JPH1195019A - カラーフィルタ支持基板の再生方法 - Google Patents

カラーフィルタ支持基板の再生方法

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JPH1195019A
JPH1195019A JP25970497A JP25970497A JPH1195019A JP H1195019 A JPH1195019 A JP H1195019A JP 25970497 A JP25970497 A JP 25970497A JP 25970497 A JP25970497 A JP 25970497A JP H1195019 A JPH1195019 A JP H1195019A
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color filter
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black matrix
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JP25970497A
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Hideaki Takao
英昭 高尾
Masaji Sofue
正司 祖父江
Ryuichi Yokoyama
隆一 横山
Takeshi Okada
岡田  健
Shoji Shiba
昭二 芝
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルタ製造工程において発生した不
良品について、不良層を剥離して支持基板の再利用を図
る。 【解決手段】 支持基板上にブラックマトリクス、カラ
ーフィルタ、及び必要に応じて保護層や透明導電層を有
するカラーフィルタ基板において、予め研磨処理等物理
的剥離処理を施して後工程の剥離剤の浸透性を高めた
後、剥離液を用いた化学的剥離処理を施し、不要な層を
剥離除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビや車
載テレビ、パーソナルコンピュータ、パチンコ遊戯台等
に使用されるカラー液晶表示装置に好適なカラーフィル
タ基板に関し、詳しくは、該基板の製造工程において発
生した不良の支持基板を再利用するための再生方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要
が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及の
ためには液晶ディスプレイのコストダウンが必要であ
り、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタのコスト
ダウンに対する要求が高まっている。従来から、カラー
フィルタの要求特性を満足しつつ上記の要求に応えるべ
く種々の方法が試みられているが、いまだ全ての要求特
性を満足する方法は確立されていない。以下にそれぞれ
の方法を説明する。
【0003】最も多くも用いられている第1の方法が染
色法である。染色法は、ガラス基板上に染色用の材料で
ある水溶性高分子材料を塗布し、これをフォトリソグラ
フィ工程により所望の形状にパターニングした後、得ら
れたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを
得る。これを3回繰り返すことによりR(赤)、G
(緑)、B(青)の着色層を形成する。
【0004】第2の方法は顔料分散法であり、近年染色
法に代わり、主流の製法となっている。この方法は、基
板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパ
ターニングすることにより単色パターンを得る。さらに
この工程を3回繰り返すことによりR、G、Bの着色層
を形成する。
【0005】第3の方法としては電着法がある。この方
法は、基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹
脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1の色を
電着する。この工程を3回繰り返してR、G、Bの着色
層を形成し、最後に焼成するものである。
