JPH1194724A - クラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評価方法およびその耐摩耗性・岩石破砕性評価装置 - Google Patents

クラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評価方法およびその耐摩耗性・岩石破砕性評価装置

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JPH1194724A
JPH1194724A JP25374297A JP25374297A JPH1194724A JP H1194724 A JPH1194724 A JP H1194724A JP 25374297 A JP25374297 A JP 25374297A JP 25374297 A JP25374297 A JP 25374297A JP H1194724 A JPH1194724 A JP H1194724A
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crusher
crushing
rock
crushed
load
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JP25374297A
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English (en)
Inventor
Toshinori Yokomaku
俊典 横幕
Takeshi Hamada
猛 濱田
Hiroyuki Takeda
裕之 武田
Koji Minagawa
耕児 皆川
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際のジャイレトリークラッシャ、コーンク
ラッシャのコーンケーブおよびマントルの耐摩耗性と岩
石破砕性を精度良く評価できるクラッシャ部品の耐摩耗
性・岩石破砕性評価装置を提供する。 【解決手段】 クラッシャのコーンケーブとマントルと
の岩石破砕部分の断面形状と相似し、かつ荷重負荷線に
対して左右対象の形状を有する模型の上金型10と、加
振装置2で振動される下金型9とからクラッシャ部品の
耐摩耗性・岩石破砕性評価装置を構成する。そして、破
砕原料石の破砕中に下金型9の荷重変動幅を測定し、破
砕終了後に破砕原料石の単位破砕重量当たりの重量減少
量である比摩耗量と製品石の粒度とを求めると共に、荷
重変動幅に対する比摩耗量と、荷重変動幅に対する製品
石の粒度との関係をそれぞれ求めれば、これらの関係か
らクラッシャ部品の耐摩耗性と岩石破砕性とを高精度で
評価することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばジャイレト
リークラッシャ、コーンクラッシャ等の破砕室を形成す
るコーンケーブおよびマントル等のクラッシャー部品の
耐摩耗性および岩石破砕性を評価するクラッシャ部品の
耐摩耗性・岩石破砕性評価方法およびその耐摩耗性・岩
石破砕性評価装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ジャイレトリークラッシャやコ
ーンクラッシャ(以下、クラッシャという。)では、岩
石を破砕するマントルとコーンケーブとが稼働により次
第に摩耗するため、適当な稼働時間毎に交換しなければ
ならない。その都度、クラッシャの解体が必要になり、
そして部品交換によりコストアップをきたすため、耐摩
耗性に優れたマントルやコーンケーブ用材料が強く求め
られている。また、材料が従来と同じであっても破砕室
形状を変更して耐摩耗性を向上させることも必要であ
る。さらに、単に耐摩耗性の評価だけでなく、コーンク
ラッシャ構造部材の強度・耐久性を確保して、エネルギ
ー効率を向上させるために破砕荷重を低減させたり、顧
客のニーズに応じた破砕石粒度を得るために最適な破砕
室形状を決定することが重要課題となっている。このよ
うな背景からクラッシャ部品の耐摩耗性や岩石破砕性能
を評価する種々の評価装置が提案されている。
【0003】最も代表的なクラッシャ部品の摩耗評価方
法は、例えばASTM試験規格に規定されている。この
ASTM試験規格に則ったクラッシャ部品の摩耗評価を
