JPH1192672A - 樹脂組成物、並びに中空部を有する射出成形品及び射出成形方法 - Google Patents

樹脂組成物、並びに中空部を有する射出成形品及び射出成形方法

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JPH1192672A
JPH1192672A JP25991697A JP25991697A JPH1192672A JP H1192672 A JPH1192672 A JP H1192672A JP 25991697 A JP25991697 A JP 25991697A JP 25991697 A JP25991697 A JP 25991697A JP H1192672 A JPH1192672 A JP H1192672A
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義弘 茅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中空部の表面を平滑化することができ、しか
も、中空部における大きな偏肉部の発生を抑制し得る射
出成形方法を提供する。 【解決手段】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組成
物であって、強化材の重量平均長さをL(μm)、樹脂
組成物における強化材の含有率をW(重量%)としたと
き、L≦450−5W を満足する樹脂組成物を混練可
塑化して溶融樹脂とした後、金型のキャビティ内に該溶
融樹脂を射出し、該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了
後、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入し、以
て、樹脂内に中空部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部を有する射
出成形品及び射出成形方法並びに樹脂組成物に関し、更
に詳しくは、偏肉部の発生を抑制することができ、しか
も、平滑な表面を有する中空部が形成された熱可塑性樹
脂から成る射出成形品及びその射出成形方法、並びにか
かる射出成形品の成形を可能にする樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高い中空率を有する中空部を成形品に形
成する方法として、ブロー成形法、中子を使う成形法、
回転成形法、ガスアシスト成形法等が知られている。ブ
ロー成形法は、例えばタンクやボトルのような単純な形
状の成形品の成形には有効な方法であるが、一般に、複
雑な形状を有する成形品の成形には適していない。中子
を用いる成形法の場合、金属や樹脂から成る中子を予め
作製しておく。そして、中子を金型のキャビティ内に配
設し、金型のキャビティを構成する面(以下、金型のキ
ャビティ面と呼ぶ)と中子によって形成された空間内に
溶融樹脂を射出し、樹脂の冷却・固化後、金型から成形
品を取り出す。その後、成形品内部の中子を溶かすこと
によって、成形品内部に中子の跡である中空部を得るこ
とができる。中子を用いる成形法は、このように複雑な
工程を必要とするため、成形品の作製コストが高い。回
転成形法においては、複雑な形状を有する成形品の成形
は困難であり、しかも、成形中に樹脂に圧力が加えられ
ないため、成形品の末端部の強度が不足する場合が多
い。
【0003】ガスアシスト成形法は、金型に設けられた
キャビティ内に溶融樹脂を射出中若しくは射出完了後
(射出完了と同時を含む)に、キャビティ内の溶融樹脂
中に加圧流体を注入する方法である。かかるガスアシス
ト成形法によれば、キャビティ内での樹脂の冷却・固化
中、樹脂は加圧流体によって金型のキャビティ面に押し
付けられる結果、得られた射出成形品に反りやひけが発
生することを効果的に防止することができる。尚、ガス
アシスト成形法の一種に、キャビティ内への溶融樹脂の
射出中若しくは射出完了後に、キャビティの容積を拡大
しながら、溶融樹脂中に加圧流体を注入する方法があ
る。ガスアシスト成形法は、成形工程も短く、効率の高
い成形方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガスアシスト成形法に
おいては、射出成形品の内部に中空部が形成される。然
るに、現状では、かかる中空部を積極的に利用した例は
少ない。その理由は、所望の中空部の表面の状態を、常
に安定して得ることができるとは限られないためであ
る。その原因の1つとして、射出成形品を繊維フィラー
(強化材)を含む所謂繊維強化樹脂から作製した場合、
中空部の表面に毛羽立ちが発生することを挙げることが
できる。ここで、毛羽立ちとは、例えば、中空部の表面
から繊維フィラーの先端が突出するかそのまま中空部の
表面に浮き出ること等により生じる、中空部の表面のざ
らつきを意味する。射出成形品に一層高い強度を付与す
るために、原料樹脂中の繊維フィラー含有率を高めてい
くと、中空部の表面に毛羽立ちが通常発生する。
【0005】更に他の原因として、射出成形品に偏肉部
が発生することを挙げることができる。本発明者らは、
2通りの偏肉部の発生を認識している。かかる偏肉部の
態様の1つとして、射出成形品の厚さが薄い部分を中心
として、射出成形品の長手方向の或る範囲において射出
成形品の厚さが変動しているが、中空部の表面から異常
に突き出した瘤状の突出部が存在しない態様を挙げるこ
とができる。偏肉部の他の態様として、中空部を塞ぐほ
どの大きな瘤状の突出部が中空部の表面に発生する態様
を挙げることができる(図16参照)。
【0006】偏肉部が後者の態様である場合、射出成形
品を成形するために必要とされる樹脂量が大きく変動す
る。そして、瘤状の突出部に樹脂が偏った場合、ガス抜
け等の成形不良が発生し易い。ここで、ガス抜けとは、
キャビティ内の溶融樹脂中に注入された加圧流体が溶融
樹脂を突き破り、直接、金型のキャビティ面と接触する
現象を指す。このようなガス抜けが発生すると、加圧流
体が金型の隙間から漏れ出し、あるいは又、樹脂が金型
のキャビティ面から引き離される。特に、高い中空率を
有する中空部を形成する場合、このような突出部が不規
則に発生すると、キャビティ内に射出された溶融樹脂の
量が射出成形品を成形するためには不足する結果、キャ
ビティ内で溶融樹脂が流動中にガス抜けが発生し、射出
成形品が成形できない事態が発生する。
【0007】本発明者らの経験に依れば、繊維フィラー
を含むポリフェニレンサルファイド(PPS)系やポリ
アミド系の所謂繊維強化熱可塑性樹脂を使用した場合、
中空部を塞ぐほどの大きな瘤状の突出部(偏肉部)が中
空部の表面に発生する現象が多々認められている。特に
結晶性熱可塑性樹脂のように、或る温度から急速に固化
する樹脂を使用した場合に、このような現象が発生し易
い。そして、このような突出部の表面には、特にひどい
毛羽立ちが発生することも経験している。
【0008】ガスアシスト成形法においては、かなりの
長さの細い中空部を射出成形品の内部に形成することが
可能である。また、高い中空率を有する中空部を射出成
形品の内部に形成することも可能である。繊維フィラー
を含有する熱可塑性樹脂、中でも結晶性熱可塑性樹脂、
特にポリアミド系熱可塑性樹脂を使用してガスアシスト
成形法にて成形された射出成形品の中空部に流体を流す
場合を想定する。この場合、ガス抜けが発生しなけれ
ば、射出成形品に中空部が形成され、例えば水のような
低粘度の流体を中空部内に流すことが可能となる。しか
しながら、中空部の表面に発生した毛羽立ちに起因した
スラッッジ等が発生する結果、長期の使用に耐え得る射
出成形品の作製は極めて困難である。
【0009】中空部の表面を平滑にするためには、繊維
フィラーの含有率を極力減らす必要がある。しかしなが
ら、このような方策では、射出成形品の機械的特性が大
きく損なわれ、例えば、高い強度が要求される射出成形
品を作製することが困難となる。
【0010】射出成形品の形状や使用する樹脂組成物の
配合、要求される中空部の表面の平滑性にも依るので一
概には言えないが、例えばガラス繊維の場合、含有率が
およそ15重量%を越えると、中空部の表面の毛羽立ち
が目立つ。また、繊維フィラーを含まない場合であって
も、結晶性熱可塑性樹脂を使用した場合、大きな偏肉部
が屡々発生する。また、射出成形機によって可塑化され
た繊維強化溶融樹脂中で一様に強化繊維が絡まっている
と、中空部を有する成形品の樹脂壁の厚さが一様になら
ず、あるいは又、偏肉部が生じる。
【0011】平滑な表面を有する中空曲管及びその製造
方法が、例えば、特開平6−71778号公報から公知
