JPH1193820A - 内燃機関の燃焼状態検出装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出装置

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JPH1193820A
JPH1193820A JP25869397A JP25869397A JPH1193820A JP H1193820 A JPH1193820 A JP H1193820A JP 25869397 A JP25869397 A JP 25869397A JP 25869397 A JP25869397 A JP 25869397A JP H1193820 A JPH1193820 A JP H1193820A
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JP
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internal combustion
combustion engine
signal
state
terminal
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JP25869397A
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Junji Taguchi
純司 田口
Mika Moriai
美加 盛合
Yuichiro Sawada
祐一郎 澤田
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広い運転領域でのイオン電流信号による失
火検出を可能とすること。 【解決手段】 信号検出手段としての点火プラグ12、
コンデンサ15、イオン電流検出抵抗16、演算増幅器
20、抵抗21等により点火プラグ12とグランドとの
間に流れるイオン電流IION に基づき内燃機関の燃焼状
態に応じたイオン電流信号SB が検出される。内燃機関
の運転状態が通常運転領域でイオン電流信号SB が安定
しているときにはコンデンサ44での積分によりノイズ
成分が除去された出力信号、内燃機関の運転状態が微弱
運転領域でイオン電流信号SB が安定していないときに
は、コンデンサ44を働かせない状態の出力信号が点火
コイル/イグナイタ1AのOUT端子からそれぞれ得ら
れる。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転領域
または微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼または
失火が確実に検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
に配設された点火プラグとグランドとの間を流れる電流
に基づき燃焼状態を検出する内燃機関の燃焼状態検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃焼状態検出装置に関
連する先行技術文献としては、特開平4−262070
号公報にて開示されたものが知られている。このもので
は、点火プラグに電圧を印加し検出されたイオン電流信
号を、所定の基準値と比較し波形整形したのち、ローパ
スフィルタにより波形整形後の信号のうち所定時間以上
の幅を有する信号のみを通過させる構成とし、イオン電
流信号よりノイズ成分を除去して内燃機関の燃焼状態を
検出する技術が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のもの
では、イオン電流信号が一定の所定電圧以上かつ一定時
間以上継続しない限り、その信号をノイズと見做し判定
には用いないとしている。しかしながら、例えば、アイ
ドリング時や減速時のように燃焼が不安定でイオン電流
信号が微弱な運転領域(以下、単に、『微弱運転領域』
と記す)におけるイオン電流信号は、通常(定常)運転
領域と比較して出力時間が短く乱れた出力波形となる。
このため、前述のような構成で幅広い運転領域での失火
検出を実行しようとする際には、波形整形の基準値もし
くはイオン電流信号の通過時間幅を検出しようとする運
転領域の中で、最もイオン電流信号の出力が不安定であ
る運転領域(最短の出力時間幅)に合わせて設定しなけ
ればならないこととなる。ところが、前述のような構成
にて検出領域を設定した場合、当然のことながら、ノイ
ズを除去する性能が全ての運転領域にわたって低下し、
失火検出における誤検出を招く要因になるという不具合
があった。
【0004】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、イオン電流信号のノイズ除去
に用いるノイズ除去回路(以下、『ノイズマスク回路』
と記す)に対する通過時間幅を、通常運転領域では十分
なノイズ除去機能を持たせるように設定し、イオン電流
信号の出力が不安定(低い出力、短い出力時間幅)であ
る領域では、イオン電流信号を検出し易い条件に設定す
ることにより、幅広い運転領域でのイオン電流信号によ
る失火検出判定が可能な内燃機関の燃焼状態検出装置の
提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関の燃
焼状態検出装置によれば、信号検出手段により点火プラ
グとグランドとの間に流れる電流に基づき内燃機関の燃
焼状態に応じた電圧信号が検出され、第1の判定手段に
より電圧信号と予め設定された所定電圧とが比較され燃
焼状態が判定される。一方、第2の判定手段により電圧
信号が積分された積分値と予め設定された所定電圧とが
比較され燃焼状態が判定される。そして、信号切替手段
により第1の判定手段からの出力信号と第2の判定手段
からの出力信号とが内燃機関の運転状態に基づき切替え
られる。このため、内燃機関の運転状態が通常運転領域
にあり電圧信号が安定しているときには積分によりノイ
ズ成分が除去された出力信号、内燃機関の運転状態が微
弱運転領域にあり電圧信号が安定していないときには積
分しない状態の出力信号がそれぞれ得られる。これによ
り、内燃機関の運転状態が通常運転領域または微弱運転
領域における内燃機関の正常燃焼または失火が確実に検
出できるという効果が得られる。
【0006】請求項2の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、第2の判定手段としてのコンデンサによる積分が内
燃機関の運転状態が通常運転領域では有効、微弱運転領
域では無効に切替えられる。このため、内燃機関の運転
状態が通常運転領域にあり電圧信号が安定しているとき
