JPH1195212A - 反射型液晶表示素子および液晶プロジェクタ - Google Patents

反射型液晶表示素子および液晶プロジェクタ

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JPH1195212A
JPH1195212A JP25171297A JP25171297A JPH1195212A JP H1195212 A JPH1195212 A JP H1195212A JP 25171297 A JP25171297 A JP 25171297A JP 25171297 A JP25171297 A JP 25171297A JP H1195212 A JPH1195212 A JP H1195212A
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liquid crystal
light
phase plate
crystal display
crystal layer
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Application number
JP25171297A
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English (en)
Inventor
Shoichi Hirota
昇一 廣田
Makoto Tsumura
津村  誠
Hideo Sato
秀夫 佐藤
Osamu Ito
理 伊東
Masaya Adachi
昌哉 足立
Kayao Takemoto
一八男 竹本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光利用効率並びにコントラスト比の高い反射型
液晶表示素子を用いた高効率の液晶プロジェクタの提供
にある。 【解決手段】反射板を内蔵したアクティブマトリクス基
板と透明電極を有する対向基板との間に液晶層を挟持し
た反射型液晶表示素子と、位相板,偏光子および検光子
と、色分離合成素子と、投写光学系とを備え、前記位相
板14が入射光の中心波長のほぼ2分の1のリターデー
ションを有する液晶プロジェクタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型液晶表示素子
に係り、特に、白色光源からの照明光を反射型液晶表示
素子に照射し、反射型液晶表示素子の画像をスクリーン
に投写する液晶プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】反射型の液晶表示素子を用いた液晶プロ
ジェクタは、特開平1−7021号、特開平3−276
122号公報に記載されている。
【0003】上記はいずれも、液晶の配向方向は液晶の
長軸が支持基板に対しほぼ平行に配向したホモジニアス
配向である。
【0004】特開平1−7021号公報に記載の液晶表
示素子の液晶表示モードは、印加電圧が零ボルト近傍の
ときに明表示を示し、ある一定の電圧を印加したときに
暗表示を示すノーマリホワイトモードである。駆動電圧
を低減するために、ある印加電圧における液晶層の層厚
と屈折率異方性との積であるリターデーションと等しい
リターデーションの位相補償層を設けている。
【0005】また、特開平1−7021号公報に記載の
液晶表示素子は、液晶層の層厚を2μm以下とすること
で、急速に変化する画像表示に十分対応できる速さを、
実現できるとしている。
【0006】一方、特開平3−276122号公報に記
載の液晶表示素子は、液晶表示モードとして、印加電圧
が零ボルト近傍のときに暗表示で、ある一定の電圧を印
加したときに明表示を示すノーマリブラックモードを実
現するため、駆動液晶層のリターデーションと等しいリ
ターデーションの位相補償層を積層させた構成としてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平1−7
021号,特開平3−276122号公報に記載のいず
れの液晶表示素子も、以下に述べるような問題がある。
【0008】反射型の液晶表示素子特有の問題点とし
て、界面反射光によるコントラスト比の低下が挙げられ
る。界面反射光が生じる原因は、素子を構成している各
部光学素子間の界面において、互いに隣接する光学素子
の屈折率が一致していないことにある。
【0009】具体的には、液晶と配向膜との界面、配向
膜と透明電極との界面、位相補償層である位相フィルム
と接着剤との界面等における僅かな屈折率の不一致が、
界面反射光を生じさせる。この界面反射光は投写画像に
重畳して、投写画像のコントラスト比を低下させる原因
となる。
【0010】しかしながら、特開平1−7021号,特
開平3−276122号公報に記載のいずれの液晶表示
装置においても、界面反射光がコントラスト比を低下さ
せる点については考慮されていない。従って、これらの
液晶表示素子は、近年のマルチメディア用途向けの画像
表示装置に求められる、高コントラスト比の画像を得る
ことは困難である。
【0011】また、特開平3−276122号公報に記
載の投写型液晶表示装置においては、2つの偏光子とハ
ーフミラーとを用いて偏光ビームスプリッタを構成して
いるが、この構成では、光源からの出射光の内、利用可
能な光の割合が、最大でも4分の1となるために、光利