行う摩耗試験装置は、図7に示すような、小型のパイロ
ットプラント式のジョークラッシャ、つまり実際のジョ
ークラッシャを小型化したものであって、固定ジョープ
レート51および揺動ジョープレート52により評価試
験材である破砕原料石を破砕して、これら固定ジョープ
レート51および揺動ジョープレート52の耐摩耗性を
評価するもの(従来例1)であって、実際のジョークラ
ッシャの荷重、運転条件、摩耗・破砕現象を再現するの
に適しているといわれている。
【0004】実験室で摩耗試験を行うようにしたものと
しては、ASTMG65規格に規定されているものがあ
る。この規格に則った摩耗試験を行うにはゴムホイール
式摩耗試験機と呼ばれる摩耗試験機が使用されるが、こ
のゴムホイール式摩耗試験機による摩耗試験は、図8に
示すように、一定速度で回転されている鋼製ホイール6
1の外周のゴム層61aに、ウエイト65の重力を揺動
レバー64を介して、この揺動レバー64の他端側に設
けられた試験片ホルダ62で保持されている摩耗試験片
に伝達して押付ける。そして、ゴム層61aと摩耗試験
片との間にホッパ63中のシリカ等の砂スラリーをノズ
ル63aから噴射して摩耗試験片の耐摩耗性を評価する
もの(従来例2)であって、一般に軽負荷のアブレーシ
ブ摩耗試験に適しているといわれている。
【0005】その他、実験室で実施される摩耗試験とし
てはピン摩耗試験がある。これは一定の負荷で評価試験
材を、回転または水平往復運動する鋼製平板に張付けら
れてなる研磨布に押付けて耐摩耗性を評価するもの(従
来例3)であって、評価試験材の断面が小さいので、一
般に高負荷のアブレーシブ摩耗試験に適しているといわ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例1,2また
は3に係る耐摩耗性評価試験装置または摩耗試験機によ
りクラッシャ部品の耐摩耗試験を行うことができる。し
かしながら、これらにはそれぞれ下記に説明するような
解決すべき課題がある。先ず、従来例1に係る小型のパ
イロットプラント式のジョークラッシャによれば、上記
のとおり、実際のジョークラッシャの荷重、運転条件、
摩耗・破砕現象を再現するのに適しているが、破砕原料
石の処理量が少なくとも1000kgは必要であって、
原料供給・排出ベルトコンベヤ等の大規模な付帯設備が
必要であるため、摩耗試験コストが嵩むという解決すべ
き課題がある。
【0007】また、従来例2に係るゴムホイール式摩耗
試験機によれば、上記のとおり、一般に軽負荷のアブレ
ーシブ摩耗試験を対象としているので、実機のコーンク
ラッシャのように岩石の圧縮破砕に起因する摩耗ではな
い。つまり、本質的に摩耗機構が異なり摩耗試験結果と
実機の摩耗状況とが一致しないので、クラッシャ部品の
耐摩耗性の評価は勿論のこと、岩石破砕性の評価をする
ことができない。
【0008】さらに、従来例3に係るピン摩耗試験によ
れば、上記のとおり、高負荷のアブレーシブ摩耗試験を
行うことができるが、上記従来例2と同様に、クラッシ
ャ部品の摩耗機構と全く異なる摩耗現象を評価するもの
であるから、クラッシャ部品の耐摩耗性評価に用いるの
は不適切である。
【0009】従って、本発明の目的とするところは、ク
ラッシャのマントルとコーンケーブとのクラッシャ部品
の摩耗状況と岩石破砕現象とを実験室規模で再現するこ
とにより、実機のクラッシャのクラッシャ部品の耐摩耗
性・岩石破砕性を評価することを可能ならしめるクラッ
シャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評価装置およびその耐
摩耗性・岩石破砕性評価方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであって、従って本発明の請
求項1に係るクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評
価方法が採用した手段は、クラッシャのコーンケーブと
マントルとの岩石破砕部分の断面形状と相似し、かつ荷
重負荷線に対して左右対称の形状を有する模型の上金型
と下金型との間に形成されてなる破砕室に投入した破砕
原料石を、上金型または下金型のうちの一方を一定の振
幅、かつヘルツ数で振動させて予め設定した時間の間破
砕しながら、振動している上金型または下金型のうちの
一方の荷重変動幅を測定し、破砕終了後に、上金型と下