【0006】第4の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散させ、印刷を3回繰り返すことにより、R、
G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより
着色層を形成するものである。また、いずれの方法にお
いても着色層上に保護層を形成するのが一般的であり、
液晶素子を構成する場合には、該保護層の上にさらに透
明導電膜(ITO等)などを形成する。
【0007】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
数が多い程歩留が低下するという問題を有している。さ
らに、電着法においては、形成可能なパターン形状が限
定されるため、現状の技術ではTFTを用いたアクティ
ブマトリクスタイプの液晶素子には適用できない。ま
た、印刷法は、解像性、平滑性が悪いためファインピッ
チのパターンの形成には不向きである。
【0008】これらの欠点を補うべく、特開昭59−7
5205号公報、特開昭63−235901号公報或い
は特開平1−217320号公報等には、インクジェッ
ト方式を用いてカラーフィルタを製造する方法が記載さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
種カラーフィルタの製造方法においては、工程内で生じ
る欠陥及び特性不良により不良品が発生する場合があ
る。特に、生産開始期から生産安定期に至る期間におい
ては、材料、装置、プロセス条件等の変動により歩留が
低く、多量の不良品が発生することがある。
【0010】不良品については、不良層を除去して可能
な限り支持基板を再利用することが望ましいが、従来は
当該不良層の除去手段として有効な方法がなく、支持基
板の再利用を阻でいた。特に、カラーフィルタの構成層
にベタ状に形成された層が含まれる場合、不良層の除去
工程が、該ベタ状の層によって阻害され、効率良く行な
うことができなかった。このベタ状の層を効率良く剥離
するために強力な剥離手段を施すと、再利用する下層に
まで影響して損傷を与えたり、さらには、利用する層自
体を剥離してしまう等、弊害を生じていた。そのため、
再利用する層に損傷を与えることなく、不良層のみを除
去するには、高度に選択的な剥離処理を施さなければな
らず、複雑な処理工程を組み合わせる必要があり、再生
にかかるコストアップは避けられず、また、再利用する
基板の品質レベルに満足のいくものを得ることが困難で
あるという問題もあった。
【0011】本発明の目的は、製造工程において発生し
た不良品から不良層のみを効率よく除去して、基板の再
利用を可能にする、支持基板の再生方法を提供し、コス
トアップを招くことなく資源の有効利用を図ることにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持基板上に
少なくとも表示領域を覆うベタ状に形成された層を有す
るカラーフィルタ基板より所定の層を除去する支持基板
の再生方法であって、少なくともベタ状に形成された層
に対して物理的剥離処理を施した後、化学的剥離処理を
施すことを特徴とするカラーフィルタ支持基板の再生方
法である。
【0013】本発明において、特定の処理を施すベタ状
に形成された層とは、分割或いはパターニングされるこ
となく、少なくとも画素パターン(表示領域)を覆う領
域全面にベタ状に形成された層を意味し、具体的には、
ベタ状に形成された樹脂層を所定のパターンに着色して
なるカラーフィルタ層や、カラーフィルタ上に形成され
る保護層、或いは、液晶素子を形成する場合に保護層の
上に形成されるITO等透明導電層が該当する。
【0014】本発明では、従来選択的剥離が困難であっ
たベタ状の層に対して、先ず物理的剥離処理を施すこと
で、後工程における化学的剥離が容易に進行し、通常の
化学的剥離手段で所望とする層の除去が完了する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の再生方法は、先に挙げた
染色法、顔料分散法、電着法、印刷法、インクジェット
法等いずれの方法で製造されたカラーフィルタ基板にも
適用される。本発明の再生方法が適用される不良品とし
ては、ゴミ、異物等の混入により凹凸が形成されたもの
や、有効画素内の一定面積以上に不良を生じたもの、或
いは、混色や白抜け部が生じたもの、保護膜による平坦