用効率が悪いと云う問題がある。
【0012】本発明の目的は、光利用効率が高く、か
つ、高コントラスト比の反射型液晶表示素子並びにそれ
を用いた液晶プロジェクタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の要旨は次のとおりである。
【0014】〔1〕 反射ミラーおよび画素電極(また
は、反射ミラー兼用の画素電極)と、スイッチング素子
を有する画素を行および列に複数個配列し、前記反射ミ
ラー上に配向膜を設けたアクティブマトリクス基板(第
一の支持基板)と、配向膜を設けた対向透明電極を備え
前記第一の支持基板と所定の間隙で対向配置された透明
基板(第二の支持基板)と、前記第一と第二の支持基板
間に充填された液晶層と、位相板,偏光子および検光子
を備え、前記液晶層の配向軸が基板に対しほぼ平行で、
かつ、捻じれ角度がほぼ0度に配向されており、前記位
相板の遅相軸が前記液晶層の配向軸に対しほぼ直交する
よう配置されている反射型液晶表示素子において、前記
位相板の厚さ(dPH)と屈折率異方性(ΔnPH)との積
(dPH・ΔnPH)を入射光の中心波長(λ0)のほぼ2分
の1(λ0/2)としたことを特徴とする反射型液晶表
示素子にある。
【0015】〔2〕白色光源と、前記白色光源からの光
を赤,緑,青の三原色に分離する色分離素子と、分離さ
れた各三原色光を画像情報に基づき変調する複数の液晶
表示素子と、前記変調光を投写する投写レンズ系を備え
た液晶プロジェクタにおいて、前記液晶表示素子として
前記〔1〕に記載の反射型液晶表示素子を用いた液晶プ
ロジェクタにある。
【0016】〔3〕白色光源と、前記白色光源からの光
を赤,緑,青の三原色に分離する色分離素子と、分離さ
れた各三原色光を画像情報に基づき変調する複数の液晶
表示素子と、前記変調光を投写する投写レンズ系を備え
た液晶プロジェクタにおいて、前記複数の反射型液晶表
示素子の各素子に用いるそれぞれの位相板の厚さ
(dPH)と屈折率異方性(ΔnPH)との積(dPH
ΔnPH)を、それぞれの液晶表示素子への入射光の中心
波長のほぼ2分の1とする前記〔1〕に反射型液晶表示
素子を用いた液晶プロジェクタにある。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の反射型液晶表示素子は、
電界により液晶層の分子配列を変形し、その際に生じる
液晶層の複屈折変化を画像表示に利用する電界複屈折制
御方式を用いた。
【0018】電界複屈折制御方式を用いる利点は、僅か
な電圧変化により大きな複屈折変化を生じることで、液
晶駆動電圧を低電圧化することが可能である。また、反
射型素子を用いることにより、必要な厚みを透過型素子
の場合の半分にすることができる。
【0019】一般に、液晶応答時間は層厚の自乗に逆比
例することが知られている。従って、同等の光路長を有
する透過型素子に比べ、液晶応答時間をほぼ4分の1に
向上させることが可能である。
【0020】良好なコントラスト比を実現するために
は、広い波長範囲において良好な黒表示を実現する必要
がある。偏光子と検光子とを直交ニコル配置にし、か
つ、その間のリターデーションを入射光の全波長におい
てほぼ零にすることにより、良好な黒表示を得ることが
できる。
【0021】液晶層がホモジニアス配向の場合、リター
デーションをほぼ零にするためには非常に高い電圧を必
要とする。そこで液晶層のリターデーションを補償する
ために何らかの位相補償層が必要となる。
【0022】一般に、ポリカーボネートのような高分子
フィルムを延伸した位相板の屈折率異方性には逆分散の
波長依存性があり、その波長分散の相対的な大きさは液
晶材料のそれとほぼ同等である。従って、位相板の遅相
軸を液晶層の配向方向に対し直交配置することにより、
互いのリターデーションを相殺させることができ、液晶
層のリターデーションと位相板のリターデーションとが
一致する液晶駆動電圧において、位相板と液晶層のリタ
ーデーションの総和を入射光の全波長においてほぼ零と
することができる。
【0023】図2,図3に、本発明の反射型液晶表示素
子を構成する各光学素子の光学軸の相対関係を示す。図
2は、黒画像を表示するための駆動電圧V1を液晶層に
印加した場合を示しており、図3は白画像を表示するた
めの駆動電圧V2を液晶層に印加した場合を示してい
る。
【0024】本発明の反射型液晶表示素子は、偏光子と
検光子とを兼用した偏光ビームスプリッタ15、位相板
14、反射ミラーを内蔵する反射型アクティブマトリク
ス基板12と、該基板12と透明電極を有するガラス基
板とで狭持された液晶層8で構成される。なお、図2,
3においては透明電極を有するガラス基板の図示は省略
されている。
【0025】偏光子と検光子とを兼用した偏光ビームス
プリッタ15は、45度プリズムを2個貼り合わせた直
方体形状を有し、貼り合わせ界面16には、45度方向
から入射する光の内、界面に平行な振動方向の偏光(以
下s偏光)と、それに垂直な振動方向の偏光(以下p偏
光)とを、反射と透過により分離する誘電体多層膜が形
成されており、偏光子としての機能を有する光学素子で
ある。
【0026】偏光ビームスプリッタを偏光子兼検光子と
して用いる利点は、入射光と出射光の光軸を同一にする
ことができる点にある。また、偏光ビームスプリッタを
