JPH1196922A - プラズマディスプレイ - Google Patents

プラズマディスプレイ

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Publication number
JPH1196922A
JPH1196922A JP9253290A JP25329097A JPH1196922A JP H1196922 A JPH1196922 A JP H1196922A JP 9253290 A JP9253290 A JP 9253290A JP 25329097 A JP25329097 A JP 25329097A JP H1196922 A JPH1196922 A JP H1196922A
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JP
Japan
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plasma display
phosphor
width
weight
phosphor layer
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Pending
Application number
JP9253290A
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English (en)
Inventor
Keiji Iwanaga
慶二 岩永
Yuichiro Iguchi
雄一朗 井口
Yoshiki Masaki
孝樹 正木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP9253290A priority Critical patent/JPH1196922A/ja
Publication of JPH1196922A publication Critical patent/JPH1196922A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高精細、高輝度で放電寿命の優れたプラズマデ
ィスプレイを製造する。 【解決手段】ピッチ80〜200μm、線幅10〜50
μm、高さ100〜170μmのストライプ状の隔壁が
形成された基板であって、半値幅(Ph)、底部厚み
(Pb)が10≦Ph≦50(μm)、10≦Pb≦5
0(μm)、0.2≦Ph/Pb≦5である蛍光体層を
有するプラズマディスプレイによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なプラズマデ
ィスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイ(以下PDPとす
る)は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり且
つ大型化が可能であることから、OA機器および広報表
示装置などの分野に浸透している。また、高品位テレビ
ジョンの分野などでの進展が非常に期待されている。
【0003】この様な用途の拡大にともなって、PDP
の中でも微細で多数の表示セルを有するカラーPDPが
注目されている。通常PDPは、前面ガラス基板と背面
ガラス基板との間に備えられた放電空間内で対向するア
ノードおよびカソード電極間にプラズマ放電を生じさ
せ、上記放電空間内に封入されているガスから発生する
紫外線を放電空間内に設けた蛍光体に当てることにより
表示を行うものである。
【0004】カラーPDPの場合、各セル間には赤、
緑、青のカラー表示を行うために蛍光体層が形成されて
いる。上記の蛍光体層は、およそ側面および底部厚み1
0〜50μmであり、通常はスクリーン印刷法により
赤、緑、青の蛍光体ペーストを塗布し、乾燥、焼成工程
を経て形成される。しかしながら、このような方法で
は、特にパネルサイズが大型化した場合や高精細化によ
り隔壁ピッチが狭い場合は、あらかじめ背面板に形成さ
れた隔壁と蛍光体ペーストの印刷場所の位置合わせが非
常に難しく、位置精度が得られ難い問題がある。しか
も、この作業を各色について行うため、歩留まりが低い
といった問題がある。PDP大面積化、高解像度化にと
もない、このようなスクリーン印刷技術による蛍光体層
形成方法では、高精細の蛍光体層の製造がますます技術
的に困難となり、かつコスト的に不利になってきてい
る。
【0005】これらの問題を解決する方法として、特開
平4-67529号公報および特開平4-308631号
公報では、フォトレジストを用いて蛍光体層を形成する
方法が提案されているが、フォトレジスト層を設ける必
要があるので製作工程が増えたり、コスト低減には限界
があった。
【0006】また、特開平5-41159号公報では、
隔壁を形成した基板に粘着性の感光液を塗布し、これに
蛍光体粉末を吹き付けフォトリソグラフィーによってパ
ターニングする方法が提案されているが、感光液が必要
であったり、吹き付け角度のコントロールが難しく、均
一でかつ再現性のある蛍光体膜が得られない問題があ
る。
【0007】さらに、特開平6-5205号公報および
特開平6-251702号公報では、サンドブラストや
液体ホーニングによる技術を用いて隔壁側面に蛍光体を
設ける方法が提案されているが、機械的な方法によるた
めパターン精度が低下し、隔壁側面の蛍光体を均一な状
態で除去するのが困難であったり、工程が複雑になると
いった問題があった。
【0008】特開平6-139933号公報では、蛍光
体ペーストをシリコーン樹脂を主体とする弾性体にスク
リーン印刷法により印刷した後、パターンをパネル基板
上に転写して蛍光体パターンを形成する方法が提案され
ているが、転写工程が必要となりコスト低減には限界が
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、この
ような従来技術の問題点を改良し、高精細、高輝度で放
電寿命に優れた、蛍光体層を有するプラズマディスプレ
イを提供することをその目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、ピッチ80〜200μm、線幅10〜50μm、高
さ100〜170μmのストライプ状の隔壁が形成され
た基板であって、半値幅(Ph)、底部厚み(Pb)が
次式を満足する蛍光体層を有することを特徴とするプラ
