JPH1187006A

JPH1187006A - 回転コネクタ

Info

Publication number: JPH1187006A
Application number: JP9242870A
Authority: JP
Inventors: Yasuhiko Mukai; 康彦向井; Seiichi Ueno; 静一上野
Original assignee: Furukawa Electric Co Ltd
Current assignee: Furukawa Electric Co Ltd
Priority date: 1997-09-08
Filing date: 1997-09-08
Publication date: 1999-03-30

Abstract

(57)【要約】【課題】防音シートや制振板等の消音対策部品を可能
な限り削減してコストダウンが可能な回転コネクタを提
供する。【解決手段】相対回転自在に組み付けられ、内部に環
状の空間Ｓが形成される固定ケース３と回転ケース２の
空間内に、可撓性を有する帯状伝送線５が渦巻状に巻回
して収容される回転コネクタ１。回転ケース２は、内筒
２ａの上下に半径方向外側に延出する上フランジ２ｂと
下フランジ２ｃとが一体に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、回転コネクタに関
する。

【０００２】

【従来の技術】相対回転する２つの部材間を接続し、電
気信号や光信号を伝送する際に使用される回転コネクタ
は、固定ケースと回転ケースとが互いに相対回転自在に
組み付けられ、両ケースの内部に形成される環状の空間
内に、フラットケーブルと呼ばれる可撓性を有する帯状
伝送線が渦巻状に巻回して収容され、例えば、実開平１
−１４７３６３号公報等で公知である。

【０００３】回転コネクタは、例えば、自動車のエアバ
ッグ装置を作動させるために使用され、回転ケースの中
央にステアリングシャフトを貫通させ、ステアリングの
回転操作に従って回転ケースがステアリングシャフトと
共に回転する。一方、固定ケースは、車体側のコンビネ
ーションスイッチに固定される。そして、回転コネクタ
は、ステアリング操作に従うフラットケーブルの巻き締
まりや巻き緩みにより、両ケースの所定回数の相対回転
が可能となる。

【０００４】このとき、回転コネクタは、固定ケースに
防音シートが、制振板が回転ケースにそれぞれ取り付け
られる。防音シートは、固定ケースのフラットケーブル
の側縁と接する面に取り付けられる合成樹脂製のシート
で、ステアリング操作に伴う巻き締まりや巻き緩みによ
り、フラットケーブルの側縁と固定ケースとが摺れ合っ
て発生する摺動音や悪路走行時におけるフラットケーブ
ルの鉛直方向の振動に起因するいわゆる踊り音を低減す
る。

【０００５】一方、制振板は、回転ケースのフラットケ
ーブルの側縁と対向する面に取り付けられる板で、回転
ケース上面とフラットケーブルの側縁との間のクリアラ
ンスを小さく抑えることにより、フラットケーブルの鉛
直方向の振動に起因する前記踊り音を抑制する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、回転コネク
タは、上記のように摺動音や踊り音の低減を目的として
消音対策部品としての防音シートや制振板が設けられて
いる。このため、回転コネクタは、これらの消音対策部
品を設ける分だけ、組み立てに手数がかかるうえ、コス
ト高になるという問題がある。

【０００７】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、防音シートや制振板等の消音対策部品を可能な限り
削減してコストダウンが可能な回転コネクタを提供する
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明においては上記目
的を達成するため、相対回転自在に組み付けられ、内部
に環状の空間が形成される固定ケースと回転ケースの前
記空間内に、可撓性を有する帯状伝送線が渦巻状に巻回
して収容される回転コネクタにおいて、前記回転ケース
を、内筒の上下に半径方向外側に延出する上フランジと
下フランジとが一体に成形された構成としたのである。

【０００９】好ましくは、前記回転ケースは、前記下フ
ランジの前記固定ケースと対向する下面に周方向に第１
の突部を形成する。また好ましくは、前記回転ケース
は、前記上フランジの下面に半径方向に第２の突部を形
成する。更に好ましくは、前記回転ケースは、前記下フ
ランジの上面に半径方向に第３の突部を形成する。

【００１０】好ましくは、前記回転ケースは、前記上フ
ランジと下フランジの少なくとも一方の外周縁の厚さ
を、前記帯状伝送線と対向する側から外面側に向かって
薄くなるように形成する。