である。この中空曲管は、30重量%以下のガラス繊維
を含有し、熱変形温度が423K以上で且つ曲げ弾性率
が7.8×106kPa以上であるポリアミド系樹脂か
ら成る。この特許公開公報に開示された技術により、中
空部に平滑な表面を有する中空曲管を製造することがで
きるとされている。しかしながら、先に説明したような
中空部を塞ぐほどの瘤状の突出部(偏肉部)の発生とい
った問題、あるいは又、かかる問題を解決する手段につ
いては、何ら記載も示唆もなされていない。
【0012】あるいは又、平滑な表面を有する中空部が
形成された樹脂製中空管の製造方法が、例えば、特開平
8−34048号公報から公知である。この特許公開公
報に開示された方法においては、補強繊維を含有する樹
脂と、補強繊維を含有しない樹脂あるいは補強繊維含有
率のより低い樹脂とをドライブレンドし、ドライブレン
ド後の樹脂を溶融状態とした後、該樹脂内に加圧された
流体を注入する。この方法は、成形前に、2種類の樹脂
(実際には、2種類のペレット)をドライブレンドする
といった余分な工程を必要とする。また、2種類のペレ
ットのドライブレンド後の混合状態を生産毎に一定とし
なくては、射出成形品が小さい場合(即ち、射出成形品
の大きさ/粒状物の大きさの割合が小さな場合)、得ら
れた射出成形品の機械的物性にばらつきが生じる。更に
は、ペレットの比重の差異によって、射出成形機のホッ
パー内で分級を起こす可能性がある。
【0013】従来の押出し法によって製造された樹脂組
成物中に含有されるガラス繊維から成る強化材の重量平
均長さ(Lμm)と、強化材の重量百分率(W重量%)
とは、図1に示すように相関がある。尚、従来の押出し
法によって製造された樹脂組成物を、図1においては、
白丸、白三角及び白四角で示す。樹脂組成物中の強化材
の重量平均長さ(Lμm)は、樹脂組成物を製造するた
めの混練条件によって多少の変化を示すが、図1の直線
(1)で表されるように、強化材の重量百分率が多くな
るに従い、短くなる。
【0014】また、従来の押出し法によって製造された
樹脂組成物中に含有されるガラス繊維から成る強化材中
の0.5mm以上の長さの強化材の重量百分率(W’重
量%)も、図2に示すように、概ね、強化材の重量百分
率(W重量%)に依存している。尚、従来の押出し法に
よって製造された樹脂組成物を、図2においては、白
丸、白三角及び白四角で示す。0.5mm以上の長さの
強化材の重量百分率(W’重量%)は、図2の直線
(1)で表されるように、強化材の重量百分率(W重量
%)が多くなるに従い、低くなる。
【0015】ところで、これらの従来の押出し法によっ
て製造された樹脂組成物(図1及び図2においては、白
丸、白三角及び白四角で示される物性を有する)を用い
てガスアシスト成形法に基づく射出成形を行い中空部を
有する射出成形品を成形した場合、中空部の表面が平滑
でなくなり、しかも、中空部における大きな偏肉部の発
生を抑制することが極めて困難となることが、各種成形
試験の結果、判明した。
【0016】従って、本発明の目的は、中空部の表面を
平滑化することができ、しかも、中空部における大きな
偏肉部の発生を抑制し得るガスアシスト成形法に基づく
射出成形方法、及びかかる射出成形方法にて成形された
射出成形品、並びにかかる射出成形品の成形を可能にす
る樹脂組成物を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、強化材の重量平均長さ(Lμm)と、樹脂組成物
における強化材の重量百分率(W重量%)とが一定の関
係を満足すれば、あるいは又、樹脂組成物における強化
材の含有率(W重量%)と、樹脂組成物中の長さ0.5
mm以上の強化材の含有率(W’重量%)とが一定の関
係を満足すれば、中空部の表面を平滑化することがで
き、しかも、中空部における大きな偏肉部の発生を抑制
することができることを見い出し、本発明に至った。
【0018】即ち、上記の目的を達成するための本発明
の第1の態様に係る樹脂組成物は、強化材と熱可塑性樹
脂とから成る樹脂組成物であって、強化材の重量平均長
さをL(μm)、樹脂組成物における強化材の含有率を
W(重量%)としたとき、以下の式(1)を、一層好ま
しくは以下の式(1’)を満足することを特徴とする。
【数10】L≦450−5W (1) L≦400−5W (1’)
【0019】尚、強化材とは、射出成形品の機械的性質
(例えば、引張強さ、曲げ強さ、衝撃強さ)を改善する
ために熱可塑性樹脂に添加する不活性繊維状材料を意味
する。
【0020】強化材の重量平均長さが平均繊維径の10
倍未満になると、強化材の補強効果が小さくなる。それ
故、樹脂組成物製造後の重量平均長さ/平均繊維径の割
合(アスペクト比)は10以上であることが好ましい。
即ち、本発明の第1の態様に係る樹脂組成物において
は、強化材の平均繊維径をD(μm)としたとき、式
(1)あるいは式(1’)を満足すると同時に、以下の
式(2)を満足することが好ましい。
【数11】10D≦L (2)
【0021】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る樹脂組成物は、強化材と熱可塑性樹脂とか
ら成る樹脂組成物であって、樹脂組成物における強化材
の含有率をW(重量%)、樹脂組成物中の長さ0.5m
m以上の強化材の含有率をW’(重量%)としたとき、
以下の式(3)を、一層好ましくは以下の式(3’)を
満足することを特徴とする。
【数12】W’≦35−0.8W (3) W’≦30−0.8W (3’)
【0022】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る射出成形方法は、強化材と熱可塑性樹脂と
から成る樹脂組成物であって、強化材の重量平均長さを
L(μm)、樹脂組成物における強化材の含有率をW
(重量%)としたとき、以下の式(1)を、一層好まし
くは以下の式(1’)を満足する樹脂組成物を混練可塑
化して溶融樹脂とした後、金型のキャビティ内に該溶融
樹脂を射出し、該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了
後、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入し、以
て、樹脂内に中空部を形成することを特徴とする。
【数13】L≦450−5W (1) L≦400−5W (1’)
【0023】本発明の第1の態様に係る射出成形方法に
おいては、強化材の平均繊維径をD(μm)としたと
き、式(1)あるいは式(1’)を満足すると同時に、
以下の式(2)を満足することが好ましい。尚、式
(2)の関係を満足しない場合、所望の機械的特性を有
する射出成形品の成形が困難となる場合がある。
【数14】10D≦L (2)
【0024】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る射出成形方法は、強化材と熱可塑性樹脂と
から成る樹脂組成物であって、樹脂組成物における強化
材の含有率をW(重量%)、樹脂組成物中の長さ0.5
mm以上の強化材の含有率をW’(重量%)としたと
き、以下の式(3)を、一層好ましくは以下の式
(3’)を満足する樹脂組成物を混練可塑化して溶融樹
脂とした後、金型のキャビティ内に該溶融樹脂を射出
し、該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了後、キャビテ
ィ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入し、以て、樹脂内に
中空部を形成することを特徴とする。
【数15】W’≦35−0.8W (3) W’≦30−0.8W (3’)
【0025】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る中空部を有する射出成形品は、強化材と熱
可塑性樹脂とから成る樹脂組成物であって、強化材の重
量平均長さをL(μm)、樹脂組成物における強化材の
含有率をW(重量%)としたとき、以下の式(1)を、
一層好ましくは以下の式(1’)を満足する樹脂組成物
を混練可塑化して溶融樹脂とした後、金型のキャビティ
内に該溶融樹脂を射出し、該溶融樹脂の射出中若しくは
射出完了後、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注
入することによって成形されたことを特徴とする。
【数16】L≦450−5W (1) L≦400−5W (1’)
【0026】本発明の第1の態様に係る射出成形品にお
いては、強化材の平均繊維径をD(μm)としたとき、
式(1)あるいは式(1’)を満足すると同時に、以下