ズマディスプレイにより達成される。
【0011】10≦Ph≦50(μm) 10≦Pb≦50(μm) 0.2≦Ph/Pb≦5
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明のプラズマディスプ
レイのパネルの一例を示す断面図であり、基板A、電極
bを有する電極層B、隔壁C、蛍光体層Dとで構成され
ている。
【0013】本発明において、基板は特に限定されず、
一般的なソーダライムガラスやソーダライムガラスをア
ニール処理したガラス、または、高歪み点ガラス等から
なる基板が好ましく挙げられる。基板のサイズも特に限
定はないが、1〜5mmの厚みのものが好ましい。
【0014】さらに前記基板上には、銀やアルミ、銅、
金、ニッケル、酸化錫、ITO(Indium Tin
Oxide)等を用いて、スクリーン印刷や感光性導
電ペーストを用いたフォトリソグラフィー法等公知の方
法により、電極層をパターン形成し、さらに電極の両側
に隔壁が設けられている。さらに、放電の安定化のため
に電極層の上に誘電体層を設けたものでもよい。
【0015】本発明において、隔壁のピッチ80〜20
0μm、線幅10〜50μm、高さ100〜170μm
であることが、パネルの輝度、放電寿命の点に優れ、高
精細なプラズマディスプレイとするために必要である。
【0016】ピッチが80μm未満のものは技術的に形
成が困難であり、200μmを越えると高精細な表示が
できない。
【0017】線幅が10μm未満であると隔壁の強度に
劣り、50μmを越えると放電空間が狭くなり輝度が低
下する。
【0018】高さが100μm未満であると、放電空間
が狭くなり輝度が低下する。170μmを越えると、放
電により発生した紫外線が蛍光体に届くまでに吸収され
てしまうため輝度が下がる。
【0019】図2は、図1の蛍光体層Dを除いた図であ
り、本発明において、好ましい隔壁の形状の一例を示す
ものである。図2に示される下面幅(Lb)、半値幅
(Lh)、上面幅(Lt)が、次式を満足する隔壁形状
であることが本発明において好ましい。
【0020】0.65≦Lt/Lh≦1.0 1.0 ≦Lb/Lh≦2.0 Lt/Lhが1.0以下であると、隔壁のピッチに対す
る放電空間の割合、すなわち開口率が大きく、輝度の優
れたものが得られる点で好ましい。また蛍光体は輝度向
上のために底部だけでなく隔壁側面にも塗布する必要が
あるが、容易に行うことができる。また0.65以上で
あると、強度を、パネル形成時にかかる大気圧に十分耐
え得るものとし、隔壁の先端がつぶれにくくなる点で好
ましい。
【0021】Lb/Lhが2.0以下であると放電空間
が大きく輝度の優れたものとなる点で好ましい。また
1.0以上であると強度が十分確保でき、パターン形成
時の倒れ、蛇行が生じることがない点で好ましい。
【0022】Lt/Lh=0.8〜1.0、Lb/Lh
=1.0〜1.5の範囲が、開口率の確保の点および蛍
光体塗布性から特に好ましい。
【0023】ただし、Lt=Lh=Lbの場合は、強度
の面から好ましくなく、形状としては、隔壁下面にくび
れなどない台形または矩形形状が、強度の点から好まし
い。
【0024】傾斜面は、平面に限定されず、曲面形状を
していてもよい。特に、図2のように、隔壁底部から底
面にかけて曲面形状を有すると、Lb/Lhを大きくし
ても放電空間を大きくとることができ、輝度が低下しな
いので好ましい。
【0025】このような高精細な隔壁は、例えばサンド
ブラストまたはフォトリソグラフィー法によって形成可
能である。
【0026】この時、隔壁の材質としてはケイ素および
ホウ素の酸化物を必須成分とする公知のガラス材料が挙
げられる。特に、屈折率が1.50〜1.68のガラス
材料を70重量%以上含むことが、フォトリソグラフィ
ー法によって隔壁を形成する場合、有利である。
【0027】本発明においては、さらに、蛍光体層の半
値幅(Ph)、底部厚み(Pb)が次式を満足すること
が必要である。
【0028】10≦Ph≦50(μm) 10≦Pb≦50(μm) 0.2≦Ph/Pb≦5 特に、15≦Ph≦30(μm) 15≦Pb≦30(μm) 0.5≦Ph/Pb≦2であることが好ましい。
【0029】PhおよびPbが10μmより小さいと、
放電により発生した紫外線が蛍光体層に届くまでに吸収
されてしまうため輝度が下がる。
【0030】また50μmより大きいと、放電空間が狭
くなるためプラズマ領域が蛍光体層に近くなり、蛍光体
層がスパッタされることにより寿命が短くなる。
【0031】Ph/Pbが0.2未満であると、側面の
厚みが不十分であるため視野角が狭くなる。
【0032】Ph/Pbが5を越えると、底部厚み不足
のため正面での輝度が低下する。
【0033】形状としては、半値幅測定部から底部にか
けて曲面形状であることが放電空間を大きくとることが
でき、輝度が低下しないので好ましい。
【0034】また蛍光体層が、赤、緑、青のストライプ
状であると、カラー表示ができ好ましい。
【0035】次に蛍光体層を構成する蛍光体ペーストに
ついて説明する。
【0036】蛍光体ペーストは、蛍光体粉末および感光
性成分を含む有機成分とで構成されている。
【0037】蛍光体粉末としては公知の蛍光体粉末が挙
げられ、例えば赤色では、Y23:Eu、YVO4:E
u、(Y,Gd)BO3:Eu,Y23S:Eu、γ−
Zn3(PO42:Mn、(ZnCd)S:Ag+In2
3等があり、緑色ではZn2GeO2:M、BaAl12
19:Mn、Zn2SiO4:Mn、LaPO4:Tb、
ZnS:Cu,Al、ZnS:Au,Cu,Al、(Zn
Cd)S:Cu,Al、Zn2SiO4:Mn,As、Y3
512:Ce、CeMgAl1119:Tb、Gd22
S:Tb、Y3Al512:Tb、ZnO:Znなどがあ
る。青色では、Sr5(PO43Cl:Eu、BaMg
Al1423:Eu、BaMgAl1627:Eu、BaM
2Al1424:Eu、ZnS:Ag+赤色顔料、Y2
iO3:Ceなどである。
【0038】さらに、ツリウム(Tm)、テルビウム
(Tb)およびユーロピウム(Eu)からなる群より選
ばれた少なくとも1つの元素で、イットリウム(Y)、
ガドリウム(Gd)およびルテチウム(Lu)から選ば
れた少なくとも1つの母体構成稀土類元素を置換したタ
ンタル酸稀土類蛍光体が挙げられる。好ましくは、タン
タル酸稀土類蛍光体が組成式Y1-xEuxTaO4(式
中、Xは0.005〜0.1である)で表されるユーロ
ピウム付活タンタル酸イットリウム蛍光体である。
