JPH1193643A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

Info

Publication number
JPH1193643A
JPH1193643A JP26002097A JP26002097A JPH1193643A JP H1193643 A JPH1193643 A JP H1193643A JP 26002097 A JP26002097 A JP 26002097A JP 26002097 A JP26002097 A JP 26002097A JP H1193643 A JPH1193643 A JP H1193643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalytic converter
exhaust gas
catalyst
carrier
nox
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP26002097A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Ogawara
誠治 大河原
Naoto Miyoshi
直人 三好
Takuya Kondo
拓也 近藤
Toshimitsu Takahashi
利光 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP26002097A priority Critical patent/JPH1193643A/ja
Publication of JPH1193643A publication Critical patent/JPH1193643A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸蔵還元型NOx触媒コンバータの上流に酸
化触媒コンバータを備えた内燃機関の排気浄化装置にお
いて、酸化触媒コンバータでの酸素の消費効率を向上さ
せる。 【解決手段】 ディーゼルエンジン1の排気管2の途中
に、酸化触媒コンバータ3と、吸蔵還元型NOx触媒コ
ンバータ4を設ける。酸化触媒コンバータ3の上流に燃
料である軽油を還元剤として噴射する燃料噴射弁5を設
置する。酸化触媒コンバータ3は4つの触媒エレメント
31,32,33,34を間に空間35をおいて排気ガ
ス流れ方向に並べて配置して構成する。各触媒コンバー
タは、多数のセルを有する担体に酸化触媒を坦持させて
なり、互いに隣り合う触媒エレメント同士は、セルがず
れるように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気浄
化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流入排気ガスの空燃比がリーンの時にN
Oxを吸収し流入排気ガスの酸素濃度が低下した時に吸
収したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒は、近年、
空燃比リーンの状態で燃焼させる内燃機関(ディーゼル
エンジンやリーンバーンガソリンエンジン等)から排出
される排気ガスのNOx浄化に多用されている。
【0003】吸蔵還元型NOx触媒は、適当なタイミン
グで、酸素濃度の低い排気ガスを供給することによっ
て、吸収されているNOxを放出・還元し、再生する必
要がある。この再生処理を行わないと吸蔵還元型NOx
触媒はNOx吸収能力が飽和してしまうからである。
【0004】この吸蔵還元型NOx触媒の再生方法とし
て、国際公開番号 WO 93/08383号公報に開
示されているように、吸蔵還元型NOx触媒コンバータ
の上流に酸化触媒コンバータを配置し、酸化触媒コンバ
ータの上流から排気ガス中に還元剤(軽油等)を添加
し、この還元剤を酸化触媒コンバータにおいて燃焼させ
ることによって排気ガスの酸素濃度を低下させ、この排
気ガスを吸蔵還元型NOx触媒コンバータに供給して吸
蔵還元型NOx触媒に吸収されているNOxを放出・還元
する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の再生方法では、
酸化触媒コンバータにおいて、添加された還元剤と排気
ガス中の酸素をより低温から効率的に反応させて還元ガ
スを生成するかが、重要である。
【0006】ところで、上述の再生方法に使われている
従来の酸化触媒コンバータは、多数のセルを有する担体
に酸化触媒を坦持させて構成されているが、前記担体は
同一材質の単一物で形成されていた。
【0007】また、還元剤としては水素やプロパン等の
軽質ガスを採用することも可能であるが、ディーゼルエ
ンジンの場合には燃料である軽油を還元剤として用いる
のが実用的で望ましい。
【0008】このように還元剤が軽油等の液状粒子を含
有する場合には、前記従来構造の酸化触媒コンバータで
は還元剤と排気ガスとの撹拌が不十分になり、未燃焼分
が生じてこれが吸蔵還元型NOx触媒を通過して排出さ
れてしまう虞れがあった。また、還元剤と排気ガスとの
撹拌が不十分なために燃焼速度が遅くなり、より多くの