の式(2)を満足することが好ましい。尚、式(2)の
関係を満足しない場合、所望の機械的特性を有する射出
成形品の成形が困難となる場合がある。
【数17】10D≦L (2)
【0027】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る中空部を有する射出成形品は、強化材と熱
可塑性樹脂とから成る樹脂組成物であって、樹脂組成物
における強化材の含有率をW(重量%)、樹脂組成物中
の長さ0.5mm以上の強化材の含有率をW’(重量
%)としたとき、以下の式(3)を、一層好ましくは以
下の式(3’)を満足する樹脂組成物を混練可塑化して
溶融樹脂とした後、金型のキャビティ内に該溶融樹脂を
射出し、該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了後、キャ
ビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入することによっ
て成形されたことを特徴とする。
【数18】W’≦35−0.8W (3) W’≦30−0.8W (3’)
【0028】本発明の第1若しくは第2の態様に係る樹
脂組成物、射出成形方法あるいは射出成形品(以下、単
に本発明と総称する場合がある)においては、強化材の
含有率Wは5乃至60重量%、好ましくは10重量%乃
至50重量%、より好ましくは20重量%乃至40重量
%であることが望ましい。強化材の含有率Wが5重量%
未満では、強化材を添加することによって得られる効果
(例えば、射出成形品の機械的強度の向上効果)が達成
し難くなり、最終的に得られる射出成形品の特性が満足
すべきものではなくなる虞がある。強化材の平均含有率
の上限は、どのような強化材を添加するかに依存する
が、樹脂組成物が製造可能な最大添加率によって規定さ
れ、現在の技術においては、例えば60重量%程度であ
る。
【0029】本発明における使用に適した熱可塑性樹脂
として、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂(例え
ば、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテ
レフタレート樹脂)、変性ポリフェニレンオキシド樹脂
(例えば、変性ポリフェニレンエーテル樹脂)、ポリフ
ェニレンサルファイド樹脂、アクリルニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体樹脂、アクリルニトリル−スチ
レン共重合体樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、あ
るいはこれらの混合物やポリマーアロイを挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。
【0030】更には、本発明における使用に適した熱可
塑性樹脂は、結晶性熱可塑性樹脂あるいは非結晶性熱可
塑性樹脂から成ることが好ましい。この場合、結晶性熱
可塑性樹脂として、ポリプロピレン樹脂、ポリアセター
ル樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹
脂)、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド
樹脂等の結晶性熱可塑性樹脂、あるいはこれらの混合物
やポリマーアロイを用いることが好ましい。ここで、熱
可塑性樹脂が結晶性熱可塑性樹脂であるか否かは、一般
に示差走査熱量測定(DSC)法により明確な融点(急
激な吸熱を示す温度)が確認されるか否かによって判断
される。明確な融点が確認される樹脂が結晶性熱可塑性
樹脂であり、明確な融点が確認されない樹脂が非結晶性
熱可塑性樹脂である。
【0031】本発明での使用に適したポリアミド系樹脂
として、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナ
イロン610、ナイロン612、ナイロン12、メタキ
シリレンジアミン単独又はパラキシリレンジアミン40
重量%以下との混合ジアミン化合物と、α、ω−直鎖脂
肪族二塩基酸又は芳香族二塩基酸とから得られるポリア
ミド樹脂、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミンオクタメチレンジアミンのような直鎖脂肪族ジア
ミンと芳香族二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂、
及びこれらの混合物等を例示することができるが、特に
これらに限定されるものではない。メタキシリレンジア
ミンとα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリ
アミド樹脂を、以下、MXナイロンと呼ぶ。ポリアミド
系樹脂として、MXナイロン、ナイロン6又はナイロン
66、あるいはこれらの混合物を用いることが、より好
ましい。
【0032】強化材として、ガラス繊維、炭素繊維、ウ
ィスカー及び液晶ポリマーから成る群から選択された少
なくとも1種の繊維材料を挙げることができる。尚、樹
脂組成物中で強化材が解繊状態にあることが好ましい。
通常、樹脂組成物を製造する前の原料としての強化材は
例えば100〜2500本に束ねられている。ここで、
解繊状態にあるとは、樹脂組成物中の一束となった強化
材の本数が10本未満(例えば、2〜3本)であること
を意味する。樹脂組成物中で強化材が解繊状態にないと
は、樹脂組成物中の一束となった強化材の本数が例えば
10本以上であることを意味する。樹脂組成物中での強
化材の解繊が不十分な場合、中空部の表面平滑性は優れ
るものの、射出成形品の機械的特性(例えば機械的強
度)が不十分となる虞がある。
【0033】ガラス繊維として、ガラスウール、チョッ
プド・ガラスファイバー、ミルド・ガラスファイバーを
挙げることができる。また、炭素繊維として、ミルド炭
素繊維を挙げることができる。ウィスカーとして、ホウ
酸アルミニウムウィスカー、チタン酸カリウムウィスカ
ー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、珪酸カルシウ
ムウィスカー及び硫酸カルシウムウィスカーを挙げるこ
とができる。更には、液晶ポリマーとして、パラ−ヒド
ロキシ安息香酸(PHB)とポリエチレンテレフタレー
トとのコポリエステルタイプ、PHBと6−オキシ−2
−ナフトエ酸とのコポリエステルタイプ、PHBとテレ
フタル酸とp,p’−ビスフェノール三元共重合ポリエ
ステルタイプ等を挙げることができる。より具体的に
は、プラスチック強化用として一般に使用されており、
平均繊維長さが1mm乃至10mm程度の収束剤等の表
面処理剤で収束処理されたチョップド・ストランドを使
用することができる。強化材の平均繊維径は、1μm乃
至30μm、好ましくは3μm乃至24μm、より好ま
しくは9μm乃至13μmであることが望ましい。ここ
で、平均繊維径は、強化材を実体顕微鏡にて観察するこ
とで測定することができる。
【0034】一般に、測定誤差を低く押さえるために、
強化材の平均長さとして重量平均長さを用いる。強化材
の長さの測定は、樹脂成分を溶解する液体に樹脂組成物
若しくは射出成形品を浸漬して樹脂成分を溶解するか、
ガラス繊維の場合、600゜C以上の高温で樹脂成分を
燃焼させて、残留する強化材を顕微鏡等で観察して測定
することができる。通常は、強化材を写真撮影して人が
測長するか、専用の繊維長測定装置を使用して強化材の
長さを求める。数平均長さでは微小に破壊された強化材
の影響が大き過ぎるので、重量平均長さを採用する必要
がある。重量平均長さの測定に際しては、あまり小さく
破砕された強化材の破片を除いて測定する。強化材の元
の直径に対して長さが2倍よりも小さくなると測定が難
しくなるので、例えば直径の2倍以上の長さを有する強
化材を測定の対象とする。
【0035】更には、添加物として、一般に用いられて
いる各種添加剤、例えば難燃剤、安定剤、顔料、染料、
離型剤、滑剤、核剤、耐候性改良剤などを樹脂組成物に
添加してもよい。これらの添加物を、単独で、又は2種
以上の混合物として用いることができる。
【0036】本発明においては、樹脂組成物に更に衝撃
特性改良材を含ませることができる。ここで、衝撃特性
改良材としては、SEBS(スチレン−エチレン−ブタ
ジエン−スチレン)ゴム、EPR(エチレン−プロピレ
ン)ゴムあるいは及びコア・シェル型ゴムを挙げること
ができる。衝撃特性改良材は、樹脂組成物の製造時、例
えば、予め熱可塑性樹脂に含有させておくか、樹脂組成
