JPH119399A - 寝具用マット - Google Patents

寝具用マット

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JPH119399A
JPH119399A JP16268197A JP16268197A JPH119399A JP H119399 A JPH119399 A JP H119399A JP 16268197 A JP16268197 A JP 16268197A JP 16268197 A JP16268197 A JP 16268197A JP H119399 A JPH119399 A JP H119399A
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JP
Japan
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mat
thickness
bedding
compressive
cushion
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JP16268197A
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English (en)
Inventor
Kimiko Kawai
貴美子 河合
Hisao Nishinaka
久雄 西中
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寝姿勢を床の上に横たわった時の状態により
近く保つことができ、生理学的に望ましいと言われる寝
姿勢を得ることができ、かつ寝心地も良好で、工業生産
による提供が可能なベッドマット及び、敷布団等に適し
た寝具用マットを提供する。 【解決手段】 織編物からなる側地でクッション部を包
み込んだ少なくとも40mmの厚みを有する寝具用マット
であって、前記クッション部は二層のクッション体を積
層した構造からなり、直径150mmの円形加圧板を用い
て圧縮歪みを与えた場合に圧縮変形量20mmの際の圧縮
応力が10〜40gf/cm2 であり、圧縮変形量40mmの
際の圧縮応力が160〜220gf/cm2 である寝具用マ
ット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寝姿勢を床の上に
横たわった時の状態により近く保つことができ、生理学
的に望ましいと言われる寝姿勢を得ることができ、かつ
寝心地も良好で、工業生産による提供が可能なベッドマ
ット及び、敷布団等に適した寝具用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ベッドマット、敷布団等に用いら
れるクッション体において、素材としては、木綿綿、ウ
ール綿、ポリエステル綿、ウレタンフォーム等、また構
成としてはそれらの積層体があり、非常に多様なものが
使用されている。
【0003】しかしながら、広く用いられている木綿
綿、ウール綿、ポリエステル綿ではすぐに厚みが減少し
てフェルト化し、へたるという問題がある。また、木綿
綿やウール綿は、天然物であるがために、ダニの繁殖や
保管状態等の場合によってはカビが生えたりすることが
あり、特に近年の清潔志向の高まりとともに取り扱い上
の改善が求められいる。また、へたりの点からは現在最
も優れた素材の一つとしてウレタンフォームがあげられ
るが、ウレタンフォームは通気性がないため発汗の多く
なる睡眠中においては、特に夏季等には快適性の観点か
ら適切とは言い難いものである。そこでへたりが少なく
通気性にも優れる素材として、近年特開平7-58061 号公
報にその発明が紹介されている。
【0004】一方、へたりや発汗時の快適性という観点
以外に、人体にとって生理学的によいとされる寝具を得
る目的では、褥そう、いわゆる床ずれに対する予防効果
があるとして、近年体圧分散性がよいことをうたったウ
オーターベッドや各種の寝具用マット類が提案され、市
販されている。
【0005】本発明者らは、寝具用マット類の使用全般
に関わる快適性について研究したところ、人体にとって
生理学的によいとされる寝具の設計要因としては、体圧