【0039】この時、赤色蛍光体には、ユーロピウム付
活タンタル酸イットリウムが好ましく、緑色蛍光体に
は、タンタル酸稀土類蛍光体が組成式Y1-xTbxTaO
4(式中、Xは0.001〜0.2である)で表される
テルビウム付活タンタル酸イットリウムが好ましい。
【0040】青色蛍光体には、タンタル酸稀土類蛍光体
がY1-xTbxTaO4(式中、Xは0.001〜0.2
である)で表されるツリウム付活タンタル酸イットリウ
ムが好ましい。
【0041】また緑色蛍光体には、Mnがケイ酸亜鉛
(Zn2SiO4)母体量に対して0.2重量%以上、
0.1重量%未満付活された平均粒子径2.0μm以上
8.0μm以下のマンガン付活亜鉛蛍光体(Zn2Si
4:Mn)および一般式が(Zn1-xMnx)O・αS
iO2(式中、Xおよびαは、0.01≦X≦0.2、
0.5<α≦1.5の範囲の値である)で表されるマン
ガン付活ケイ酸亜鉛蛍光体が好ましい。
【0042】蛍光体粉末量としては、蛍光体ペースト中
40〜75重量%であることが好ましい。40重量%以
上であることが、剥がれや割れを防止する点で好まし
く、75重量%以下であることが収縮率の点で好まし
い。
【0043】蛍光体粉末粒子径は、作製しようとする蛍
光体層パターンの線幅、幅間隔(スペース)および厚み
を考慮して選ばれるが、平均粒子径が1〜6μm、比表
面積0.1〜2.0m2 /gであることが、紫外線露光
時に光が充分透過し、高精度なパターン形状が得られる
点で好ましい。また、蛍光体の発光効率がよく、高寿命
になるので好ましい。特に平均粒子径が1μm以上、比
表面積が2.0m2 /g以下であることが、露光時の光
の散乱を防止し、未露光部分の光硬化が発生しないた
め、現像時にパターンの残膜(未露光部に余分な蛍光体
が残存すること)が発生せず、高精細なパターンが得ら
れる点で好ましい。
【0044】蛍光体粉末の形状としては、多面体状(粉
末)のものであればよく、凝集のない粉末が好ましい。
その中で球状の粉末は露光時に散乱の影響を少なくでき
るのでより好ましい。特に球状の粉末が球形率80個数
%以上の粒子形状を有していることが紫外線露光時に蛍
光体粉末による散乱の影響がなく高精細なパターンが得
られる点で好ましい。さらに好ましくは、球形率90個
数%以上である。球形率の測定は、蛍光体粉末を光学顕
微鏡で300倍の倍率にて撮影し、このうち計数可能な
粒子を計数することにより行い、球形のものの比率を球
形率とする。
【0045】蛍光体ペースト中の感光性成分を含む有機
成分は、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポ
リマーのうち少なくとも1種類から選ばれる感光性成分
を必須成分とするもので、蛍光体ペースト中25〜60
重量%含まれることが好ましい。25重量%以上である
ことが、十分感光し、優れたパターン性の点で好まし
く、60重量%以下であることが、焼成時の脱バインダ
ー性の点で好ましい。
【0046】感光性成分としては、光不溶化型のものと
光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、 (A)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマー、オリゴマー、ポリマーを含有するもの (B)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機
ハロゲン化合物などの感光性化合物を含有するもの (C)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物な
どいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
【0047】また、光可溶化型のものとしては、 (D)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアゾ類を含有するもの (E)キノンジアゾ類を適当なポリマーバインダーと結
合させた、例えばフェノール、ノボラック樹脂のナフト
キノン1,2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル等
がある。
【0048】本発明においては、前記したいずれの感光
性成分であってもよいが、感光性ペーストとして、無機
微粒子と混合して簡便に用いることができる点で、
(A)のものが好ましい。
【0049】具体的に感光性モノマーとしては、炭素−
炭素不飽和結合を含有する化合物が挙げられ、具体的に
はメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロ
ピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブ
チルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソ
−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレー
ト、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、
ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、
ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレー
ト、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシ
ジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イ
ソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、
ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレー
ト、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキ
シジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペ
ンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、
ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレー
ト、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペン
タアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアク
リレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シ
クロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグ
リセロールジアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリ
レート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアク
リレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリ
レート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールA
ジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイ
ド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピ
レンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノー
ルアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート、
また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩
素または臭素原子に置換したモノマー、もしくはスチレ
ン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−
メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α
−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシ
メチルスチレン、カルボシキメチルスチレン、ビニルナ
フタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、
および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もし
くはすべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2
−ピロリドンなどが挙げられ、有機成分中に、これらの
感光性成分を1種または2種以上含むことができる。
【0050】さらに、有機成分中に不飽和カルボン酸等
の不飽和酸が含まれると、感光後の現像性を向上するこ
とができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、
アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれら
の酸無水物などがあげられる。
【0051】有機成分中にバインダーとして、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エ
ステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸
エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチル
スチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などを含ん
でいてもよい。また、前記した炭素−炭素二重結合を有
する化合物のうち少なくとも1種類を重合して得られた
オリゴマーやポリマーが含まれていてもよい。
【0052】重合する際に、これらのモノマーの共重合
率が10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上
になるように、他の感光性のモノマーと共重合すること
ができる。
【0053】共重合するモノマーとしては、不飽和カル
ボン酸等の不飽和酸を共重合することによって、感光後
の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の
具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イ
タコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル
酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
【0054】こうして得られた側鎖にカルボキシル基等
の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価
(AV)は、現像許容幅や未露光部の現像液に対する溶
解性の点で、50〜180、さらには70〜140の範
囲が好ましい。
【0055】前記したポリマーもしくはオリゴマーに、
光反応性基を側鎖または分子末端に付加させ、感光性成
分として用いることもできる。
【0056】好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和
基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、
ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが
挙げられる。
【0057】このような側鎖をオリゴマーやポリマーに
付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ
基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基や
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはア
リルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
【0058】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどがあげられる。
【0059】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。