偏光子兼検光子として用いた場合には、偏光子と検光子
との関係は、互いの透過軸が直交する直交ニコルの関係
となる。
【0027】前述したように、良好なコントラスト比を
得るためには、偏光子と検光子との関係を直交ニコルと
することで良好な結果を与えることができる。
【0028】無偏光である入射光17は、偏光ビームス
プリッタ15の界面16においてs偏光18およびp偏
光19とに分離され、s偏光18は界面16で反射され
取り除かれ、p偏光19は界面を透過して液晶表示素子
へ向かう。偏光ビームスプリッタ15と液晶層8との間
には、位相板14を光軸に対し直交、かつ、その遅相軸
24をp偏光19の振動方向に対し45度傾けて配置す
る。
【0029】一方、液晶層8は、その液晶配向軸(基板
のラビング方向)23を位相板14の遅相軸24に直交
させて配置する。
【0030】偏光ビームスプリッタ15より出射したp
偏光19は、位相板14の遅相軸24および直交する進
相軸との2つの固有成分間で位相差が生じ、一般には位
相板のリターデーションに応じて位相板からの出射光は
楕円偏光となる。但し、本発明においては、位相板14
のリターデーションを入射光の中心波長(λ0)のほぼ
2分の1(λ0/2)としているため、2つの固有成分
間の位相差が約πとなり、位相板14からの出射光はほ
ぼp偏光19に直交したs偏光(直線偏光)25とな
る。
【0031】このs偏光25は液晶層8に入射し、液晶
層8の液晶配向軸23とその直交方向との2つの固有成
分間で位相差を生じ、液晶層8の背面に配置した反射型
アクティブマトリクス基板12で反射され、再び液晶層
8によって位相差を生じ、液晶層8より出射する。この
液晶層8からの出射光26は、再び位相板14を通過し
偏光ビームスプリッタ15へと向かう。
【0032】この出射光26は、一般には楕円偏光とな
り、その内、s偏光成分は偏光ビームスプリッタの界面
16で反射されスクリーン方向へ向い、一方、p偏光成
分は偏光ビームスプリッタの界面16を透過して光源方
向へ向う。従って、スクリーンへ投写される光強度は出
射光の偏光度に応じて決定される。
【0033】但し、図2では液晶層に黒表示を行うため
の電圧V1を印加しており、図3では液晶層に白表示を
行うための電圧V2を印加しているため、液晶層からの
出射光26と、位相板からの出射光27との偏光方向
は、互いにほぼ90度異なる直線偏光となっている。
【0034】上記の反射モードでは、液晶層8と位相板
14とをそれぞれ2回通過するため、表示に寄与するリ
ターデーションの総量をRdと表し、液晶層の屈折率異
方性をΔnLC、層厚をdLC、位相板の屈折率異方性をΔ
nPH、層厚をdPHと表すと次式〔1〕で表される。
【0035】
【数1】 Rd=2(dLC×ΔnLC−dPH×ΔnPH) …〔1〕 式〔1〕において、液晶層のリターデーションと位相板
のリターデーションとの差をとっているのは、前記のよ
うに液晶層の配向軸と位相板の遅相軸を直交させている
ためである。
【0036】このRdを用いて、偏光子と検光子との関
係がクロスニコルで、液晶層の配向軸を入射偏光光に対
し45度の方向に配向させた場合の反射率をRと表す
と、次式〔2〕のように表される。但し、偏光子および
検光子の平行透過率をTp、波長をλで表す。
【0037】
【数2】 R=Tpsin2(πRd/λ) …〔2〕 このときの表示は、Rd=0のときにR=0で、反射率
Rが最小となるため黒表示、Rd=λ/2のときにR=
pで、反射率Rが最大となるため白表示となる。
【0038】実際の液晶プロジェクタにおいては、反射
型液晶表示素子を構成する光学素子間の界面で生じる僅
かな界面反射光が画像光に重畳する。特に、黒表示時の
画像光に重畳する界面反射光は、画像のコントラスト比
を低下させるため問題となる。但し、問題となる界面反
射光は、位相板と液晶層との間で生じる界面反射光であ
る。
【0039】位相板と偏光ビームスプリッタの間で生じ
た界面反射光は、偏光方向が変化しないため、再び、偏
光ビームスプリッタ15の界面16を透過し、光源方向
に戻るので画像光には重畳しない。
【0040】一方、位相板14と液晶層8との間で生じ
た界面反射光は、位相板14のリターデーションに応じ
て画像光に重畳し、特に、黒表示時に画像光のオフセッ
トとなるためコントラスト比低下の原因となる。
【0041】各界面反射光強度の和をIrと表し、位相
板のリターデーションをdPH×ΔnPHと表すと、画像光
に重畳される光強度I0は、式〔3〕のように表され
る。
【0042】
【数3】 I0=Irpsin2(2πdPH×ΔnPH/λ) …〔3〕 I0を最小にするためには、dPH×ΔnPHをλ/2とすれ
ばよいことが分かる。従って、位相板のリターデーショ
ンの値は、液晶表示素子に入射する入射光の中心波長
(λ0)のほぼ2分の1(≒λ0/2)の値に設定した。
即ち、位相板は2分の1波長板としての機能を有する。
【0043】〔実施例 1〕本発明の反射型液晶表示素
子の実施例を図面に基づき説明する。図1は、本実施例
の液晶プロジェクタ用の液晶表示素子の構成を示す図で
ある。なお、図1は、図示を省略した白色光源、照明レ
ンズ系、色分離素子、色合成素子、および、投写レンズ
を備えた液晶プロジェクタの一部分に相当するものであ
る。
【0044】本実施例の反射型液晶表示素子は、単結晶
シリコン基板1上に、各々が独立して配置されたMOS