【００１１】

【作用】回転コネクタは、回転ケースが内筒の上下に半
径方向外側に延出する上フランジと下フランジとを一体
に成形した糸巻き状に成形されているので、帯状伝送線
は回転ケースの上下のフランジ間に配置されて摺動音や
踊り音が低減される。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図１
乃至図１２に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明の
回転コネクタの第１の実施形態を図１乃至図６に基づい
て説明する。回転コネクタ１は、図１及び図２に示すよ
うに、回転ケース２，固定ケース３，スリーブ４及びフ
ラットケーブル５を有している。

【００１３】回転ケース２は、図２及び図３に示すよう
に、糸巻き状に成形され、固定ケース３の内側に配置さ
れる。回転ケース２は、内筒２ａの上下に半径方向外方
へ延出する上フランジ２ｂと下フランジ２ｃとが一体に
成形されている。内筒２ａは、図３に示すように、内周
下部に係止突起２ｄが周方向に複数形成されている。上
フランジ２ｂ及び下フランジ２ｃは、互いに対向する内
面に半径方向に放射状に延びる突部２ｅ，２ｆが形成さ
れ、外周縁の厚さが、収容されるフラットケーブル５と
対向する側から外面側に向かって薄くなるように円弧状
に形成されている。このとき、突部２ｅ，２ｆは、フラ
ットケーブル５の図２における上下方向の振動を抑制
し、突部２ｅとフラットケーブル５の側縁との間のクリ
アランスＣを考慮し、予め高さが所定値となるように設
定されている。また、上フランジ２ｂは、図１及び図２
に示したように、上面に外部電線を接続する接続ポスト
２ｇが上方へ突出させて形成されている。一方、下フラ
ンジ２ｃは、固定ケース３の後述する下フランジ３ｂと
対向する下面に突起２ｈが周方向に形成されている。こ
こで、上フランジ２ｂ及び下フランジ２ｃの外周縁は、
収容されるフラットケーブル５と対向する側から外面側
に向かって薄くなるように形成されていれば、円弧状に
形成されていることに限定されるものではなく、例え
ば、外方に向かってテーパ状に成形されていてもよい。

【００１４】固定ケース３は、回転ケース２と相対回転
自在に組み付けられ、内部にフラットケーブル５を収容
する環状の空間Ｓ（図２参照）を形成する。固定ケース
３は、図２に示すように、外筒３ａの下部に半径方向内
方へ延出する下フランジ３ｂが一体に形成され、側面に
は下方が開放した係止部３ｃが半径方向外方に向けて張
り出すように形成されている。係止部３ｃは、フラット
ケーブル５の後述する外端が係止される。下フランジ３
ｂは、中央に開口３ｄが形成されている。ここで、符号
３ｅは、固定ケース３を車体側に固定する固定ベースで
ある。

【００１５】スリーブ４は、固定ケース３の下側から取
り付けて回転ケース２に係止される部材で、図２及び図
５に示すように、中央に開口が形成された円板４ａの内
周縁から上方へ立ち上がる複数の内筒片４ｂを有してい
る。複数の内筒片４ｂは、回転ケース２の係止突起２ｄ
と対応する位置に係止孔４ｃが設けられている。フラッ
トケーブル５は、平行に配置された平角状の複数の電気
導体をポリエステル等の絶縁体で被覆した可撓性を有す
る伝送線で、両ケース２，３によって形成される環状の
空間Ｓに渦巻き状に巻回して収容される。フラットケー
ブル５は、渦巻き状に巻回した内端と外端において前記
電気導体が接続端子５ａ（図１参照）と接続され、これ
らの接続端子を突出させて樹脂でモールドされている。
ここで、フラットケーブル５は、電気導体の他に光ファ
イバあるいはこれらを組み合わせたものであってもよい
ことは言うまでもない。

【００１６】回転コネクタ１は、以上のように構成さ
れ、以下のようにして組み立てられる。先ず、渦巻き状
に巻回したフラットケーブル５の内端を接続ポスト２ｇ
の位置で回転ケース２に取り付けると共に、外端を固定
ケース３の係止部３ｃに係止する。