還元剤を必要とする場合もあって燃焼効率が悪かった。
【0009】また、酸化触媒コンバータの担体が単一物
で構成されていると、還元剤の燃焼による発熱が連続的
に生じるため、熱劣化し易いという欠点もあった。一
方、酸化触媒コンバータの担体が同一材質で構成されて
いると、還元剤の燃焼が活発な部分と弱い部分とが生じ
るため効率が悪いばかりでなく、局所的に熱劣化が進む
可能性もあった。
【0010】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、酸化触媒コンバータ内で還元剤と排気ガスとを
十分に撹拌して、還元ガスの生成を効率よく行うととも
に、酸化触媒コンバータの熱劣化防止を図ることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明は、流入排
気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し流入排
気ガスの酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出す
る吸蔵還元型NOx触媒コンバータを機関排気通路内に
設置するとともに、該吸蔵還元型NOx触媒コンバータ
の上流の機関排気通路内に酸化触媒コンバータを配置
し、該酸化触媒コンバータの上流から還元剤を添加し
て、前記吸蔵還元型NOx触媒コンバータに吸収された
NOxを放出・還元する内燃機関の排気浄化装置におい
て、前記酸化触媒コンバータは、多数のセルを有する担
体に酸化触媒を坦持してなる触媒エレメントが排気ガス
の流れ方向に複数並べて構成されており、互いに隣り合
う触媒エレメント同士は担体のセルをずらして配置され
ていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置であ
る。
【0012】酸化触媒コンバータの互いに隣り合う触媒
エレメントの担体のセルがずれて配置されているので、
排気ガスは下流側の触媒エレメントに流入するたびに断
ち切られ、還元剤と排気ガスの撹拌が強化される。これ
により、酸化触媒コンバータ内での酸素の消費効率が向
上し、還元剤を効率的に燃焼させることができる。そし
て、吸蔵還元型NOx触媒コンバータを再生するために
必要な酸素濃度の低い還元ガスを効率的に生成すること
ができる。
【0013】また、酸化触媒コンバータは複数の触媒エ
レメントに分割されているので、酸化触媒コンバータ内
において発熱点が断続され、局所的な昇温が抑制され
る。
【0014】セルをずらす形態としては、隣り合う触媒
エレメントの担体を相対回転させて位相をずらして位置
させたような形態でもよいし、隣り合う触媒エレメント
の担体をセルが平行移動したように位置させたような形
態でもよい。要するに、隣り合う触媒エレメントのセル
が完全一致しないようにずれていればよいのである。
【0015】本発明の内燃機関の排気浄化装置では、前
記酸化触媒コンバータの触媒エレメントの排気ガス流れ
方向に沿う長さは、上流側に配置された触媒エレメント
が下流側に配置された触媒エレメントよりも短くしても
成立する。このようにすると、酸化触媒コンバータ内に
おける上流側で還元剤と排気ガスの撹拌を十分に行うこ
とができる。
【0016】本発明の内燃機関の排気浄化装置では、前
記酸化触媒コンバータの上流側に配置された触媒エレメ
ントの担体を下流側に配置された触媒エレメントの担体
よりも低温での燃焼速度が大きい材質で構成し、下流側
に配置された触媒エレメントの担体を上流側に配置され
た触媒エレメントの担体よりも高温での燃焼速度が大き
い材質で構成することができる。このようにすると、排
気ガスの低温時には、より上流側から軽油の燃焼が開始
され、上流側での燃え残り分は、上流側からの燃焼熱に
よる温度上昇により下流側で燃焼され易くなる。一方、
排気ガスの高温時には、上流側での燃焼も強くなるが、
下流側は高温での燃焼速度が大きいので下流側での燃焼
も強くなり、したがって、燃焼範囲を上流側から下流側
まで広げることができ、酸化触媒コンバータの燃焼効率
と耐久性が向上する。
【0017】上流側に配置する触媒エレメントの担体材
質としてはアルミナを例示することができ、下流側に配
置する触媒エレメントの担体材質としてはゼオライト
(モルデナイト)を例示することができる。
【0018】本発明の内燃機関の排気浄化装置において
は、前記酸化触媒コンバータにおける互いに隣り合う触
媒エレメント間に空間を設けるのが好ましい。これは、
酸化触媒コンバータ内における発熱点の断続と、局所的
な昇温の抑制に効果的である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関の排気浄
化装置の実施の形態を図1から図3の図面に基いて説明
する。尚、この実施の形態は、内燃機関としてディーゼ
ルエンジンを使用した態様である。
【0020】〔第1の実施の形態〕図1はディーゼルエ
ンジンの排気浄化装置の概略構成図であり、ディーゼル
エンジン1から排出される排気ガスは排気管(機関排気
通路)2を通り、酸化触媒コンバータ3を通り、吸蔵還
