
する。この結果、図9に示したような通信状態、すなわ
ち、セクタ間ハンドオーバ後の状態になる。
【0127】なお、基地局103は、移動局109に電
力比Rtpと同様に、下りトラフィックチャネル受信電
力を測定報告させ、この情報をMCC102に通知す
る。このとき、MCC102は、ハンドオーバメモリテ
ーブル206により、移動局109から報告のあった情
報、すなわち、各基地局のトラフィック状況に基づいて
基地局間ハンドオーバを実施するか判断する。
【0128】以上のように、本実施形態によれば、CD
MA通信システムにおいても、信号のとぎれなく、セク
タ間ハンドオーバが実現されている。
【0129】(F)実施形態の効果 以上のように本実施形態によれば、CDMA通信システ
ムにおいてもセルのセクタ化が実際に可能となり、基地
局当たりの移動局の同時接続数を増加させることができ
るようになる。
【0130】また、同一基地局内の又は異なる基地局間
のセクタ間の切換えにおいて、通信データの寸断をさせ
ないソフトハンドオーバを実施することが可能となり、
良好な通信品質を維持できる。
【0131】さらに、移動局は複数セクタとの同時通信
が可能となるので、ダイバーシチ効果を得られることが
でき、基地局及び移動局それぞれにおいて受信利得が得
られ、基地局及び移動局の送信電力を低く押さえること
ができる。これにより、基地局と他の移動局との通信干
渉が低くなり、セクタ当たりの同時接続移動局数を増加
させることができる。
【0132】さらに、セクタ間ハンドオーバを基地局間
ハンドオーバに優先して行うようにしたので、MCCと
基地局間の伝送効率の低減を防ぐことができる。
【0133】さらに、本実施形態に係るCDMA通信シ
ステムは、基地局側の変更だけで対処でき、移動局側の
変更を伴わないため、システムを実現する上でも有利で
ある。
【0134】(G)他の実施形態 なお、上述の実施形態においては、1つのセルを3つの
セクタに分割する場合について述べたが、分割数は2つ
の場合にも4つ以上の場合にも適用し得る。なお、前述
したように、基地局に設けるセクタボードは、当該セク
タの数分だけ用意すれば良い。
【0135】また、上述の実施形態においては、拡散変
調装置312内の乗算器として排他的論理和回路を用い
る場合について述べたが、他の規則で乗算演算を行う回
路を適用しても良い。
【0136】
【発明の効果】上述のように、第1の発明によれば、呼
設定時に、発呼を要求した又は呼の要求に応答のあった
移動局装置から送出されてくるアクセス信号についての
検波出力を、各セクタそれぞれついて求め、これら比較
結果より移動局装置との通信に適したセクタを選択する
ようにしたことにより、移動局装置側から通信に適した
セクタについての情報が与えられなくても基地局装置側
で適切なセクタを特定することができるようになる。
【0137】また、第2の発明によれば、通信中、移動
局装置側の受信状態が低下した場合、移動局装置から送
信されてくる送出信号についての検波出力を、各セクタ
それぞれについて求め、これら比較結果より移動局装置
との通信に適したセクタを選択し、当該新たに選択され
たセクタと、既に通信に使用しているセクタの双方を以
後良好な受信状態が回復されるまでの間通信に使用する
セクタとして選択することにより、通信データの遮断の
おそれないソフトハンドオーバを実現できる。
【0138】なお、受信状態情報に、パイロット信号受
信電力に対するトラフィックチャネル受信電力の比に関
する情報を用いれば、移動局装置がいずれのセクタから
いずれのセクタへ移動しつつあるかまでは認識できなく
とも、ソフトハンドオーバの実行タイミングについては
確実に実行可能とできる。
【0139】さらに、第3の発明によれば、管轄セル内
のセクタについては、セクタの違いによらず、同一の拡
散符号にてユーザデータを拡散符号化することにより、
各セクタのそれぞれについて別々の拡散符号を付する場
合に比して使用する拡散符号の数を節約することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るCDMA通信システムの概要を
示す図である。
【図2】基地局及びセクタの平面配置例を示す図であ
る。
【図3】MCCの構成例を示すブロック図である。
【図4】基地局の構成例を示すブロック図である。
【図5】拡散変調装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【図6】レイク受信装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】セクタ切換装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【図8】移動局の構成例を示すブロック図である。
【図9】セクタ間ハンドオーバ前後の状態を表した図で
ある。
【図10】セクタ間ハンドオーバ中の状態を表した図で
ある。
【符号の説明】
101…通信網、102…MCC(移動通信制御局)、
103〜105…基地局、106〜109…移動局、1
10〜112…セル、113〜115…指向性アンテナ
装置、116〜119…セクタ、318…セクタ切換装
置、321…チャネルボード、322…セクタボード、
312…拡散変調装置、510…チャネル識別用拡散変
調装置、530…基地局識別用拡散変調装置、511…
チャネル識別用拡散符号生成器、531…基地局識別用
拡散符号生成器、701…選択切換装置、702…最大
値判定装置、703〜705…マッチトフィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04Q 7/36 H04B 7/26 109N 7/38 H04J 13/00 A H04J 13/00 H04L 1/00 7/00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管轄セル内にある少なくとも2以上のセ
    クタのうち少なくとも1以上のセクタ内で、1又は複数
    の移動局装置と、符号分割多重アクセス通信方式を使用
    して、拡散符号化されたユーザデータを通信する基地局
    装置であって、 呼設定時、発呼を要求した又は呼の要求に応答のあった
    移動局装置から送出されたアクセス信号を、各セクタそ
    れぞれについて用意された受信手段により別個に受信
    し、各受信信号それぞれを相関検波する複数の相関検波
    手段と、 上記複数の相関検波手段における検波出力をそれぞれ比
    較することにより、上記移動局装置との通信に適したセ
    クタを選択する選択切換手段とを備えることを特徴とす
    る基地局装置。
  2. 【請求項2】 管轄セル内にある少なくとも2以上のセ
    クタのうち少なくとも1以上のセクタ内で、1又は複数
    の移動局装置と、符号分割多重アクセス通信方式を使用
    して、拡散符号化されたユーザデータを通信する基地局
    装置であって、 通信中の移動局装置から通知される受信状態情報より、
    当該移動局装置側の受信状態の低下を検知した場合、移
    動局装置から送信されてくる送出信号を、各セクタそれ
    ぞれについて用意された受信手段により別個に受信し、
    各受信信号それぞれを相関検波する複数の相関検波手段
    と、 上記複数の相関検波手段における検波出力をそれぞれ比
    較することにより、上記移動局装置との通信に適したセ
    クタを選択し、当該新たに選択されたセクタと、既に通
    信に使用しているセクタの双方を以後良好な受信状態が
    回復されるまでの間通信に使用するセクタとして選択す
    る選択切換手段とを備えることを特徴とする基地局装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2における上記受信状態情報は、
    パイロット信号受信電力に対するトラフィックチャネル
    受信電力の比に関する情報であることを特徴とする基地
    局装置。
  4. 【請求項4】 管轄セル内にある少なくとも2以上のセ
    クタのうち少なくとも1以上のセクタ内で、1又は複数
    の移動局装置と、符号分割多重アクセス通信方式を使用
    して、拡散符号化されたユーザデータを通信する基地局
    装置であって、 管轄セル内のセクタについては、セクタの違いによら
    ず、同一の拡散符号にてユーザデータを拡散符号化する
    拡散変調手段を備えることを特徴とする基地局装置。
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