【００１７】次に、この状態で固定ケース３の内側に回
転ケース２を組み付ける。次いで、固定ケース３の下側
からスリーブ４を取り付けて回転ケース２に係止させ、
回転コネクタ１の組み立てが終了する。これにより、回
転コネクタ１は、回転ケース２の係止突起２ｄが、スリ
ーブ４の対応する係止孔４ｃに係合し、回転ケース２と
固定ケース３とが外れることなく相対回転自在に組み付
けられ、フラットケーブル５の長さに応じた回数だけ回
転ケース２が固定ケース３に対して相対回転する。この
とき、フラットケーブル５は、回転ケース２が固定ケー
ス３に対して巻き締まり方向と巻き緩み方向の左右方向
に等しく回転するように、中間状態に調整して両ケース
の回転を規制部材等によって規制する。

【００１８】このようにして組み立てられた回転コネク
タ１は、内筒２ａの上下に上フランジ２ｂと下フランジ
２ｃとが一体に形成されて糸巻き状に成形されている。
従って、回転コネクタ１は、ステアリング装置に取り付
けて使用したとき、巻き緩んだり巻き締まったりするの
に伴って、フラットケーブル５の側縁が回転ケース２の
下フランジ２ｃ上を摺動して摺動音が発生するが、この
摺動音が固定ケース３側に伝わる割合が減少するので、
従来の回転コネクタのように防音シートを固定ケースに
取り付ける必要がない。

【００１９】また、回転ケース２は、上フランジ２ｂ及
び下フランジ２ｃのそれぞれに放射状に延び、フランジ
内面よりも僅かに高い突部２ｅ，２ｆが形成されてい
る。このため、回転ケース２は、仮に従来の回転ケース
のように成形に伴うパーティングラインがフランジ面に
発生しても、フラットケーブル５の側縁は下フランジ２
ｃの複数の突部２ｆ上を摺動してパーティングラインと
触れ合うことがない。従って、フラットケーブル５は、
回転ケース２によって円滑な巻き締まりと巻き緩みの作
動が実現され、下フランジ２ｃの上面全体とフラットケ
ーブル５の側縁全体とが接することがないので、摺動音
も低減される。

【００２０】更に、回転ケース２は、上フランジ２ｂ及
び下フランジ２ｃの外周縁が、フラットケーブル５と対
向する側から外面側に向かって薄くなるように形成され
ている。従って、回転コネクタ１は、回転ケース２が回
転してフラットケーブル５が巻き緩んでも、外周縁側で
上フランジ２ｂや下フランジ２ｃがフラットケーブル５
の側縁と接することがなく、これらの干渉に起因した摺
動音の発生を防止することができる。

【００２１】特に、回転コネクタ１は、図２に示すよう
に、ステアリングシャフトを通じて回転軸がＡからＡIR
に変化するような外力が作用しても、回転ケース２の下
フランジ２ｃの外周縁が固定ケース３の下フランジ３ｂ
上面に当接して外力に対して抵抗力を生み出す。このた
め、回転コネクタ１は、回転ケース２に回転軸が傾斜す
るような外力が作用しても、フラットケーブル５の前記
摺動音が増大することはない。

【００２２】しかも、回転ケース２は、上フランジ２ｂ
と下フランジ２ｃに突部２ｅ，２ｆが一体に形成されて
いる。このため、回転コネクタ１においては、図２に示
すフラットケーブル５と上フランジ２ｂとの間のクリア
ランスＣを高精度に安定させることができ、フラットケ
ーブル５の上下方向の振動を抑えて、この振動に起因す
る踊り音を小さくすることができ、制振板を設ける必要
がない。

【００２３】一方、回転コネクタ１は、回転ケース２の
下フランジ２ｃに突起２ｈが周方向に形成されている。
このため、回転コネクタ１は、回転ケース２と固定ケー
ス３とが突起２ｈによって線接触した状態で相対回転す
るので、回転トルクを小さくすることができるうえ、回
転ケース２と固定ケース３との相対回転に伴う摺動音も
小さくすることができる。