金型との重量減少量を計測して破砕原料石の単位破砕重
量当たりの重量減少量である比摩耗量を求めると共に、
破砕原料石を破砕して得られた製品石の粒度を求め、前
記荷重変動幅に対する比摩耗量の関係および荷重変動幅
に対する製品石の粒度の関係を求め、求めた荷重変動幅
に対する比摩耗量の関係に基づいてクラッシャのコーン
ケーブとマントルとの耐摩耗性を評価し、かつ荷重変動
幅に対する製品石の粒度の関係に基づいて岩石破砕性を
評価することを特徴とする。
【0011】また、上記課題を解決するために、本発明
の請求項2に係るクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕
性評価装置が採用した手段は、クラッシャのコーンケー
ブとマントルとの岩石破砕部分の断面形状と相似し、か
つ荷重負荷線に対して左右対称の形状を有する模型の上
金型および下金型と、これら上金型および下金型を支持
する支持装置と、これら上金型および下金型の少なくと
も何れか一方を上下に振動させる振動振幅可変自在の加
振装置と、上金型の上部または下金型の下部に設けら
れ、破砕原料石の破砕による荷重変動幅を計測する変動
荷重検出計および上金型または下金型の振動振幅を計測
する変位計と、これら上金型と下金型との間に形成され
てなる破砕室に破砕原料石を投入する原料投入シュート
と、破砕室で破砕された製品石を排出する排出シュート
とからなることを特徴とする。
【0012】また、上記課題を解決するために、本発明
の請求項3に係るクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕
性評価装置が採用した手段は、請求項1に記載のクラッ
シャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評価装置において、前
記上金型と下金型との幅方向の両側に強化ガラスまたは
強化アクリル板からなる透明板を配設したことを特徴と
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実際のクラッシャ部品であ
るコーンケーブとマントルとの耐摩耗性・岩石破砕性評
価方法を実施するための本発明の実施の形態に係るクラ
ッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評価装置を、その模
式的構成説明図の図1を参照しながら説明する。
【0014】図に示す符号1は、架台1aと、この架台
1aに立設された一対の支柱1b,1bと、一対の支柱
1b,1bに案内されて昇降かつ破砕試験中では固定さ
れる昇降台板1cからなる支持装置であるプレス本体で
ある。勿論、このプレス本体1の支柱の本数は3本以上
であっても良い。架台1aには加振装置2が収容されて
おり、この加振装置2の振動伝達ロッド2aは、架台1
aから上方に突出している。この振動伝達ロッド2aの
頂部には、クラッシャのマントルの破砕部分の断面形状
と相似し、かつ垂直な荷重負荷線に対して左右対称の形
状を有すると共に、製品石を排出する排出穴9aを有す
る雌型の模型の下金型9を保持する後述する構成になる
下金型保持体3が取付けられている。
【0015】上記下金型保持体3は、開口側を上側に向
けた下金型保持金具3aと、この下金型保持金具3aの
幅方向の両開口部を塞ぐ透明板3bとから構成されてい
る。この透明板3bとしては、例えば強化ガラスまたは
強化アクリル板を用いることができる。そして、架台1
aの上面と下金型保持体3の下面との間には、この下金
型保持体3の加振装置2による振動振幅、つまり下金型
9の振動振幅を計測する変位計4が配設されている。な
お、透明板3bを用いることにより、破砕原料石の破砕
・移動状況を目視観察することができる。
【0016】また、昇降台板1cの下面には、上下方向
の中間部に破砕原料石の破砕による荷重変動幅を計測す
る変動荷重検出計であるロードセル6を有する上金型保
持ロッド5が突設されており、この上金型保持ロッド5
の下端には、クラッシャのコーンケーブの破砕部分の断
面形状と相似し、かつ垂直な荷重負荷線に対して左右対
称の形状を有する雄型の模型の上金型10が、前記下金
型9の凹所に突入した状態で取付けられている。この上
金型10と下金型9との間に形成される破砕室rは、実
際のクラッシャの破砕室と同様に、上側の破砕原料石の