物の混練時に添加してもよい。衝撃特性改良材の添加率
は、5重量%乃至50重量%、好ましくは15重量%乃
至35重量%であることが望ましい。
【0037】本発明の射出成形方法において、加圧流体
の注入箇所に特に制限はなく、加圧流体注入部を樹脂射
出部の近傍に配置してもよいし、加圧流体注入部を樹脂
射出部から離して配置してもよいし、樹脂射出部内に加
圧流体注入部を配置してもよい。また、加圧流体注入部
の数に、特に制限はない。複数の加圧流体注入部を配設
した場合には、射出成形品の内部に樹脂の隔壁を生成す
ることができ、複数の流体流路等を構成する中空部を射
出成形品内に形成することが可能となる。加圧流体とし
ては、常温・常圧下でガス状、液状であり、成形時に溶
融樹脂と反応や混合しないものが望ましい。具体的に
は、窒素ガス、空気、炭酸ガス、ヘリウム、水等が挙げ
られるが、窒素やヘリウム等の不活性ガスが好ましい。
【0038】キャビティ内に射出すべき溶融樹脂の体積
は、所望の射出成形品を成形できる体積であればよく、
射出成形品内での中空部の占める容積等に依存する。即
ち、キャビティ内に射出すべき溶融樹脂の体積は、キャ
ビティを完全に充満する体積としてもよいし、キャビテ
ィを完全には充満しない体積としてもよい。
【0039】本発明の射出成形品における中空部は、射
出成形品の主要部であっても一部であってもよい。中空
部が主要部となる射出成形品として、管状構造物(例え
ば、パイプ)を例示することができ、この場合、中空部
は、例えば流体の流路を構成する。また、中空部が一部
となる射出成形品として、中空部の表面が摺動面を構成
する射出成形品、例えば、中空部が電線や駆動ワイヤを
通す穴を構成し、電線や駆動ワイヤがかかる穴の内面と
接触し摺動するような射出成形品を例示することができ
る。
【0040】本発明においては、金型のキャビティ内に
溶融樹脂を射出中若しくは射出完了後(射出完了と同時
を含む)、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入
する。金型を固定金型部と可動金型部とから構成する場
合、溶融樹脂の射出開始から加圧流体の注入完了までの
間、キャビティの容積が不変となるように、固定金型部
と可動金型部を保持し続けてもよい。あるいは又、溶融
樹脂のキャビティ内への射出開始前、射出中若しくは射
出完了後に、可動金型部を移動させて、キャビティの容
積を増加させてもよい。この場合にも、加圧流体の注入
開始は、溶融樹脂のキャビティ内への射出中若しくは射
出完了後とすればよい。更には、キャビティ内に可動の
栓体を配設し、かかる栓体の移動によって、キャビティ
の容積を増加させることもできる。
【0041】本発明における樹脂組成物の外形形状は任
意の形状とすることができ、例えば、円筒形やラグビー
ボール形(回転楕円形)を例示することができる。外形
形状が円筒形の樹脂組成物の場合の外形寸法は、例え
ば、直径3mm、長さ5mmとすることができるが、こ
れに限定されるものではない。
【0042】本発明においては、強化材の重量百分率
(W重量%)と強化材の重量平均長さ(Lμm)との関
係が、 L≦450−5W を満足するような、あるいは又、樹脂組成物中の長さ
0.5mm以上の強化材の含有率(W’重量%)と強化
材の重量百分率(W重量%)との関係が、 W’≦35−0.8W を満足するような樹脂組成物を用いることによって、中
空部を有する射出成形品を射出成形方法にて成形した場
合、中空部の表面が平滑となり、しかも、中空部におけ
る大きな偏肉部の発生を抑制することができることが、
各種の試験の結果、判明した。一方、強化材の重量百分
率(W重量%)と強化材の重量平均長さ(Lμm)との
関係、あるいは又、樹脂組成物中の長さ0.5mm以上
の強化材の含有率(W’重量%)と強化材の重量百分率
(W重量%)との関係が、上記の関係から逸脱する場
合、このような樹脂組成物を用いて中空部を有する射出
成形品を射出成形方法にて成形した場合、中空部の表面
が平滑でなくなり、しかも、中空部における大きな偏肉
部の発生を抑制することが困難である。
【0043】即ち、樹脂組成物中の強化材の重量平均長
さ(Lμm)と強化材の重量百分率(W重量%)とが、
図1において、黒丸、黒三角及び黒四角で示すような関
係にあれば、中空部を有する射出成形品を射出成形方法
にて成形した場合、中空部の表面が平滑となり、しか
も、中空部における大きな偏肉部の発生を抑制すること
ができることが、各種の試験の結果、判明した。このよ
うに、中空部の表面が平滑となり且つ中空部における大
きな偏肉部の発生を抑制することができる、樹脂組成物
中の強化材の重量平均長さ(Lμm)と強化材の重量百
分率(W重量%)との関係は、図1に直線(2)で表す
ように、 L≦450−5W 更に好ましくは、図1に直線(3)で表すように、 L≦400−5W との関係にある。
【0044】あるいは又、樹脂組成物中の長さ0.5m
m以上の強化材の含有率(W’重量%)と強化材の重量
百分率(W重量%)とが、図2において、黒丸、黒三角
及び黒四角で示すような関係にあれば、中空部を有する
射出成形品を射出成形方法にて成形した場合、中空部の
表面が平滑となり、しかも、中空部における大きな偏肉
部の発生を抑制することができることが、各種の試験の
結果、判明した。このように、中空部の表面が平滑とな
り且つ中空部における大きな偏肉部の発生を抑制するこ
とができる、樹脂組成物中の長さ0.5mm以上の強化
材の含有率(W’重量%)と強化材の重量百分率(W重
量%)との関係は、図2に直線(2)で表すように、 L≦35−0.8W 更に好ましくは、図2に直線(3)で表すように、 W’≦30−0.8W との関係にある。
【0045】先に説明したように、強化材の重量百分率
(W重量%)を或る値に設定したとき、樹脂組成物中の
強化材の重量平均長さ(Lμm)や強化材中の0.5m
m以上の長さの強化材の重量百分率(W’重量%)を混
練条件の変更によって制御することは、従来の技術にお
いては非常に困難であり、特に、強化材の重量百分率が
低い領域において、熱可塑性樹脂を劣化させずに強化材
の平均重量長さを短くし、また、0.5mm以上の比率
を低下させることは困難である。尚、所定の長さ分布を
有する、解繊・粉砕後の強化材(例えばガラス繊維)と
溶融樹脂とをバッチ式ミキサー等を用いて混連すること
により、樹脂組成物中の強化材の重量平均長さ(Lμ
m)や強化材中の0.5mm以上の長さの強化材の重量
百分率(W’重量%)を制御することは、かかる所定の
長さ分布を有する、解繊・粉砕後の強化材を入手するこ
とが極めて困難であり、現実的ではない。また、通常、
樹脂組成物を量産する場合、初期の長さが6〜10mm
の集束された繊維が使用されており、解繊・粉砕後の繊
維の取り扱いは極めて煩雑である。
【0046】本発明において、式(1)あるいは式
(3)を満足するような樹脂組成物を、以下の方法にて
製造することが可能である。即ち、図1に示したよう
に、例えばガラス繊維から成る強化材の重量平均長さは
樹脂組成物の製造時(混練時)における強化材の添加割
合に大きく依存することを利用し、強化材の重量平均長
さ(Lμm)と樹脂組成物における強化材の含有率(W
重量%)の関係、あるいは又、樹脂組成物における強化
材の含有率(W重量%)と樹脂組成物中の長さ0.5m
m以上の強化材の含有率(W’重量%)の関係を制御が
可能である。例えば、先ず、所定の重量平均長さ(Lμ
m)が得られる強化材添加割合にて熱可塑性樹脂と強化
材とを溶融混練し、次いで、この樹脂組成物を溶融し、
溶融した熱可塑性樹脂と均一に混練する。この工程は、
1回の溶融過程においてなされてもよいし、高い添加割
合の強化材を含む樹脂組成物を固化して粒状物を製造し
た後、再度、粒状物を溶融し、溶融した熱可塑性樹脂と
均一に混練してもよい。
【0047】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0048】(実施例1)実施例1においては、以下の
表1に示す諸元を有するガラス繊維から成る強化材と、
ナイロンMXD6樹脂から成る熱可塑性樹脂とから構成
された樹脂組成物を試作した。試作の方法については後
述する。
【0049】
【表1】ガラス繊維から成る強化材 平均繊維径(D) :13μm 重量平均長さ(L) :300μm 強化材の含有率(W) :30重量% 樹脂組成物中の長さ0.5mm 以上の強化材の含有率(W’):10重量%
【0050】実施例1においては、強化材の平均繊維径
(Dμm)、重量平均長さ(Lμm)及び樹脂組成物に
おける強化材の含有率(W重量%)は、 10D≦L≦450−5W の関係を満足している。また、樹脂組成物における強化