【００２４】ここで、固定ケース３は、図６に示すよう
に、外筒３ａの上部に半径方向内方へ延出するひさし部
３ｆを設けても良い。この場合、ひさし部３ｆは、外筒
３ａの上部に一体に形成してもよく、あるいは固定ケー
ス３を成形後、ひさし部３ｆを熱溶着によって取り付け
てもよい。次に、本発明の回転コネクタの第２の実施形
態を図７乃至図１１に基づいて説明する。

【００２５】回転コネクタ１０は、回転ケース１１，固
定ケース１２及びフラットケーブル１３を有している。
回転ケース１１は、図８及び図９に示すように、糸巻き
状に成形され、固定ケース１２の内側に配置される。回
転ケース１１は、内筒１１ａの上下に半径方向外方へ延
出する上フランジ１１ｂと下フランジ１１ｃとが一体に
成形されている。内筒１１ａは、図８に示すように、下
部内周に係止部１１ｄが形成されている。係止部１１ｄ
には、係止孔１１ｅと係止突起１１ｆが形成されてい
る。上フランジ１１ｂ及び下フランジ１１ｃは、互いに
対向する内面に半径方向に放射状に延びる突部１１ｇ，
１１ｈが形成され、外周縁の厚さが、収容されるフラッ
トケーブル１３と対向する側から外面側に向かって薄く
なるように円弧状に形成されている。このとき、突部１
１ｇ，１１ｈは、フラットケーブル１３の図８における
上下方向の振動を抑制し、突部１１ｇとフラットケーブ
ル１３の側縁との間のクリアランスＣを考慮し、予め高
さが所定値となるように設定されている。また、上フラ
ンジ１１ｂは、図７及び図８に示したように、上面に外
部電線を接続する接続ポスト１１ｊが上方へ突出させて
形成されている。一方、下フランジ１１ｃは、固定ケー
ス１２の後述する下フランジ１２ｂと対向する下面に突
起１１ｋが周方向に形成されている。ここで、上フラン
ジ１１ｂ及び下フランジ１１ｃの外周縁は、収容される
フラットケーブル１３と対向する側から外面側に向かっ
て薄くなるように形成されていれば、円弧状に形成され
ていることに限定されるものではなく、例えば、外方に
向かってテーパ状に成形されていてもよい。

【００２６】固定ケース１２は、回転ケース１１と相対
回転自在に組み付けられ、内部にフラットケーブル１３
を収容する環状の空間Ｓ（図８参照）を形成する。固定
ケース１２は、図８に示すように、外筒１２ａの下部に
半径方向内方へ延出する下フランジ１２ｂが一体に形成
され、側面には下方が開放した係止部１２ｃが半径方向
外方に向けて張り出すように形成されている。係止部１
２ｃは、フラットケーブル１３の後述する外端が係止さ
れる。下フランジ１２ｂは、中央に開口１２ｄが形成さ
れている。固定ケース１２は、固定ベース１２ｅによっ
て車体側に固定される。また、下フランジ１２ｂには、
内縁から上方に立ち上がる複数の挿通片１２ｆが設けら
れている。

【００２７】フラットケーブル１３は、第１の実施形態
のフラットケーブル５と同様に構成された可撓性を有す
る伝送線で、両ケース１１，１２によって形成される環
状の空間Ｓに渦巻き状に巻回して収容される。フラット
ケーブル１３は、渦巻き状に巻回した内端と外端におい
て前記電気導体が接続端子１３ａ（図７参照）と接続さ
れ、これらの接続端子を突出させて樹脂でモールドされ
ている。ここで、フラットケーブル１３は、電気導体の
他に光ファイバあるいはこれらを組み合わせたものであ
ってもよいことは言うまでもない。

【００２８】回転コネクタ１０は、以上のように構成さ
れ、以下のようにして組み立てられる。先ず、渦巻き状
に巻回したフラットケーブル１３の内端を接続ポスト１
１ｊの位置で回転ケース１１に取り付けると共に、外端
を固定ケース１２の係止部１２ｃに係止する。