【0060】また、グリシジル基やイソシアネート基を
有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライ
ド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド
は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカ
ルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させる
ことが好ましい。
【0061】有機成分には、さらに必要に応じ光重合開
始剤、紫外線吸収剤、増感剤、可塑剤、有機溶媒、分散
剤などの添加剤成分を含むことができる。
【0062】光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾ
フェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビ
ス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロ
ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニ
ルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−
フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジク
ロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロ
ピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジ
ル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエ
チルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−
t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノ
ン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズア
ントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4
−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−
アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス
(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサ
ノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−
メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エト
キシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキ
シム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニル
クロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、
ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィ
ン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェ
ニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチ
レンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、ト
リエタノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげら
れる。
【0063】本発明においてはこれらの光重合開始剤
を、1種または2種以上同時に含むことができ、その配
合量は蛍光体ペースト中0.1〜6重量%、より好まし
くは、0.2〜5重量%である。配合量が少なすぎると
光に対する感度が鈍くなり、多すぎると露光部の残存率
が小さくなりすぎるおそれがある。
【0064】さらに有機成分中に紫外線吸光剤が配合さ
れていることも有効であり、紫外線吸収効果の高い吸光
剤を添加することによって高アスペクト比、高精細、高
解像度が得られる。
【0065】紫外線吸光剤としては有機系染料からなる
もの、中でも350〜450nmの波長範囲で高UV吸
収係数を有する有機系染料が好ましい。具体的には、ア
ゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キ
ノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン
系、ベンゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート
系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが挙
げられる。有機系染料は紫外線吸光剤として添加した場
合にも、焼成後の蛍光体層中に残存しないので紫外線吸
光剤による輝度の低下を少なくできるので好ましい。こ
れらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ま
しい。有機系染料の配合量は0.01〜5重量%である
ことが、紫外線吸光剤の効果の発現や、焼成後に蛍光体
層中に残存することを防止する点で好ましい。より好ま
しくは0.05〜1重量%である。
【0066】紫外線吸光剤の配合方法としては、紫外線
吸光剤を予め有機溶媒に溶解した溶液を作製し、次に該
溶液中に蛍光体粉末を混合後、乾燥させたものを有機成
分に配合させる方法が挙げられる。この方法によれば、
蛍光体粉末の個々の粉末表面に有機の膜をコートしたい
わゆるカプセル状の粉末が作製できる。
【0067】さらに増感剤が配合されていると、感度を
向上させる点で好ましい。
【0068】増感剤の具体例として、2,4−ジエチル
チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3