材の含有率(W重量%)と、樹脂組成物中の長さ0.5
mm以上の強化材の含有率(W’重量%)とは、 W’≦35−0.8W の関係を満足している。
【0051】実施例1においては、図3に模式図を示す
金型10を備えた射出成形機を用いた。尚、加熱シリン
ダー15を除き、射出成形機を構成する要素の図示を省
略した。金型10は固定金型部11と可動金型部12か
ら構成されており、固定金型部11と可動金型部12と
を型締めしたとき、キャビティ13が形成される。金型
10にはキャビティ13に開口した樹脂射出部14が設
けられており、この樹脂射出部14は加熱シリンダー1
5と練通している。また、加圧流体注入部16が樹脂射
出部14内に配設されており、加圧流体注入部16の一
端は樹脂射出部14内に開口している。一方、加圧流体
注入部16の他端は加圧流体源17に接続されている。
【0052】そして、実施例1においては、上述の樹脂
組成物を加熱シリンダー15内に供給し、加熱シリンダ
ー15内で混練可塑化して溶融樹脂とした後、金型10
のキャビティ13内に樹脂射出部14を介して溶融樹脂
20を射出し(図4参照)、溶融樹脂の射出完了後、キ
ャビティ13内の溶融樹脂20中に窒素ガスから成る加
圧流体を加圧流体注入部16から注入し(図5参照)、
以て、樹脂20A内に中空部21を形成した。射出成形
の条件を、以下の表2のとおりとした。尚、中空部を有
する射出成形品を曲管とした。射出成形品の外径を20
mmとした。中空部の内径は16mmであり、射出成形
品の肉厚は2mmであった。そして、得られた射出成形
品を切断し、中空部の表面粗度(Rmax;単位μm )
を、JISB0601「表面粗さの定義と表示」に基づ
き測定した。測定結果を表6に示す。尚、中空部に偏肉
部の発生は全く認められなかった。
【0053】
【表2】 樹脂組成物溶融温度(加熱シリンダー温度):270゜
C 溶融樹脂の射出速度:10mm/秒 加圧流体の圧力 :5MPa 金型温度 :100゜C
【0054】(実施例2)実施例2においては、以下の
表3に示す諸元を有するガラス繊維から成る強化材と、
ポリカーボネート樹脂から成る熱可塑性樹脂とから構成
された樹脂組成物を試作した。
【0055】
【表3】 ガラス繊維から成る強化材 平均繊維径(D) :13μm 重量平均長さ(L) :350μm 強化材の含有率(W) :20重量% 樹脂組成物中の長さ0.5mm 以上の強化材の含有率(W’):16重量%
【0056】実施例2においても、強化材の平均繊維径
(Dμm)、重量平均長さ(Lμm)及び樹脂組成物に
おける強化材の含有率(W重量%)は、 10D≦L≦450−5W の関係を満足している。また、樹脂組成物における強化
材の含有率(W重量%)と、樹脂組成物中の長さ0.5
mm以上の強化材の含有率(W’重量%)とは、 W’≦35−0.8W の関係を満足している。
【0057】そして、実施例1と同じ射出成形機及び金
型を用いて、実施例1と同じ条件で射出成形を行い、射
出成形品を得た。そして、得られた射出成形品を切断
し、中空部の表面粗度Rmaxを測定した。測定結果を表
6に示す。尚、中空部に偏肉部の発生は全く認められな
かった。
【0058】(比較例1)比較例1においては、以下の
表4に示す諸元を有するガラス繊維(実施例1にて使用
したガラス繊維と同じものである)から成る強化材と、
ナイロンMXD6樹脂から成る熱可塑性樹脂とから構成
された樹脂組成物を使用した。尚、かかる樹脂組成物
は、三菱瓦斯化学株式会社からレニー1002Hとして
市販されているものである。
【0059】
【表4】 ガラス繊維から成る強化材 平均繊維径(D) :13μm 重量平均長さ(L) :360μm 強化材の含有率(W) :30重量% 樹脂組成物中の長さ0.5mm 以上の強化材の含有率(W’):22重量%
【0060】比較例1においては、強化材の重量平均長
さ(Lμm)及び樹脂組成物における強化材の含有率
(W重量%)は、 L≦450−5W の関係を満足していない。また、樹脂組成物における強
化材の含有率(W重量%)と、樹脂組成物中の長さ0.
5mm以上の強化材の含有率(W’重量%)とは、 W’≦35−0.8W の関係を満足していない。
【0061】そして、実施例1と同じ射出成形機及び金
型を用いて、実施例1と同じ条件で射出成形を行い、射
出成形品を得た。そして、得られた射出成形品を切断
し、中空部の表面粗度Rmaxを測定した。測定結果を表
6に示す。尚、中空部には偏肉部の発生が認められた。
【0062】(比較例2)比較例2においては、以下の
表5に示す諸元を有するガラス繊維(実施例2にて使用
したガラス繊維と同じものである)から成る強化材と、
ポリカーボネート樹脂から構成された樹脂組成物を使用
した。尚、かかる樹脂組成物は、三菱瓦斯化学株式会社
からユーピロンGS−2020Mとして市販されている
ものである。
【0063】
【表5】 ガラス繊維から成る強化材 平均繊維径(D) :13μm 重量平均長さ(L) :450μm 強化材の含有率(W) :20重量% 樹脂組成物中の長さ0.5mm 以上の強化材の含有率(W’):40重量%
【0064】比較例2においても、強化材の重量平均長
さ(Lμm)及び樹脂組成物における強化材の含有率
(W重量%)は、 L≦450−5W の関係を満足していない。また、樹脂組成物における強
化材の含有率(W重量%)と、樹脂組成物中の長さ0.
5mm以上の強化材の含有率(W’重量%)とは、 W’≦35−0.8W の関係を満足していない。
【0065】そして、実施例1と同じ射出成形機及び金
型を用いて、実施例1と同じ条件(但し、樹脂組成物溶
融温度を290゜Cに変更)で射出成形を行い、射出成
形品を得た。射出成形品の外径を20mmとした。そし
て、得られた射出成形品を切断し、中空部の表面粗度R
maxを測定した。測定結果を表6に示す。尚、中空部に
は偏肉部の発生が認められた。
【0066】
【表6】 ガラス繊維 重量平均長さ 含有率 内面粗度 含有量(W) (L) (W’) Rmax 単位 重量% μm 重量% μm 実施例1 30 300 10 89 実施例2 20 350 16 100 比較例1 30 360 22 451 比較例2 20 450 40 380
【0067】表6からも明らかなように、式(1)ある
いは式(3)の関係を樹脂組成物が満足することによっ
て、従来のガラス繊維を含有する樹脂組成物を射出成形
用の原料として用いた場合よりも、中空部の表面平滑性
が格段に優れた射出成形品を得ることができた。
【0068】以下、実施例1にて用いた樹脂組成物の製
造方法の概要を説明する。尚、樹脂組成物の製造におけ
る混練状態を、2軸押出機のスクリュー形状を変えるこ
とによって変化させた。
【0069】実施例1にて用いた樹脂組成物は、図6の
(A)に模式的な一部断面図を示し、図8の(A)に概
念図を示すように、溶融した熱可塑性樹脂と強化材とを
混練する工程と、この熱可塑性樹脂及び強化材の混練物
と、溶融した熱可塑性樹脂とを混練する工程に基づき製
造することができる。即ち、図6の(A)に模式的な一
部断面図を示すスクリュー径55mmの2軸押出機を使
用し、ナイロンMXD6及びガラス繊維(諸元は実施例
1を参照)を原材料として、以下の表7に示す条件によ
って実施例1にて用いた樹脂組成物(ペレット)を製造
した。即ち、2軸押出機の上流側から熱可塑性樹脂であ
るナイロンMXD6を2軸押出機に供給し、2軸押出機
中で溶融、混練する。このときの混練状態は強い混練状
態(通常の熱可塑性樹脂の混練状態)とする。そして、
2軸押出機の中流でガラス繊維から成る強化材をサイド
フィード法に基づき添加し、溶融した熱可塑性樹脂と強
化材とを混練する。このときの混練状態は中程度の混練
状態とする。こうして、2軸押出機の中流において、熱
可塑性樹脂及び強化材の混練物を得ることができる。更
に、2軸押出機の下流側で、ナイロンMXD6から成る
熱可塑性樹脂を2軸押出機にサイドフィード法に基づき
供給し、かかる供給され、溶融した熱可塑性樹脂と混練
物とを混練する。このときの混練状態は、混練によって
強化材に破損が生じないように、弱い混練状態とする。
最後に、2軸押出機から排出されたストランドを所望の
長さに切断し、樹脂組成物(ペレット)とする。尚、図
6、図7及び図15において、2軸押出機に楕円の印を
付した部分は、サイドフィード法にて各種材料を2軸押
出機に供給する場所を示す。また、図6、図7及び図1
5において、斜め線を付したスクリューの部分は、主に
材料を搬送する部分であり、リング状にて示したスクリ
ューの部分は、主に材料を混練する部分である。
【0070】
【表7】
【0071】こうして製造された樹脂組成物は、従来の
押出し法にて製造された樹脂組成物と比較して、樹脂組