(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ2と、
反射板を兼ねた反射画素電極4と、前記MOSトランジ
スタ2を駆動する信号配線および前記反射画素電極と前
記MOSトランジスタとを電気的に接続する配線等から
構成された配線層3、保護膜である誘電体膜5,配向膜
6で構成される反射型アクティブマトリクス基板12
と、配向膜9、透明電極10を有するガラス基板11で
構成される対向ガラス基板13とを対向配置し、その間
に液晶層8を挟持しセルを構成している。
【0045】なお、液晶層8はスペーサ材7によってそ
の層厚を均一に保持されている。また、位相板14と、
偏光子および検光子を兼ねた偏光ビームスプリッタ15
を備えた構成になっている。
【0046】前記反射型アクティブマトリクス基板12
は、単結晶シリコン基板1上に液晶駆動用能動素子とし
てMOSトランジスタ2を用いたもので、シリコン基
板、p型ウエルの上にソース拡散層、ソース電極、ドレ
イン拡散層、ドレイン電極、ポリシリコンゲートなどか
らMOSトランジスタを形成している。また、層間絶縁
のためにスピンオングラス絶縁層を設けている。
【0047】反射画素電極4の材料としては、可視光領
域での反射率の良好な金属、例えば、アルミニウムある
いは銀等が挙げられる。ここではアルミニウムを用いた
例について説明する。
【0048】上記反射画素電極4は、平坦な面上に形成
した方が安定した膜形成が可能であり、かつ、良好な反
射特性を得ることができるため、反射画素電極4の下地
として設ける絶縁層は、表面研磨し平坦化しておくこと
が望ましい。
【0049】上記反射画素電極4と前記配向膜6との間
に、保護膜として誘電体膜5を設ける。該誘電体膜5と
しては、例えば、シリコンナイトライド膜が用いられ
る。
【0050】MOSトランジスタ2で制御された電気信
号は、スルーホールコンタクトを経て上記反射画素電極
4に与えられ、対向した透明電極10との間で電圧印加
して液晶層8を駆動する。
【0051】本発明に用いる液晶の特性としては、誘電
率異方性が正であること、屈折率異方性が小さいこと、
ネマティック/イソトロピック相転移温度が高いこと等
が挙げられる。
【0052】上記屈折率異方性が小さければ、ある一定
の大きさのリターデーションを得るためには、相対的に
液晶の層厚を厚くする必要があるが、その結果、液晶の
層厚の絶対値の変動によるリターデーションの変動が相
対的に小さくできるため、液晶の層厚変動に対する裕度
を広げることができる。
【0053】また、一般に液晶の屈折率異方性は温度依
存性を示すが、ネマティック/イソトロピック相転移温
度が高いほど、室温近傍における屈折率異方性の温度に
対する変化率が小さくなる傾向にある。従って、温度に
よる液晶層のリターデーションの変化を小さくするため
には、液晶のネマティック/イソトロピック相転移温度
が十分高いことが必要となる。
【0054】液晶層8の液晶材料としては、屈折率異方
性(ΔnLC)が0.09のネマティック液晶(チッソ石油
化学製:HA5109XX)を用いた。
【0055】予め、配向膜を印刷によって塗布,形成し
た反射型アクティブマトリクス基板12および対向ガラ
ス基板13には、反射画素電極4の配列方向に対し45
度方向にラビングして配向処理を施した。
【0056】液晶層のギャップを保持するためのスペー
サ材7および液晶層8のシール剤(図示せず)を、それ
ぞれ基板に配置した後、反射型アクティブマトリクス基
板12のラビング方向と対向ガラス基板13のラビング
方向とが平行で、かつ、向きが逆方向となるように両者
を組み合わせる。従って、液晶層8における液晶の捻じ
れ角度はほぼ0度となる。なお、液晶層の層厚(dLC
が3.5μmとなるよう構成した。
【0057】位相板14としては、位相フィルムを2枚
のガラス基板で狭持する方法が考えられる。位相フィル
ムを2枚のガラス基板で狭持するのは、熱等に起因する
歪み応力による位相フィルムのリターデーションの変化
を防止するためで、これにより位相フィルムのリターデ
ーションの値を、広い温度範囲において安定に保つこと
ができる。また、冷却を効果的に行うことが可能なら
ば、位相フィルムを対向ガラス基板13ないし偏光ビー
ムスプリッタ15に直接貼り付けてもよい。
【0058】上記位相板14用の位相フィルムとして
は、公知のポリビニルアルコール、ポリカーボネート、
ポリサルホン等の高分子膜を延伸して複屈折性を持たせ
たものを用いることができる。これらのフィルムは、可
視光領域においてほぼ透明である。また、高分子液晶を
用いることも可能である。
【0059】上記材料の内、リターデーションの波長分
散が、使用する液晶材料のリターデーションの波長分散
にできるだけ近いものが、位相フィルムとして最も好適
である。なぜならば、全波長域にわたって黒表示を良好
に行うためには、Rdが全波長域にわたってほぼ零であ
る必要がある。それを実現するためには前記式〔1〕か
ら分かるように、dLC×ΔnLCとdPH×ΔnPHが全波長域
にわたってほぼ等しいことが必要である。
【0060】次に、図4を用いて、具体的な界面反射光
の発生のメカニズムを説明する。位相板14は、屈折率
は1.6程度の位相フィルムをガラス基板に固定するた
めに接着剤を用いており、該接着剤の屈折率はほぼ1.