−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノ
ン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シク
ロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベン
ザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケト
ン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノ
ン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4
−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミ
ノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベン
ジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニ
ルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス
(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カ
ルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセト
ン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノク
マリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミ
ン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタ
ノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジ
エチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−
ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エト
キシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられる。
【0069】本発明では、有機成分中にこれらを1種ま
たは2種以上含むことができる。なお、増感剤の中には
光重合開始剤としても使用できるものも含まれている。
増感剤の配合量は感光性成分に対して0.05〜10重
量%が光感度の向上効果、露光部の残存率の点で好まし
く、0.1〜10重量%がより好ましい。
【0070】有機成分中にはその他、可塑剤として、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレ
ングリコール、グリセリンなどが含まれていてもよい。
【0071】さらに有機成分中には、溶媒として、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘ
キサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、
イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ブチル
カルビトールアセテート、ジメチルスルフォキシド、γ
−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、
ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香
酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含
有する有機溶媒混合物が含まれていてもよい。その配合
量としては蛍光体ペースト中10〜50重量%が好まし
い。
【0072】蛍光体ペーストは、通常、蛍光体粉末、紫
外線吸光剤、感光性ポリマー、感光性モノマー、光重合
開始剤および溶媒などの各種成分を所定の組成となるよ
うに調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分
散し作製することができる。
【0073】感光性蛍光体ペーストの粘度は蛍光体粉
末、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合
によって適宜調製されるが、その範囲は1〜50(P
s)が塗布性の点で好ましい。また、ペーストの降伏値
は隔壁側面への塗布性の点から、その範囲は0〜150
(mPa)が好ましい。
【0074】次に本発明におけるプラズマディスプレイ
の蛍光体層を形成する方法の一例について説明する。
【0075】(1)塗布工程 電極層および隔壁層を形成したガラス基板上に、蛍光体
ペーストを任意の場所または全面塗布する。塗布方法と
しては、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコータ
ー、ダイコーター、インクジェット等、公知の方法を用
いることが出来る。
【0076】塗布厚みは、塗布回数、コーターのギャッ
プ、スクリーンのメッシュおよびペースト粘度を選ぶこ
とによって調製できるが、プラズマディスプレイの蛍光
体は隔壁底部および側面に10〜50μmの厚みが必要
であり、乾燥や焼成による収縮を考慮して、20〜80
μm程度の厚みで塗布することが好ましい。
【0077】(2)乾燥工程 塗布した後、乾燥を行う。ここで、隔壁の側面および底
部に均一に蛍光体層を形成するため塗布後の基板を傾斜
することも可能である。乾燥温度や傾斜角度はペースト
組成や粘性によって異なるが、乾燥温度70〜140℃
で10〜60分行うことが好ましい。傾斜角度は150
〜210度が好ましく、より好ましくは170〜190
度で行うことでより均一な蛍光体層が形成可能である。
【0078】(3)露光工程 露光は通常のフォトリソグラフィーで行われるように、
フォトマスクを用いてマスク露光する方法が挙げられ
る。用いるフォトマスクは、有機成分の種類によって、
ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。また、フ
ォトマスクを用いずに、レーザー光などで直接描画する