成物における強化材の含有率W(重量%)を同じとした
とき、樹脂組成物中の強化材の重量平均長さ(Lμm)
の値、あるいは、樹脂組成物中の長さ0.5mm以上の
強化材の含有率(W’重量%)の値は、従来の押出し法
にて製造された樹脂組成物におけるこれらの値よりも低
い値となっていた。その結果、かかる樹脂組成物を用い
て射出成形品を射出成形法にて成形したとき、得られた
射出成形品の中空部の表面が平滑となり、しかも、中空
部における大きな偏肉部の発生を抑制することができ
る。
【0072】一方、図15に模式的な一部断面図を示す
スクリュー径55mmの2軸押出機を使用し、ナイロン
MXD6及びガラス繊維(諸元は実施例1を参照)を原
材料として、以下の表8に示す条件によって比較例1に
て用いた樹脂組成物(ペレット)を製造した。即ち、2
軸押出機の上流側から熱可塑性樹脂であるナイロンMX
D6を2軸押出機に供給し、2軸押出機中で溶融、混練
する。このときの混練状態は強い混練状態(通常の熱可
塑性樹脂の混練状態)とする。そして、2軸押出機の中
流で、溶融、混練された熱可塑性樹脂にガラス繊維から
成る強化材をサイドフィード法に基づき添加し、熱可塑
性樹脂と強化材とを混練する。このときの混練状態は強
化材が樹脂組成物中で出来る限り均一に分散するような
条件とした。最後に、2軸押出機から排出されたストラ
ンドを所望の長さに切断し、樹脂組成物(ペレット)と
する。
【0073】
【表8】 上流側 ナイロンMXD6供給量:70kg/時間 下流側 ガラス繊維供給量 :30kg/時間 バレル温度 :290度 スクリュー回転数:50rpm
【0074】こうして製造された樹脂組成物の微視的な
構造は、ガラス繊維が樹脂組成物中で十分に解繊し、且
つ、樹脂組成物中での強化材の分布が均一な構造となっ
ていた。尚、表8に示した条件で、2軸押出機の中流
で、溶融、混練された熱可塑性樹脂にガラス繊維から成
る強化材をサイドフィード法に基づき添加し、熱可塑性
樹脂と強化材とを混練するとき、混練状態を弱めた場合
には、樹脂組成物中での強化材の分布が不均一な構造と
なったが、ガラス繊維が樹脂組成物中で十分に解繊して
いなかった。かかる樹脂組成物を用いて射出成形を行う
と、中空部の表面平滑性に優れた射出成形品を得ること
はできるものの、ガラス繊維が樹脂組成物中で十分に解
繊していないために、得られた射出成形品の機械的特性
(例えば機械的強度)が不十分となる。
【0075】以上、本発明を、好ましい実施例に基づき
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例にて説明した各種の条件は例示であり、使用
する樹脂組成物(ペレット)、射出成形すべき射出成形
品の形状や構造、中空部の形状や構造等に依存して、適
宜変更することができる。また、射出成形品の外形、中
空部の構造は例示であり、射出成形品に要求される仕様
や性能等に応じて適宜設計すればよい。
【0076】樹脂組成物の製造方法は、図6の(A)及
び図8の(A)に示した方法に限定されない。図6の
(B)に模式的な一部断面図を示し、図8の(B)に概
念図を示す例においては、2軸押出機の上流側から熱可
塑性樹脂及び強化材を2軸押出機に供給し、2軸押出機
中で溶融、混練する。このときの混練状態は中程度の混
練状態(通常の熱可塑性樹脂の混練状態よりは弱い混練
状態)とする。こうして、2軸押出機の上流〜中流にお
いて、溶融した熱可塑性樹脂と強化材とを混練し、熱可
塑性樹脂及び強化材の混練物を得ることができる。そし
て、2軸押出機の下流側でサイドフィード法に基づきナ
イロンMXD6から成る熱可塑性樹脂を供給し、かかる
供給され、溶融した熱可塑性樹脂と混練物とを混練す
る。このときの混練状態は、混練によって強化材に破損
が生じないように、弱い混練状態とする。最後に、2軸
押出機から排出されたストランドを所望の長さに切断
し、樹脂組成物(ペレット)とする。
【0077】図7の(A)に模式的な一部断面図を示す
例においては、2つの2軸押出機を用い、第1の2軸押
出機の上流側から熱可塑性樹脂を供給し、第1の2軸押
出機中で溶融、混練する。このときの混練状態は強い混
練状態(通常の熱可塑性樹脂の混練状態)とする。そし
て、第1の2軸押出機の中流でガラス繊維から成る強化
材をサイドフィード法に基づき添加し、溶融した熱可塑
性樹脂と強化材とを混練する。このときの混練状態は中
程度の混練状態とする。こうして、2軸押出機の中流に
おいて、熱可塑性樹脂及び強化材の混練物を得ることが
できる。更に、この混練物を第2の2軸押出機の上流に
供給し、第2の2軸押出機中で溶融、混練する。このと
きの混練状態は強い混練状態(通常の熱可塑性樹脂の混
練状態)とする。そして、第2の2軸押出機の中流で熱
可塑性樹脂をサイドフィード法に基づき添加し、混練す
る。このときの混練状態は中程度の混練状態とする。最
後に、第2の2軸押出機から排出されたストランドを所
望の長さに切断し、樹脂組成物(ペレット)とする。
【0078】図7の(B)に模式的な一部断面図を示す
例においては、2つの2軸押出機を用い、第1の2軸押
出機の上流側から熱可塑性樹脂と強化材とを供給し、第
1の2軸押出機中で溶融、混練する。このときの混練状
態は強い混練状態(通常の熱可塑性樹脂の混練状態)と
する。更に、この混練物を第2の2軸押出機の上流に供
給し、同時に熱可塑性樹脂を第2の2軸押出機の上流に
供給する。そして、これらを第2の2軸押出機中で溶
融、混練する。このときの混練状態は強い混練状態(通
常の熱可塑性樹脂の混練状態)とする。最後に、第2の
2軸押出機から排出されたストランドを所望の長さに切
断し、樹脂組成物(ペレット)とする。
【0079】あるいは又、図8の(C)に概念図を示す
ように、予め溶融した熱可塑性樹脂と強化材とを混練す
ることによって得られた混練物を2軸押出機の上流側か
ら2軸押出機に供給してもよい。この場合には、2軸押
出機の上流〜中流における混練状態は弱い混練状態とす
る。あるいは又、熱可塑性樹脂を溶融する工程と、該熱
可塑性樹脂の溶融物と、熱可塑性樹脂及び強化材の混練
物とを溶融、混練する工程により樹脂組成物を製造する
こともできる。即ち、図8の(D)に概念図を示すよう
に、熱可塑性樹脂を2軸押出機の上流側から2軸押出機
に供給する。この場合には、2軸押出機の上流側におけ
る混練状態は弱い混練状態とする。そして、熱可塑性樹
脂と強化材とを予め溶融、混練して得られた混練物を、
サイドフィード法に基づき2軸押出機の中流から2軸押
出機に供給する。この場合には、2軸押出機の上流側に
おける混練状態は強い混練状態(通常の混練状態)とす
る。また、下流側における混練状態は弱い混練状態とす
る。
【0080】更には、図8の(A)に示した樹脂組成物
の製造方法の変形として、図9の(A)に示すように、
2軸押出機である主押出機と副押出機を用い、主押出機
において、主押出機の上流側から熱可塑性樹脂を主押出
機に供給し、主押出機中で溶融、混練する。このときの
混練状態は強い混練状態(通常の熱可塑性樹脂の混練状
態)とする。そして、主押出機の中流で強化材をサイド
フィード法に基づき添加し、熱可塑性樹脂と強化材とを
混練する。このときの混練状態は中程度の混練状態とす
る。こうして、主押出機の中流において、熱可塑性樹脂
及び強化材の混練物を得ることができる。更に、副押出
機においては、熱可塑性樹脂を上流側から副押出機に供
給し、溶融し、弱い混練を施す。そして、主押出機のヘ
ッド部(下流側)で、主押出機内の混練物と、副押出機
からの溶融熱可塑性樹脂とを混練し、ストランドを製造
する。
【0081】また、図8の(B)に示した樹脂組成物の
製造方法の変形として、図9の(B)に示すように、2
軸押出機である主押出機と副押出機を用い、主押出機に
おいて、主押出機の上流側から熱可塑性樹脂と強化材と
を主押出機に供給し、主押出機中で溶融、混練する。こ
のときの混練状態は中程度の混練状態とする。こうし
て、主押出機の上流〜中流において、溶融した熱可塑性
樹脂と強化材とを混練し、熱可塑性樹脂及び強化材の混
練物を得ることができる。更に、副押出機においては、
熱可塑性樹脂を上流側から副押出機に供給し、溶融し、
弱い混練を施す。そして、主押出機のヘッド部(下流
側)で、主押出機内の混練物と、副押出機からの溶融熱
可塑性樹脂とを混練し、ストランドを製造する。
【0082】あるいは又、図8の(C)に示した樹脂組
成物の製造方法の変形として、図10の(A)に示すよ
うに、2軸押出機である主押出機と副押出機を用い、主
押出機において、主押出機の上流側から、予め溶融した
熱可塑性樹脂と強化材とを混練することによって得られ
た混練物を主押出機に供給し、主押出機中で溶融、混練