投入口iから下側になるほど狭められて、最下部の製品
石の排出隙間sが最も狭くなっている。この排出隙間s
は上金型10の下部部分と下金型9の排出穴9aの上部
部分との間に形成されており、自由自在に調整されるよ
うに構成されている。
【0017】さらに、上金型保持ロッド5の下部の外側
面と下金型保持体3の上端面には、投入口iに破砕原料
石を供給する2組の原料投入シュート7が配設されると
共に、この下金型保持体3の下部には、排出隙間sから
排出された製品石を下金型9の排出穴9aを通して系外
に排出する排出シュート8が配設されてなる構成になっ
ている。なお、上金型10と下金型9とを、垂直な荷重
負荷線に対して左右対称の形状にすることにより、一度
の破砕試験で同時に2つのクラッシャ部品の耐摩耗性・
岩石破砕性評価データが得られので、データの信頼性が
向上すると共に、評価試験時間を短縮し得るという効果
を得ることができる。
【0018】なお、ロードセル6は振動伝達ロッド2a
に設けられていても良く、また変位計4は上金型保持ロ
ッド5の上金具支持部と昇降台板2の下面との間に配設
されていても良い。但し、変位計4を上金型保持ロッド
5の上金具支持部と昇降台板2の下面との間に配設する
場合には、加振装置2を昇降台板2側に設けて上金型1
0を振動させる構成にする必要がある。
【0019】
【実施例】以下、このような構成になる耐摩耗性・岩石
破砕性評価装置を用いてのクラッシャ部品の耐摩耗性・
岩石破砕性評価方法を、クラッシャ部品の耐摩耗性を評
価するための荷重変動幅p(横軸で、単位はトン)に対
する破砕原料石の単位破砕重量当たりの上金型の重量減
少量である比摩耗量w(縦軸で、単位はg/kg)の関
係説明図の図2と、実際のクラッシャのコーンケーブの
摩耗状況説明図の図3(a)と、実際のクラッシャのコ
ーンケーブの岩石破砕部分の上金型の摩耗状況説明図の
図3(b)と、従来例2に係るゴムホイール式摩耗試験
機による耐摩耗性評価説明図の図4(a)と、実際のク
ラッシャ部品の寿命比較説明図の図4(b)と、クラッ
シャ部品の岩石破砕性評価のための荷重変動幅p(横
軸)に対する製品石の粒度(縦軸)の関係説明図の図5
と、出口隙間s(横軸で、単位はmm)に対する荷重変
動幅p(縦軸)の関係説明図の図6とを順次参照しなが
ら説明する。
【0020】予め定めた量、つまり50kgの粒径Di
(2.5〜5mm)の硅岩からなる破砕原料石を原料投
入シュートに投入し、投入口iを介して上金型10と下
金型9との間の破砕室rに順次供給して、下金型9を
2.5mmの一定の振幅で、かつ2ヘルツで振動させて
破砕し、破砕原料石の粉砕中に振動している下金型9の
荷重変動幅pを測定した。そして、破砕原料石の破砕終
了後に、上金型10の重量減少量を計測すると共に、破
砕原料石の破砕により得られた製品石の粒度Doを計測
した。次いで、荷重変動幅pに対する破砕原料石の単位
破砕重量当たりの上金型10の重量減少量である比摩耗
量wの関係および荷重変動幅pに対する製品石の粒度D
o の関係を求めた。
【0021】先ず、クラッシャ部品の耐摩耗性を評価す
る荷重変動幅pに対する比摩耗量wの関係を、図2を参
照しながら説明する。なお、図2において白丸印と実線
で示すA鋼は高Mn鋳鋼であり、白四角印と実線で示す
B鋼は粗大炭化物析出型の高Cr鋳鋼であり、また黒四
角印と実線で示すC鋼は微細炭化物析出型の高Cr鋳鋼
である。この図2によれば、荷重変動幅pが大きくなる
ほど比摩耗量wが多くなっており、比摩耗量wはA鋼、
B鋼、C鋼の順で、C鋼の比摩耗量が最も少なく、耐摩
耗性に優れていることが判る。 そして、図3(a),
(b)に示すように、実際のクラッシャのコーンケーブ
と、上金型それぞれの摩耗状況は極めて類似しており、
実際のクラッシャのコーンケーブの耐摩耗性の評価に極
めて有用であることが判る。
【0022】ところで、従来例2に係るゴムホイール式
摩耗試験機による摩耗試験で求められたコーンケーブ用
鋼(A鋼、B鋼、C鋼)の重量減少量(g)は、図4
(a)に示すように、A鋼、C鋼、B鋼の順に少なくな
っていて、耐摩耗性はB鋼、C鋼、A鋼の順で、B鋼の
耐摩耗性が最も優れているという結果が示されている。
これに対して、実際のクラッシャのコーンケーブの寿命
は、図4(b)に示すように、C鋼が最も優れ、次いで
B鋼、A鋼の順になっており、ゴムホイール式摩耗試験