元型NOx触媒コンバータ4を通って排出される。
【0021】酸化触媒コンバータ3の上流には、ディー
ゼルエンジン1の燃料である軽油を還元剤として排気ガ
ス中に噴射する燃料噴射弁5が設けられている。燃料噴
射弁5は還元剤供給管6を介して還元剤供給装置7に接
続されており、還元剤供給装置7はエンジンコントロー
ル用の電子制御ユニット(以下、ECUと略す)8によ
って運転制御される。
【0022】尚、還元剤添加手段は、燃料噴射弁5から
排気管2内に軽油(還元剤)を噴射するのに替えて、デ
ィーゼルエンジン1の膨張行程において気筒内に燃料を
噴射させる所謂膨張行程噴射により行うことも可能であ
る。
【0023】酸化触媒コンバータ3の上流と吸蔵還元型
NOx触媒4の上流には、入りガス温度センサ9,10
が設けられており、入りガス温度センサ9,10は検出
した入りガス温度に比例した出力電圧をECU8に出力
する。
【0024】酸化触媒コンバータ3は、ケーシング30
の内部に、4つの触媒エレメント31,32,33,3
4を排気ガスの流れ方向に等間隔に並べて配置して構成
されている。各触媒エレメント31〜34の排気ガス流
れ方向に沿う長さ(以下の説明で単に長さという場合
は、この方向に沿う長さとする)は同一寸法であり、隣
り合う触媒エレメント間に設けられた空間35の長さも
同一寸法に設定されている。
【0025】各触媒エレメント31〜34はいずれも、
図2(A),(B)に示すように多数のセル41を有す
るFe−Cr−Al系のメタルモノリスにアルミナをコ
ートしてなる担体42に、酸化触媒としてプラチナ(P
t)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の酸化
活性の高い貴金属を坦持して構成されている。
【0026】そして、互いに隣り合う触媒エレメント同
士は、担体42のセル41をずらして配置されている。
即ち、上流側から第1番目の触媒エレメント31の担体
42が図2(A)のように配置されているとすると、上
流側から第2番目の触媒エレメント32の担体42は、
触媒エレメント31の担体42に対して45度回転させ
た図2(B)に示すように配置されている。更に、上流
側から第3番目の触媒エレメント33の担体42は第1
番目の触媒エレメント31の担体42と同じ方向(即
ち、図2(A))に配置され、上流側から第4番目の触
媒エレメント34の担体42は第2番目の触媒エレメン
ト32の担体42と同じ方向(即ち、図2(B))に配
置されている。
【0027】吸蔵還元型NOx触媒コンバータ4は、例
えばメタルモノリスにアルミナをコートしてなる担体上
に、例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムL
i、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムB
a、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンL
a、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なく
とも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されて構
成されている。
【0028】機関吸気通路(図示せず)及び吸蔵還元型
NOx触媒コンバータ4の上流の排気管2内に供給され
た空気及び燃料(炭化水素)の比を吸蔵還元型NOx触
媒コンバータ4への流入排気ガスの空燃比と称すると、
この吸蔵還元型NOx触媒コンバータ4は、流入排気ガ
スの空燃比がリーンのときはNOxを硝酸イオンNO3 -
の形で吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると
吸収した硝酸イオンNO3 - をNO2 またはNOの形で
放出する。放出されたNO2 またはNOは、未燃HC、
COと反応して還元される。これにより、大気中へのN
Oxの排出が阻止される。
【0029】なお、吸蔵還元型NOx触媒コンバータ4
の上流の排気管2内に燃料(炭化水素)あるいは空気が
供給されない場合、流入排気ガスの空燃比は燃焼室内に
供給される混合気の空燃比に一致する。
【0030】次に、この排気浄化装置の作用を説明す
る。通常は、燃料噴射弁5からの軽油の噴射は行なわな
い。この時、ディーゼルエンジン1は、ストイキ(理論
空燃比、A/F=13〜14)よりもはるかにリーン域
で燃焼が行われるので、吸蔵還元型NOx触媒コンバー
タ4に流入する排気ガスの空燃比は非常にリーンにな
り、排気ガス中のNOx は硝酸イオンNO3 -の形で吸蔵
還元型NOx触媒コンバータ4に吸収される。
【0031】吸収されたNOxを放出・還元して吸蔵還
元型NOx触媒コンバータ4を再生する場合に、ECU
8は、入りガス温度センサ9で検出した入りガス温度
が、軽油が燃焼可能な温度範囲内にある時に、所定のタ
イミングで還元剤供給装置7を運転し、所定量の軽油を
燃料噴射弁5から排気ガス中に還元剤として噴射する。
【0032】噴射された軽油は排気ガスとともに酸化触