にはコンデンサによる積分によりノイズ成分が除去され
た出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領域にあり
電圧信号が安定していないときにはコンデンサを働かせ
ない状態での出力信号がそれぞれ得られる。これによ
り、内燃機関の運転状態が通常運転領域または微弱運転
領域における内燃機関の正常燃焼または失火が確実に検
出できるという効果が得られる。
【0007】請求項3の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、第2の判定手段としての並列接続された複数のコン
デンサが内燃機関の運転状態が通常運転領域では有効、
微弱運転領域では複数のうちの何れかのコンデンサが無
効に切替えられる。このため、内燃機関の運転状態が通
常運転領域にあり電圧信号が安定しているときには複数
のコンデンサによる積分によりノイズ成分が除去された
出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領域にあり電
圧信号が安定していないときには複数のうちの何れかの
コンデンサを働かせない状態での出力信号がそれぞれ得
られる。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転領
域または微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼また
は失火が確実に検出できるという効果が得られる。
【0008】請求項4の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、第2の判定手段で積分された積分値と比較される所
定電圧の大きさが内燃機関の運転状態が通常運転領域で
は高く、微弱運転領域では低く切替えられる。このた
め、内燃機関の運転状態が通常運転領域にあり電圧信号
が安定しているときには積分によりノイズ成分が除去さ
れた出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領域にあ
り電圧信号が安定していないときには積分しない状態で
の出力信号がそれぞれ得られる。これにより、内燃機関
の運転状態が通常運転領域または微弱運転領域における
内燃機関の正常燃焼または失火が確実に検出できるとい
う効果が得られる。
【0009】請求項5の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、信号切替手段にて第2の判定手段の出力信号が内燃
機関の運転状態が通常運転領域では有効、微弱運転領域
では無効に切替えられる。このため、内燃機関の運転状
態が通常運転領域にあり電圧信号が安定しているときに
は積分によりノイズ成分が除去された出力信号、内燃機
関の運転状態が微弱運転領域にあり電圧信号が安定して
いないときには積分しない状態での出力信号がそれぞれ
得られる。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転
領域または微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼ま
たは失火が確実に検出できるという効果が得られる。
【0010】請求項6の内燃機関の燃焼状態検出装置に
よれば、信号検出手段により点火プラグとグランドとの
間に流れる電流に基づき内燃機関の燃焼状態に応じた電
圧信号が検出され、ノイズマスク手段により電圧信号が
積分された積分信号から電圧信号に重畳されたノイズが
マスクされた信号が得られる。この信号に基づき内燃機
関の燃焼状態が判定される。ここで、マスク時間切替手
段によりノイズマスク手段によるマスク時間が内燃機関
の運転状態に基づき切替えられる。このため、内燃機関
の運転状態が通常運転領域にあり電圧信号が安定してい
るときにはマスク時間を長くし積分によりノイズ成分が
除去された出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領
域にあり電圧信号が安定していないときにはマスク時間
を短くし積分しない状態の出力信号がそれぞれ得られ
る。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転領域ま
たは微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼または失
火が確実に検出できるという効果が得られる。
【0011】請求項7の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、ノイズマスク手段がコンデンサを用いて電圧信号を
積分する手段を含んでおり、マスク時間切替手段にてそ
のコンデンサの容量が切替えられることでマスク時間が
切替えられる。このため、内燃機関の運転状態が通常運
転領域にあり電圧信号が安定しているときにはコンデン
サの容量が大きくされた積分によりノイズ成分が十分除
去された出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領域
にあり電圧信号が安定していないときにはコンデンサの
容量が小さくされた積分による出力信号がそれぞれ得ら
れる。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転領域
または微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼または
失火が確実に検出できるという効果が得られる。
【0012】請求項8の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、電圧信号が積分された積分信号が比較電圧より大き
くなるまでノイズマスク手段が電圧信号をマスクする手
段を含んでおり、積分信号の大きさによって比較電圧が
切替えられる。このため、内燃機関の運転状態が通常運
転領域にあり電圧信号が安定しているときには比較電圧
が高くマスク時間が長い、即ち、ノイズ成分が十分除去
された出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領域に
あり電圧信号が安定していないときには比較電圧が低く
マスク時間が短い出力信号がそれぞれ得られる。これに
より、内燃機関の運転状態が通常運転領域または微弱運
転領域における内燃機関の正常燃焼または失火が確実に
検出できるという効果が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0014】〈実施例1〉図1は本発明の実施の形態の
第1実施例にかかる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す