化性やITO膜の透明性、抵抗値等特性が不十分である
もの、カラーフィルタの色調不良や画素欠陥等を生じた
ものが挙げられる。
【0016】本発明の再生方法が適用されるカラーフィ
ルタ基板の構成材料を具体的に説明する。
【0017】本発明の再生方法が適用されるカラーフィ
ルタ基板は基本的に、支持基板、ブラックマトリクス、
カラーフィルタ、必要に応じて、保護層、透明導電層の
順に積層される。
【0018】本発明にかかるカラーフィルタ基板の支持
基板は通常、ガラス基板であるが、本発明に用いる剥離
剤によるダメージを受けないものであれば適用可能であ
る。
【0019】また、ブラックマトリクスとしては、C
r、Al、Cu、Mo、Ni等の金属や該金属の酸化
物、或いはこれらの金属からなる合金等必要に応じて積
層した遮光膜をパターニングしたものが挙げられる。こ
の金属系ブラックマトリクスは、形成コストが高く、当
該ブラックマトリクス以降の層に不良を生じた場合に
は、支持基板のみではなく、ブラックマトリクスを残し
て再生利用することがコスト面から望ましい。
【0020】また、ブラックマトリクスとしては、例え
ばアクリル系樹脂やポリイミド系樹脂等の有機樹脂にカ
ーボンブラック等の顔料を微分散させた黒色樹脂を用
い、パターニング形成したものが挙げられる。この樹脂
系ブラックマトリクスの場合には、該ブラックマトリク
スを残してのカラーフィルタの選択的剥離が不可能とな
るため、支持基板のみを残す処理を行なう。
【0021】カラーフィルタとしては、通常、有機系樹
脂成分と着色材成分とからなり、その製法により素材が
適宜選択される。具体的には、有機系樹脂成分として
は、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系
樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコー
ン系樹脂等の樹脂や、これらの樹脂に光開始剤として機
能する化合物を含有させて感光性を付与したものや、感
光剤を含むゼラチン、カゼイン、グリュー等の天然物及
びポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0022】また、着色材成分としては、有機顔料、無
機顔料、染料等のうち所望の分光特性を有するものが適
宜選択されて用いられる。
【0023】また、カラーフィルタが画素単位で独立し
てパターン化されているものであれば(画素間隙を有す
る)、剥離剤の浸透効果も大きく、比較的容易に剥離処
理を行なうことが可能であるが、連続した層を所定のパ
ターンに着色してなるタイプのカラーフィルタでは剥離
剤の浸透性が悪く、このようなカラーフィルタの除去に
本発明は最適である。
【0024】保護層としては、例えば、アクリル系樹脂
やポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂及びシリコーン系樹脂
等の熱硬化型或いは光硬化型の樹脂や、SiN4 、Si
2 、SiO、Al23 、Ta25 等の無機化合物
が挙げられる。これらは通常、カラーフィルタの形成さ
れた基板全面にベタ状に形成されるため、カラーフィル
タを除去する際に剥離剤の浸透を阻害する層となる。従
って、このような保護層が形成されたカラーフィルタ基
板には本発明の方法が好ましく適用される。
【0025】さらに、液晶素子を構成する際には、カラ
ーフィルタ或いは保護層上に透明導電層が形成される
が、特に、TFTを用いたアクティブマトリクスタイプ
の液晶素子の場合には、カラーフィルタ上にベタ状に形
成されるため、このような透明導電層が形成された段階
で不良が発見された場合には、本発明の方法が好ましく
適用される。また、単純マトリクスタイプの液晶素子の
場合はストライプ状の透明導電層が形成されるが、当該
ストライプパターンの間隙が非常に狭いため、このよう
な透明導電層を有する基板においても、本発明の方法を
適用することにより、より短時間で剥離処理を施すこと
が可能となり、好ましい。通常、透明導電層はITO
(インジウム・チン・オキサイド)が用いられる。
【0026】図1〜図4に本発明の方法を適用するカラ
ーフィルタ基板の一例の断面模式図を示す。図中、1は
支持基板、2は金属系ブラックマトリクス、3は着色
部、4は非着色部、5はカラーフィルタ層、6は保護
層、7は透明導電層、31は樹脂系ブラックマトリク
ス、32、41はカラーフィルタである。図1及び図2