媒コンバータ3内に流入し、4つの触媒エレメント3
1,32,33,34を順次通過する。その際、第1番
目の触媒エレメント31を流出して第2番目の触媒エレ
メント32に流入する時に、両触媒エレメント31,3
2の担体42のセル41がずれて配置されていることに
より、排気ガスの流れの断ち切り効果が生じ、これによ
って排気ガスと軽油の撹拌が強化される。また、第2番
目の触媒エレメント32から第3番目の触媒エレメント
33に流入する時、及び、第3番目の触媒エレメント3
3から第4番目の触媒エレメント34に流入する時に
も、同様に排気ガスの断ち切り効果が生じ、排気ガスと
軽油の撹拌が強化される。また、この実施の形態では、
各触媒エレメント間に設けられた空間35が排気ガスの
断ち切り効果をより効果的なものにする。
【0033】このように酸化触媒コンバータ3内におい
て排気ガスと軽油の撹拌が従来よりも強化されるので、
酸素の消費効率が向上し、軽油が効率的に燃焼して、酸
素濃度の低い還元ガスを生成することができる。
【0034】また、4つの触媒エレメント31〜34に
分割し、各触媒エレメント間に空間35を設けたことに
より、酸化触媒コンバータ3内において発熱点が断続さ
れるため、局所的な昇温が抑制されて、酸化触媒コンバ
ータ3の耐久性が向上する。
【0035】このようにして酸化触媒コンバータ3で生
成された還元ガスは、吸蔵還元型NOx触媒コンバータ
4に流入し、吸蔵還元型NOx触媒コンバータ4に吸収
されていたNOxを放出・還元させる。
【0036】尚、吸蔵還元型NOx触媒コンバータ4に
ついては、上流の酸化触媒コンバータ3において排気ガ
スが十分に撹拌されていること、及び吸蔵還元型NOx
触媒コンバータ4における軽油の燃焼による昇温が小さ
いことから、担体を分割する必要はなく、一体物で構成
する。
【0037】この実施の形態の排気浄化装置と、担体が
一体物で構成されている酸化触媒コンバータを備えた従
来の排気浄化装置に対して、エンジン回転速度を160
0rpm、排気ガス温度300゜Cで、還元剤としての
軽油を60秒おきに3秒間燃料噴射弁5から噴射して比
較実験を行ったところ、この実施の形態の酸化触媒コン
バータにおける酸素消費率が従来のものよりも10%以
上も向上することが確認された。
【0038】尚、この実施の形態では酸化触媒コンバー
タ3に4つの触媒エレメント31〜34を設けたが、触
媒エレメントの数は4つに限るものでないことは勿論で
ある。
【0039】〔第2の実施の形態〕次に、図3を参照し
て本発明の内燃機関の排気浄化装置の第2の実施の形態
を説明する。
【0040】第1の実施の形態の排気浄化装置では酸化
触媒コンバータ3の各触媒エレメントの長さを総て同一
寸法にしたが、第2の実施の形態の酸化触媒コンバータ
3では上流側に配置された触媒エレメントほど長さを短
くされている。
【0041】詳述すると、第1番目の触媒エレメント3
1の長さL1が一番短く、第2番目の触媒コンバータ3
2の長さL2が次に短く、第3番目と第4番目の触媒コ
ンバータ33,34の長さL3が一番長くされている
(L1<L2<L3)。尚、触媒エレメント間の空間35
の長さについては同一寸法にされている。それ以外の構
成については第1の実施の形態のものと同じであるので
説明を省略する。
【0042】触媒エレメント31〜34の長さをこのよ
うにした理由は次のとおりである。酸化触媒コンバータ
3における軽油(還元剤)と排気ガスの撹拌に関して
は、触媒エレメントの数を増やすほど撹拌が強化されて
燃焼効率が向上すると考えられる。しかしながら、触媒
エレメントの数の増加はコスト増加となるので、むやみ
に増やすわけにはいかない。一方、酸化触媒コンバータ
3内における上流側で十分な撹拌が行われていれば、下
流側での撹拌強化の必要性は小さい。そこで、上流側で
の軽油と排気ガスの撹拌をより効果的にするために、上
流側の触媒エレメントほどその長さを短くした。
【0043】〔第3の実施の形態〕次に、本発明の内燃
機関の排気浄化装置の第3の実施の形態を説明する。第
1の実施の形態の排気浄化装置の酸化触媒コンバータ3
においては、総ての触媒エレメント31〜34の担体4
2が、Fe−Cr−Al系のメタルモノリスにアルミナ
をコートして構成されているが、第3の実施の形態の排
気浄化装置の酸化触媒コンバータ3においては、上流側
に配置された触媒エレメントと下流側に配置された触媒
エレメントで担体の材質を異にした。
【0044】詳述すると、第1番目と第2番目の触媒エ
レメント31,32の担体は第1の実施の形態のものと
同様、Fe−Cr−Al系のメタルモノリスにアルミナ
をコートして構成されているが、第3番目と第4番目の
触媒エレメント33,34の担体はゼオライトで構成さ
れている。
【0045】このように触媒エレメントの設置位置によ
って担体の材質を異にした理由は次のとおりである。還
元剤としての軽油は低温ほど燃焼速度が小さいため、第
1の実施の形態における酸化触媒コンバータ3において
は、下流に向かうほど燃焼が強くなるので、燃焼効率の
点と局所的な熱劣化の点で若干改善の余地がある。
【0046】酸化触媒コンバータ3内において上流側を