構成図である。なお、以下の実施例における内燃機関は
複数気筒からなり各気筒の点火コイル/イグナイタは同
一構成であるため、1つの気筒に対する点火コイル/イ
グナイタについて述べる。
【0015】図1において、10は点火コイルであり、
10aは点火コイル10の1次巻線、10bは点火コイ
ル10の2次巻線である。12は図示しない内燃機関の
燃焼室に配設される点火プラグである。点火コイル10
の1次巻線10aにはスイッチング素子11が接続され
ており、このスイッチング素子11のゲートに例えば、
燃料噴射制御回路を構成する後述の内燃機関用電子制御
ユニット(ElectronicControl Unit:以下、単に『EC
U』と記す)70からの点火指令信号IGtが外部接続
端子1aから入力され、スイッチング素子11がON
(オン)とされることで、点火コイル10の1次巻線1
0aにバッテリ電源(図示略)と接続された+B端子
(接続端子)からの1次電流I1 が通電される。
【0016】また、点火コイル10の2次巻線10b側
における2次電流I2 が環流する電流路は、点火プラグ
12、点火コイル10の2次巻線10b、ツェナダイオ
ード13及びツェナダイオード14によって形成されて
いる。ここで、ツェナダイオード14は2次電流I2
(2次環流電流)の流れる方向に対して順方向に接続さ
れている。なお、ツェナダイオード13は、これに並列
に接続されたイオン電流検出用電源としてのコンデンサ
15を充電するためのダイオードである。また、ツェナ
ダイオード14に並列にイオン電流検出抵抗16が接続
されている。
【0017】イオン電流検出時には、コンデンサ15か
ら点火コイル10の2次巻線10b、点火プラグ12の
順にイオン電流IION が流れ、更に、演算増幅器20の
反転(−)端子側から抵抗17を介してイオン電流IIO
N が流れイオン電流IION が検出される。ここで、演算
増幅器20の非反転(+)端子側には比較電圧Vrefが
入力されている。なお、演算増幅器20の反転(−)端
子と出力端子との間に接続された抵抗21は演算増幅器
20のゲインを設定するための増幅用抵抗である。
【0018】このイオン電流IION に基づく演算増幅器
20からの電圧信号は、点火コイル/イグナイタ1Aに
内蔵されている比較器30の非反転(+)端子に入力さ
れる。ここで、比較器30の反転(−)端子には基準電
源Vc が抵抗31,32で分圧された比較電圧VTH1 が
入力されている。この比較器30からは、イオン電流I
ION に基づいて燃焼状態に応じた電圧信号が出力され
る。この比較器30の出力端子はプルアップ抵抗33を
介して基準電源Vc に接続されると共に、抵抗34を介
して点火コイル/イグナイタ1Aの外部接続端子として
のOUT端子に接続されている。
【0019】更に、イオン電流IION に基づく演算増幅
器20からの電圧信号は、点火コイル/イグナイタ1A
に内蔵されているノイズマスク回路4Aの比較器40の
非反転(+)端子に入力される。ここで、比較器40の
反転(−)端子には基準電源Vc が抵抗41,42で分
圧された比較電圧VTH2 が入力されている。この比較器
40からは、イオン電流IION に基づいて燃焼状態に応
じた電圧信号が出力される。この比較器40の出力端子
は抵抗43を介して基準電源Vc に接続されると共に、
後段の比較器50の非反転(+)端子に接続されてい
る。また、比較器40の出力端子と比較器50の非反転
(+)端子との間にはコンデンサ44とこれに逆方向で
直列接続のダイオード45とを介してグランド(GN
D)に接続されている。このダイオード45には、並列
にNPNトランジスタ46のコレクタ−エミッタ端子が
接続され、このトランジスタ46のベース端子は抵抗4
7を介して点火コイル/イグナイタ1Aの外部接続端子
としてのDLY端子に接続され、トランジスタ46のベ
ース−エミッタ端子間には抵抗48が接続されている。
【0020】また、比較器50の出力端子は比較器30
の出力端子と抵抗34との間に接続されている。なお、
比較器50の反転(−)端子には基準電源Vc が抵抗5
1,52で分圧された比較電圧VTH3 が入力されてい
る。そして、点火コイル/イグナイタ1Aの外部接続端
子としての1a,OUT,DLYの各端子はECU70
と接続されている。したがって、点火コイル/イグナイ
タ1AのOUT端子からの出力信号(電圧)はECU7
0に入力され、ECU70では、この出力信号に基づい
て失火の有無が判定される。
【0021】ECU70は、周知の中央処理装置として
のCPU、制御プログラムを格納したROM、各種デー
タを格納するRAM、B/U(バックアップ)RAM、
入出力回路及びそれらを接続するバスライン等からなる
論理演算回路として構成されている。
【0022】次に、本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関の燃焼状態検出装置で使用されているE
CU70内のCPUにおけるノイズマスク回路4Aに対
するノイズマスク時間変更の処理手順を示す図2のフロ
ーチャートに基づき、図1及び図3を参照して説明す
る。ここで、図3は図1における各出力信号の遷移状態
を示すタイムチャートである。なお、このノイズマスク
時間変更ルーチンはECU70からの点火指令信号IG
tの出力後におけるイオン電流検出開始タイミング(図
3に示す「三角白抜」記号)毎にECU70内のCPU
にて繰返し実行される。
【0023】図2において、ステップS101では、機
関回転数や吸気量等に基づき例えば、アイドル運転領域
等の微弱運転領域であるかが判定される。ステップS1
01の判定条件が成立し、図3の右半分に示す微弱運転
領域であるときにはステップS102に移行し、初期設
定で所定時間tDLY 以上に設定されたカウンタCDLY
がクリアされたのちステップS103に移行する。この
カウンタCDLYは1ms毎に自動的にカウントアップ
される1msオートインクリメントカウンタである。
【0024】ステップS103では、カウンタCDLY
に対応する時間が所定時間tDLY 未満であるかが判定さ
れる。ステップS103の判定条件が成立、即ち、カウ
ンタCDLYに対応する時間が所定時間tDLY 未満であ
るときにはステップS104に移行し、制御フラグYD
LY=ONとされ、本ルーチンを終了する。
【0025】即ち、微弱運転領域であるときには、図3
(a)に示す点火指令信号IGtの立下がり(点火タイ
ミング)時点から発生される図3(b)に示すイオン電
流生信号SA (図1に示すSA 点の信号)、このイオン
電流生信号SA が演算増幅器20で反転増幅された図3
(c)に示すイオン電流信号SB (図1に示すSB 点の