は、インクジェット法によるカラーフィルタ基板であ
り、連続した感光性樹脂層をパターン露光して非着色部
4を形成し、着色部のみをインクジェット法によって着
色してなるカラーフィルタ層5を有する。また、図3
は、予め形成したブラックマトリクス31を隔壁として
インクジェット法により直接樹脂系インクを付与してカ
ラーフィルタ32を形成したカラーフィルタ基板であ
る。図4は、前述した顔料分散法により、カラーフィル
タ41を色毎に順次形成してなるカラーフィルタ基板で
ある。
【0027】本発明の再生方法は、先ずベタ状に形成さ
れた層に対して物理的剥離処理を施す。この物理的剥離
処理の具体例としては、例えば、表面研磨処理が挙げら
れるが、最も簡便で有効な処理としては、ナイロン、ポ
リプロピレン、アクリル系樹脂、或いはテフロン系樹脂
製のブラシを用い、純水を供給せずに被処理基板をスク
ラブ洗浄機にかけ、表面に剥離剤の浸透を促進させるよ
うな微細でランダムな溝を形成させる方法が挙げられ
る。この方法を実施する際には、切削された有機物によ
り、支持基板や残すべきブラックマトリクスパターンを
損傷しない程度の条件を設定することが望ましい。
【0028】また、場合によっては、硬度の柔らかい研
磨材を用い、表面研磨処理を行なう方法も選択し得る
が、基板への損傷を考慮して実施する。
【0029】さらに、他の物理的剥離処理の具体例とし
ては、例えば、UVアッシング処理やプラズマ・エッチ
ング処理などの光反応を伴う処理が挙げられる。
【0030】上記物理的剥離処理は、ベタ状に形成され
た層の膜厚以上で且つ残すべき層や基板表面に不必要な
傷をつけない範囲で、該ベタ状に形成された層全体に微
細な溝を付けることができ、後の化学的処理を効率的に
行なうことができる。
【0031】上記物理的剥離処理を施した基板に、剥離
剤を用いた化学的剥離処理を施し、不要な層を完全に除
去する。
【0032】本発明にかかる化学的剥離処理に用いる剥
離剤としては、アルカリ成分、特に、有機アルカリ成分
と水溶性溶剤及び微量の添加剤等から構成される、pH
≧12程度の膨潤タイプの剥離剤が好ましい。具体的に
は、(株)パーカーコーポレーション製「PK−CFR
33」、「PK−CFR35」、「PK−CFR37」
等を用いるのが好適である。これらの剥離剤は、有機/
無機層界面に浸透し、有機層を膨潤させながら剥離する
効果を有している。
【0033】剥離剤は、被処理基板の層構成に応じて最
適なものを選択し、剥離のし易さに対応して処理条件を
設定する。但し、超音波を長時間利用する場合には、ガ
ラス基板へのダメージも考慮して、剥離時間を最適化す
る。
【0034】本発明においては、被処理基板に予め物理
的剥離処理を施してあるため、通常では剥離し難い層或
いは長時間を要する層でも短時間で且つ確実に、基板を
損傷することなく剥離することができる。
【0035】本発明にかかる化学的剥離処理は、前記剥
離剤に被処理基板を浸漬し、40〜70℃、好ましくは
50〜60℃にて10〜60分間、好ましくは30〜6
0分間程度揺動浸漬する。剥離し難い積層構成の場合に
は、補助的に超音波を併用しても良い。次いで、純水に
よるリンスを室温下で、超音波(45KHz)を用いて
5〜10分間程度揺動浸漬して残留している層を完全に
剥離除去する。さらに、純水にて十分浸漬洗浄して乾燥
し、再生基板を得る。得られた再生基板は、新品の基板
と共に、新規カラーフィルタの作製に用いる。
【0036】
【実施例】
[実施例1]本発明第1の実施例として、図1に示した
断面構造を有するカラーフィルタ基板から、ブラックマ
トリクスを残してカラーフィルタを除去した。
【0037】用いたカラーフィルタ基板の製造方法につ
いて説明する。
【0038】ガラス基板上に、通常の真空成膜及びフォ
トリソグラフィ技術によりCrOx/Cr積層のブラッ
クマトリクスをパターン形成した。この基板上に、水性
インク受容能を有するアクリル系樹脂層を1.0μmの
膜厚で塗布し、50℃で10分間プリベーク処理を施し
た後、ブラックマトリクスの幅よりも狭い開口部を有す
るフォトマスクを介して、254nmの波長で50mJ
/cm2 のDeep−UV露光を行ない、120℃で9
0秒間のポスト・エクスポージャー・ベーク処理を行な
って、ブラックマトリクス上に非着色部を形成した。
【0039】上記樹脂層の未露光部にインクジェット法
により、R、G、Bの各着色インクを付与して着色部を
形成した。