分散性の他に、寝姿勢が非常に重要な要因であることを
見い出したのである。すなわち、寝ている時に望ましい
姿勢とは、人が床の上に横たわった時の姿勢を寝具の使
用時においても再現させた形態であり、腰部すなわち腰
と臀部及び背部との隙間がクッション体表面に接する程
度に全体が沈むが、臀部や背部は沈み過ぎないというク
ッション体の構成が、寝姿勢を床の上に横たわった時の
状態により近く保つことができ、生理学的に望ましいと
言われているのである。
【0006】しかし現状の多様な寝具用マットの中にお
いて、前記のように寝姿勢を生理学的によいとされる姿
に保つことができる素材及び、クッション体としては何
がよいかについては、未だ提案されたものが見当たらな
い。これは、寝姿勢の測定方法が永らく一般になかった
ことが大きな理由であると思われる。従来唯一提案され
ている寝姿勢の測定方法としては、予め石膏が付着させ
てある治療用の包帯を薄く寝具上に伸ばした後湿らせて
おき、そこに被験者を石膏が固まるまで寝かせて背面の
形状を取り出す、石膏型取り法と呼ばれる方法があげら
れる。しかしこの方法は、石膏が固まるまでの時間、被
験者は固まっていく石膏包帯上に静止している必要があ
り、生理的にも心理的にも非常に負担の大きい測定方法
である。またその解析には、人型に固まった石膏の型を
等高線とみなした画像解析を行なう必要があり、かなり
の手間がかかる測定方法である。このように寝姿勢を測
定することが非常に困難な現状では、おのずと寝姿勢に
関する研究も進んでおらず、従って望ましいと言われる
寝姿勢を得るには、クッション体としては何がよいか、
またどのような圧縮特性を持つものであればよいかにつ
いても、従来特定することが難しかった。
【0007】一方、直接寝姿勢に着目した研究例は少な
いものの、短時間クッション体に横たわった時の寝心地
をよくする方策として、近年人体の接触部位別、例えば
腰部、臀部、背部といった部位別に、クッション体の硬
さを変えることを検討する方法が提案されている。しか
しこの方法では、専門家が個人毎について人体の接触部
位別にクッション体の硬さを細かく検討していく作業が
必要である。よって仮に望ましいと言われる寝姿勢が得
られるクッション体として、人体の部位別の硬さ分布が
特定できたとしても、実際問題において身長や体重等の
体型は個人によって異なるため、工業ベースで生産及び
販売が可能なかたちでかつ個々人に合わせた、前期の考
えに合ったクッション体を設計し、市場に提供する手段
としては大いに無理があるのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前期問題点
を解決し、寝姿勢を床の上に横たわった時の状態により
近く保つことができ、生理学的に望ましいと言われる寝
姿勢を得ることができ、かつ寝心地も良好で、工業生産
による提供が可能なベッドマット及び、敷布団等に適し
た寝具用マットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、後述するが極めて容易に寝姿勢を測
定できる方法を考え、鋭意検討した結果、次の構成を有
する寝具用マットを発明した。すなわち、織編物からな
る側地でクッション部を包み込んだ少なくとも40mmの
厚みを有する寝具用マットであって、前記クッション部
は二層のクッション体を積層した構造からなり、直径1
50mmの円形加圧板を用いて圧縮歪みを与えた場合に圧
縮変形量20mmの際の圧縮応力が10〜40gf/cm2
あり、圧縮変形量40mmの際の圧縮応力が160〜22
0gf/cm2 であることを特徴とする寝具用マットであ
る。そして更に前記二層のクッション体の人体側の層の
厚みが10〜40mmであり、直径150mmの円形加圧板
を用いて圧縮歪みを与えた場合に圧縮変形量10mmの際
の圧縮応力が1〜14gf/cm2 であり、他方の層の厚み
が20mm以上であり、直径150mmの円形加圧板を用い
て圧縮歪みを与えた場合に圧縮変形量10mmの際の圧縮
応力が70〜155gf/cm2 であることを特徴とする前
記記載の寝具用マット及び、前記クッション体の一部
が、熱可塑性弾性樹脂からなる線径が5mm以下の連続し