下流側よりも低温での燃焼速度の大きいものとすること
ができれば、より上流側から軽油の燃焼が開始され、上
流側での燃え残り分は、上流側からの燃焼熱による温度
上昇により下流側で燃焼され易くなる。一方、高温では
燃焼速度が大きいため、酸化触媒コンバータ3内におい
て上流側での燃焼が強くなるが、下流側を上流側よりも
高温での燃焼速度の大きいものとすることができれば、
燃焼範囲を下流にまで広げることができる。
【0047】本発明者による種々の実験の結果、担体と
してアルミナを用いた場合(以下、アルミナ担体と称
す)と担体としてゼオライト(モルデナイト)を用いた
場合(以下、ゼオライト担体と称す)とを比較すると、
低温(約250゜C)での軽油(重質分)の燃焼率はア
ルミナがゼオライト(モルデナイト)よりも大きく、3
00〜400゜Cでの軽油の燃焼率はゼオライト(モル
デナイト)がアルミナよりも大きいことが判明した。こ
れは、アルミナは重質成分の直接酸化能が高く、ゼオラ
イトは約300゜C以上で軽質化能が高いことに起因す
ると考えられる。
【0048】そこで、上流側に配置された第1番目と第
2番目の触媒エレメント31,32は、アルミナ担体に
酸化触媒としてプラチナ(Pt)、パラジウム(P
d)、ロジウム(Rh)等の酸化活性の高い貴金属を坦
持して構成し、下流側に配置された第3番目と第4番目
の触媒エレメント33,34は、ゼオライト担体に前記
のものと同じ酸化触媒(Pt、Pd、Rh等)を坦持し
て構成した。これにより、低温から高温まで広い温度範
囲で軽油を酸化触媒コンバータ3内でまんべんなくより
広範囲に燃焼させることができ、燃焼効率と耐久性が向
上する。
【0049】上記以外の構成については、第1の実施の
形態のものと同じであるので説明を省略する。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、流入排気ガスの空燃比
がリーンのときにNOxを吸収し流入排気ガスの酸素濃
度が低下すると吸収したNOxを放出する吸蔵還元型N
Ox触媒コンバータを機関排気通路内に設置するととも
に、該吸蔵還元型NOx触媒コンバータの上流の機関排
気通路内に酸化触媒コンバータを配置し、該酸化触媒コ
ンバータの上流から還元剤を添加して、前記吸蔵還元型
NOx触媒コンバータに吸収されたNOxを放出・還元す
る内燃機関の排気浄化装置において、前記酸化触媒コン
バータは、多数のセルを有する担体に酸化触媒を坦持し
てなる触媒エレメントが排気ガスの流れ方向に複数並べ
て構成されており、互いに隣り合う触媒エレメント同士
は担体のセルをずらして配置されていることにより、特
別に撹拌装置を設置することなく、酸化触媒コンバータ
内における還元剤と排気ガスの撹拌を強化することがで
き、酸化触媒コンバータ内での酸素の消費効率を向上さ
せて、還元剤を効率的に燃焼させることができる。その
結果、吸蔵還元型NOx触媒コンバータを再生するため
に必要な酸素濃度の低い還元ガスを効率的に生成するこ
とができ、吸蔵還元型NOx触媒コンバータの再生を効
率的に行うことができるようになる。
【0051】また、酸化触媒コンバータ内において発熱
点が断続されるため、局所的な昇温が抑制されて、酸化
触媒コンバータの耐久性が向上する。さらに、特別に撹
拌装置を必要としないので、排気浄化装置を複雑化させ
ることもなく、コストアップすることもない。
【0052】前記酸化触媒コンバータの触媒エレメント
の排気ガス流れ方向に沿う長さを、上流側に配置された
触媒エレメントを下流側に配置された触媒エレメントよ
りも短くした場合には、還元剤と排気ガスとを上流側で
十分に撹拌させることができる。
【0053】前記酸化触媒コンバータの上流側に配置さ
れた触媒エレメントの担体を下流側に配置された触媒エ
レメントの担体よりも低温での燃焼速度が大きい材質で
構成し、下流側に配置された触媒エレメントの担体を上
流側に配置された触媒エレメントの担体よりも高温での
燃焼速度が大きい材質で構成した場合には、低温から高
温まで広い温度範囲で還元剤を酸化触媒コンバータ内で
まんべんなくより広範囲に燃焼させることができ、燃焼
効率と耐久性を向上させることができる。
【0054】前記酸化触媒コンバータにおける互いに隣
り合う触媒エレメント間に空間を設けた場合には、酸化
触媒コンバータの耐久性をより向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における内燃機関
の排気浄化装置の概略構成を示す図である。
【図2】 第1の実施の形態の内燃機関の排気浄化装置
の酸化触媒コンバータにおける触媒エレメントの担体の
断面図である。
【図3】 本発明の内燃機関の排気浄化装置の第2の実
施の形態における酸化触媒コンバータの断面図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関) 2 排気管(機関排気通路) 3 酸化触媒コンバータ 4 吸蔵還元型NOx触媒コンバータ 31〜34 触媒エレメント 35 空間 41 セル 42 担体