信号)に対して、点火指令信号IGtの立下がり時点か
ら所定時間tION 後であるイオン電流検出開始タイミン
グ(図3に示す「三角白抜」記号)からカウンタCDL
Yに対応する時間が所定時間tDLY 経過するまで図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号が基準電源
Vc 〔V〕から0〔V〕とされ、この期間だけトランジ
スタ46がOFF(オフ)とされる。
【0026】このため、ノイズマスク回路4Aのコンデ
ンサ44のダイオード45側がハイインピーダンスとな
ってコンデンサ44が接続されていないのと等価、即
ち、ノイズマスク時間がないこととなり、微弱運転領域
における所定時間tDLY 内で出力時間の短いイオン電流
信号に対応する比較器50の非反転(+)端子への入力
信号として図3(e)に示す、比較器50への入力信号
SC がその比較電圧VTH3 より大きくなり、その出力端
子の出力信号がLow(ロー)からHigh(ハイ)と
なる。すると、比較器30の出力端子からの出力信号に
応じた信号が点火コイル/イグナイタ1AのOUT端子
に出力されることとなる。したがって、図3(f)に示
すように、ECU70によりOUT端子からの出力信号
が得られたときには、微弱運転領域における正常燃焼状
態であると判定することができる。このとき、ECU7
0によりOUT端子からの出力信号が得られなければ、
失火状態であると確実に判定することができる。
【0027】一方、ステップS101の判定条件が成立
せず、図3の左半分に示す通常運転領域であるときには
ステップS102がスキップされステップS103に移
行する。このときには、カウンタCDLYがクリアされ
ないため、ステップS103の判定条件が成立すること
はなくステップS105に移行し、制御フラグYDLY
=OFFとされ、本ルーチンを終了する。
【0028】即ち、通常運転領域であるときには、図3
(a)に示す点火指令信号IGtの立下がり(点火タイ
ミング)時点から発生される図3(b)に示すイオン電
流生信号SA (図1に示すSA 点の信号)、このイオン
電流生信号SA が演算増幅器20で反転増幅された図3
(c)に示すイオン電流信号SB (図1に示すSB 点の
信号)に対して、点火指令信号IGtの立下がり時点か
ら所定時間tION 後であるイオン電流検出開始タイミン
グ(図3に示す「三角白抜」記号)以降においても図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号は基準電源
Vc 〔V〕のままであり、トランジスタ46はONのま
まである。
【0029】このため、ノイズマスク回路4Aのコンデ
ンサ44が有効、即ち、ノイズ除去効果を発揮させるノ
イズマスク時間が設定され、イオン電流信号SB からノ
イズ成分が除去される。つまり、比較器50の非反転
(+)端子への入力信号として図3(e)に示す、比較
器50の入力信号SC がゆっくりと立上がり遷移される
ことでノイズ成分が確実に除去されその比較電圧VTH3
より大きくなると、その出力端子からの出力信号がLo
wからHighとなる。すると、比較器30の出力端子
からの出力信号に応じた信号が点火コイル/イグナイタ
1AのOUT端子に出力されることとなる。したがっ
て、図3(f)に示すように、ECU70によりOUT
端子からの出力信号が得られたときには、通常運転領域
における正常燃焼状態であると判定することができる。
このとき、ECU70によりOUT端子からの出力信号
が得られなければ、失火状態であると確実に判定するこ
とができる。
【0030】このように、本実施例の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
た点火プラグ12とグランドとの間を流れるイオン電流
IION に基づき内燃機関の燃焼状態に応じた電圧信号を
検出する点火プラグ12、コンデンサ15、イオン電流
検出抵抗16、演算増幅器20、抵抗21等からなる信
号検出手段と、前記信号検出手段で検出された電圧信号
と予め設定された所定電圧としての比較電圧VTH1 との
比較に基づき燃焼状態を判定する比較器30等からなる
第1の判定手段と、前記信号検出手段で検出された電圧
信号を積分し、その積分値としての比較器50への入力
信号SC と予め設定された所定電圧としての比較電圧V
TH3 との比較に基づき燃焼状態を判定するコンデンサ4
4、比較器50等からなる第2の判定手段と、前記第1
の判定手段からの出力信号と前記第2の判定手段からの
出力信号とを内燃機関の運転状態に基づいて切替えるE
CU70、トランジスタ46等からなる信号切替手段と
を具備するものである。
【0031】したがって、信号検出手段としての点火プ
ラグ12、コンデンサ15、イオン電流検出抵抗16、
演算増幅器20、抵抗21等により点火プラグ12とグ
ランドとの間に流れるイオン電流IION に基づき内燃機
関の燃焼状態に応じたイオン電流信号SB が検出され、
第1の判定手段としての比較器30等によりイオン電流
信号SB と比較電圧VTH1 とが比較され燃焼状態が判定
される。一方、第2の判定手段としてのコンデンサ4
4、比較器50等によりイオン電流信号SB が積分され
た比較器50への入力信号SC と比較電圧VTH3 とが比
較され燃焼状態が判定される。そして、信号切替手段と
してのECU70、トランジスタ46等により第1の判
定手段としての比較器30からの出力信号と第2の判定
手段としての比較器50からの出力信号とが内燃機関の
運転状態に基づき切替えられる。
【0032】このため、内燃機関の運転状態が通常運転
領域にありイオン電流信号SB が安定しているときには
積分によりノイズ成分が除去された出力信号、内燃機関
の運転状態が微弱運転領域にありイオン電流信号SB が
安定していないときには積分されない状態の出力信号が
点火コイル/イグナイタ1AのOUT端子からそれぞれ
得られる。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転
領域または微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼ま
たは失火が確実に検出できる。
【0033】また、本実施例の内燃機関の燃焼状態検出
装置は、コンデンサ44、比較器50等からなる第2の
判定手段が、電圧信号の積分にコンデンサ44を用い内
燃機関の運転状態に基づきコンデンサ44の有効/無効
を切替えるものである。つまり、第2の判定手段として
のコンデンサ44が内燃機関の運転状態が通常運転領域
では有効、微弱運転領域では無効に切替えられる。この
ため、内燃機関の運転状態が通常運転領域にありイオン
電流信号SB が安定しているときにはコンデンサ44に