する。このときの混練状態は弱い混練状態とする。こう
して、主押出機の上流〜中流において、熱可塑性樹脂及
び強化材の混練物を得ることができる。更に、副押出機
においては、熱可塑性樹脂を上流側から副押出機に供給
し、溶融し、弱い混練を施す。そして、主押出機のヘッ
ド部(下流側)で、主押出機内の混練物と、副押出機か
らの溶融熱可塑性樹脂とを混練し、ストランドを製造す
る。
【0083】更には、図8の(D)に示した樹脂組成物
の製造方法の変形として、図10の(B)に示すよう
に、2軸押出機である主押出機と副押出機を用い、主押
出機において、主押出機の上流側から熱可塑性樹脂を主
押出機に供給し、主押出機中で溶融、混練する。このと
きの混練状態は強い混練状態とする。こうして、主押出
機の上流〜中流において、溶融した熱可塑性樹脂(溶融
物)を得ることができる。更に、副押出機においては、
熱可塑性樹脂及び強化材を予め溶融、混練して得られた
混練物を上流側から副押出機に供給し、溶融し、弱い混
練を施す。そして、主押出機のヘッド部(下流側)で、
主押出機内の溶融物と、副押出機からの溶融した混練物
とを混練し、ストランドを製造する。
【0084】図11の(A)、(B)及び図12の
(A)及び(B)に概念図を示す樹脂組成物の製造方法
が、それぞれ、図9の(A)、(B)及び図10の
(A)及び(B)を参照して説明した樹脂組成物の製造
方法と相違する点は、主押出機からのストランドに副押
出機からのストランドを、ストランドが冷却する前に添
加する(具体的には密着させる)点にある。即ち、図1
1の(A)、(B)及び図12の(A)に概念図を示す
樹脂組成物の製造方法においては、溶融した熱可塑性樹
脂と強化材とを混練する工程と、かかる熱可塑性樹脂及
び強化材の混練物に、熱可塑性樹脂を添加する工程から
成る。また、図12の(B)に概念図を示す樹脂組成物
の製造方法においては、熱可塑性樹脂を溶融する工程
と、熱可塑性樹脂の溶融物に、熱可塑性樹脂及び強化材
の混練物を添加する工程から成る。
【0085】図13の(A)、(B)及び図14の
(A)及び(B)に概念図を示す樹脂組成物の製造方法
は、それぞれ、図11の(A)、(B)及び図12の
(A)及び(B)に概念図を示した樹脂組成物の製造方
法の変形である。図13の(A)、(B)及び図14の
(A)に概念図を示す樹脂組成物の製造方法が、それぞ
れ、図11の(A)、(B)及び図12の(A)に概念
図を示す樹脂組成物の製造方法と相違する点は、熱可塑
性樹脂及び強化材の混練物である押出機からのストラン
ドを、ホットバスに蓄えられた溶融熱可塑性樹脂中を潜
らせ、熱可塑性樹脂及び強化材の混練物である押出機か
らのストランドに熱可塑性樹脂を添加する点にある。一
方、図14の(B)に概念図を示す樹脂組成物の製造方
法が、図12の(B)に概念図を示す樹脂組成物の製造
方法と相違する点は、熱可塑性樹脂の溶融物である押出
機からのストランドを、ホットバスに蓄えられた溶融し
た熱可塑性樹脂と強化材の混練物中を潜らせ、熱可塑性
樹脂の溶融物である押出機からのストランドに混練物を
添加する点にある。
【0086】あるいは又、図8の(B)に概念図を示し
た樹脂組成物の製造方法の変形として、造粒機を用い、
造粒機に熱可塑性樹脂及び強化材を供給して、十分に溶
融、混練を行った後、熱可塑性樹脂を加え、更に溶融、
混練を行い、樹脂組成物を製造することもできる。ある
いは、図8の(C)に概念図を示した樹脂組成物の製造
方法の変形として、予め溶融した熱可塑性樹脂と強化材
とを混練することによって得られた混練物を造粒機に供
給して、十分に溶融、混練を行った後、熱可塑性樹脂を
加え、更に溶融、混練を行い、樹脂組成物を製造するこ
ともできる。更には、図8の(D)に概念図を示した樹
脂組成物の製造方法の変形として、造粒機を用い、造粒
機に熱可塑性樹脂を供給して、十分に溶融、混練を行っ
た後、かかる溶融物に対して熱可塑性樹脂及び強化材の
混練物を加え、更に溶融、混練を行い、樹脂組成物を製
造することもできる。
【0087】尚、以上に説明した樹脂組成物の製造方法
においては、予め、熱可塑性樹脂内に他の添加物(例え
ば、難燃剤や離型剤)が含まれていてもよい。一方、強
化材にも、予め、他の添加物(例えば、難燃剤や離型
剤)が含まれていてもよく、更には、予め、強化材に少
量の熱可塑性樹脂が含まれていてもよい。樹脂組成物の
製造時、先に溶融、混練すべき熱可塑性樹脂と、後に加
える熱可塑性樹脂とは同じ熱可塑性樹脂であってもよい
し、同種の熱可塑性樹脂であってもよいし、更には異種
の熱可塑性樹脂であってもよい。例えば、押出機への原
材料の供給方法や供給位置は適宜選択すればよいし、ベ
ント(排気)も例示である。
【0088】
【発明の効果】本発明により、中空部の表面に毛羽立ち
が少なく、中空部の表面平滑性に優れ、しかも、中空部
に異常な偏肉部の無い良好な射出成形品を得ることがで
きる。そして、これによって、中空部に例えば流体を流
した場合においても、高い長期信頼性を得ることができ
るし、中空部が摺動面を構成した場合においても低い摩
擦で部品を摺動させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強化材の重量平均長さと、強化材の重量百分率
(重量%)との関係を示すグラフである。
【図2】樹脂組成物中に含有されるガラス繊維から成る
強化材中の0.5mm以上の強化材の重量百分率(重量
%)と、強化材の重量百分率(重量%)との関係を示す
グラフである。
【図3】本発明の実施に適した金型を備えた射出成形機
の模式図であり、金型を型締めした状態を表す図であ
る。
【図4】金型のキャビティ内に樹脂射出部を介して溶融
樹脂を射出している状態を表す金型等の模式的な断面図
である。
【図5】金型のキャビティ内に加圧流体注入部を介して
加圧流体を注入している状態を表す金型等の模式的な断
面図である。
【図6】2軸押出機を使用して実施例1にて用いた樹脂
組成物(ペレット)を製造する工程を模式的に示す図で
ある。
【図7】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)を
製造する工程の概念図である。
【図8】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)を
製造する工程の概念図である。
【図9】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)を
製造する工程の概念図である。
【図10】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)
を製造する工程の概念図である。
【図11】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)
を製造する工程の概念図である。
【図12】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)
を製造する工程の概念図である。
【図13】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)
を製造する工程の概念図である。
【図14】本発明にて使用する樹脂組成物(ペレット)
を製造する工程の概念図である。
【図15】2軸押出機を使用して比較例1にて用いた粒
状物(ペレット)を製造する工程を模式的に示す図であ
る。
【図16】中空部の表面に瘤状の突出部が形成された状
態を示す、射出成形品の模式的な断面図である。
【符号の説明】
10 金型 11 固定金型部 12 可動金型部 13 キャビティ 14 樹脂射出部(樹脂ゲート部) 15 加熱シリンダー 16 加圧流体注入部 17 加圧流体源 20 溶融樹脂 20A 樹脂 21 中空部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 51/04 C08L 51/04 77/00 77/00 101/12 101/12 // B29K 9:06 77:00 105:12 B29L 22:00

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組成
    物であって、強化材の重量平均長さをL(μm)、樹脂
    組成物における強化材の含有率をW(重量%)としたと
    き、以下の式(1)を満足することを特徴とする樹脂組
    成物。 【数1】L≦450−5W (1)
  2. 【請求項2】強化材の平均繊維径をD(μm)としたと
    き、以下の式(2)を満足することを特徴とする請求項
    1に記載の樹脂組成物。 【数2】10D≦L (2)