フロントページの続き (72)発明者 高橋 利光 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入排気ガスの空燃比がリーンのときに
    NOxを吸収し流入排気ガスの酸素濃度が低下すると吸
    収したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒コンバータ
    を機関排気通路内に設置するとともに、該吸蔵還元型N
    Ox触媒コンバータの上流の機関排気通路内に酸化触媒
    コンバータを配置し、該酸化触媒コンバータの上流から
    還元剤を添加して、前記吸蔵還元型NOx触媒コンバー
    タに吸収されたNOxを放出・還元する内燃機関の排気
    浄化装置において、 前記酸化触媒コンバータは、多数のセルを有する担体に
    酸化触媒を坦持してなる触媒エレメントが排気ガスの流
    れ方向に複数並べて構成されており、互いに隣り合う触
    媒エレメント同士は担体のセルをずらして配置されてい
    ることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記酸化触媒コンバータの触媒エレメン
    トの排気ガス流れ方向に沿う長さは、上流側に配置され
    た触媒エレメントが下流側に配置された触媒エレメント
    よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
    の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記酸化触媒コンバータの上流側に配置
    された触媒エレメントの担体は下流側に配置された触媒
    エレメントの担体よりも低温での燃焼速度が大きい材質
    で構成され、下流側に配置された触媒エレメントの担体
    は上流側に配置された触媒エレメントの担体よりも高温
    での燃焼速度が大きい材質で構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記酸化触媒コンバータにおける互いに
    隣り合う触媒エレメント間に空間が設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装
    置。
JP26002097A 1997-09-25 1997-09-25 内燃機関の排気浄化装置 Withdrawn JPH1193643A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26002097A JPH1193643A (ja) 1997-09-25 1997-09-25 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26002097A JPH1193643A (ja) 1997-09-25 1997-09-25 内燃機関の排気浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1193643A true JPH1193643A (ja) 1999-04-06

Family

ID=17342200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26002097A Withdrawn JPH1193643A (ja) 1997-09-25 1997-09-25 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1193643A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003065014A1 (de) * 2002-01-30 2003-08-07 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Probenträger zur kryokonservierung biologischer proben
JP2006329020A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Hino Motors Ltd エンジンの排ガス浄化装置
JP2007075707A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Hino Motors Ltd 排気浄化装置
JP2007332797A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Isuzu Motors Ltd 排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システム
US7959868B2 (en) 2004-04-12 2011-06-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purifying apparatus