5である。従って、位相フィルムと接着剤との屈折率の
ミスマッチにより、その界面で無視できない反射が生じ
る。位相板14の光源側の界面反射光をA反射光、液晶
層側の界面反射光をB反射光と云う。
【0061】透明電極10にはITO(Indium Tin
Oxide)を用いた。ITOの屈折率は作成条件によって
も異なるが、約1.8〜1.9程度である。一方、隣接す
るガラス基板11の屈折率は約1.5である。配向膜9
の屈折率は約1.6である。液晶層8の屈折率は液晶の
分子軸に平行方向の屈折率と垂直方向の屈折率とで約
0.1程度異なるが1.5程度である。
【0062】屈折率の異なる媒質の接しているガラス基
板/透明電極界面と、透明電極/配向膜界面と、配向膜
/液晶界面とでは、それぞれに無視できない界面反射
(以下、これらをまとめてC反射光と云う)が生じる。
実際には、各界面反射光の干渉効果も加わって界面反射
光量が決まる。
【0063】スペーサ材7としては、公知のポリマービ
ーズやシリカビーズを用いることができるが、いずれの
材料も透明であるため、液晶パネルへの入射光の内、液
晶層を通過せずにスペーサ材を通過した光(以下D反射
光)は、液晶層を通過した光(以下E反射光)とは異な
り、位相変調を受けずに液晶パネルを出射する。
【0064】上記の位相フィルムとガラス基板に固定す
るための接着剤との界面での反射光の内、液晶層側の反
射光(B反射光)の偏光状態と、透明電極とガラス基板
との界面での反射光および透明電極と配向膜との界面で
の反射光(C反射光)の偏光状態と、スペーサ材7を通
過した光(D反射光)の偏光状態とはいずれも等しい偏
光状態であるが、液晶層を通過した光(E反射光)の偏
光状態とは異なっている。
【0065】従って、液晶駆動電圧を黒表示を行う電圧
に設定しても、上記のB、C、D反射光の内、位相フィ
ルムのリターデーションにより決定される光量は表示画
像にオフセットとして重畳され、コントラスト比の低下
を招く。
【0066】本発明のように、位相板のリターデーショ
ンを入射光の中心波長のほぼ2分の1の値に設定するこ
とにより、B、C、D反射光の位相とA、E反射光の位
相とをほぼ等しくすることができるため、B、C、D反
射光がコントラスト比を低下させる原因とならないよう
にすることができる。
【0067】位相板14と液晶層8との間で生じた界面
反射光であるB、C、D反射光の各光強度の和をIr
表し、位相板14のリターデーション(dPH×ΔnPH
と、画像光に重畳される光強度I0とは、式〔3〕のよ
うに表わされる。I0を最小にするためには、dPH×Δ
nPHをλ/2とすればよいことが分かる。
【0068】
【数4】 I0=Irpsin2(2πdPH×ΔnPH/λ) …〔3〕 従って、位相板14のリターデーションの値は、液晶表
示素子に入射する入射光の中心波長のほぼ2分の1の値
に設定した。即ち、位相板14は2分の1波長板として
の機能を有する。
【0069】Δndを入射光の中心波長λ0の1/2とす
る根拠を示す。図5は位相板のリターデーションとオフ
反射率との関係を示したものである。オフ反射率とは、
白表示時の光強度に対する黒表示時の光強度の比であ
り、値が小さいほどコントラスト比が良いと云うことが
できる。コントラスト比との関係は、コントラスト比=
100/(オフ反射率)で表される。
【0070】図中、黒丸印が実測値、実線は計算値であ
る。なお、位相板のリターデーションは入射光の中心波
長λ0=550nmに対する値である。このときλ0/2
は275nmとなり矢印で示した。
【0071】計算値は、前記の画像光に重畳される光強
度を表す式〔3〕において、Irpをパラメータとし実
験データをフィッティングした結果である。
【0072】曲線で示す計算値は実験結果をよく説明し
ており、また、逆に位相板のリターデーションをλ0
2とした時の効果が実験結果によく現れていることが分
かる。従って、位相板のリターデーションをλ0/2と
することにより、オフ反射率が大幅に低減し、コントラ
スト比を大幅に向上させることができる。
【0073】なお、図5において、位相板のリターデー
ションが265nmの時の液晶表示素子のコントラスト
比は250:1である。
【0074】また、本発明の液晶表示素子の実施例にお
いては、反射型アクティブマトリクス基板12を、単結
晶シリコン基板1上に形成したMOSトランジスタアレ
イによって構成したが、ガラス基板上に多結晶シリコン
あるいはアモルファスシリコンによって形成した薄膜ト
ランジスタアレイを、アクティブマトリクス基板として
用いてもよい。
【0075】なお、本実施例においては、反射ミラーと
画素電極を兼ねた反射画素電極4を用いたが、必ずしも
これに限定されず、誘電体多層膜により形成された反射
ミラーを画素電極上に設けてもよい。これらは以下の実
施例においても同様である。
【0076】また、液晶層8の層厚を面内で一定に保つ
ために、スペーサとして粒径が等しいシリカビーズやポ
リマービーズを、液晶層あるいは液晶層を封止するシー
ル剤中に分散しておくとよい。また、フォトエッチング
プロセスにより形成した、酸化シリコン,窒化シリコン
や有機高分子材料の支柱をスペーサとして設けてもよ
い。これは以下の実施例においても同様である。