た線条を曲がりくねらせランダムル−プを形成し、それ
ぞれのル−プの接触部の大部分が相互に融着されてなる
厚み10mm以上の三次元立体構造網状体で形成されてい
ることを特徴とする前記記載の寝具用マットである。
【0010】望ましい寝姿勢を得るためには、クッショ
ン体の構成として、マット表面に接触させるため臀部及
び背部を適度に沈ませる軟層と、臀部および背部の体重
を支えるための硬層の二層で構成される。圧縮特性は、
織編物の側地を含んだマット全体で測定するが、圧縮変
形量20mmの時の圧縮応力で軟層を、圧縮変形量40mm
の時の圧縮応力で硬層を評価する。圧縮変形量20mmの
時の圧縮応力を10〜40gf/cm2 とすることで、腰部
をマット表面に接触させるが、10gf/cm2 未満では、
軟らか過ぎ腰部のマット表面への接触感が得られず、ま
た、40gf/cm2 を越える場合は、硬すぎ沈み量が不足
して腰部にマット表面が接触しない。好ましくは15〜
30gf/cm2 である。また、圧縮変形量40mmの時の圧
縮応力を160〜220gf/cm2 とすることで、臀部、
背部を適度に沈め望ましい寝姿勢を得るが、160gf/
cm2 未満では、臀部が沈み過ぎ寝姿勢がV字型になる
か、または臀部、背部ともが沈み過ぎ寝姿勢がW字型と
なり、望ましい寝姿勢が得られない。また、220gf/
cm2 を越える場合は、マットが硬すぎ床つき感を感じ
る。好ましくは175〜200gf/cm2 である。更に、
寝具用マットの厚みは、少なくとも40mmの厚みを有す
ることを要する。40mm未満では全体の厚みが不足する
ため、体重の重い人の場合床つき感を感じるからであ
る。好ましくは50〜100mmである。
【0011】マットでの圧縮特性を得るため、人体と接
する肌側面にて使用される軟層は、好ましくは厚み10
〜40mmで、圧縮変形量10mmの時の圧縮応力が1〜1
4gf/cm2 である。厚み10mm未満では、腰部がマット
表面へ接触せず、また、40mmを越える場合は、全体の
沈み量が大きくなり、特に臀部が沈み過ぎ寝姿勢がV字
型となり好ましくない。また、圧縮変形量10mmの時の
圧縮応力が1gf/cm2未満では、軟らか過ぎ腰部のマッ
ト表面への接触感が得られず、また、14gf/cm2 を越
える場合は、硬すぎ沈み量が不足して腰部にマット表面
が接触しない。一方の反人体側の硬層は、厚み20mm以
上で、圧縮変形量10mmの時の圧縮応力が70〜155
gf/cm2 であることが好ましい。厚み20mm未満では、
厚み不足のため床つき感を感じる。また、腰部がマット
表面へ接触しない。また、圧縮変形量10mmの時の圧縮
応力が70gf/cm2 未満では、軟らか過ぎ臀部、背部が
沈み過ぎ、前述のごとく寝姿勢がV字型かW字型とな
り、望ましい寝姿勢が得られない。また、155gf/cm
2 を越える場合は、硬すぎ床つき感を感じる。
【0012】また、積層マットをつくる場合、織編物で
クッション体を包み込み、キルティングを施してもよい
が、キルティングの間隔が20cm角以上の大きさである
場合は、圧縮特性に及ぼす影響はほとんど見られない。
20cm角未満の間隔でキルティングを行なう場合は、キ
ルティングにより圧縮応力が増大する。以上の軟層、硬
層を積層し、織編物の側地で包み込み、適時キルティン
グを施すことで、マット全体の圧縮特性が得られる。
【0013】軟層としては、木綿、ウール、ポリエステ
ル等の短繊維ウェッブ等を、所定の厚みと圧縮特性にし
たもの等を使用することができるが、軟層に短繊維ウェ
ッブを使用する場合、ウェッブの耐へたり性のため、糸
−糸間静摩擦係数が0.20以下のポリエステル短繊維
を30質量%以上混合することが望ましい。さらに好ま
しくは、糸−糸間静摩擦係数は0.15以下のポリエス
テル短繊維を50質量%以上混合することが望ましい。
【0014】硬層としては、通常敷布団に使用される通
常のポリエステル短繊維と低融点接着繊維を混綿し、熱
圧縮成形して所定の厚みと圧縮特性にした硬綿(ファイ
バークッション)、発泡ウレタンマット等を使用するこ
とができるが、より望ましくは、熱可塑性弾性樹脂から
なる線径が5mm以下の連続した線条を曲がりくねらせラ
ンダムル−プを形成し、それぞれのル−プの接触部の大