機による摩耗試験結果と実際のコーンケーブの寿命とは
全く合致していない。これは、摩耗機構が実際のコーン
ケーブの摩耗機構と異なることに起因するものであると
理解することができる。
【0023】このように、本発明に係るクラッシャ部品
の耐摩耗性・岩石破砕性評価方法およびその耐摩耗性・
岩石破砕性評価装置によれば、上記のとおり、実際のク
ラッシャ部品の耐摩耗性を精度良く評価することができ
るので、次のメインテナンス時期を正確に把握すること
ができる。さらに、型材料や破砕室の形状を変えた破砕
試験を行うことにより、最適な型材料と破砕室の形状と
の組合わせを決定することができるので、クラッシャの
最適設計にも大いに寄与することができるという優れた
効果を期待することができる。なお、本例には示してい
ないが、下金型9と実際のクラッシャのマントルとの摩
耗状況も、上金型10と実際のコーンケーブとの摩耗状
況の場合と同様に類似性があること、並びに耐摩耗性も
実際と変わらないということを確認している。
【0024】また、クラッシャ部品の岩石破砕性を評価
する荷重変動幅pに対する製品石の粒度Do の関係は、
例えば図5に示すように、荷重変動幅pが大きくなるに
つれて製品石の粒度Do が小径になっているが、製品石
の粒度Do と予め測定した破砕原料石の粒度Diとの
比、つまりDo /Diで表される破砕比を実際のクラッ
シャの破砕比と等しくすることにより、実際のクラッシ
ャとより近似した状態でクラッシャ部品の岩石破砕性を
評価することができる。そして、型材料や破砕室の形状
を変えた破砕試験を行うことにより得られる荷重変動幅
pに対する製品石の粒度Do と荷重変動幅pの関係を互
いに比較することにより、より効果的にクラッシャ部品
の岩石破砕性を評価することができる。
【0025】次に、図6を参照しながら、出口隙間sに
対する荷重変動幅pの変化を説明すると、荷重変動幅p
は、出口隙間sが小さい範囲では大きくなるにつれて急
激に、そして出口隙間sがさらに大きくなると次第に緩
やかになる曲線に沿って小さくなり、出口隙間sが2.
9mmを超えると、5トンの荷重変動幅pの水平線に漸
近する漸近線となるカーブを描いている。このようなカ
ーブから、出口隙間sを2.9mmから2.3mmにす
るため、つまり破砕比を20%向上させるためには、荷
重変動幅pを5トンから約8トンにすれば良く、破砕力
としては1.6倍必要であることが判る。これから、実
際のクラッシャの設計データ(駆動力の設定)を得るこ
とができる。
【0026】なお、以上のデータを得るのに用いた破砕
原料石の総重量は数10kg程度であって、1000k
g程度の破砕原料石を必要とする従来例1に係る小型の
パイロットプラント式のジョークラッシャに比較して、
破砕原料石の使用量は遙に少量なので、原料供給・排出
ベルトコンベヤ等の大規模な付帯設備が不要であり、摩
耗試験コストが低廉である。勿論、このクラッシャ部品
の耐摩耗性・岩石破砕性評価装置は、以上の説明から良
く理解されるように、従来例1のようにジョークラッシ
ャ式でなく騒音、粉塵等の発生量が少ないから、試験室
においても好環境下で摩耗試験を行うことができる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係るクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評価方法お
よび本発明の請求項2または3に係るクラッシャ部品の
耐摩耗性・岩石破砕性評価装置によれば、実際のクラッ
シャのコーンケーブとマントルとの岩石破砕部分の断面
形状と相似し、かつ荷重負荷線に対して左右対称の形状
を有する模型の上金型と下金型との摩耗状況は実際のク
ラッシャのコーンケーブとマントルとの摩耗状況に類似
しており、しかも耐摩耗性も実際のクラッシャのコーン
ケーブとマントルとの耐摩耗性と合致しているので、ク
ラッシャ部品の耐摩耗性を高精度で評価することができ
る。また、このクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性
評価装置による破砕原料石の破砕比と実際のクラッシャ
による岩石の破砕比とを同一比にすることにより岩石破
砕性を高精度と評価することができると共に、クラッシ