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003065014A1 (de) * 2002-01-30 2003-08-07 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Probenträger zur kryokonservierung biologischer proben
US7959868B2 (en) 2004-04-12 2011-06-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purifying apparatus
JP2006329020A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Hino Motors Ltd エンジンの排ガス浄化装置
JP2007075707A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Hino Motors Ltd 排気浄化装置
JP2007332797A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Isuzu Motors Ltd 排気ガス浄化方法及び排気ガス浄化システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4263711B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4270224B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP1313934B1 (en) Exhaust system for lean-burn engines
EP1606498A1 (en) Exhaust system for lean burn ic engine including particulate filter and no sb x /sb absorbent
US11125173B2 (en) Exhaust gas purification system for vehicle and method of controlling the same
JP2006207524A (ja) 排気ガス浄化装置の昇温方法及び排気ガス浄化システム
JP3613669B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4062231B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH09137716A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPWO2013080330A1 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
US20040188238A1 (en) System and method for concurrent particulate and NOx control
EP2623738B1 (en) NOx purification method of an exhaust purification system of an internal combustion engine
JP2008115866A (ja) 小体積Nox吸着体
JP2006207549A (ja) 排気ガス浄化装置の昇温方法及び排気ガス浄化システム
JPH1193643A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3536713B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5067478B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4877574B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
MXPA06014886A (es) Metodos para regenerar un absorbente de nox.
JP3724415B2 (ja) 窒素酸化物吸蔵還元型触媒とそれを備えた排気ガス浄化シテスム及び排気ガス浄化方法。
JP2007113497A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
MXPA06014739A (es) Adicion de reductor en sistema de escape que comprende una sustancia absorbente de nox.
KR200278523Y1 (ko) 광반응기를 이용한 질소산화물 저감 장치
JP2004036405A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2007040280A (ja) 内燃機関の排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040121