部分が相互に融着されてなる、厚み10mm以上の三次元
立体構造網状体を使用することで、へたりを減少させる
ことができ、より長期にわたり望ましい寝姿勢を得るこ
とができる。
【0015】
【実施例】本発明に用いたポリエステル繊維及び三次元
立体構造網状体は以下の方法で得たものを用いた。 ポリエステル繊維1;極限粘度065のポリエチレンテ
レフタレートを溶融押出機を用いて、紡糸温度285℃
にて、外径1.2mm、内径1.0mmでそれぞれが1
20℃の位置に0.5mmの突起を有する形状のオリフ
ィスより、単孔吐出量4.5g/分にて吐出し、ノズル
直下30mmより2m/秒の冷却風にて急冷しつつ13
00m/分にて引き取って得た32デニールの突起を有
する中空断面の未延伸糸を100万デニールに引き揃え
て、1段目80℃にて3倍に延伸し、2段目135℃に
て1.32倍で延伸後、仕上げ油剤を0.2%付与後、
機械捲縮を付与したトウ状繊維を160℃の熱風で処理
して、潜在捲縮を発現させた後64mmに切断して10
デニールの三次元立体捲縮を有する糸糸間静摩擦係数
0.25のポリエステル繊維1を得た。
【0016】ポリエステル繊維2;極限粘度065のポ
リエチレンテレフタレートを溶融押出機を用いて、紡糸
温度285℃にて外径1.6mm、内径1.4mmのオ
リフィスより、単孔吐出量3.2g/分にて吐出し、ノ
ズル直下40mmより2m/秒の冷却風にて急冷しつつ
1300m/分にて引き取った中空率28%の未延伸糸
を100万デニールに引き揃えて、1段目80℃にて
3.4倍、2段目135℃にて1.1倍に延伸したアミ
ノシロキサン及びポリシロキサンと少量の触媒を0.6
%付与後、機械捲縮を付与し、次いで、160℃の熱風
で5分間処理して潜在捲縮を発現させた後76mmに切
断して得た6デニールの中空断面で立体捲縮を有する糸
糸間静摩擦係数0.10のポリエステル繊維2を得た。
【0017】ポリエステル繊維3;アミノシロキサン及
びポリシロキサンと少量の触媒を付与しないで通常の仕
上げ油剤を付与し、64mmに切断した以外ポリエステ
ル繊維2と同様にして得た、6デニールの中空断面で立
体捲縮を有する糸糸間静摩擦係数が0.32のポリエス
テル繊維3を得た。
【0018】熱接着繊維1;常法により公知の複合紡糸
機にて、イソフタル酸成分とテレフタル酸成分が40/
60重量比でグリコール成分がエチレングリコールから
なる極限粘度が0.56の共重合ポリエステルをシース
成分、極限粘度が0.64のポリエチレンテレフタレー
トをコア成分となるように個々に溶融してオリフィス直
前で分配し、各吐出量を50/50重量比で、単孔当た
り1.6g/分孔(0.8g/分:0.8g/分)とし
て紡糸温度284℃にてと出し、紡糸速度1300m/
分にて得た繊度が11デニールの未延伸糸を1段目60
℃にて2.7倍に延伸後、仕上げ油剤を0.2%付与し
て、次いで機械捲縮を付与し、51mmに切断して4デ
ニールのシースコア断面で機械捲縮を有する糸糸間静摩
擦係数が0.26の熱接着繊維1を得た。
【0019】三次元立体構造網状体1;ジメチルテレフ
タレート(DMT)と1・4ブタンジオール(1・4B
D)を少量の触媒を仕込み、常法によりエステル交換
後、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)を48
重量%となるように添加して昇温減圧しつつ重縮合せし
めポリエーテルエステルブロック共重合エラストマーを
生成させ、次いで抗酸化剤2%を添加混合練込み後ペレ
ット化し、50℃48時間真空乾燥して得られたポリエ
ステル系エラストマーを、235℃で溶融して、幅10
3cm、長さ5.63cmのノズル有効面に幅方向の孔
間ピッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ4.33mmの
千鳥配列としたオリフィス直径1mmとしたノゾルより
と出量を5kg/分にて吐出させ、ノズル面30cm下
に冷却水を配し、幅100cmに幅規制したステンレス
製エンドレステットを平行に5cm間隔で一対の引取り
コンベアを水面上に一部出るように配した上に引取り、
ランダムループを形成させつつ互いの線状の接触部分を