よる積分によりノイズ成分が除去された出力信号、内燃
機関の運転状態が微弱運転領域にありイオン電流信号S
B が安定していないときにはコンデンサ44を働かせな
い状態での出力信号が点火コイル/イグナイタ1AのO
UT端子からそれぞれ得られる。これにより、内燃機関
の運転状態が通常運転領域または微弱運転領域における
内燃機関の正常燃焼または失火が確実に検出できる。
【0034】ところで、上記実施例では、所定時間tDL
Y だけノイズマスク回路4Aを無効としているが、本発
明を実施する場合には、これに限定されるものではな
く、ノイズマスク回路4Aを無効とするのは内燃機関の
クランクシャフトの回転により規定されるクランク角
〔°CA〕の所定範囲としてもよい。また、ノイズマス
ク回路4Aを無効とする期間を一定とせず、機関回転数
や吸気量に基づき可変制御してもよい。
【0035】次に、図1の内燃機関の燃焼状態検出装置
の変形例を示す図4の構成図について説明する。なお、
図中、上述の実施例と同様の構成または相当部分からな
るものについては同一符号及び同一記号を付し、その詳
細な説明を省略する。また、本実施例にかかるECU7
0内のCPUにおけるノイズマスク回路4Bに対するノ
イズマスク時間変更ルーチンについても上述の実施例の
図2と同様であるためその詳細な説明を省略する。
【0036】ここでは、上述の実施例との相違点のみに
ついて述べる。図4では、点火コイル/イグナイタ1B
に内蔵されたノイズマスク回路4Bにおける比較器40
の出力端子と比較器50の非反転(+)端子との間に接
続されたコンデンサ44と並列にコンデンサ49が接続
されている。
【0037】ここで、ECU70内のCPUにおける図
2のノイズマスク時間変更ルーチンが実行され、図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号が基準電源
Vc 〔V〕のままでトランジスタ46が常時ONとされ
る通常運転領域のときには、両方のコンデンサ44,4
9が有効でコンデンサ容量が大きくなる。つまり、比較
器50の非反転(+)端子への入力信号として図3
(e)に示す、比較器50の入力信号SC がゆっくりと
立上がり遷移されることでノイズ成分が確実に除去され
その比較電圧VTH3 より大きくなると、その出力端子か
らの出力信号がLowからHighとなる。すると、比
較器30の出力端子からの出力信号に応じた信号が点火
コイル/イグナイタ1BのOUT端子に出力されること
となる。したがって、図3(f)に示すように、ECU
70によりOUT端子からの出力信号が得られたときに
は、通常運転領域における正常燃焼状態であると判定す
ることができる。このとき、ECU70によりOUT端
子からの出力信号が得られなければ、失火状態であると
確実に判定することができる。
【0038】一方、ECU70内のCPUにおける図2
のノイズマスク時間変更ルーチンが実行され、図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号がtDLY 時
間だけ基準電源Vc 〔V〕から0〔V〕となりトランジ
スタ46がONからOFFとされる微弱運転領域のとき
には、片方のコンデンサ44が無効とされ、結果的に、
コンデンサ49のみが有効でコンデンサ容量が小さくな
る。つまり、比較器50の非反転(+)端子への入力信
号SC が急峻に立上がり遷移されその比較電圧VTH3 よ
り大きくなると、その出力端子からの出力信号がLow
からHighとなる。すると、比較器30の出力端子か
らの出力信号に応じた信号が点火コイル/イグナイタ1
BのOUT端子に出力されることとなる。したがって、
図3(f)に示すように、ECU70によりOUT端子
からの出力信号が得られたときには、微弱運転領域にお
ける正常燃焼状態であると判定することができる。この
とき、ECU70によりOUT端子からの出力信号が得
られなければ、失火状態であると確実に判定することが
できる。
【0039】このように、本変形例の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、複数のコンデンサ44,49、比較器5
0等からなる第2の判定手段が、電圧信号の積分に並列
接続された複数のコンデンサ44,49を用い内燃機関
の運転状態に基づきコンデンサ44,49のうちのコン
デンサ44を有効/無効として容量を切替えるものであ
る。つまり、第2の判定手段としての並列接続された複
数のコンデンサ44,49の両方が内燃機関の運転状態
が通常運転領域では有効、微弱運転領域では片方のコン
デンサ44が無効に切替えられる。このため、内燃機関
の運転状態が通常運転領域にありイオン電流信号SB が
安定しているときにはコンデンサ44,49による積分
によりノイズ成分が除去された出力信号、内燃機関の運
転状態が微弱運転領域にありイオン電流信号SB が安定
していないときにはコンデンサ44を働かせずコンデン
サ49のみを働かせた状態での出力信号が点火コイル/
イグナイタ1BのOUT端子からそれぞれ得られる。こ
れにより、内燃機関の運転状態が通常運転領域または微
弱運転領域における内燃機関の正常燃焼または失火が確
実に検出できる。
【0040】〈実施例2〉図5は本発明の実施の形態の
第2実施例にかかる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す
構成図である。なお、図中、上述の実施例と同様の構成
または相当部分からなるものについては同一符号及び同
一記号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、本実
施例にかかるECU70内のCPUにおけるノイズマス
ク時間変更ルーチンは上述の実施例の図2と同様である
ためその詳細な説明を省略する。
【0041】ここでは、上述の実施例との相違点のみに
ついて述べる。図5では、点火コイル/イグナイタ1C
に内蔵されたノイズマスク回路4Cにおける比較器40
の出力端子と比較器50の非反転(+)端子との間に接
続されたコンデンサ44の反対側の端子がそのままグラ
ンド(GND)に接続されると共に、比較器50の反転
(−)端子の比較電圧VTH3 を設定する抵抗52に並列
に、抵抗53とその抵抗53にNPNトランジスタ54
のコレクタ−エミッタ端子が接続され、このトランジス
タ54のベース端子は抵抗55を介して点火コイル/イ
グナイタ1CのDLY端子に接続され、トランジスタ5
4のベース−エミッタ端子間には抵抗56が接続されて
いる。
【0042】ここで、ECU70内のCPUにおける図
2のノイズマスク時間変更ルーチンが実行され、図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号が基準電源