【００２９】次に、この状態で各挿通片１２ｆを対応す
る係止孔１１ｅに挿通させ、固定ケース１２の内側に回
転ケース１１を組み付けて、回転コネクタ１０の組み立
てが終了する。このとき、回転コネクタ１０は、両ケー
ス１１，１２を組み付けると、回転ケース１１の係止突
起１１ｆが、図８に示すように、固定ケース１２の開口
１２ｄの周縁に係止され、回転ケース１１と固定ケース
１２とが相対回転自在に組み付けられ、フラットケーブ
ル１３の長さに応じた回数だけ回転ケース１１が固定ケ
ース１２に対して相対回転する。

【００３０】また、フラットケーブル１３は、回転ケー
ス１１が固定ケース１２に対して巻き締まり方向と巻き
緩み方向の左右方向に等しく回転するように、中間状態
に調整して両ケースの回転を規制部材等によって規制し
ておく。このようにして組み立てられた回転コネクタ１
０は、第１の実施形態と同様の効果を発揮することがで
きる。

【００３１】特に、本実施形態の回転コネクタ１０は、
ステアリング装置に取り付けて使用したとき、フラット
ケーブル１３の巻き緩みや巻き締まりに伴って、フラッ
トケーブル１３の側縁が回転ケース１１の下フランジ１
１ｃ上を摺動して摺動音が発生するが、この摺動音が固
定ケース１２側に伝わる割合が減少するので、従来の回
転コネクタのように防音シートを固定ケースに取り付け
る必要がない。

【００３２】また、回転ケース１１は、上フランジ１１
ｂと下フランジ１１ｃに突部１１ｇ、１１ｈが一体に形
成されている。このため、回転ケース１０は、図８に示
すフラットケーブル１３と上フランジ１１ｂとの間のク
リアランスＣを高精度に安定させることができ、フラッ
トケーブル１３の上下方向の振動を抑えて、この振動に
起因する踊り音を小さくすることができ、制振板を設け
る必要がない。

【００３３】ここで、固定ケース１２は、図１１に示す
ように、外筒１２ａの上部に半径方向内方へ延出するひ
さし部１２ｇを設けても良い。この場合、ひさし部１２
ｇは、外筒１２ａの上部に一体に形成してもよく、ある
いは固定ケース１２を成形後、ひさし部１２ｇを熱溶着
によって取り付けてもよい。また、本発明の回転コネク
タは、図１２に示す回転コネクタ２０のように、構成し
てもよいことはいうまでもない。

【００３４】即ち、回転コネクタ２０は、回転ケース２
１，固定ケース２２及びフラットケーブル２３を有し、
回転ケース２１と固定ケース２２とが相対回転自在に組
み付けられる。このとき、回転ケース２１は、内筒２１
ａの上下に上フランジ２１ｂと下フランジ２１ｃとが形
成された糸巻き状に成形する。一方、固定ケース２２
は、図１２に示すように円筒状に成形し、上下の内縁に
回転ケース２１の上フランジ２１ｂと下フランジ２１ｃ
の外周縁が係合する段部２２ａ，２２ｂを形成する。

【００３５】回転コネクタ２０は、以上のように構成す
ると、回転ケース２１が糸巻き状に成形されているの
で、上下のフランジ２１ｂ，２１ｃ間が一定に保持され
ると共に、回転軸が傾斜する方向の外力が作用しても、
フランジ２１ｂ，２１ｃの外周縁が固定ケース２２の段
部２２ａ，２２ｂに当接して外力に対して抵抗力を生み
出し、フラットケーブル２３の側縁が上フランジ２１ｂ
や下フランジ２１ｃに接することが抑制され、防音シー
トを設ける必要がない。また、回転コネクタ２０は、上
下のフランジ２１ｂ，２１ｃ間が一定に保持されること
から、フラットケーブル２３の側縁と上フランジ２１ｂ
との間のクリアランスが予め設定された値に保持される
ので、制振板を設ける必要もない。

【００３６】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、回転ケースが
内筒の上下に半径方向外側に延出する上フランジと下フ
ランジとを一体に成形した糸巻き状に成形されているの
で、帯状伝送線は回転ケースの上下のフランジ間に配置
されて摺動音や踊り音が低減され、防音シートや制振板
等の消音対策部品を削減してコストダウンが可能な回転
コネクタを提供することができる。