【0077】〔実施例 2〕図6は本発明の液晶プロジ
ェクタの構成を示す図である。本発明の液晶プロジェク
タは、白色光30の光源28と、紫外線および赤外線カ
ットフィルタ29と、前記白色光30を赤,緑,青の三
原色光33,35,34に分離するダイクロイックミラ
ー31,32と、偏光ビームスプリッタ15R,15
G,15Bと、分離された各三原色光33,34,35
を変調して画像情報を与える本発明の液晶表示素子22
R,22G,22Bと、フィールドレンズ36,37,
38と、変調された各三原色光39,40,41を再び
合成するダイクロイックミラー42,43と、合成され
た光44をスクリーン(図示省略)に投写する投写レン
ズ系45により構成される。白色光源28としてはメタ
ルハライドランプやキセノンランプなどが好適である。
【0078】前記光源28より出射した白色光30は、
紫外線および赤外線カットフィルタ29により不要な紫
外線,赤外線を除去する。そして、まずダイクロイック
ミラー31により赤色光33とそれ以外の光(緑,青)
に分離され、後者の光は、次のダイクロイックミラー3
2により青色光34と緑色光35とに分離される。分離
された各三原色光33,34,35はそれぞれ偏光ビー
ムスプリッタ15R,15B,15Gに入射する。
【0079】各三原色光33,34,35は、偏光ビー
ムスプリッタ15R,15B,15Gにより、s偏光は
偏光ビームスプリッタの界面で反射され、p偏光は偏光
ビームスプリッタの界面を透過する。p偏光は各液晶表
示素子22R,22B,22Gによって画像変調を受
る。
【0080】各液晶表示素子では、各画素毎に画像信号
に対応した電圧が液晶に印加されることにより、入射し
た上記のp偏光は、各画素毎に直線偏光から任意の楕円
偏光に変換され、各液晶表示素子より出射する。
【0081】この内、s偏光成分が偏光ビームスプリッ
タ15R,15B,15Gの界面で反射される。一方、
残りのp偏光成分は再び偏光ビームスプリッタ15R,
15B,15Gを透過し、光源方向に戻る。
【0082】各液晶表示素子22R,22B,22Gよ
り出射し、偏光ビームスプリッタ15R,15B,15
Gを通過したp偏光成分は、ダイクロイックミラー4
2,43によって合成され、投写レンズ45を介してス
クリーンに投写される。
【0083】各液晶表示素子における位相板のリターデ
ーションを白色光30の中心波長(λ0)のほぼ2分の
1にすることで、位相板と液晶層との間での不要な界面
反射光の偏光方向と、各色の画像光39,40,41の
偏光方向とを互いに90度異ならせたことにより、不要
な界面反射光は光源方向に戻り、画像光には重畳されな
い。従って良好なコントラスト比の画像を表示する液晶
プロジェクタを実現できる。
【0084】液晶表示素子における位相板のリターデー
ションが265nmの時、コントラスト比250:1を
得られたことを前記図5において説明したが、その場合
のプロジェクタとしてのコントラスト比は150:1を
得ることができる。
【0085】これに対し、従来の反射型液晶表示素子で
はコントラスト比30:1である(特開平3−2761
22号公報)。また、透過型液晶表示素子では、駆動電
圧を上げることにより150:1程度までコントラスト
比を上げることができるが、実用的な駆動電圧における
コントラスト比は100:1程度であり、その場合のプ
ロジェクタにおけるコントラスト比は70:1から10
0:1が現実的な値である。
【0086】また、本実施例は、各三原色光に対応した
三つの液晶表示素子を用いているが、各液晶表示素子に
おける位相板のリターデーションを各液晶表示素子への
入射光の中心波長(λR,λG,λB)のほぼ2分の1と
することによりさらにコントラスト比の向上が期待でき
る。
【0087】位相板に用いる位相フィルムのリターデー
ションは一般に短波長で大きくなり、長波長で小さくな
る逆分散の傾向を示す。従って、中心波長として例えば
緑色光を選択した場合、青色光と赤色光の領域では位相
板のリターデーションはそれぞれの中心波長の2分の1
からずれてしまい、不要な界面反射光の一部が画像光に
重畳されてしまう。これを解決するためには、各三原色
光に対応した各液晶表示素子における位相板のリターデ
ーションを、各液晶表示素子への入射光の中心波長(λ
R,λG,λB)でのリターデーションのほぼ2分の1で
あるλR/2,λG/2,λB/2とすればよい。
【0088】本実施例では、赤色光,緑色光,青色光の
中心波長をそれぞれ610nm,540nm,480n
mとした。
【0089】各三原色光に対応した液晶表示素子におけ
る位相板のリターデーションは、各液晶表示素子に入射
する各三原色光の中心波長のほぼ2分の1の値にしてお
く。即ち、赤色光用液晶表示素子における位相板のリタ
ーデーションは、波長610nmの赤色光に対し、ほぼ
2分の1の値である305nmとした。
【0090】同様に緑色光用液晶表示素子における位相
板のリターデーションは、波長540nmの緑色光に対
し270nm、青色光用液晶表示素子における位相板の
リターデーションは、波長480nmの青色光に対し2
40nmとした。これにより、各液晶表示素子におい
て、同一のリターデーションの位相板を用いた場合よ