Vc 〔V〕のままでトランジスタ54が常時ONとされ
る通常運転領域のときには、比較器50の反転(−)端
子に基準電源Vc 〔V〕が抵抗51,52,53で分圧
された高めの比較電圧VTH3 が入力される。つまり、比
較器50の非反転(+)端子への入力信号として図3
(e)に示す、比較器50の入力信号SC がゆっくりと
立上がり遷移されることでノイズ成分が確実に除去され
その比較電圧VTH3より大きくなると、その出力端子か
らの出力信号がLowからHighとなる。すると、比
較器30の出力端子からの出力信号に応じた信号が点火
コイル/イグナイタ1CのOUT端子に出力されること
となる。したがって、図3(f)に示すように、ECU
70によりOUT端子からの出力信号が得られたときに
は、通常運転領域における正常燃焼状態であると判定す
ることができる。このとき、ECU70によりOUT端
子からの出力信号が得られなければ、失火状態であると
確実に判定することができる。
【0043】一方、ECU70内のCPUにおける図2
のノイズマスク時間変更ルーチンが実行され、図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号がtDLY 時
間だけ基準電源Vc 〔V〕から0〔V〕でトランジスタ
54がONからOFFとされる微弱運転領域のときに
は、抵抗53が無効とされ比較器50の反転(−)端子
に基準電源Vc が抵抗51,52で分圧され通常運転状
態のときより低い比較電圧VTH3 が入力される。このた
め、比較器50の非反転(+)端子への入力信号SCが
通常運転状態のときより比較電圧VTH3 を素早く越える
こととなり、その出力端子からの出力信号がLowから
Highとなる。すると、比較器30の出力端子からの
出力信号に応じた信号がその期間だけ点火コイル/イグ
ナイタ1CのOUT端子に出力されることとなる。した
がって、図3(f)に示すように、ECU70によりO
UT端子からの出力信号が得られたときには、微弱運転
領域における正常燃焼状態であると判定することができ
る。このとき、ECU70によりOUT端子からの出力
信号が得られなければ、失火状態であると確実に判定す
ることができる。
【0044】このように、本実施例の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、コンデンサ44、比較器50等からなる
第2の判定手段が、内燃機関の運転状態に基づき所定電
圧としての比較器50の比較電圧VTH3 の大きさを切替
えるものである。つまり、第2の判定手段としてのコン
デンサ44で積分された比較器50への入力信号SCと
比較される比較電圧VTH3 の大きさが内燃機関の運転状
態が通常運転領域では高く、微弱運転領域では低く切替
えられる。このため、内燃機関の運転状態が通常運転領
域でありイオン電流信号SB が安定しているときにはコ
ンデンサ44による積分によりノイズ成分が除去された
出力信号、内燃機関の運転状態が微弱運転領域にありイ
オン電流信号SB が安定していないときにはコンデンサ
44による積分を働かせない状態での出力信号が点火コ
イル/イグナイタ1CのOUT端子からそれぞれ得られ
る。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転領域ま
たは微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼または失
火が確実に検出できる。
【0045】〈実施例3〉図6は本発明の実施の形態の
第3実施例にかかる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す
構成図である。なお、図中、上述の実施例と同様の構成
または相当部分からなるものについては同一符号及び同
一記号を付し、その詳細な説明を省略する。また、本実
施例にかかるECU70内のCPUにおけるノイズマス
ク時間変更ルーチンは上述の実施例の図2と同様である
ためその詳細な説明を省略する。
【0046】ここでは、上述の実施例との相違点のみに
ついて述べる。図6では、第2実施例と同様に、点火コ
イル/イグナイタ1Dに内蔵されたノイズマスク回路4
Dにおける比較器40の出力端子と比較器50の非反転
(+)端子との間に接続されたコンデンサ44の反対側
の端子がそのままグランド(GND)に接続されてい
る。また、比較器50への入力信号SC が比較器50の
反転(−)端子に入力され、比較電圧VTH3 が比較器5
0の非反転(+)端子に入力されている。そして、比較
器50の出力端子は抵抗57を介して基準電源Vc に接
続されると共に、抵抗61を介してグランド(GND)
に接続されている。
【0047】また、比較器50の出力端子はNPNトラ
ンジスタ60のベース端子に接続され、このトランジス
タ60のコレクタ端子は比較器30の出力端子とOUT
端子側の抵抗34との間に接続され、エミッタ端子はグ
ランド(GND)に接続されている。更に、抵抗61に
は並列にNPNトランジスタ62のコレクタ−エミッタ
端子が接続され、このトランジスタ62のベース端子は
抵抗63を介して点火コイル/イグナイタ1DのDLY
端子に接続され、トランジスタ62のベース−エミッタ
端子間には抵抗64が接続されている。
【0048】ここで、ECU70内のCPUにおける図
2のノイズマスク時間変更ルーチンが実行され、図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号が基準電源
Vc 〔V〕のままでトランジスタ62が常時ONとされ
る通常運転領域のときには、トランジスタ60のベース
端子がグランド(GND)に接続されたと等価、即ち、
トランジスタ60が常時OFFとなる。そして、比較器
50の反転(−)端子への入力信号として図3(e)に
示す、比較器50の入力信号SC がゆっくりと立上がり
遷移されることでノイズ成分が確実に除去されその比較
電圧VTH3 より大きくなると、その出力端子からの出力
信号がHighからLowとなる。すると、比較器30
の出力端子からの出力信号に応じた信号が点火コイル/
イグナイタ1DのOUT端子に出力されることとなる。
したがって、図3(f)に示すように、ECU70によ
りOUT端子からの出力信号が得られたときには、通常
運転領域における正常燃焼状態であると判定することが
できる。このとき、ECU70によりOUT端子からの
出力信号が得られなければ、失火状態であると確実に判
定することができる。
【0049】一方、ECU70内のCPUにおける図2
のノイズマスク時間変更ルーチンが実行され、図3
(d)に示すようにDLY端子への入力信号がtDLY 時