【００３７】請求項２の発明によれば、第１の突部によ
って回転ケースと固定ケースとが線接触した状態で相対
回転するので、回転コネクタの回転トルクを小さくする
ことができるうえ、回転ケースと固定ケースとの相対回
転に伴う摺動音も小さくすることができる。請求項３，
４の発明によれば、帯状伝送線が回転ケースのフランジ
と第２及び第３の突部のみで接触するので、摺動音が低
減され、防音シートを設ける必要がない。また、回転コ
ネクタは、第２及び第３の突部により帯状伝送線と回転
ケースの上フランジとの間のクリアランスを高精度に安
定させることができるので、帯状伝送線の上下方向の振
動を一層抑制することができる。

【００３８】請求項５の発明によれば、回転ケースが回
転して帯状伝送線が巻き緩んでも、外周縁側で上フラン
ジや下フランジが帯状伝送線の側縁と接することがな
く、これらの干渉に起因した摺動音の発生を防止した回
転コネクタとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の回転コネクタの第１の実施形態を示す
平面図である。

【図２】図１の回転コネクタのII−II線に沿った断面図
である。

【図３】図１の回転コネクタを構成する回転ケースの一
部を破断した斜視図である。

【図４】図１の回転コネクタを構成する固定ケースの一
部を破断した斜視図である。

【図５】図１の回転コネクタを構成するスリーブの一部
を破断した斜視図である。

【図６】図１の回転コネクタを構成する固定ケースの変
形例を示すもので、固定ケースの一部を破断した斜視図
である。

【図７】本発明の回転コネクタの第２の実施形態を示す
平面図である。

【図８】図７の回転コネクタのVIII−VIII線に沿った断
面図である。

【図９】図７の回転コネクタを構成する回転ケースの一
部を破断した斜視図である。

【図１０】図７の回転コネクタを構成する固定ケースの
一部を破断した斜視図である。

【図１１】図７の回転コネクタを構成する固定ケースの
変形例を示すもので、固定ケースの一部を破断した斜視
図である。

【図１２】本発明の回転コネクタの第３の実施形態を示
す断面図である。

【符号の説明】

１回転コネクタ２回転ケース２ａ内筒２ｂ上フランジ２ｃ下フランジ２ｄ係止突起２ｅ突部（第２の突部）２ｆ突部（第３の突部）２ｈ突起（第１の突部）３固定ケース３ａ外筒３ｂ下フランジ４スリーブ４ａ円板４ｂ内筒片４ｃ係止孔５フラットケーブル５ａ接続端子１０回転コネクタ１１回転ケース１１ａ内筒１１ｂ上フランジ１１ｃ下フランジ１１ｇ突部（第２の突部）１１ｈ突部（第３の突部）１１ｋ突起（第１の突部）１２固定ケース１３フラットケーブル２０回転コネクタ２１回転ケース２１ａ内筒２１ｂ上フランジ２１ｃ下フランジ２２固定ケース２２ａ，２２ｂ段部２３フラットケーブルＡ，ＡIR 回転軸Ｓ環状の空間

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】相対回転自在に組み付けられ、内部に環
状の空間が形成される固定ケースと回転ケースの前記空
間内に、可撓性を有する帯状伝送線が渦巻状に巻回して
収容される回転コネクタにおいて、前記回転ケースは、内筒の上下に半径方向外側に延出す
る上フランジと下フランジとが一体に形成されたことを
特徴とする回転コネクタ。
【請求項２】前記回転ケースは、前記下フランジの前
記固定ケースと対向する下面に周方向に第１の突部が形
成されている、請求項１の回転コネクタ。
【請求項３】前記回転ケースは、前記上フランジの下
面に半径方向に第２の突部が形成されている、請求項１
の回転コネクタ。
【請求項４】前記回転ケースは、前記下フランジの上
面に半径方向に第３の突部が形成されている、請求項１
の回転コネクタ。
【請求項５】前記回転ケースは、前記上フランジと下
フランジの少なくとも一方の外周縁の厚さが、前記帯状
伝送線と対向する側から外面側に向かって薄くなるよう
に形成されている、請求項１の回転コネクタ。