【0040】上記のようにして形成されたカラーフィル
タ基板のカラーフィルタ層は、各着色部(画素)間に間
隙を持たず、通常、表示領域外のダミー画素を含む広い
領域にベタ状に形成される。
【0041】本実施例では、上記カラーフィルタ基板に
対し、ナイロン製ブラシを装着したスクラブ洗浄機を用
い、純水を供給せずに乾燥状態で支持基板には傷をつけ
ない程度にスクラブ処理を施し、カラーフィルタ層の表
面に剥離剤の浸透を促進させるランダムな溝を形成し
た。
【0042】次いで、上記基板を60℃の有機アルカリ
系剥離剤〔(株)パーカーコーポレーション製「PK−
CFR33」〕中に30分間浸漬した。その後、室温の
純水中で5分間の超音波(45KHz)リンスを行な
い、さらに純水中でのリンスを2段階行なった後、温純
水引き上げ乾燥装置により乾燥を行ない、カラーフィル
タ層のみを剥離し、再度使用可能なブラックマトリクス
を有する支持基板を再生することができた。
【0043】得られたブラックマトリクス付ガラス基板
を用いて、再度同様のカラーフィルタ層を形成したとこ
ろ、新品の基板を用いたカラーフィルタ基板と比較して
も、諸特性及び信頼性の点で遜色のないものであった。
【0044】[実施例2]本発明の第2の実施例とし
て、図1に示したカラーフィルタ基板上にさらに保護層
を有するカラーフィルタ基板に再生処理を施した。
【0045】本実施例で用いたカラーフィルタ基板は、
実施例1と同じ工程で形成したカラーフィルタ基板のカ
ラーフィルタ層上に、2液型熱硬化性アクリル樹脂〔日
本合成ゴム(株)製「SS−6500」)を1.0μm
の膜厚で塗布した後、90℃で10分間程度のプリベー
ク処理に次いで、230℃にて1時間のポストベーク処
理を行ない、保護層を形成した。
【0046】上記のようにして得たカラーフィルタ基板
に対し、実施例1と同様の再生処理を施したところ、実
施例1と同様に損傷のないブラックマトリクス付のガラ
ス基板が得られ、良好に再利用して新品の基板を用いた
ものに劣らないカラーフィルタ基板を得ることができ
た。
【0047】[実施例3]乾燥状態でのスクラブ処理の
代わりに、保護層に対してUVアッシング処理を施して
傷をつけた後、剥離剤による化学的剥離処理を行なう以
外は実施例2と同様の再生処理を実施例2と同じカラー
フィルタ基板を用いた行なったところ、実施例2と同様
に損傷のないブラックマトリクス付のガラス基板が得ら
れ、良好に再利用して新品の基板を用いたものに劣らな
いカラーフィルタ基板を得ることができた。
【0048】[実施例4]本発明第4の実施例として、
図2に示した断面構造を有するカラーフィルタ基板に再
生処理を施した。
【0049】本実施例では、実施例2で用いたものと同
じカラーフィルタ基板の保護層の上に、スパッタリング
法により1200Å厚のITO膜をベタ状に形成してな
るカラーフィルタ基板を用いた。
【0050】上記カラーフィルタ基板に対して、実施例
1と同じ再生方法を施したところ、実施例1と同様に損
傷のないブラックマトリクス付のガラス基板が得られ、
良好に再利用して新品の基板を用いたものに劣らないカ
ラーフィルタ基板を得ることができた。
【0051】[実施例5]本発明第5の実施例として、
図3に示した断面構造を有するカラーフィルタ基板に再
生処理を施した。
【0052】用いたカラーフィルタ基板の製造工程を説
明する。
【0053】ガラス基板上に、感光性アクリル系樹脂に
カーボンブラックを微分散させた樹脂組成物を用い、通
常のフォトリソグラフィ技術を用いて樹脂系ブラックマ
トリクスを形成した。次に、アクリル系樹脂中に所望の
色特性を有する有機顔料を微分散させた着色樹脂インク
を、上記ブラックマトリクスの開口部にインクジェット
法により付与し、硬化させてカラーフィルタを形成し
た。その上に実施例2と同様にして保護層を形成した。
【0054】上記カラーフィルタ基板に、実施例1と同
様の再生処理を施したところ、損傷のないガラス基板が
得られ、良好に再利用して新品の基板を用いたものに劣
らないカラーフィルタ基板を得ることができた。
【0055】[実施例6]本発明第6の実施例として、
図4に示した断面構造を有するカラーフィルタ基板に再
生処理を施した。
【0056】用いたカラーフィルタ基板の製造工程を説
明する。
【0057】実施例1と同様にして金属系ブラックマト
リクスを形成したガラス基板上に、所望の色特性を有す
る有機顔料を感光性アクリル系樹脂に微分散させ作製し