  3. 【請求項3】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組成
    物であって、樹脂組成物における強化材の含有率をW
    (重量%)、樹脂組成物中の長さ0.5mm以上の強化
    材の含有率をW’(重量%)としたとき、以下の式
    (3)を満足することを特徴とする樹脂組成物。 【数3】W’≦35−0.8W (3)
  4. 【請求項4】強化材の含有率Wは5乃至60重量%であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1
    項に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂は結晶性熱可塑性樹脂から成
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂はポリアミド系樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂は非結晶性熱可塑性樹脂から
    成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    1項に記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】強化材は、ガラス繊維、炭素繊維、ウィス
    カー及び液晶ポリマーから成る群から選択された少なく
    とも1種の繊維材料であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】衝撃特性改良材が更に含まれていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載
    の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】衝撃特性改良材は、スチレン−エチレン
    −ブタジエン−スチレンゴム、エチレン−プロピレンゴ
    ム又はコア・シェル型ゴムであることを特徴とする請求
    項9に記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組
    成物であって、強化材の重量平均長さをL(μm)、樹
    脂組成物における強化材の含有率をW(重量%)とした
    とき、以下の式(1)を満足する樹脂組成物を混練可塑
    化して溶融樹脂とした後、金型のキャビティ内に該溶融
    樹脂を射出し、該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了
    後、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入し、以
    て、樹脂内に中空部を形成することを特徴とする射出成
    形方法。 【数4】L≦450−5W (1)
  12. 【請求項12】強化材の平均繊維径をD(μm)とした
    とき、以下の式(2)を満足することを特徴とする請求
    項11に記載の射出成形方法。 【数5】10D≦L (2)
  13. 【請求項13】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組
    成物であって、樹脂組成物における強化材の含有率をW
    (重量%)、樹脂組成物中の長さ0.5mm以上の強化
    材の含有率をW’(重量%)としたとき、以下の式
    (3)を満足する樹脂組成物を混練可塑化して溶融樹脂
    とした後、金型のキャビティ内に該溶融樹脂を射出し、
    該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了後、キャビティ内
    の溶融樹脂中に加圧流体を注入し、以て、樹脂内に中空
    部を形成することを特徴とする射出成形方法。 【数6】W’≦35−0.8W (3)
  14. 【請求項14】強化材の含有率Wは5乃至60重量%で
    あることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいず
    れか1項に記載の射出成形方法。
  15. 【請求項15】熱可塑性樹脂は結晶性熱可塑性樹脂から
    成ることを特徴とする請求項11乃至請求項14のいず
    れか1項に記載の射出成形方法。
  16. 【請求項16】熱可塑性樹脂はポリアミド系樹脂である
    ことを特徴とする請求項15に記載の射出成形方法。
  17. 【請求項17】熱可塑性樹脂は非結晶性熱可塑性樹脂か
    ら成ることを特徴とする請求項11乃至請求項14のい
    ずれか1項に記載の射出成形方法。
  18. 【請求項18】強化材は、ガラス繊維、炭素繊維、ウィ
    スカー及び液晶ポリマーから成る群から選択された少な
    くとも1種の繊維材料であることを特徴とする請求項1
    1乃至請求項17のいずれか1項に記載の射出成形方
    法。
  19. 【請求項19】樹脂組成物には衝撃特性改良材が更に含
    まれていることを特徴とする請求項11乃至請求項18
    のいずれか1項に記載の射出成形方法。
  20. 【請求項20】衝撃特性改良材は、スチレン−エチレン
    −ブタジエン−スチレンゴム、エチレン−プロピレンゴ
    ム又はコア・シェル型ゴムであることを特徴とする請求
    項19に記載の射出成形方法。
  21. 【請求項21】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組
    成物であって、強化材の重量平均長さをL(μm)、樹
    脂組成物における強化材の含有率をW(重量%)とした
    とき、以下の式(1)を満足する樹脂組成物を混練可塑
    化して溶融樹脂とした後、金型のキャビティ内に該溶融
    樹脂を射出し、該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了
    後、キャビティ内の溶融樹脂中に加圧流体を注入するこ
    とによって成形されたことを特徴とする、中空部を有す
    る射出成形品。 【数7】L≦450−5W (1)
  22. 【請求項22】強化材の平均繊維径をD(μm)とした
    とき、以下の式(2)を満足することを特徴とする請求
    項21に記載の射出成形品。 【数8】10D≦L (2)
  23. 【請求項23】強化材と熱可塑性樹脂とから成る樹脂組
    成物であって、樹脂組成物における強化材の含有率をW
    (重量%)、樹脂組成物中の長さ0.5mm以上の強化
    材の含有率をW’(重量%)としたとき、以下の式
    (3)を満足する樹脂組成物を混練可塑化して溶融樹脂
    とした後、金型のキャビティ内に該溶融樹脂を射出し、
    該溶融樹脂の射出中若しくは射出完了後、キャビティ内
    の溶融樹脂中に加圧流体を注入することによって成形さ
    れたことを特徴とする、中空部を有する射出成形品。 【数9】W’≦35−0.8W (3)
  24. 【請求項24】強化材の含有率Wは5乃至60重量%で
    あることを特徴とする請求項21乃至請求項23のいず
    れか1項に記載の射出成形品。
  25. 【請求項25】熱可塑性樹脂は結晶性熱可塑性樹脂から
    成ることを特徴とする請求項21乃至請求項24のいず
    れか1項に記載の射出成形品。
  26. 【請求項26】熱可塑性樹脂はポリアミド系樹脂である
    ことを特徴とする請求項25に記載の射出成形品。
  27. 【請求項27】熱可塑性樹脂は非結晶性熱可塑性樹脂か
    ら成ることを特徴とする請求項21乃至請求項24のい
    ずれか1項に記載の射出成形品。
  28. 【請求項28】強化材は、ガラス繊維、炭素繊維、ウィ
    スカー及び液晶ポリマーから成る群から選択された少な
    くとも1種の繊維材料であることを特徴とする請求項2
    1乃至請求項27のいずれか1項に記載の射出成形品。
  29. 【請求項29】樹脂組成物には衝撃特性改良材が更に含
    まれていることを特徴とする請求項21乃至請求項28
    のいずれか1項に記載の射出成形品。
  30. 【請求項30】衝撃特性改良材は、スチレン−エチレン
    −ブタジエン−スチレンゴム、エチレン−プロピレンゴ
    ム又はコア・シェル型ゴムであることを特徴とする請求
    項29に記載の射出成形品。
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