方法を用いても良い。露光装置としては、ステッパー露
光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。
【0079】また、大面積の露光を行う場合は、基板上
に感光性ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を
行うことによって、小さな有効露光面積の露光機で、大
きな面積を露光することができる。
【0080】この際使用される活性光源は、たとえば、
可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー
光などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好まし
く、その光源としてはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用
できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。
【0081】フォトマスクを用いる場合は、マスク幅の
設計が重要である。位置合わせ精度および露光時の光散
乱を考慮して、隔壁ピッチから隔壁幅を引いた空間幅
(Lw)とマスク幅(Lm)が下記であるフォトマスク
を用いたときが歩留まりの高いパネルを作製できる。
【0082】5≦Lw−Lm≦50 (μm) (4)現像工程 露光後、現像液を使用して現像を行なうが、この場合、
浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行なう。
【0083】現像液は、蛍光体ペースト中の有機成分が
溶解可能である有機溶媒を使用できる。また該有機溶媒
にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。
蛍光体ペースト中にカルボキシル基等の酸性基を持つ化
合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。
【0084】アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや
水酸化カルシウム水溶液などのような金属アルカリ水溶
液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼
成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
【0085】有機アルカリとしては、公知のアミン化合
物を用いることができる。具体的には、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモ
ニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミンなどが挙げられる。
【0086】アルカリ水溶液の濃度は、未露光部の除去
およびパターン部の剥離や露光部の腐食を防止する点で
0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%が
好ましい。また、現像時の現像温度は、20〜50℃が
工程管理上好ましい。
【0087】(5)焼成工程 次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や、温度はペー
ストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水
素等の雰囲気中で焼成する。焼成温度は400〜610
℃で行う。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト
式の連続型焼成炉を用いることができる。
【0088】また、以上の工程中に、乾燥、予備反応の
目的で、50〜300℃加熱工程を導入しても良い。
【0089】前記した方法で蛍光体層を有する基板を、
プラズマディスプレイの背面側に用い、前背面の基板と
合わせて封着し、ヘリウム、ネオン、キセノン等の希ガ
スを封入することによって、プラズマディスプレイのパ
ネル部分が製造される。
【0090】さらに、駆動用のドライバーICを実装す
ることによって、本発明のプラズマディスプレイを製造
することができる。
【0091】以下、本発明を実施例を用いて、具体的に
説明する。なお、実施例、比較例中の濃度(%)は特に
断らない限り重量%である。
【0092】
【実施例】
実施例1 感光性ポリマーを、40%溶液となるよう溶媒(γ−ブ
チロラクトン)と混合し、攪拌しながら60℃まで加熱
し、すべてのポリマーを均質に溶解させた。
【0093】ついで溶液を室温まで冷却し、感光性モノ
マー、光重合開始剤、可塑剤を表1に示す割合で加えて
溶解させた。
【0094】なおここで感光性ポリマーは、メタアクリ
ル酸(MAA)40%、メチルメタアクリレート(MM
A)30%およびスチレン(St)30%からなる共重
合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジル
メタアクリレート(GMA)を付加反応させた重量平均
分子量43000、酸価95の感光性ポリマーを用い
た。
【0095】また感光性モノマー、光重合開始剤、可塑
剤は次のような化合物である。
【0096】感光性モノマー;TPA330(トリメチ
ロールプロパントリアクリレートモディファイド) 光重合開始剤;イルガキュア907(2−メチル−1
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モノホリノプロ
パノン−1) 可塑剤;ジブチルフタレート その後、この溶液を400メッシュのフィルターを用い
て濾過し、有機バインダーを作製した。
【0097】次に、スダン−IV(化学式C24204O
分子量380.45のアゾ系有機染料)を蛍光体粉末に
対して0.18%の割合で秤量しアセトンに溶解させ、
分散剤を加えてホモジナイザで均質に攪拌し、この溶液
中に蛍光体粉末を添加して均質に分散・混合後、ロータ
リーエバポレータを用いて150〜200℃の温度で乾
燥し、アセトンを蒸発させた。こうして有機系染料から
なる紫外線吸収剤の膜で蛍光体粉末の表面を均質にコー
ティングした粉末を作製した。
【0098】この時蛍光体粉末は、赤色:(Y,Gd,
Eu)BO3(平均粒子径:2.7μm)、緑色:(Z
n,Mn)2SiO4(平均粒子径:3.6μm)、青
色:(Ba,Eu)MgAl1017(平均粒子径:3.