り、黒表示時における不要反射光を更に低減することが
でき、コントラスト比をより向上する。
【0091】本実施例においては偏光子としてプリズム
型の偏光ビームスプリッタを用いているが、ミラー型の
偏光ビームスプリッタを用いてもよい。また、偏光ビー
ムスプリッタの消光比は一般に低いため、コントラスト
比を向上するには、偏光ビームスプリッタと白色光源と
の間、偏光ビームスプリッタと投写レンズの間、あるい
は投写レンズの内部ないし出射側にそれぞれ偏光板を設
けることが有効である。
【0092】また、偏光ビームスプリッタと白色光源と
の間に設ける偏光板の代わりに、入射無偏光を特定の偏
光に揃える特性を有する偏光変換素子を設けることは、
コントラスト比向上だけでなく、光利用効率向上にも有
効である。
【0093】なお、本発明の液晶プロジェクタにおける
色分離および合成素子には、ダイクロイックミラーを用
いたが、ダイクロイックミラーの代わりにダイクロイッ
クプリズムを用いてもよい。
【0094】〔実施例 3〕図7に本発明の液晶表示素
子を液晶ディスプレイとして用いたときの構成例を示
す。
【0095】この液晶ディスプレイは、白色光の光源5
0と、偏光ビームスプリッタ51と、本発明の液晶表示
素子52と、拡大レンズ系53とから構成される。
【0096】光源50より出射した光を偏光板57およ
び偏光ビームスプリッタ51によって紙面に平行な偏光
成分のみを液晶表示素子52に照射し、液晶表示素子5
2によって画像変調を受け、偏光ビームスプリッタ51
方向に反射された光の内、紙面に垂直な偏光成分のみが
偏光ビームスプリッタ51により拡大レンズ系53方向
に反射され、拡大レンズ系53により観測者54に画像
視認されるよう構成されている。
【0097】用途によっては、液晶表示素子52の画像
と、風景55とをシャッター56を用いて切り替えた
り、あるいは、両者の画像の合成像を観測者54が視認
できるように構成してある。即ち、シャッター56を閉
じたときには液晶表示素子52の画像のみが観測者54
に視認され、シャッター56を開き、液晶表示素子52
を全面黒表示とした時には、風景55のみが観測者54
に視認される。
【0098】また、シャッター56を開き、かつ、液晶
表示素子52が画像表示を行った場合には、液晶表示素
子52の画像と風景55の画像との合成像が観測者54
に視認される。
【0099】この液晶ディスプレイの応用例としては、
ビューファインダやヘッドマウントディスプレイ等が挙
げられる。
【0100】
【発明の効果】従来の位相板を用いた電界複屈折表示モ
ードを用いた反射型液晶表示素子は、画素のほぼ全域を
反射画素電極で覆うことができるため、透過型液晶表示
素子に比べて高い開口率を得ることができる反面、素子
を構成する部材間での界面反射が、黒表示時の画像に重
畳され、コントラスト比低下を生じ易いという問題があ
った。
【0101】しかし、本発明のように位相板のリターデ
ーションを入射光の中心波長のほぼ2分の1とすること
により、液晶パネルのスペーサビーズによる散乱光、位
相板やITO等の素子部材間の界面反射光が、黒表示時
の画像に重畳されることを防止することができ、高コン
トラスト比の表示画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の構成図である。
【図2】本発明の液晶表示素子の各光学素子の相対関係
の説明図(黒表示時)図である。
【図3】本発明の液晶表示素子の各光学素子の相対関係
の説明図(白表示時)図である。
【図4】界面反射光の説明図である。
【図5】位相板のリターデーションとオフ反射率との関
係を示すグラフである。
【図6】本発明の液晶プロジェクタの構成図である。
【図7】本発明の液晶表示素子を用いた液晶ディスプレ
イの構成図である。
【符号の説明】
1…単結晶シリコン基板、2…MOSトランジスタ、3
…配線層、4…反射画素電極、5…誘電体膜、6…配向
膜、7…スペーサ材、8…液晶層、9…配向膜、10…
透明電極、11…ガラス基板、12…反射型アクティブ
マトリクス基板、13…対向ガラス基板、14…位相
板、15…偏光ビームスプリッタ、16…界面、17…
入射光、18…s偏光、19…p偏光、22…液晶表示
素子、23…液晶配向軸、26…出射光、28…光源、
29…紫外線および赤外線カットフィルター、31…ダ
イクロイックミラー、32…ダイクロイックミラー、3
3…赤色光、34…青色光、35…緑色光、36…フィ
ールドレンズ、37…フィールドレンズ、38…フィー
ルドレンズ、39…赤色画像光、40…青色画像光、4
1…緑色画像光、42…ダイクロイックミラー、43…
ダイクロイックミラー、45…投写レンズ系、50…光
源、51…偏光ビームスプリッタ、52…液晶表示素
子、53…拡大レンズ系、54…観測者、55…風景、
56…シャッター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/1343 G02F 1/1343 1/136 500 1/136 500 1/137 1/137 G09F 9/00 331 G09F 9/00 331G (72)発明者 伊東 理 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 足立 昌哉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 竹本 一八男 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射ミラーおよび画素電極(または、反