融着させつつ、両面を挟みつつ毎分2mの速度で冷却水
中へ引込み固化させて両面がフラット化された幅100
cmの網状構造体を得た。次いで、200cmに切断
後、105℃の熱風乾燥機にて15分間熱処理して疑似
結晶化処理した厚み5cm、見掛け密度が0.05g/
cm3 の三次元立体構造網状体1を得た。得られた三次
元立体構造網状体1の線径は0.6mm、繰返し圧縮残
留歪みは4.5%、70℃での圧縮残留歪みは5.3%
であった。
【0020】三次元立体構造網状体2;吐出量を3.6
kg/分とした以外三次元立体構造網状体1と同様にし
て厚み4cm、見掛け密度0.045g/cm3 の三次
元立体構造網状体2を得た。得られた三次元立体構造網
状体2の線径は0.55mm、繰返し圧縮残留歪みは
4.2%、70℃での圧縮残留歪みは5.0%であっ
た。
【0021】三次元立体構造網状体3;ノズルの有効面
が幅105cm、長さ3.9cmのものを用い、吐出量
を3.3kg/分とした以外三次元立体構造網状体1と
同様にして厚み3cm、見掛け密度0.055g/cm
3 の三次元立体構造網状体3を得た。得られた三次元立
体構造網状体3の線径は0.61mm、繰返し圧縮残留
歪みは4.8%、70℃での圧縮残留歪みは5.4%で
あった。
【0022】三次元立体構造網状体4;吐出量を3.0
kg/分とした以外三次元立体構造網状体1と同様にし
て厚み5cm、見掛け密度0.03g/cm3 の三次元
立体構造網状体4を得た。得られた三次元立体構造網状
体4の線径は0.48mm、繰返し圧縮残留歪みは3.
6%、70℃での圧縮残留歪みは3.8%であった。
【0023】(実施例1)硬層として三次元立体構造網
状体1を用い、軟層としてポリエステル繊維1とポリエ
ステル繊維2を50/50重量比となるように混合予備
開繊した後、カードで開繊して目付け450g/m2
なるように、積層したウェッブをブロード側地(綿10
0%、打ち込み本数縦130本、横70本)に包み25
cm角のキルティングを施して布団の表面側の厚み30
mm軟層になるように作成した側地と軟層を一体化さ
せ、硬層を入れて縫製し、厚み80mm、幅100c
m、長さ200cmの寝具用マット1を作成した。
【0024】(実施例2)ポリエステル繊維1と熱接着
繊維1を70/30重量比となるように混合予備開繊し
た後、カードで開繊し積層したウェッブを厚み30m
m、目掛け密度0.047g/cm3 となるように、多
孔板で圧縮して160℃の熱風で15分間熱処理して熱
接着して硬層2を作成した。目付け450g/m2 とし
た以外実施例1と同様の側地と一体化した軟層に硬層2
を積層して側地に包み縫製して厚み60mm、幅100
cm、長さ200cmの寝具用マット2を作成した。
【0025】(実施例3)軟層として実施例1と同様の
組成の目付け450g/m2 の開繊ウェッブ1及びポリ
エステル繊維2とウール50/50重量比となるように
混合予備開繊した後、カードで開繊して積層した目付け
450g/m2 の開繊ウェッブ2を開繊ウェッブ1の上
に積層して、ブロード側地(綿100%、打ち込み本数
縦130本、横70本)に包み25cm角のキルティン
グを施して布団の表面側の厚み20mmの軟層になるよ
うに作成した側地と軟層を一体化させ、硬層として三次
元立体構造網状体2を積層して側地に包み縫製して厚み
70mm、幅100cm、長さ200cmの寝具用マッ
ト3を作成した。
【0026】(比較例1)ポリエステル繊維1をカード
で開繊したウェッブを目付け1200g/m2 に積層し
てニードルパンチし、ブロード側地(綿100%、打ち
込み本数縦130本、横70本)に包み25cm角のキ
ルティングを施して布団の表面側の厚み30mmの軟層
になるように作成した側地と軟層を一体化させ、硬層と
して三次元立体構造網状体3を積層して側地に包み縫製
して厚み60mm、幅100cm、長さ200cmの寝
具用マット4を作成した。
【0027】(比較例2)ポリエステル繊維3とポリエ
ステル繊維3を50/50重量比となるように混合予備
開繊した後、カードで開繊して積層した目付け450g
/m2 の開繊ウェッブにブロード側地(綿100%、打
ち込み本数縦130本、横70本)に包み25cm角の