た着色材料を用い、塗布、プリベーク、露光、現像、ポ
ストベーク処理を3回繰り返して1.5μmの膜厚のカ
ラーフィルタを形成し、その上に実施例2と同様にして
保護層を形成した。
【0058】上記カラーフィルタ基板に対して、実施例
1と同様の生成処理を施したところ、実施例1と同様に
損傷のないブラックマトリクス付のガラス基板が得ら
れ、良好に再利用して新品の基板を用いたものに劣らな
いカラーフィルタ基板を得ることができた。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来困難或いは長時間を要していたカラーフィルタ層や
保護層、透明導電層の除去工程を短時間で且つ基板を損
傷せずに実施することが可能となり、大幅なコストアッ
プを招くことなく、支持基板或いはブラックマトリクス
付支持基板を再生することができ、資源を有効利用して
カラーフィルタ基板の作製にかかるコストダウンを図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生方法を適用するカラーフィルタ基
板の一例の断面模式図である。
【図2】本発明の再生方法を適用するカラーフィルタ基
板の他の例の断面模式図である。
【図3】本発明の再生方法を適用するカラーフィルタ基
板の他の例の断面模式図である。
【図4】本発明の再生方法を適用するカラーフィルタ基
板の他の例の断面模式図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 金属系ブラックマトリクス 3 着色部 4 非着色部 5 カラーフィルタ層 6 保護層 7 透明導電層 31 樹脂系ブラックマトリクス 32 カラーフィルタ 41 カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 芝 昭二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に少なくとも表示領域を覆う
    ベタ状に形成された層を有するカラーフィルタ基板より
    所定の層を除去する支持基板の再生方法であって、少な
    くともベタ状に形成された層に対して物理的剥離処理を
    施した後、化学的剥離処理を施すことを特徴とするカラ
    ーフィルタ支持基板の再生方法。
  2. 【請求項2】 上記ベタ状に形成された層が、カラーフ
    ィルタ層である請求項1記載のカラーフィルタ支持基板
    の再生方法。
  3. 【請求項3】 上記ベタ状に形成された層が、カラーフ
    ィルタ層上に形成された保護層である請求項1または2
    記載のカラーフィルタ支持基板の再生方法。
  4. 【請求項4】 上記ベタ状に形成された層が、有機樹脂
    層である請求項2または3記載のカラーフィルタ支持基
    板の再生方法。
  5. 【請求項5】 上記ベタ状に形成された層が、無機化合
    物層である請求項3記載のカラーフィルタ支持基板の再
    生方法。
  6. 【請求項6】 上記ベタ状に形成された層が、カラーフ
    ィルタ層上に形成された透明導電層である請求項1〜5
    いずれかに記載のカラーフィルタ支持基板の再生方法。
  7. 【請求項7】 上記支持基板上に、金属或いは金属酸化
    物からなるブラックマトリクスを有し、該ブラックマト
    リクスを残して支持基板上の層を全て除去する請求項1
    〜6いずれかに記載のカラーフィルタ支持基板の再生方
    法。
  8. 【請求項8】 上記支持基板上に、黒色樹脂製のブラッ
    クマトリクスを有し、該ブラックマトリクスを含めて支
    持基板上の層を全て除去する請求項1〜6いずれかに記
    載のカラーフィルタ支持基板の再生方法。
  9. 【請求項9】 上記物理的剥離処理が、表面研磨処理で
    ある請求項1〜8いずれかに記載のカラーフィルタ支持
    基板の再生方法。
  10. 【請求項10】 上記物理的剥離処理が、光反応を伴う
    処理である請求項1〜8いずれかに記載のカラーフィル
    タ支持基板の再生方法。
  11. 【請求項11】 上記化学的剥離処理が、有機アルカリ
    系剥離剤による処理である請求項1〜10いずれかに記
    載のカラーフィルタ支持基板の再生方法。
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