    射ミラー兼用の画素電極)と、スイッチング素子を有す
    る画素を行および列に複数個配列し、前記反射ミラー上
    に配向膜を設けたアクティブマトリクス基板(第一の支
    持基板)と、配向膜を設けた対向透明電極を備え前記第
    一の支持基板と所定の間隙で対向配置された透明基板
    (第二の支持基板)と、前記第一と第二の支持基板間に
    充填された液晶層と、位相板,偏光子および検光子を備
    え、前記液晶層の配向軸が基板に対しほぼ平行で、か
    つ、捻じれ角度がほぼ0度に配向されており、前記位相
    板の遅相軸が前記液晶層の配向軸に対しほぼ直交するよ
    う配置されている反射型液晶表示素子において、 前記位相板の厚さ(dPH)と屈折率異方性(ΔnPH)と
    の積(dPH・ΔnPH)を入射光の中心波長(λ0)のほぼ
    2分の1(λ0/2)としたことを特徴とする反射型液
    晶表示素子。
  2. 【請求項2】 白色光源と、前記白色光源からの光を画
    像情報に基づき変調する反射型液晶表示素子と、前記変
    調光を投写する投写レンズ系を備えた液晶プロジェクタ
    において、 前記反射型液晶表示素子が、反射ミラーおよび画素電
    極、または、反射ミラー兼用の画素電極と、スイッチン
    グ素子を有する画素を行および列に複数個配列し、前記
    反射ミラー上に配向膜を設けたアクティブマトリクス基
    板(第一の支持基板)と、配向膜を設けた対向透明電極
    を備え前記第一の支持基板と所定の間隙で対向配置され
    た透明基板(第二の支持基板)と、前記第一と第二の支
    持基板間に充填された液晶層と、位相板,偏光子および
    検光子を備え、前記液晶層の配向軸が基板に対しほぼ平
    行で、かつ、捻じれ角度はほぼ0度に配向されており、
    前記位相板の遅相軸が前記液晶層の配向軸に対しほぼ直
    交するよう配置され、 前記位相板の厚さ(dPH)と屈折率異方性(ΔnPH)と
    の積(dPH・ΔnPH)を入射光の中心波長(λ0)のほぼ
    2分の1(λ0/2)としたことを特徴とする液晶プロ
    ジェクタ。
  3. 【請求項3】 白色光源と、前記白色光源からの光を
    赤,緑,青の三原色に分離する色分離素子と、分離され
    た各三原色光を画像情報に基づき変調する複数の反射型
    液晶表示素子と、前記変調光を投写する投写レンズ系を
    備えた液晶プロジェクタにおいて、 前記反射型液晶表示素子が、反射ミラーおよび画素電
    極、または、反射ミラー兼用の画素電極と、スイッチン
    グ素子を有する画素を行および列に複数個配列し、前記
    反射ミラー上に配向膜を設けたアクティブマトリクス基
    板(第一の支持基板)と、配向膜を設けた対向透明電極
    を備え前記第一の支持基板と所定の間隙で対向配置され
    た透明基板(第二の支持基板)と、前記第一と第二の支
    持基板間に充填された液晶層と、位相板,偏光子および
    検光子を備え、前記液晶層の配向軸が基板に対しほぼ平
    行で、かつ、捻じれ角度はほぼ0度に配向されており、
    前記位相板の遅相軸が前記液晶層の配向軸に対しほぼ直
    交するよう配置され、 前記複数の反射型液晶表示素子の各素子に用いるそれぞ
    れの位相板の厚さ(dPH)と屈折率異方性(ΔnPH)と
    の積(dPH・ΔnPH)を、それぞれの反射型液晶表示素
    子への入射光の中心波長のほぼ2分の1とする請求項2
    に記載の液晶プロジェクタ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057643A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Omron Corp 反射型液晶表示装置、およびこれを用いた情報機器
KR20040003662A (ko) * 2002-07-03 2004-01-13 삼성전기주식회사 프로젝션 시스템에서의 편광 보상 패널
JP2006301519A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Nikon Corp 投射型表示装置
US7659947B2 (en) 2002-03-08 2010-02-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device having gate wiring on interlayer insulting film which is over transistor, and light shielding layer(s)

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