7)の組成のものを用いた。
【0099】前記有機バインダーと前記紫外線吸収剤添
加の蛍光体粉末を表1に示す組成になるように添加し、
3本ローラで混合・分散して、蛍光体ペーストを調整し
た。このときのペースト粘度は30(ps)、降伏値は
100(mPa)であった。
【0100】次に、高さ150μm、幅30μm、ピッ
チ150μmの隔壁が形成されたガラス基板上に、感光
性赤色蛍光体ペーストを全面塗布後、180度に傾斜し
80℃、40分乾燥した。乾燥後、室温まで冷却しフォ
トマスクをのせ100mJ/cm2で露光し、さらにア
ルカリ水溶液でシャワー現像した。緑色の感光性蛍光体
ペースト、青色の感光性蛍光体ペーストについて同様に
行い、赤,緑,青のストライプ状のパターンを形成し
た。さらに、得られたガラス基板を500℃で30分焼
成を行った。
【0101】表1に示す評価は、半値幅厚み、底部厚み
を電子顕微鏡により観察した。輝度は輝度計により測定
した。
【0102】得られた基板を、プラズマディスプレイの
背面側に使用したところ、輝度に優れ、高精細なプラズ
マディスプレイが得られた。
【0103】実施例2〜3 蛍光体ペースト組成を表1の通り変更した以外は実施例
1と同様にしてパターン形成を行った。いずれも良好な
パターンが形成できた。
【0104】得られた基板を、プラズマディスプレイの
背面側に使用したところ、輝度に優れ、高精細なプラズ
マディスプレイが得られた。
【0105】比較例1 ペースト組成を変更した以外は実施例1と同様にしてパ
ターン形成を行った。結果を表1に示す。得られた蛍光
体層は本発明の条件に適さないものであり、底部および
側面厚みが薄いことが起因して平均輝度が低い結果とな
った。
【0106】
【表1】
【0107】
【発明の効果】本発明においてプラズマディスプレイ
は、ピッチ80〜200μm、線幅10〜50μm、高
さ100〜170μmのストライプ状の隔壁が形成され
た基板であって、半値幅(Ph)、底部厚み(Pb)が
10≦Ph≦50(μm)、10≦Pb≦50(μ
m)、0.2≦Ph/Pb≦5である蛍光体層を有する
ため、高精細かつ高輝度で放電寿命に優れたプラズマデ
ィスプレイが製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマディスプレイのパネルの一例
の断面図である。
【図2】本発明における隔壁形状を説明するための断面
図である。 A:基板 B:電極層 b:電極 C:隔壁 D:蛍光体層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピッチ80〜200μm、線幅10〜50
    μm、高さ100〜170μmのストライプ状の隔壁が
    形成された基板であって、半値幅(Ph)、底部厚み
    (Pb)が次式を満足する蛍光体層を有することを特徴
    とするプラズマディスプレイ。 10≦Ph≦50(μm) 10≦Pb≦50(μm) 0.2≦Ph/Pb≦5
  2. 【請求項2】隔壁の形状において、下面幅(Lb)、半
    値幅(Lh)、上面幅(Lt)が次式を満足することを
    特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ。 0.65≦Lt/Lh≦1.0 1.0 ≦Lb/Lh≦2.0
  3. 【請求項3】蛍光体層が、半値幅測定部から底部にかけ
    て曲面形状を有することを特徴とする請求項1または2
    記載のプラズマディスプレイ。
  4. 【請求項4】蛍光体層が、赤、緑、青のストライプ状で
    あることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の
    プラズマディスプレイ。
  5. 【請求項5】蛍光体層が、電極および隔壁が形成された
    基板上に、感光性蛍光体ペーストを塗布する工程、乾燥
    工程、露光工程、現像工程および焼成工程により形成さ
    れたものであること特徴とする請求項1〜4いずれか1
    項記載のプラズマディスプレイ。
  6. 【請求項6】露光工程において、空間幅(Lw)とマス
    ク幅(Lm)が次式を満足するフォトマスクを用いるこ
    とを特徴とする請求項5記載のプラズマディスプレイ。 5≦Lw−Lm≦50 (μm)
  7. 【請求項7】乾燥工程において、ガラス基板を150〜
    210度傾斜させることを特徴とする請求項5または6
    記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 【請求項8】蛍光体層を形成する蛍光体ペーストが次の
    構成を有することを特徴とする請求項1〜7いずれか1
    項記載のプラズマディスプレイ。 感光性化合物を含む有機成分 :25〜60重量% 蛍光体粉末 :40〜75重量% 溶媒 :10〜50重量% 光重合開始剤 :0.1〜6.0重量%
  9. 【請求項9】蛍光体ペーストの粘度ρおよび降伏値Sが
    次式を満足することを特徴とする請求項8記載のプラズ
    マディスプレイ。 1≦ρ≦50(ps) 0≦S≦150(mPa)
  10. 【請求項10】蛍光体粉末が、50重量%粒子径1〜6
    μm、比表面積0.1〜2.0m2 /gであることを特
    徴とする請求項8または9記載のプラズマディスプレ
    イ。
  11. 【請求項11】感光性化合物を含む有機成分中に、紫外
    線吸光剤として有機系染料が0.01〜5重量%含有さ
    れることを特徴とする請求項8〜10いずれか1項記載
    のプラズマディスプレイ。
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