キルティングを施して布団の表面側の厚み20mmの軟
層になるように作成した側地と軟層を一体化させ、厚み
40mm、見掛け密度が0.02g/cm3 とした以
外、実施例2と同様にして得た硬層を側地に包み縫製一
体化して厚み60mm、幅100cm、長さ200cm
の寝具用マット5を作成した。
【0028】(比較例3)ポリエステル繊維3と熱接着
繊維1を75/25重量比となるように混合予備開繊し
た後、カードで開繊して積層したウェッブを厚み50m
m、目掛け密度0.02g/cm3 となるように多孔板
で圧縮して160℃の熱風で15分間熱処理して熱接着
して硬層4を作成した。軟層として実施例2と同様の側
地と軟層を一体化させキルティングしたものに、硬層4
を入れて縫製し、厚み80mm、幅100cm、長さ2
00cmの寝具用マット6を作成した。
【0029】(比較例4)軟層として目付け450g/
2 とした以外実施例1と同様の側地と軟層を一体化さ
せキルティングしたものに、三次元立体構造網状体4を
入れて縫製し、厚み100mm、見掛け密度が0.02
g/cm3 とした以外、実施例2と同様にして得た硬層
を側地に包み縫製一体化して厚み60mm、幅100c
m、長さ200cmの寝具用マット7を作成した。
【0030】作成したこれらの寝具用マットについて、
次の方法で計測を行なった。 (1)厚み JIS K6401−1980「クッション用軟質ウレタン
フォーム」の、硬さ試験の項目に準じて行なった。圧縮
子である円形加圧板は直径150mmのものを使用した。 (2)圧縮変形量と圧縮応力 万能引張試験機テンシロンを使用し、JIS K640
1−1980「クッション用軟質ウレタンフォーム」の、硬
さ試験の項目に準じて行ない、その測定チャ−トより圧
縮変形量毎における圧縮応力の値を読み取った。圧縮子
である円形加圧板は直径150mmのものを使用し、圧縮
変形速度は10mm/分とした。 (3)寝姿勢 5cmの間隔を空けて2つの机を隣接させその上にマット
を置き、マットの厚み以上の長さを持つ針をマット上部
より刺して針がマットを突き抜けた境界となる位置に印
をつける。次にマット上に人を横たわらせた時の針とマ
ットとの境界位置にも印をつけ、無荷重の時と人が横た
わった時との差を読み取り、沈み量を求める。求めた沈
み量を部位別に連続して作成した折れ線グラフにより、
側面からみた寝姿勢を得た。床の上に横たわった時の寝
姿勢は、机の間隔を2cmとし、針の頭部を机の下から被
験者の背面に直接押し当てて印をつけた後、机の厚み分
を引いて、背面の浮き量を求めることによって得た。な
お今回はいずれの測定も頭部から胴部に至る後ろ正中線
を対象とし、仰臥状態で測定を行なった。また枕は使用
していない。 (4)見掛け密度 JIS K6401−1980「クッション用軟質ウレタン
フォーム」の、見掛け密度試験の項目に則り算出した。 (5)繰り返し圧縮残留歪み JIS K6401−1980「クッション用軟質ウレタン
フォーム」の、繰り返し圧縮残留歪み試験の項目に準じ
て行なった。すなわち、(1)の方法にて厚みを測定し
た試料を15cm×15cmの大きさに切断し、側地とクッ
ション構造体とがずれたり外れたりしないように界面の
四隅を縫い糸で縫合したものを、島津製作所製サーボパ
ルサーにて、25℃65%RH室内にて50%の厚みま
で毎分60回の早さで連続80000回繰り返し圧縮し
た後、30分間放置後、その厚みを測定し、測定前の厚
みの差と、測定前の厚みとの比を%で示す。
【0031】さらに作成したこれらの寝具用マットにつ
いて、次の方法で評価を行なった。 (1)寝姿勢のよさ 身長156cm、体重46kg、床の上に横たわった時の腰
部隙間量が30mmである女性を標準パネラーとし、実施
例1〜3及び、比較例1〜4の試料に仰臥で静かに横た
わらせた時の臀部、背部、腰部の沈み量を測定し、その
結果を部位別に以下の基準で評価した上で、さらにそれ
らの結果を総合した点数により寝姿勢のよさの総合評価
を以下の基準で行なった。 a.臀部、及び背部における沈み量の評価: 25mm以上〜35mm未満;4点、 35mm以上〜40mm未満、または20mm以上〜25mm未
満;3点、 40mm以上〜50mm未満、または10mm以上〜20mm未