間だけ基準電源Vc 〔V〕から0〔V〕でトランジスタ
62がONからOFFとされる微弱運転領域のときに
は、トランジスタ60のベース端子に比較器50の出力
端子からの出力信号に応じたHighからLowの信号
が入力されることでトランジスタ60がONからOFF
となる。すると、比較器30の出力端子からの出力信号
に応じた信号がその期間だけ点火コイル/イグナイタ1
DのOUT端子に出力されることとなる。したがって、
図3(f)に示すように、ECU70によりOUT端子
からの出力信号が得られたときには、微弱運転領域にお
ける正常燃焼状態であると判定することができる。この
とき、ECU70によりOUT端子からの出力信号が得
られなければ、失火状態であると確実に判定することが
できる。
【0050】このように、本実施例の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、ECU70、トランジスタ60,62等
からなる信号切替手段が、内燃機関の運転状態に基づき
コンデンサ44、比較器50等からなる第2の判定手段
からの出力信号の有効/無効を切替えるものである。
【0051】つまり、信号切替手段としてのECU70
にて内燃機関の運転状態が通常運転領域では第2の判定
手段としての比較器50の出力信号が有効、微弱運転領
域では無効に切替えられる。このため、内燃機関の運転
状態が通常運転領域にありイオン電流信号SB が安定し
ているときにはコンデンサ44による積分によりノイズ
成分が除去された出力信号、内燃機関の運転状態が微弱
運転領域にありイオン電流信号SB が安定していないと
きにはコンデンサ44による積分をしない状態での出力
信号が点火コイル/イグナイタ1DのOUT端子からそ
れぞれ得られる。これにより、内燃機関の運転状態が通
常運転領域または微弱運転領域における内燃機関の正常
燃焼または失火が確実に検出できる。
【0052】〈実施例4〉図7は本発明の実施の形態の
第4実施例にかかる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す
構成図である。なお、図中、上述の実施例と同様の構成
または相当部分からなるものについては同一符号及び同
一記号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0053】ここでは、上述の実施例との相違点のみに
ついて述べる。図7では、第2実施例と同様に、点火コ
イル/イグナイタ1Eに内蔵されたノイズマスク回路4
Eにおける比較器40の出力端子と比較器50の非反転
(+)端子との間に接続されたコンデンサ44の反対側
の端子がそのままグランド(GND)に接続されると共
に、比較器50への入力信号SC が比較器50の非反転
(+)端子に入力され、比較電圧VTH3 が比較器50の
反転(−)端子に入力されている。そして、比較器50
の出力端子は抵抗57を介して基準電源Vc に接続され
ると共に、抵抗58を介して点火コイル/イグナイタ1
Eの外部接続端子としてのOUT2端子に接続されてい
る。更に、比較器50の出力端子はこれに順方向で直列
接続のダイオード59を介して比較器30の出力端子及
び点火コイル/イグナイタ1Eの外部接続端子としての
OUT1端子に接続されている。そして、ECU70に
は点火コイル/イグナイタ1EのOUT1端子及びOU
T2端子からの各出力信号が入力されている。
【0054】本実施例では、ECU70内のCPUによ
り通常運転領域であると判定されたときには、点火コイ
ル/イグナイタ1Eに内蔵されたノイズマスク回路4E
のコンデンサ44によるノイズ除去作用を有効とするO
UT2端子からの出力信号が選択されることとなる。し
たがって、図3(f)に示すように、ECU70により
OUT2端子からの出力信号が得られたときには、通常
運転領域における正常燃焼状態であると判定することが
できる。このとき、ECU70によりOUT2端子から
の出力信号が得られなければ、失火状態であると確実に
判定することができる。
【0055】一方、ECU70内のCPUにより微弱運
転領域であると判定されたときには、点火コイル/イグ
ナイタ1Eに内蔵されたノイズマスク回路4Eのコンデ
ンサ44によるノイズ除去作用を無効とするOUT1端
子からの出力信号が選択されることとなる。したがっ
て、図3(f)に示すように、ECU70によりOUT
1端子からの出力信号が得られたときには、微弱運転領
域における正常燃焼状態であると判定することができ
る。このとき、ECU70によりOUT1端子からの出
力信号が得られなければ、失火状態であると確実に判定
することができる。
【0056】このように、本実施例の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
た点火プラグ12とグランドとの間を流れるイオン電流
IION に基づき内燃機関の燃焼状態に応じた電圧信号と
してのイオン電流信号SB を検出する点火プラグ12、
コンデンサ15、イオン電流検出抵抗16、演算増幅器
20、抵抗21等からなる信号検出手段と、前記信号検
出手段で検出されたイオン電流信号SB と予め設定され
た所定電圧としての比較電圧VTH1 との比較に基づき燃
焼状態を判定する比較器30等からなる第1の判定手段
と、前記信号検出手段で検出されたイオン電流信号SB
を積分し、その積分値としての比較器50への入力信号
SC と予め設定された所定電圧としての比較電圧VTH3
との比較に基づき燃焼状態を判定するコンデンサ44、
比較器50等からなる第2の判定手段と、前記第1の判
定手段からの出力信号と前記第2の判定手段からの出力
信号とを内燃機関の運転状態に基づいて切替えるECU
70からなる信号切替手段とを具備するものである。
【0057】したがって、信号検出手段としての点火プ
ラグ12、コンデンサ15、イオン電流検出抵抗16、
演算増幅器20、抵抗21等により点火プラグ12とグ
ランドとの間に流れるイオン電流IION に基づき内燃機
関の燃焼状態に応じたイオン電流信号SB が検出され、
第1の判定手段としての比較器30等によりイオン電流
信号SB と比較電圧VTH1 とが比較され燃焼状態が判定
される。一方、第2の判定手段としてのコンデンサ4
4、比較器50等によりイオン電流信号SB が積分され
た比較器50への入力信号SC と比較電圧VTH3 とが比
較され燃焼状態が判定される。そして、信号切替手段と
してのECU70、トランジスタ46等により第1の判
定手段としての比較器30からの出力信号と第2の判定
手段としての比較器50からの出力信号とが内燃機関の
運転状態に基づき切替えられる。
【0058】このため、内燃機関の運転状態が通常運転