ャ部品の設計データも得られるという優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るクラッシャ部品の耐
摩耗性・岩石破砕性評価装置の模式的構成説明図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係り、荷重変動幅pに対
する上金型の比摩耗量wの関係説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係り、図3(a)は実際
のクラッシャのコーンケーブの摩耗状況説明図、図3
(b)は実際のクラッシャのコーンケーブの岩石破砕部
分の上金型の摩耗状況説明図である。
【図4】図4(a)は従来例2に係るゴムホイール式摩
耗試験機による耐摩耗性評価説明図、図4(b)は実際
のクラッシャ部品の寿命比較説明図である。
【図5】荷重変動幅pに対する製品石の粒度の関係説明
図である。
【図6】本発明の実施の形態に係り、出口隙間sに対す
る荷重変動幅pの関係説明図である。
【図7】従来例1に係る小型のパイロットプラント式の
ジョークラッシャの構成説明図である。
【図8】従来例2に係るゴムホイール式摩耗試験機の構
成説明図である。
【符号の説明】
1…プレス本体,1a…架台,1b…支柱,1c…昇降
台板,2…加振装置,2a…振動伝達ロッド,3…下金
型保持体,3a…下金型保持金具,3b…透明板,4…
変位計,5…上金型保持ロッド,6…ロードセル,7…
原料投入シュート,8…排出シュート,9…下金型,9
a…排出穴,10…上金型,Do …製品石の粒度,i…
投入口,p…荷重変動幅,r…破砕室,s…出口隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 皆川 耕児 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッシャのコーンケーブとマントルと
    の岩石破砕部分の断面形状と相似し、かつ荷重負荷線に
    対して左右対称の形状を有する模型の上金型と下金型と
    の間に形成されてなる破砕室に投入した破砕原料石を、
    上金型または下金型のうちの一方を一定の振幅、かつヘ
    ルツ数で振動させて予め設定した時間の間破砕しなが
    ら、振動している上金型または下金型のうちの一方の荷
    重変動幅を測定し、破砕終了後に、上金型と下金型との
    重量減少量を計測して破砕原料石の単位破砕重量当たり
    の重量減少量である比摩耗量を求めると共に、破砕原料
    石を破砕して得られた製品石の粒度を求め、前記荷重変
    動幅に対する比摩耗量の関係および荷重変動幅に対する
    製品石の粒度の関係を求め、求めた荷重変動幅に対する
    比摩耗量の関係に基づいてクラッシャのコーンケーブと
    マントルとの耐摩耗性を評価し、かつ荷重変動幅に対す
    る製品石の粒度の関係に基づいて岩石破砕性を評価する
    ことを特徴とするクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕
    性評価方法。
  2. 【請求項2】 クラッシャのコーンケーブとマントルと
    の岩石破砕部分の断面形状と相似し、かつ荷重負荷線に
    対して左右対称の形状を有する模型の上金型および下金
    型と、これら上金型および下金型を支持する支持装置
    と、これら上金型および下金型の少なくとも何れか一方
    を上下に振動させる振動振幅可変自在の加振装置と、上
    金型の上部または下金型の下部に設けられ、破砕原料石
    の破砕による荷重変動幅を計測する変動荷重検出計およ
    び上金型または下金型の振動振幅を計測する変位計と、
    これら上金型と下金型との間に形成されてなる破砕室に
    破砕原料石を投入する原料投入シュートと、破砕室で破
    砕された製品石を排出する排出シュートとからなること
    を特徴とするクラッシャ部品の耐摩耗性・岩石破砕性評
    価装置。
  3. 【請求項3】 前記上金型と下金型との幅方向の両側に
    強化ガラスまたは強化アクリル板からなる透明板を配設
    したことを特徴とする請求項1に記載のクラッシャ部品
    の耐摩耗性・岩石破砕性評価装置。
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