満;2点、 50mm以上、または10mm未満;1点 b.腰部における沈み量の評価: 0mm以上〜5mm未満;4点、 5mm以上〜10mm未満;3点、 10mm以上〜20mm未満、または−5mm以上〜0mm未
満;2点、 20mm以上、または−5mm以下;1点 c.寝姿勢のよさの総合評価: 10〜12点;◎、8〜9点;○、6〜7点;△、3〜
5点;× (2)繰り返し圧縮残留歪み %が低い程、繰り返し圧縮残留歪みが少なく、耐久性が
よい。 (3)官能評価 作成したマットを23℃60%RHの広い室内に広げて
並べ、パネラー10名にそれぞれ5分間ずつ横たわら
せ、寝心地についての評価を以下の基準で回答させた。
(なお枕は今回使用していない。) 非常によい;◎、ややよい;○、ややよくない;△、よ
くない;×
【0032】得られた結果を表1に示す。表1の、圧縮
変形量別に見た圧縮応力と、沈み量から評価した寝姿勢
のよさ、及び官能評価(パネラー10名の最多回答)結
果から、実施例に示した本発明の寝具用マットは、寝姿
勢を床の上に横たわった時の状態により近く保つことが
でき、生理学的に望ましいと言われる寝姿勢を得られて
おり、かつ寝心地も良好なものであった。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の寝具用マットは、腰と臀部及び
背部との隙間がクッション体表面に接する程度に全体が
沈むが、臀部や背部は沈み過ぎないという状態が実現で
きるクッション体構成であり、よって寝姿勢を床の上に
横たわった時の状態により近く保つことができ、生理学
的に望ましいと言われる寝姿勢が得られ、かつ寝心地も
良好で、工業生産による提供が可能なベッドマット及
び、敷布団等に適した寝具用マットを得ることが可能に
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 寝姿勢計測時の断面図。
【図2】 人が横たわった状態の寝姿勢計測時の断面
図。
【図3】 身長156cm、体重46kg、床の上に横たわ
った時の腰部隙間0mmである女性が、床の上、および本
発明(実施例1)の寝具用マットに横たわった時の沈み
量を部位別に連続して作成した折れ線グラフ。
【符号の説明】
1:クッション体の軟層、2:クッション体の硬層、
3:針、4:人体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織編物からなる側地でクッション部を包
    み込んだ少なくとも40mmの厚みを有する寝具用マット
    であって、前記クッション部は二層のクッション体を積
    層した構造からなり、直径150mmの円形加圧板を用い
    て圧縮歪みを与えた場合に圧縮変形量20mmの際の圧縮
    応力が10〜40gf/cm2 であり、圧縮変形量40mmの
    際の圧縮応力が160〜220gf/cm2 であることを特
    徴とする寝具用マット。
  2. 【請求項2】 二層のクッション体の人体側の層の厚み
    が10〜40mmであり、直径150mmの円形加圧板を用
    いて圧縮歪みを与えた場合に圧縮変形量10mmの際の圧
    縮応力が1〜14g /cm2 であり、他方の層の厚みが2
    0mm以上であり、直径150mmの円形加圧板を用いて圧
    縮歪みを与えた場合に圧縮変形量10mmの際の圧縮応力
    が70〜155gf/cm2 であることを特徴とする請求項
    1記載の寝具用マット。
  3. 【請求項3】 クッション体の一部が、熱可塑性弾性樹
    脂からなる線径が5mm以下の連続した線条を曲がりくね
    らせランダムル−プを形成し、それぞれのル−プの接触
    部の大部の大部分が相互に融着されてなる厚み10mm以
    上の三次元立体構造網状体で形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の寝具用マット。
JP16268197A 1997-06-19 1997-06-19 寝具用マット Pending JPH119399A (ja)

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