領域にありイオン電流信号SB が安定しているときには
積分によりノイズ成分が除去された出力信号、内燃機関
の運転状態が微弱運転領域にありイオン電流信号SB が
安定していないときには積分しない状態の出力信号が点
火コイル/イグナイタ1EのOUT端子からそれぞれ得
られる。これにより、内燃機関の運転状態が通常運転領
域または微弱運転領域における内燃機関の正常燃焼また
は失火が確実に検出できる。
【0059】ところで、上記実施例では、比較器30か
らの出力信号と比較器50からの出力信号とを内燃機関
の運転状態に基づいて切替えるとしているが、本発明を
実施する場合には、これに限定されるものではなく、そ
のときのイオン電流信号の大きさに基づいて切替えても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置で使用されているEC
U内のCPUにおけるノイズマスク時間変更の処理手順
を示すフローチャートである。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置における各出力信号の
遷移状態を示すタイムチャートである。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置の変形例を示す構成図
である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態の第2実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す構成図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態の第3実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す構成図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態の第4実施例にか
かる内燃機関の燃焼状態検出装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1A〜1E 点火コイル/イグナイタ 4A〜4E ノイズマスク回路 10 点火コイル 12 点火プラグ 20 演算増幅器 30,40,50 比較器 44 コンデンサ 70 ECU(内燃機関用電子制御ユニッ
ト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 祐一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
    た点火プラグとグランドとの間を流れる電流に基づき前
    記内燃機関の燃焼状態に応じた電圧信号を検出する信号
    検出手段と、 前記信号検出手段で検出された電圧信号と予め設定され
    た所定電圧との比較に基づき燃焼状態を判定する第1の
    判定手段と、 前記信号検出手段で検出された電圧信号を積分し、その
    積分値と予め設定された所定電圧との比較に基づき燃焼
    状態を判定する第2の判定手段と、 前記第1の判定手段からの出力信号と前記第2の判定手
    段からの出力信号とを前記内燃機関の運転状態に基づい
    て切替える信号切替手段とを具備することを特徴とする
    内燃機関の燃焼状態検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の判定手段は、前記電圧信号の
    積分にコンデンサを用い前記内燃機関の運転状態に基づ
    き前記コンデンサの有効/無効を切替えることを特徴と
    する請求項1に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の判定手段は、前記電圧信号の
    積分に並列接続された複数のコンデンサを用い前記内燃
    機関の運転状態に基づき前記コンデンサの容量を切替え
    ることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼状
    態検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の判定手段は、前記内燃機関の
    運転状態に基づき前記所定電圧の大きさを切替えること
    を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼状態検出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記信号切替手段は、前記内燃機関の運
    転状態に基づき前記第2の判定手段からの出力信号の有
    効/無効を切替えることを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の燃焼状態検出装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
    た点火プラグとグランドとの間を流れる電流に基づき前
    記内燃機関の燃焼状態に応じた電圧信号を検出する信号
    検出手段と、 前記信号検出手段で検出された電圧信号を積分し、その
    積分信号から前記電圧信号のノイズをマスクした信号を
    得るノイズマスク手段と、 前記ノイズマスク手段により得られた信号に基づき内燃
    機関の燃焼状態を判定する燃焼状態判定手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて前記ノイズマスク手段
    によるマスク時間を切替えるマスク時間切替手段とを具
    備することを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出装置。
  7. 【請求項7】 前記ノイズマスク手段は、コンデンサを
    用いて前記電圧信号を積分する手段を備え、 前記マスク時間切替手段は、前記コンデンサの容量を切
    替えることにより前記マスク時間を切替えることを特徴
    とする請求項6に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  8. 【請求項8】 前記ノイズマスク手段は、前記積分信号
    が予め設定された比較電圧より大きくなるまで前記電圧
    信号をマスクする手段を備え、 前記マスク時間切替手段は、前記比較電圧を切替えるこ
    とにより前記マスク時間を切替えることを特徴とする請
    求項6に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
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